「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む

記憶が薄れる前に書いておこうと、北京において行った「文化交流」という名のオタク活動やその方面のネタを適当に綴っております。

漫画

中国オタク「絵の才能とストーリーの才能を兼ね備えた漫画家って滅多にいないよね……」「やはり分業体制が良いんじゃないか」「分業体制の作品も連載は止まる、不定期になる」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈ではマンガ作品だけでなく漫画家に関しても議論が盛り上がっているそうで、特に「良い漫画家」「理想的な漫画家」的な方向の話題は盛り上がりやすいのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「絵の才能とストーリーの才能を兼ね備えた漫画家は滅多にいない」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


絵の才能とストーリーの才能を兼ね備えた漫画家って滅多にいないよね……

その二つは面白い漫画を描くために必要な才能だけど、本来は全く別の才能だからね

才能に合わせて分業すれば良い!
しかし現実は「バクマン」のようにはいかない

マンガって分業すれば面白くなる、名作が生まれるとは限らないからねえ
スタジオで分業しているのにテンプレの量産でランキングが埋まるなんて事態は身近にあり過ぎる

これは「ワンパンマン」について考えざるを得ない
最近また別の世界線になった模様

その才能を両立していた実例を探すということなら昔の漫画家を探せばいいと思う。手塚治虫や石ノ森章太郎などは間違いない。
しかし現代で求められる水準を満たせるという意味ではほぼ不可能では?要求される質も量も難し過ぎる。

良いストーリーを書ける人間はわざわざ漫画を描かないからストーリーの才能がある人間は漫画業界に来ないんだよ
そういう人間は小説書いたり編集再度にまわったりした方が稼げるから

稼ぎが明確に小説>マンガなのはネット小説業界が強力な中国くらいだろう
あと日本ではマンガはハイリスクハイリターンだが小説は副業とかなければ食っていくのはほぼ無理と聞く

マンガって絵やストーリーが良ければ売れるわけでもない、逆に言えばそういった才能が不足していても大当たりできるからね
商業作品では絵と話のどちらかが突出して売れ筋に乗れれば成功できるし絵が上手くてストーリーも面白い必要はないんだよ

嘆きたい気持ちは分からなくもないが、井上雄彦や鳥山明みたいなのがそんなにたくさんいてたまるか!

片方だけでもその才能を維持できるとは限らないからな
個人的に思いつく両立させている作者は荒川弘だろうか?ただ本人のエピソードからは絵とストーリーだけでなく北海道の農業と畜産業で鍛えられた体力と筋力も大きいと感じる

こっちのオタク界隈の好み、評価傾向に合うというなら「ダンジョン飯」の九井諒子は絵、ストーリー(と世界観設定)共に評価されているしテーマに合いそう
ただ週刊連載は無理なタイプの作風だからみんなが雑にイメージする才能と活躍とは一致しないかもしれない

最近だと「メダリスト」の作者がストーリー、絵がどちらも高レベルで才能がある漫画家みたいに言われているね
それにオタクとしてのスタンスとか、現代環境における作者ムーブとしても上手いから総合力がかなり高い

ウチの国だとストーリー的にはあまり評価されないようだけど高橋留美子のように「長編連載を走り続けるのが上手い」とでもいうべきストーリーというか編集能力の高さというのも漫画家にはあると思う

才能とそれを発揮できる体力のある時期ってせいぜい中年くらいまでだからね
鍛える時間も、チャンスも発揮できる時間も圧倒的に足りない

全盛期の岸本斉史というか「NARUTO」は本当に凄かったけど、その後の新作や続編は……という感じだからなあ

マンガの内容、特にストーリーに関しては漫画家本人の能力以外に編集との関係や編集側の能力というのもあるしストーリーの才能、絵の才能というのもなかなか単純には片づけられないのだろう
どちらにしろ絵、ストーリー、寿命の3つ全てを備えるというのは不可能だから無いものに期待するよりも、言い方は悪いが妥協して自分の見える範囲で追いかけたい作品と漫画家を応援するのがいいだろう

「ベルセルク」の作者は寿命が足りなかった……

やはり二人以上の分業体制が良いんじゃないか
画師は画の技術だけあれば良いということにできるのは大きい

原作と作画体制だから専門分野ごとに分業出来てクオリティが上がるとは限らないぞ
作者側に問題が発生するリスクは一人の時と比べて格段に上がる
アーティスト的な側面もある商売だから金と称賛の分け方、集まり方で分解するなんてのはありがちだし実際に原作と作画がもめて作品が壊れた、作品が再販されなくなった、権利問題でアニメ化どころか続きが出せなくなったなんて事例もある

分業体制のマンガ制作を理想的な状態として語る人は少なくない。ファンだけでなく業界側にもそういう所はある。
しかしその理想ってここで議論されている「ストーリーと絵の才能が両方ある漫画家」と似たようなものなのではないかと……

俺も理想の分業体制は理想の漫画家と似たようなものに思える
なまじ「理想の漫画家」と同じように藤子不二雄やCLAMPのような伝説があるから夢を見てしまうのではないかと

分業体制ということはどこかが作業止まったら全部止まるということでもある
分業体制の作品も連載は止まる、不定期になるのを皆忘れがち

そもそもマンガ向きのキャラと構図と背景を描ける、マンガ向きのストーリーを書けるというのも特殊な才能だからね
質の悪い部分、止まった部分を修正するとか入れ替えるとかも簡単ではない

そういう部分まで考えると、原作と作画で分けるよりも優秀なアシスタントや監修スタッフを確保するのも「ストーリーと絵の才能を両立する」一つの手段のように思えるな
漫画家個人とはちょっと別の話になってくるが組織全体としての才能と見ることもできなくはない

同意する。
挿絵イラストが上手い作家は珍しくないけどマンガが上手い、面白く読める作家は希少だと思う。

絵とストーリーに関しては短編、長編、連載という形式ごとに必要とされるものが微妙に違ってくるし、更にはその時代その時期の連載で勝ち残る才能があるかという話でもあるから全てを兼ね備えるのはとても難しい

乱暴に言ってしまうが、こういう話題の時の「絵の才能」というのはデッサン力とかもあるけどそれ以上に「自分の好みの絵を描く」という意味になっている人が多い
そして個人の好みが反映されるので該当する作家は普通の意味での「絵の才能がある作家」より更に少なくなる!

それは確かにあるな……こっちではマンガとして上手い画は評価されない傾向もあるし
例えば「うしおととら」「からくりサーカス」の藤田和日郎を絵が上手いと評価する人は滅多にいない

分業といえば近頃のラノベ原作マンガはマンガが上手い作家で成功する作品がたまに出てくるのが興味深いね
実際に見たら当然な話ではあるんだが、挿絵、キャラデザの良さで人気になるのはともかく、マンガが上手いで人気になるというのを以前の私は考えもしなかった

原作の貯蓄がかなり多いネット小説系ラノベ原作のマンガは分業としてやりやすいように見えるがどうなんだろう?
とりあえず自分の知っている範囲だと「第七王子に転生したので気ままに魔術を極めます」や「片田舎のおっさん、剣聖になる」、「悪役令嬢の中の人」とかはマンガになって作品が面白くなった作品だと思う

「幼女戦記」とかも作画担当の腕があってこそのクオリティだな
異世界転生とかのテンプレ展開であっても叩き台となるストーリーがあるとマンガを描きやすい、作画の上手い人が演出の方に力を割り振れるのでクオリティが上がることもある模様
もちろんそのままマンガにしたのでテンプレ的で面白くない、或いは下手な漫画家と組んだ結果「原作は良かったのに」となる作品も珍しくないようだが

絵とストーリーに関しては楽しめる所だけを割り切って楽しむことができるからまだいい
問題は性癖だよ
画は素晴らしく好みに合うのに性癖が合わないということほど悲しい、諦めきれないことはない

ああ……とてもよく分かる
他にも最初は良かったのに性癖が変化して自分はついていけなくなってしまうとかも悲しい



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈のイメージのようなものも含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国のオタクが考える絵の才能がある漫画家というのは『デッサンが上手い』『綺麗』『絵の密度がすごい』という方向なので日本で考えられている絵の上手い漫画家と違ってくる場合もあります。自分の好みで語っている部分もわりとあります」

「中国の二次元界隈は技術の進歩と合わせて接する作品も広がっていったので、まだ世代による好みの細分化の問題は表面化していません。例えば前世紀の90年代のイラスト、80年代のイラストが好きという人は多くありませんし、そういった層をターゲットにした商品というのもまだ出ていません。しかしギャルゲー、エロゲー関係の好みや話題の傾向を見ると性癖も含めた絵柄の好みは世代ごとの違いが徐々に広がってきているようにも感じられます」

「それからこれは私もどの程度影響しているかは何とも言えませんが、現在の中国のマンガはほぼカラーなので白黒に慣れている人の割合は減り続けているので、白黒のマンガという時点で印象はかなり悪くなりますし白黒マンガの技巧を認識しない人も珍しくなくなっていると思います」

などといった話がありました。

私の印象でも中国オタク界隈ではアニメほど極端ではないものの、マンガもシャープで綺麗な絵柄や表現が好まれる傾向は感じますね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「二次元関連で作品より作者の名前で語られるようなタイプの作者を知りたい。作品の知名度より作者の知名度が高いようなのを」

中国オタク「女性少年漫画家はよく聞くけど男性少女漫画家ってどれくらいいるの?有名な作家や作品を知りたい」

ありがたいことに以前の記事
中国オタク「近年増えている女性主人公をメインに据えた男性向けアニメが今後主流になるのだろうか?ガンダムでさえも最近連続で女性主人公だし」
に関連しそうな話として追加のネタを教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「有名な男性の少女漫画家は?」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


女性少年漫画家はよく聞くけど男性少女漫画家ってどれくらいいるの?有名な作家や作品を知りたい

昔少女マンガを描いていたとか、少女マンガ出身の漫画家は少なくないがずっと少女マンガというのは難しいな

これは私も知りたい。
言われてみればありそうなのに全然知らないというのに気が付いた。

女性が描いている少年マンガを嫌がる人がいるように男性が描いている少女マンガを嫌がる人もいるだろうからペンネームを女性的或いは中性的なものにして性別非公開なケースもありそう

なるほど
荒川弘やさとうふみや、大島司とかの逆か

性別非公開だとしても大人気になれば漫画家自身が前に出てくるから有名で性別不明なケースは少ないはず……女性の少年漫画家も人気作品で性別不詳なままというのはあまり無いわけだからね

手塚治虫は少女マンガもたくさん描いているし「リボンの騎士」のような二次元的に当時としては極めて先進的な作品を出している!

竹本泉は男性少女漫画家だったはず
マンガの方の作品を知らなくてもイラストは二次元関係のどこかで見たことがある人は多いと思う。もゲームやイラストの方から知った。

高橋留美子の少女マンガ版みたいな作家はいるのだろうか……?

高橋留美子クラスかはわからないけど大人気になった男性少女漫画家としては和田慎二がいる

和田慎二はアニメ化はそれほどでもないけど実写化作品が多くて「スケバン刑事」が日本の社会現象レベルの大人気になっているから、全盛期は高橋留美子以上だったという話もあるね

あだち充がそうだと思うけど

あだち充は少女マンガに近い画風だし恋愛ものを描いているが、どれも男性向けのスポーツ系作品じゃないか?

いや、あだち充はデビューが少女マンガなんだよ
それからスポーツ系作品でも「陽あたり良好!」や「スローステップ」は少女マンガ雑誌で連載されていた「正統」な少女マンガだし、確か「H2」の連載始める前くらいまでは少女マンガの方も描いていたはず

私は桂正和は元少女漫画家だと聞いたことがある

ラブコメ描いてるけど違うよ。桂正和はずっと少年マンガの方だ。
ラブコメもずっと男性向けだし、お色気サービスの描き方も、特撮ネタ大好きで作品内に持ち込むのも少年マンガ系の作家だからだ。

少女ジャンプで人気になった少女マンガ出身のラブコメ作家には河下水希がいるけど女性なのでテーマとは違うか。

少女マンガでデビューして少年向け、青年向けに入る作家は意外に多い。例えば弓月光やきたがわ翔はずっと青年向けで活躍している。
でも男性でずっと少女マンガで活躍しているというのはかなり珍しくなる。

魔夜峰央や柴田昌弘は男性少女漫画家の大家だね
特に魔夜峰央は有名で今でも作品が映像化されている

このテーマ、ちょっと興味深い話だったりする
実は日本では商業レベルの男性少女漫画家はほぼ「絶滅」している
昔はいたけど今はいない

そうなんだよね
漫画家の方は現在も活動しているけど「野崎くん」みたいなのは存在自体がファンタジーだ

私も昔「月刊少女野崎くん」から興味を持って調べたことがあるけど、あの作品の漫画家や編集者関連のネタは結構リアリティがあるもので、逆に主人公の野崎くんの「現代の前線で活動している現役男性少女漫画家」が作品最大の虚構

このテーマを見て最初に野崎梅太郎が浮かんできたけど、彼はそんなにファンタジー的な存在だったのか……しかも学生で漫画家という部分ではなく性別が……

昔は漫画家も掲載雑誌も少なかったから男性漫画家が少女マンガを描くのは珍しくなかったんだよ
手塚治虫の下の世代だと石ノ森章太郎や赤塚不二夫が少女マンガでも有名だ

何度もリメイクされた魔法少女の源流「魔法使いサリー」の原作者が「鉄人28号」の横山光輝だしね

リメイクが繰り返される魔法少女系と言えば「キューティーハニー」がある永井豪は?

それはちょっと難しいな……「キューティーハニー」は少女マンガ雑誌に連載された作品を描いたのは永井豪ではないから

昔はいたけど今はいないというわけか
気になって上の方で出ている竹本泉も前世紀から活動しているようだけど……と調べたら65歳と出てきて驚いた。

少女漫画が少女向け、恋愛向けに特化して進化し過ぎた
ストーリー重視作品や歴史大河的な作品は生き残れなかった
二次元文化の源流というかオタク系の作品に大きな影響を与えたSFなどの流れの方の少女マンガ(コミケが開催される原動力の一つだった!)は現在の少女マンガというメディアからは消えている

言われてみればそうだな
私が中学高校の時に男子も含めてクラスで回し読みしていたような少女マンガ作品は最近の人気少女マンガにはない

俺が昔読んでいたような歴史ファンタジーとか今の少女マンガには無かったりするの?

西洋ファンタジーや中華ファンタジーはあるみたいだけど、主流の少女マンガ雑誌では連載されていないようだね
「薬屋のひとりごと」のマンガ版の連載も少年マンガ系と二次元オタク系の雑誌だから少女マンガの主流ではない

男性向けだと思われるラノベ、特に異世界系ラノベ作品で女性向けや男女ともに読める悪役令嬢系のような作品が増えている理由の一つがそれなのかな?
悪役令嬢系は明確に過去の少女マンガ作品のテンプレを組み込んでいるジャンルなわけだし

少女漫画はデビューが非常に早い、10代デビューも珍しくないので良くも悪くも感性が若くて少女的な作家でなければ流行や需要についていけない業界らしい
そうなると漫画家が少なかった時代はともかく、情報面でもツール面で便利になりデビューや技術習得のルートが明確になっている現代では男性が入っていくのは難しい業界になっているのでは

それに加えて少女マンガ以外の成功ルートが見えているというのもありそうだ
現代の日本マンガ市場では上で言及されている「薬屋のひとりごと」に限らず女性主人公で昔の少女マンガ作品のテンプレ的な展開を組み込んだ作品を少女マンガ雑誌以外で連載できるから、少女マンガ雑誌で男性の少女漫画家をあえてめざす必要がなくなっているのかもしれない



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「私が作者の性別を知って驚いたのはさとうふみや先生です。中国語版では『佐藤文也』になっていましたし、内容もホラーでエロ路線だったので……」

「魔夜峰央先生や『パタリロ』などの作品に関して中国国内ではあまり知られていません。中国のオタクに『クックロビン音頭』とか言われても分かりません。昔海賊版はあったのかもしれませんが、私の周りでは見た記憶がありません。内容が『敏感』でダメだったのか、単純に当時の中国では人気や需要がなくて出回らなかったのか、どちらにしろ今となっては分かりません。それから『翔んで埼玉』は実写化で知っている人が増えたかもしれません」

などといった話もありました。

中国国内では1980年代後半より前の日本の少女マンガは海賊版でもあまり広まっていないという話も聞いたことがあるので、中国オタク界隈では男性が描く少女マンガがそれなりにあった時代の作品や作者は意識され難いのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「金田一少年、実は結婚していた」「最初は美雪死んでるみたいな話じゃなかった?」「それはデマだよ……」

中国オタク界隈では昔からミステリ系作品の人気が高く、長編シリーズを昔から追いかけているような人も多いので新たな展開が発生した際にはちょっとした盛り上がりが発生するようです。
先日「金田一少年の事件簿」シリーズに新たな動きがありましたが、ありがたいことにこの件に関するネタのタレコミと質問をいただいておりますので今回はそれについてを。

金田一一37歳、美雪と結婚していた!子供も授かる 『金田一パパの事件簿』来年1月配信スタート(ORICON NEWS)

そんな訳で以下に中後のソッチ系のサイトで行われていた
「金田一一が実は結婚していた」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


金田一少年、実は結婚していた
現在連載中の37歳版で急に美雪が出てきて既に結婚していて子供もできたという話になった模様

37歳の金田一一がとっくの昔に結婚していた?
えーと……おめでとう

結局は美雪と結婚していたのか
また唐突な展開だな……それが既定路線なのは分かるけど

推理物にありがちな急展開っぽいことになってる

私は恋人関係でずるずる続いているのか、別れてなければいいな……くらいに思っていたが結婚していて子供もできるなんて
ずっと追いかけていた作品だし二人には幸せになって欲しかったのは間違いないが強引過ぎる展開に対する戸惑いも間違いなくある

おめでとう
でも二次元の古参童貞キャラがまた一人減ったのは少し悲しい
あと速水玲香と「37歳」からの後輩は完全に負け犬になってしまったか

美雪側に事件が起こらなければ他のヒロインが割り込む余地はないからな
そして次は「金田一パパの事件簿」になるらしい

ではその次は「ジッチャンとひいジッチャンの名にかけて!」みたいな決め台詞になるのか

推理系作品でここまで一気に男女関係が進むのはとても珍しい気がする
でもこの古いIPでいつまで食っていくつもりなのだろうか?

どこぞの死神小学生と比べると中断期間が結構あるから……
しかしこういうのを見ると推理作品でも長編やるのは簡単じゃないというのを感じられる

また更に祖父の名前で食っていくのか……と思ったが正式に金田一耕助側の許可取ったからIPの価値的にもっとアピールした方が良いのかもしれん

突然結婚が判明?
ぐだぐだな某逆転裁判の主人公の関係よりはまだマシな展開だよ!

考えてみれば推理系作品で一番可能性がありそうな所が順当に結婚したわけか
コナンは千話超えても哀とも蘭ともくっつかないままだし成歩堂龍一は35歳になってもハッキリしない
推理系作品のカップリングは事件の真相と違って結論が出てこないんだよね

成歩堂みたいにならなかったのは本当に良かったと思う

最初は美雪死んでるみたいな話じゃなかった?
それがいつの間にかパパになっていたとは

それはデマだよ……
ただ作中では故意にぼかし続けていて別れているようにも感じられたし、人気や需要次第ではそっちのルートに行く可能性もあったと思う

速水玲香は負け犬に……いやさすがに勝てるとは思っていなかったが、「37歳」の方で未亡人になっているなど更にひどい目に遭うのはさすがにどうかと思った

なんか「37歳」を追いかけていた人の方が妙なダメージ受けてるな
「37歳」の方は追いかけていなかった自分は「今更くっついたのか」くらいの感想になるが

別に二人が別れればいいとは思ってないんだが、数年間ずっとぼかされていた設定をこんな雑に決着させられると、追いかけていた間にCPに悩んでいた自分達はなんだったのかという気分になるんだよ!

考えてみれば元々がエイプリルフール企画みたいな設定なのによく続いているよな
普通は今度始まる新シリーズのように探偵事務所の身分になる流れだよね

ネタであれば良いのにと思う人も少なかったし、実際出たばかりの頃はボロクソに言われていた

新シリーズの話の都合とはいえ、金田一一のヒーロー性を減退させて年齢だけでなく性格、人間関係までデバブつけたからね。商売優先が露骨だと感じられるものだったし前シリーズを追いかけていたファンが怒るのも無理はない。
旧作との関係が微妙なので批判する意見も個人的には理解できるよ。37歳という設定なら過去作品の犯人の子供みたいなキャラも出てきそうなのにそっちはいまだに出てこないし。

高遠遙一が現役のままでオリンポス十二神とか言い出してまだ半分は未回収だし「37歳」のヒロイン兼佐木みたいなポジションのキャラの背景も不明だから背景設定やストーリーの長期的な計画はそんなにしっかり決めてなさそう

金田一少年の世界だと結婚〜妊娠期間の描写があったら事件に巻き込まれかねないのでこういう出し方の方が安全なんだよ!

連載中だとほぼ確実にそうなったよな……未成年の妊娠が関わる事件もあったはずだし最初のシリーズ後に結婚していたら非常に危かったはず
今が安全なわけでもないだろうけど

途中で路線変更はあったんだろうね
上でも言われているように美雪の扱いを曖昧にしていて別れたかもしれない、或いは既に死んでいる展開すら考えられるようになっていた

一応続編の「金田一パパの事件簿」という名前自体は2019年のインタビューで出ていたらしいので候補としては早い段階で出ていた構想という可能性もある

金田一少年に関してはなんで37歳にしたのか、なんでそれで何年も続けたのかという疑問がずっとついて回っている
27歳ならまだ良いけど37歳だと何かとキャラは動かしにくいし、旧作の人間関係も活用しにくいだろうに

37歳は上に設定し過ぎだよね。美雪との最初の子供を37歳で妊娠というのも非現実的というほどではないが、あえてそうする意味も無い

37歳だと子供がこれからできるのに安定した仕事をやめてどうするんだよと、創作と分かっていてもツッコミを入れたくなってしまう

だってその会社、高遠遙一の関係者がどれだけ入っているか分からないし……安定はともかく安全は無い
探偵始めても安定と安全は保障されないけどね!

まず堂本剛での実写に期待した37歳版だったようだけど、そっちは無理そうなので本格的に路線変更になったのかもね
なんだかんだで6年続いて現代の科学的な捜査やスマホの普及で昔のようなトリックはいよいよ難しくなっているので仕切り直しも必要な感じになっていたし

私も会社勤めから探偵事務所になって、うやく落ち着いた、昔のイメージに戻ってこれたように思う
会社勤めはやはりドラマ化ありきな企画だったのかもしれない



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国では『犯人たちの事件簿』の方はあまり広まっていないので、事件やカップリングに関する話題と比べて犯人ネタは最近の日本のファン界隈と比べてあまり意識されていません。高遠遙一に関してもスキンケアとしての金田一ネタはあまり通じません。やはりアニメやドラマなどの手軽に接することのできる媒体でないと中国では広まり難いのでしょう」
などといった話もありました。

日本とは事情が異なる所はあるものの、中国ではミステリ系作品の人気が高くコミュニティも活発なのもあってか、アニメなどでもミステリ系作品は比較的需要の高いジャンルとなっています。
そんな中国では「金田一少年シリーズ」に限らず一昔前の中国で大人気になったミステリ系作品のファンの熱が現在も続いているようですし、新展開についても中国独自の反応が出ているようなので引き続き追いかけていきたいですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「二次元にたまに出てくるドリル型の不思議な髪形について知りたい。あれはどこら辺から広まったものなんだろうか?」

ありがたいことに手頃なネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本の作品の定番要素や表現などに関して何かと話題になっているそうですが、その中には「お約束の成立した背景」に関する議論もあるそうです。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「ドリル型の髪形が現在のような扱いになった背景」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


二次元にたまに出てくるドリル型の不思議な髪形について知りたい。あれはどこら辺から広まったものなんだろうか?

俺には分からない
いかにも二次元的で好みの髪形ではあるが!

キャラの識別に便利な髪形だけど流行って定着した背景について、言われてみれば私も知らないなあ

ネタ系お嬢様キャラに比較的多い髪形かな?
でも重音テトみたいなキャラもいるのでそれに限った髪形というわけでもないようだが

私も以前は大金持ちキャラの髪形だと感じていたが、近頃はそういうキャラに限ったデザインではなくなっているよね

あの髪形か……武装のドリルとして活用できるネタもたまに見かけるが、あれは追加されたネタ属性だよね?
最初からドリルがモチーフなんてことはないよね?

なぜお嬢様キャラの特徴の一つになったのかは私も知りたい
金持ちの装いが複雑化するのは理解できるが、なぜお嬢様属性と紐づけられたのか

ベースは巻き髪でそれが極端に誇張された結果だろうけど二次元の歴史における具体的な流れは分からない……

ヨーロッパの肖像画だとドリルっぽい巻き髪はあるね
ただ横よりも後ろ寄りが多いように感じる

横、もみあげの延長みたいなスタイルは二次元特有なのではないだろうか?

ああいう絶対にセットするのがめんどくさい髪形は自分ではやれない、地位と金のある人間の象徴ということでお嬢様キャラの記号になったのでは
そして現代では背景が省略されていきドリルパーツだけが残り、キャラデザに使われるようになったのでは……

現代の道具や整髪剤を使えば可能なのかもしれないが、一見しただけだと日常的ではない、貴族じゃなければあんなに髪を長くしてきちんとセットするのはできないと考えてしまうよね

でも実はお嬢様キャラ総動員な「マリア様がみてる」では分かりやすいドリルな髪形のキャラはいなかったりする

「マリア様が見てる」だと松平瞳子がドリル的な髪形の範疇だろう
オタク向けに萌えで誇張されない場合、あのくらいが普通のドリル型の髪形なのでは

同意
私が最初に接したあのタイプの髪形はドリルというより螺旋、或いは大螺旋という感じだった

日本だと元々は「縦ロール」と呼ばれていた髪形だな
かなり昔の作品にもこの系統の髪形の女性キャラは出ているので、ネタとして定着したのもかなり古いと思われる

「ダンガンロンパ」の安広多恵子もそういう髪形なので、私はお嬢様よりもゴスロリ系の髪形という印象の方が強い

俺はドリルは元々「∀ガンダム」のキエル・ハイムのような髪型から変化したと思っていたが違うのだろうか?

ドリルは特撮、特にイギリスの「サンダーバード」の影響が大きいらしいが髪形にはその流れはない……はず

二次元ではお嬢様が装備している髪形、記号という側面があるからさすがにロボや武装は後付けだろう

「縦ロール」といわれる髪形だね
検索してみれば分かると思うが、欧州貴族の髪形の一種が元になっている模様

二次元に関しては「描きやすい」髪形だからでは
貴族キャラの髪形ってどれも作画の手間がかかるものだし、ドリルパーツをつければいいだけなのは相対的にかなり楽だと言える

それはありそう
上でも少し言われているが二次元的な進化というのはありそう。
二次元の髪形は基本的に前〜斜めから見た時に目立つ、キャラの区別がつくようにする形でデザインされているから巻き髪のドリル化、そしてドリルパーツの装着箇所も後ろ側、下側から横側、上側に移動していったのではないかと

後は識別の容易さも
あの髪形は子供でも一目で分かる、覚えられるデザインだし特徴を真似して描くのも比較的簡単

言われてみれば私はドリル髪形でツインテールの亜種みたいな配置をまず思い付いたな……

「リゼロ」のベアトリスみたいなツインドリルヘアーも多いね
こっちになるとお嬢様系から不思議系になるような?

ツインドリルだとより武器みたいな、変わった髪形という印象になるので元ネタが分からなくなる気がする

ドリルの元は少女マンガじゃなかったっけ?
ヨーロッパのルネッサンス的なデザインが人気で多用されたという話をどこかで見たことがある

私もそういう風に認識している
少女マンガでは本当に古くからこの髪型が出てくる作品があって、少なくとも1970年代の「ベルサイユのばら」には出てくるし、同時期のヨーロッパの貴族的な女性キャラの象徴だった
そして誇張が進んでドリルが出現したのだろう

でも少女マンガだとああいう髪形見かけないぞ?
オタク向けの作品の萌え系デザイン、言ってみればアホ毛のカテゴリに感じられるが

半世紀くらい昔の少女マンガにはああいったタイプの髪形のヒロインが結構出てくるよ
昔は流行っていたのが分かる

ドリルヘアーは女性向けだと淘汰されてしまったんだよ
女性向けジャンルは「ファッション」「女性の憧れ」的な所も強いアピールになるので、その時代に流行している、現代社会で人気のある髪型が取り入れられてアップデートされていく

男性向けマンガでもその時その時で人気の役者や芸人を元ネタにしたキャラデザは出るけど、女性向けの方が変化は速いし古いデザインもどんどん消えていく。
だからファンタジー系作品でさえドリルは消えた。
女性向けでドリルっぽいのが残っているのは古いテンプレを意識してネタにするようなタイプの作品くらいじゃないか?

私はドリルヘアーは恐竜的進化を遂げた結果の髪形だと思っている
現代に残っているのは古代の化石、シンボル的な遺産

言ってみればドリル、その元になった縦ロールは女性キャラ版の「昭和の髪形」だね
昭和時代はあのドリル(現代のように明確なパーツではないけど)をつけるのが金持ちキャラ、お嬢様キャラのテンプレだった
ちなみに主人公キャラと対立するライバル、敵キャラに多い髪形なので現代の悪役令嬢のキャラデザで使われやすいものでもある



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「現代の中国のオタクは男性向け、女性向けを区別する傾向が強いので少女マンガが眼中に無い人も多くなっています。それでも評価の高い作品なら知っているオタクもいますが、昔の少女マンガや少女マンガの歴史などは把握していません」

「海賊版マンガ時代は子供が使えるお金も限られていましたし、海賊版とは言え出回っている作品の数も現代と比べてかなり少なかったので読めるマンガがあれば少女マンガとか気にせずに読んでいたのですが。私の周りでもCLAMP作品が当時の男のクラスメート達の間でも人気でしたし、読むものがなくなったら『王家の紋章』などの昔の少女マンガ作品にも手を出していました」

などといった話もありました。
私も少女マンガ系はほぼ守備範囲外なので、中国オタク界隈における少女マンガの広まり方に関しては抜けている部分は多そうですね・

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「少年マンガの人気作品は最初のヒロインとくっつかないという話を聞いたが真偽や皆の解釈を知りたい」

以前書いたものの使う所がなくなってしまったネタをnoteの方にアップしましたのでよろしければご参照ください

中華ファンタジーで見かける桃白白みたいに剣に乗って飛ぶ技「御剣飛行」とは

それはさておき、ありがたいことに手頃なネタを教えていただきましたので今回はそれについてを。
中国オタク界隈では良くも悪くも作品の恋愛要素が大きな話題になっているそうですし、推しヒロインを決めてヒロインレースをしながら作品を追いかける「党争」という楽しみ方も定着しているそうです。

しかし作品内の恋愛要素が中国オタクの面々の望んだ通りに進むことはなかなか無いらしく、嘆きや愚痴混じりの話題が盛り上がってしまうこともあるのだとか。
そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「少年マンガの人気作品は最初のヒロインとくっつかない」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


少年マンガの人気作品は最初のヒロインとくっつかないという話を聞いたが真偽や皆の解釈を知りたい
私は「NARUTO」や「BLEACH」を思い浮かべたし、「ONE PIECE」も怪しいと思ってしまったのだが……

最近終わった「ヒロアカ」も「呪術廻戦」もそんな感じだったよね
「呪術」はともかく「ヒロアカ」には期待していた人もいただろうに

ヒロイン交代以前にヒロインとくっつかない、そういう話が無いというのも少なくないと思う

少年マンガが強調するのは友情努力勝利であって地位美女勝利ではないのだよ

少年ジャンプ系作品だとヒロインキャラが戦闘で活躍する、存在感を発揮することってほぼ無いからね
必然的に感情面の描写も少なくなり恋愛方面のイベントも作品本編では発生しないからくっつくイベントが起こらないのだろう

友情努力勝利は少年ジャンプの掲げるもので、他の雑誌だとそうとは限らないが……「進撃の巨人」とかを見るとやはり普通にヒロインとくっつくのは少ないのかとも考えてしまう

元々そういう描写をしない作品もあれば、作者がそういう方向にするのを嫌ったと思われる作品もあるな
どちらにしろ少年マンガだと最初からヒロイン固定で最後にくっつくのが珍しいのは間違いないと思う

そんな中で輝くのが公式カップリングを推してくれる「FAIRY TAIL」の安心感
ジャンプ系じゃないけど

何となく言いたいことは理解できる
主人公が結婚することはあっても最初のヒロインキャラではなかったりするし、私は若い頃悟空とブルマとくっつかなかったのにずっとモヤモヤしたものを感じていた

「鋼の錬金術師」はカップリングも含めて王道で終わったし、最初のヒロインとくっつく少年マンガ系人気作品も探せば出てくる
ただ有名な作品には少ない傾向も感じられるのは確かだ

少年マンガにおける恋愛要素って話題性はあるけど実際の需要、雑誌の読者や単行本買う層に対する効果は限定的
そっちに重点置いて描いたらランキングは下がるし編集者も止めるだろう
それならまだエロで釣った方がいいけど現代の環境では永井豪みたいな「攻略法」は無理だ

とは言え、ヒロインとくっつけないまま終わるのは日本の作品の独特な所ではあると感じる
ウチの国でそういう展開るなら最初からヒロイン出さないで「ヒロイン無し」をアピールした方が良いということになるのに

ヒロイン無しをアピールして効果があるウチの国もかなり独特だと思うぞ……
そうなった原因の一つが恋愛描写で引き伸ばしてキャラも話もグダグダになる作品が多発したからだし、私は日本の少年マンガでヒロインとくっつく描写を優先しないのも分かる気がする

日本の作品は冒険の報酬に財宝と美女を求めない、無私或いは俗な欲が無いのが典型的なヒーロー像だけど、見ている分にはもっと冒険や戦いにうまみがあっても良いと思ってしまうよ!

「遊戯王」みたいに代表的な所ではくっついていないけど、シリーズを通してみるとくっついている作品の方が多いような作品もある。

現代の環境では初期ヒロインと予定調和的にくっつく展開が飽きられているから王道作品でもその部分にこだわらなくなっているのでは?

少年マンガでこのテーマのような形で男主人公とヒロインをくっつけるのは前世紀の作品に多かった。例えば「るろうに剣心」や「地獄先生ぬ〜べ〜」のような作品だ。

待て、「ぬ〜べ〜」は典型的な人気が出た女二号(サブヒロイン)の昇格で「NARUTO」と同類だ。
あと前世紀の作品もそうとは限らないよ。例えば桂正和作品もラブコメに特化した作品でなければメインヒロインと明確にくっつく描写なかったりするしね。

最近実写化された「ウイングマン」とかも最後はメインヒロインとくっつかずに読者の想像に任せる的な終わり方だったからな

この話題を見てから記憶を探ってみたけど、俺も少年マンガ系作品で恋愛メイン要素が薄い作品だと大体くっつかない印象はあるな
高橋留美子やあだち充など、ラブコメが明確な特徴となっている作家だとそうでもないのだろうけど

こういう話をする場合、「BLEACH」のヒロインが織姫ではなくルキアという前提で語る人ばかりなのを見ると、作者の想定するヒロインとファンのヒロイン認識がズレてこのテーマのような認識になっている作品もあるように思えてくるのだけど……

日本の少年マンガの主人公には女に興味あるのか分からんキャラも多いし、恋愛関係のエピソードにつなげるのが難しいというのもある
あまり押し付けるとヒロインが邪魔なキャラになってしまうわけだしね

少年ジャンプ系の王道人気作品って女性キャラは旅の仲間扱いが多いし、最初に出てくるヒロインと恋愛や結婚をさせる必要はないことが多い
私もそういう話を期待する気持ちは理解できるけど、期待し過ぎても無駄になるのは明らかなジャンルだと思う

恋愛モノでなければ男性主人公とヒロインの恋愛関係での単独エピソードに一話〜数話も使うことは少ないだろうし最後までくっつかないのも仕方が無いのでは
エピローグでどの相手にしろ主人公の結婚描写があれば十分以上のサービスだろう

結局は需要の問題が大きい
少年マンガ、バトルや冒険の作品では恋愛感情の描写は重要じゃないし、読者の大多数が望んでいるというわけでもない
それに作者が恋愛要素描きたいとも限らないわけだしね

日本の作品はクリエイターの嗜好が強めに出る傾向があるから、作者が恋愛を描きたいタイプだとしても、次にその過程がドロドロしていないか、ハッピーエンドになる方向なのかなど描写や価値観が合うかどうかという問題が出てくるので、現状のバランスくらいで妥協する方が良いような気もする

それで思いついたんだが、最初のヒロインと違ってサブヒロインからメインヒロインに昇格したキャラには明確に読者の人気という背景がある
だから作者側も需要のある展開としてサービスとしてカップリングやエンディングでくっつくような「読者サービス」を意識するようになるのでは?

少年マンガだとカップリング扱いされる人気の高い女性キャラが戦友、相棒的なポジションなので恋愛方面に繋ぎにくいという問題もある
ただいるだけ、或いは戦いの足手まといになるようなヒロインは人気にならないし存在感も出番も消えていくからくっつくことも無くなる

カップリングで人気になるのは大体が冒険や戦闘に参加して活躍する、主人公と濃厚な関係が構築される女性キャラだからね
現代を舞台にした学校やオフィスでの恋愛のように扱うのは簡単ではないし、そっちを掘り下げる需要もそんなに重要ではない

和月伸宏作品みたいに作者が最初からヒロインとの恋愛を意識している作品でもなければ期待できない気がする
しかもそういう作者でも作品評価を気にして恋愛要素を悲劇にしたりバッドエンドにしてしまうことがあるし……

王道と言えば、日本の少年マンガの王道作品は伝統的に恋愛の代わりに友情を強調するから、恋愛要素を求めて見るにはあまり向いていないジャンルだと思う。
そういうのが見たければ最初からラブコメ、カップリングを前面に出している作品を探した方が良い。

その結果がBL方面のカップリングだからなあ
ナルトの相手はサスケ、孫悟空の相手はベジータが有力だし、他のカップリング相手も何かと豊富だ

そういう組み合わせだと途端に重量級になる男主人公は少なくない!

考えてみれば王道少年マンガ系のヒロインって主人公からの感情は信頼する戦友みたいなことになりがちだし、ファンの妄想ならともかく本編ストーリーで恋愛、カップリング的な決着をつけるのはあまり期待してはいけないのかもね

俺もそう感じている
昔の少年マンガは友情路線だし、現代の少年マンガはスポーツ系ジャンルなど意識してヒロインを消すから最初に出てくるヒロインに見えるキャラをカップリング相手として認識して語り始めるのではなく少し様子を見た方が良いと思うのだが

これに関してはウチの国のオタクがカップリングを意識し過ぎているのもあるのでは
日本の読者にもカップリング需要があるのは確かだけど、いわゆるこっちの党争的なヒロインレースで炎上するような争いにはあまりならない

私はたまに現在のウチの国のオタク界隈ではカップリングが話題として強過ぎるのが困ると思ってしまう時があるよ
恋愛はいらないという話をする人間も、自分の追いかけている作品のヒロインの扱いに関しては自分の期待通りでないと批判しだしたりするし何とも難しい所だ。



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国の読者にある『ヒロインはいらない』という考えは、恋愛を書くのが下手な作者が恋愛を書くと話が迷走したり主人公のキャラが崩壊したりする危険性が高まるのでヒロインも恋愛も最初から無しにしてほしいというものです。これは国産ネット小説作品などでガッカリした経験からくるものでしょう」

「それとは別に、アニメやマンガでヒロインを出すと語りやすい煽りやすいということでカップリングネタばかり語る、別の話題にもカップリングネタで割り込む人が出てきますし、作品の展開によっては炎上の原因にもなるのでヒロインはいらない、男キャラだけで良いという考えになる人もいます」

などといった話もありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

それからnoteの方の記事ですが、具体的なペースは特に決めていないのですがブログとは別に7日〜10日に1回くらい更新出来たらなどと考えております。ただやって見ないと分からないのであまり期待せずにお待ちいただければ幸いです……

中国オタク「主人公交代はそれなりに聞くがヒロイン交代する作品ってどんなのがあるかな?」

中国オタク「なぜ少年ジャンプはあんなに頻繁に作品を打ち切るのだろうか?主力となるような連載作品が足りない状況でもどんどん打ち切るのが分からない」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本の作品を取り巻く環境、メディア事情などに関しても何かと注目されているそうでその中にはマンガ雑誌の連載事情に関するものもあるそうです。
ただ中国では日本のマンガ雑誌に関する実体験のある人は少ないこともあってか議論の際に迷走することもあるのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「少年ジャンプが頻繁に作品を打ち切りにするのはなぜか」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


なぜ少年ジャンプはあんなに頻繁に作品を打ち切るのだろうか?
主力となるような連載作品が足りない状況でもどんどん打ち切るのが分からない

確かに
俺は日本の雑誌業界のことよく知らないけど、少年ジャンプの打ち切りに関しては早過ぎる多過ぎるのではとは感じることもある

私も少年ジャンプの打ち切り基準が分からなくて困惑することが少なくない
なお私の知識は「バクマン。」やネットの情報くらいなので私も詳しい話を知りたい!

何かといわれているようにジャンプの打ち切りの基準は概ね「人気」
そして少年ジャンプは基本的には雑誌掲載順位=人気順なので雑誌の後ろの方に掲載される頻度が上がる、そこで定着してしまうと打ち切り間近と言われているな
もちろん例外はあるようだが

「アンデッドアンラック」とか打ち切りが近いなどと言われているが、ああいったアニメ化した作品まで打ち切りにしてしまうのはもったいないと思う……

「アンデッドアンラック」に関しては打ち切り確定ではないけど、俺は現在のストーリーの出来だと「もったいないけど仕方が無い」くらいの状態に思えるかな。
特にアニメ化したけど人気上がらなかったのが厳しい。
ジャンプの打ち切りの基準は厳しいけど、ほとんどの打ち切り作品には打ち切られる理由というのが存在する。

でも「ジョジョの奇妙な冒険」のような例外もある
あの作品が少年ジャンプで連載されていた時に打ち切り喰らわなかったのは奇跡だと言われている!

あれはまさに例外だな。「ジョジョ」のように単行本が売れるから本誌掲載順位低くても生き残った作品はあるんだけど、それはやはり非常に珍しい。
ただ「ジョジョ」は同時期に「ドラゴンボール」や「スラムダンク」の全盛期と重なっていたので相対的に低く見えるだけで人気や売り上げ自体はそんなに悪くない。

少年ジャンプの打ち切りはwebマンガの打ち切りとは違う
雑誌誌面のページ数は限られているので打ち切らないと新作を出せない
だから容赦なく打ち切って作品を終わらせる

でも現在の少年ジャンプって王道の少年マンガ作品が減っているし、打ち切りで変則的な新作を多くするのはどうかと思うんだけど……

今年「呪術廻戦」と「ヒロアカ」が終わったら少年ジャンプで「戦える」ような作品は無くなってしまうのではないだろうか?
私もそこで打ち切り連発するのはよく分からない

逆に今年は「呪術廻戦」と「ヒロアカ」が終了するから例年以上に打ち切り作品が増えたという話も聞くな

どういうこと?
普通は主力が終わった時に備えて現存戦力を底上げするものではないの?

いや、現存戦力では「呪術廻戦」になれないと見切りをつけて他の作品に賭けるんだよ

少年ジャンプの場合、可もなく不可もなくな作品を連載させておく空きは無い、希望者は他にもいるという感じなのでは
少なくとも他に名声がある作家がいない、確実に誌面を埋められる作家がいないので連載を続けさせておくなどといった方針ではないというのは見て取れる

でも「呪術廻戦」と「ヒロアカ」がなくなったらジャンプは「ONE PIECE」しか主力がなくなるだろうに
まさか「HUNTER×HUNTER」を戦力と計算しているわけではないだろうな?

逆に言えば「ONE PIECE」があるから当面は問題ないという考えなのかもね

少年ジャンプの基準で「それなりの人気でしかないまま」の作品は打ち切って新作にどんどん入れ替えていくという方針なんだろう
よく言われる10週打ち切りはそこまで多くないけど、単行本数巻くらい続けたら人気や将来性みたいなのは見えてくる

身も蓋も無い言い方になるが、外国にいて少年ジャンプを買っているわけでもない俺達が心配する話ではない
少年ジャンプはマンガ界における弱肉強食の頂点ともいえる場所だから、少年ジャンプの読者を引き付けた作品は生き残りそうでない作品は消えていくだけ

連載競争で生き残るのと自分の好みの作品が生き残るのは別の話だからな……自分の好みの作品が少年ジャンプ誌上で人気になれるとは限らない

現在の大衆の好みと自分の好みは分けて考えないとね
ストーリーやキャラは良いけど「少年ジャンプにおける人気」という成績はパッとしない作品はある
逆に「SAKAMOTO DAYS」のように大衆人気出る要素を練り込んでストーリーとしては微妙でも人気を獲得してくる作品もある

でも少年ジャンプも新作が当たらないから旧作リメイクでしのいでいるから打ち切りと新連載を繰り返すことの重要性は相対的にかなり落ちていると思う
前世紀の大人気作品だった「キン肉マン」を現代になって復活させて続編開始してアニメ化したりとかね

「キン肉マン」は前世紀の少年ジャンプで連載されていたけど現在は少年ジャンプ連載じゃないぞ?
少年ジャンプは相変わらず新作中心でやっている
ただ集英社全体で見れば旧作IPも別の雑誌で展開するなど商業的には貪欲にやってる模様

日本のマンガ雑誌業界には「55周年に合わせた55本新連載企画」に合わせて人気作品も含む大量の打ち切りを行った少年サンデーという本気で意味不明な例もあるから、そっちに比べれば少年ジャンプの打ち切りはまだ理解できる戦略ではある

こっちでも雑誌が主流だったころは結構あっさり打ち切りが出ていた。
ただ現代の国内業界では掲載ページ数に実質制限なしのネット連載が主流だから落ち目の作品、上昇が期待できない作品を積極的に終わらせることは無い、「連載中」にして作品をサイトにおいておけば何らかのプラスにはなるという考えだから少年ジャンプの方針が納得し難い人もいるのだろう。

今の国内でもそこそこ打ち切りはあるよ
ネットに掲載される作品でも原稿料が支払われる、良い場所で宣伝してもらえる作品はかなり入れ替わっている
もっとも少年ジャンプのように目立つ形で消えていく作品はそこまで多くないだろうけど

私もそういうのは理解できるけど、打ち切り作品をそのまま終わりにしてしまうのかが引っかかるんだよ
なぜ別の雑誌に移籍させないのかと

私もそれは思った
今はwebのジャンプ+もあるから移籍も難しくはないと思うんだが

雑誌掲載時点でそのままやっても面白くなりそうになければ打ち切りになってしまうのでは
移籍する作品って勢いは落ちているけど人気はある、ファンがついている作品なことが多い

移籍は移籍で競争があるから難しい。
「ジョジョ」のように雑誌のカラーや連載スピードが合わなくなったから移籍する人気作品とかもあるので人気が落ちたから移籍させるみたいな使い方をしてもらえるとは限らない

逆に二線級の雑誌から一線級の雑誌への移籍というのもあるしね
少年ジャンプではないけど、こっちでもよく知られている作品だと「かぐや様は告らせたい」や「生徒会役員共」は人気出てから主力雑誌に移籍した作品

ジャンプブランドだとネットの方も競争は熾烈だ
ネット掲載作品は実本で出版されるから雑誌ほどではないとはいえ、やはり限られた枠の奪い合いなのは変わらない

結局は手持ちのカードが良くないから急いで打ち切りにして入れ替えるんだと思う
マンガ雑誌という娯楽メディアはリーグ戦などを長期でやるチーム育成ではなく、勝つか負けるか、大勝したら総取りできるカードの勝負に近い

強いカードが少ないからこそ手札を入れ替えるということなんだろう
もしかしたら次の「鬼滅の刃」や「SPY×FAMILY」になるような作品が出てくるかもしれないと



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈における認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「現在の中国のマンガ読みは雑誌でマンガを読むことは少ないので、昔はリアルで雑誌を読んでいれば自然と理解できた『雑誌のページ数は有限である』といった事情やその影響などに関して、実感として把握している人は少なくなっているかもしれません」

「単行本はコレクションという価値がありますし、将来の修正削除が無い作品としての価値もあるので実本の方を買う人は現在もかなりいます。しかし雑誌の方は買う人も売っている場所も私がまだ学生だった十数年前と比べて本当に少なくなったように感じられます」

などといった話もありました。

考えてみれば私も雑誌を実本で買うことは無くなりましたね……買った後の置く場所の問題、後で読みたくなった時に探す手間などから、いつのまにか電子書籍ばかりになっています。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本の長編マンガは最後で失敗するというイメージが強いけど、失敗せずに面白いままで完結できた作品って何がある?」

ありがたいことに以前の記事
中国オタク「皆は初めて二次元で出会ったバッドエンド作品ってなんだった?まだバッドエンドがあるとか想像もしなかった時期に出会った、作品を追いかけた末の体験を教えてほしい」
に関連したネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本のアニメやマンガの終わり方に関して「引っかかる」ことが珍しくないそうで、作品の終わり方に関する議論は良くも悪くも盛り上がるのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「失敗せずに面白いまま完結できたマンガ作品」
などと言ったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
(内容の関係からネタバレが含まれておりますのでお気を付けください)


日本の長編マンガは最後で失敗するというイメージが強いけど、失敗せずに面白いままで完結できた作品って何がある?

終盤で不満が爆発とはいかなくても人気が失速して気が付いたら終わったという作品はどうなの?

できれば読み終わって面白かったという感想になるような完結の仕方の作品でお願いしたいけど、見ていた人間が満足していたならそれはそれで問題無いよ!

「寄生獣」は良いぞ
同じ作者の「ヒストリエ」はたぶん完結しないけど面白いし歴史モノだから先の話のネタバレはあるから実質完結保証あり?

こういう話題の定番なのはまず「鋼の錬金術師」だろうな

作者としては不満がある上に当時の少年ジャンプの連載体制の悪い所が出た自主的な打ち切りだったらしいが「幽遊白書」は個人的には面白いまま完結できた作品だ

「暗殺教室」は結構いい終わり方だった。
この作品は長編じゃないという人もいるけど自分としてはこの作品くらいの長さなら長編という認識になるね。

「遊戯王」はシリーズによってはいまだに議論が尽きないけど上手く終わった長編と言えるのではないかと

久米田康治は連載が打ち切られずに続いたら完結も上手くやる作家だと思う
「絶望先生」が有名だけどその前の「勝かってに改蔵」や比較的最近の「かくしごと」も上手い終わり方をしている

俺も「かってに改造」のラストを始めてみた時は衝撃を受けたよ
今ではそんなに珍しくないし、ネタバレ情報を知っていたら驚きは無いだろうけど

昔の作品だけど「子連れ狼」と書こうとして改めて調べたら連載既刊約6年で今の感覚だと思ったより長くないな……巻数は十分に長編なんだけど

いろいろと考えたが「H2」
20巻行かないなら長編だろうか?と考えてしまうのは我ながら問題だ

「H2」は最初に出た単行本だと34巻で普通に長編だよ
全体的にゆったりとした話なのに中だるみを感じない、最後の告白が名シーンと綺麗にまとまっている作品だと思う

長編に関しては定義が人それぞれだからな……200話未満だから「進撃の巨人」は長めの中編というと言う人もいるからな

ネット小説とかと比べちゃうのかね
ネット小説の話数文字数ベースで比較したら別メディアに長編は存在しなくなりそう

さすがにその長さで長編じゃないといったら長編の数が少なくなり過ぎだ
あと「進撃の巨人」は最後で炎上したけど俺は言われているほど悪い結末ではない、きちんと完結した作品だと認識している

長さもだけど連載期間で一定以上は欲しい
少なくとも5年以上

個人的には「ゴールデンカムイ」を推薦したい
青年マンガは対象年齢に加えて人気競争の圧力が相対的に小さいのか、少年マンガに比べて長編でストーリー展開をする際に上手くまとめる作品が多いように思う

無難に終わり過ぎたのか良いエンディング扱いされないけど私は「犬夜叉」について悪くない完結の仕方な作品だと思っている

近年だと「ダンジョン飯」が評価高いね
中盤引き伸ばしでグダグダになっていると思いきやそれが伏線になって、最後にストーリーが急加速して最終的に迷宮の外までも含めた広い世界を見せて完結する
終盤の展開を追いかけて読み終わったときには何とも言えない不思議な気持ちになった

「ダンジョン飯」って迷宮だけの世界観の小さい典型的な日本のファンタジーかと思いきや最後に世界広がるわ王になるわと良い意味で予想を裏切ってくれたからね
あと一貫して作品のテーマを見失っていなかったのも実は凄いことだと思う

すぐに思いついたのが「ジョジョの奇妙な冒険」だけど、テーマ的には微妙かな?
各パートがそれぞれ長編レベルの長さでどれも綺麗に完結しているから自分の中では長編完結作品になっている

「スティール・ボール・ラン」は完成度の高い長編作品だよな!

個人的な感想でもよければ「神のみぞ知るセカイ」
完結当時はかなり荒れたけど伏線は描写されていたし、俺は作品のテーマと作者の考え方が出ているように感じられる興味深い終わり方をした作品だと感じたよ

「アドルフに告ぐ」
長編で良いのか自分でもちょっと分からないが、ラストも含めての読みごたえは間違いなく長編

手塚治虫の時代の長編って現代だと中編レベルだからな……
手塚治虫の時代の次に来た「あしたのジョー」も実は単行本では20巻しかない

現代の日本の週刊連載作品なら20〜30巻あれば長編作品として見てもいいだろうし、昔の作品なら更に少なくても長編だ
あと隔週、月刊連載なら20巻前後で長編とみていいのでは

まだ出ていないが「スラムダンク」ならこのテーマとして間違いはないだろう

「グラップラー刃牙」とかどう?
完結したのか続いているのか私も判断に迷う作品だが上の方でジョジョが完結扱いで出ているなら問題ないよね?

私は最近長編作品はそれなりに決着がつく終わり方をすれば良いくらいに考えるようになってきた
そもそも長編は締切や人気ランキングとの闘いがあるし、ストーリーをコントロールするだけでも非常に困難だからね

俺もまず思い付いたのは「鋼の錬金術師」だ
長編連載のストーリーって終わりではなく過程が面白いのがほとんどだから最後で失敗しても作品の商業的なダメージはそれほどでもないという事情があるので終盤に力尽きる作品が出てくるのだろう
そこで力尽きない牛おばさんのパワーは日本の漫画界でも異常なレベルだと思う

「からくりサーカス」は中盤が一番つまらないちょっと珍しい作品で終盤に入ってからの熱い展開と伏線回収が本当に凄い
アニメは原作者も関わっていたけど単純に尺が足りなかったので原作を読もう……

まだ出ていないのだと「銀魂」や「鬼滅の刃」
あと龍頭蛇尾扱いされがちだけど「NARUTO」も「BLEACH」も普通に完結しただけで十分な気がするんだけど
ウチの国の連載作品だって大体は人気がなくなったら更新が遅くなる、いずれ停止するようなのばかりで長編連載作品で完結させられる作品自体が多くないわけで

マンガじゃなくてゲームだけど日本の作品で個人的に最も優れた完結だと感じたのは「ランス」
「父親が遊んだかもしれないエロゲー」というキャッチコピーがあるシリーズが世界観の上の方まできっちり完結させたのは何て言うか想像を超えるような仕事だ



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈における作品の評価や知名度の事情も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「そもそも中国に入った日本の作品に関しては最後まで追いかける人がたくさんいる、話題性が続く作品がとても珍しいです。アニメが無ければ話題性は一気に縮小しますし、日本のように雑誌掲載によってその作品を追いかけている人以外も習慣的に追いかけられる環境は無いのです。だから今でも終わり方に関する不満が語られる作品は、途中までは間違いなく人気の高い作品だったはずです」
などと言った話もありました。

またこれは先日会った別の中国オタクの方に教えていただいた話ですが
「中国でオタクが日常的に接する国産コンテンツはなかなか完結しません。ネット小説やwebコミックなど現代のweb媒体の作品は読者の要求と批判を見つつ、政治的に問題のある内容を避けながら話を引き延ばしていくものなので日本の長編マンガのように完結させて話をまとめる作品の方が珍しくなります。今の中国では追いかけている作品の結末をきちんと体験した経験はあまり無いでしょうし、作品を完結させることの意義を感じていないのかもしれません」

「中国の作品は世界観の深さやキャラクターの設定との整合性を重視しますが、ストーリー自体はわりと雑です。ストーリーはその場の反応を見て、批判されず規制されずに人気と課金を稼ぐスタイルなので設定の深さと比べてストーリーは雑になり伏線回収もやってられない傾向があるとも言えます。ただそれとは別に設定、整合性重視なので既に出ている設定を面白さ重視、演出重視で勝手に変更するのは好まれません。日本では好評だった『ガンダムSEED』の劇場版が中国のファンから不評な原因の一つがこれでしょうね」

などといった事情もあるそうです。

こういった環境も含めた受け止め方の違いというのは外から見ている分には興味深いものですが、実際に日本の作品が中国に入る或いはその逆の流れの際に何かと苦労する原因になっている模様です。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本の女性漫画家で高橋留美子級、或いは高橋留美子以上の存在って誰がいるかな?」

ありがたいことに以前の記事
中国オタク「「らんま1/2」がアニメでリメイク!しかも声優がほぼ変更無しで!」「倫理基準的には大丈夫なんだろうか?」
に関して追加でネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「日本の女性漫画家で高橋留美子級の存在は?」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「らんま」の再アニメ化のニュースを見ていて改めて気になったんだけど、日本の女性漫画家で高橋留美子級、或いは高橋留美子以上の存在って誰がいるかな?
明確に上下とかではなく影響や瞬間的な作品のパワーなどで高橋留美子と並ぶか超えるような感じであれば良いので皆の知識を教えてくれないか?

瞬間的な作品のパワーだと武内直子だろうか
「セーラームーン」がまさに世界的な作品だから

少年マンガなら瞬間的なパワーとして「鬼滅の刃」の吾峠呼世晴

ワニの人なら確かに瞬間的には超えているな
ただやはりランキング的には別ジャンルという気がするような……いやスレ主が言っているように問題無いんだが……

個人的に一番凄いと思っている女性漫画家は牛おばさんこと荒川弘
高橋留美子のように作品のパワーが明らかに女性漫画家ではないタイプだと思う

少年マンガ分野で活躍した女性漫画家ということなら頂点の一人だろうけど女性向け、少女マンガまで含めた「日本漫画界」だとまた別なのかな?
俺は少女マンガや女性向け作品をよく知らないので何とも言えないが。

女性向け作品中心だと作品の量、映像化も含めてということなら東村アキコが実写化作品かなり多いし男性向けの作品でも当てている。
ただ基本的に社会人向けで価値観に関して好みが分かれるタイプだから総合的な評価がどうなのか俺もよく分からない

実写化の影響まで含めて考えるなら「花より男子」の神尾葉子が飛びぬけていると思う
アジア圏であそこまで影響力のあった原作は存在しない

高橋留美子ってパラメータ全項目が最高値近くで綺麗な五角形や六角形になるタイプだよね
考えてみれば現時点で私の人生の倍以上漫画家として活動していてその間ずっと作品を外していないというのが恐ろしい

まだ出ていないのだとCLAMPとか?あと武内直子は私もこのテーマに該当する作家としてすぐに思いついた
しかし武内直子もCLAMPも特定の年代、ジャンルで強いけど高橋留美子のような全方位全年齢向けというわけではないので難しいな

CLAMPはグループだから作品はともかく、作家としての比較では判断に迷うところがある

武内直子は「セーラームーン」で新しいジャンルを創設したようなものだし、そこは高橋留美子を超えているという見方は可能だろう
作品の価値やその後の作品への影響だけでなく世界的な影響力、日本の文化輸出に関しても群を抜いている
高橋留美子はセーラームーンのような影響力のあるキャラはいない

影響力ということならラムは?ジャンルの創設という意味では時代を変えた存在だと思うが

ラムは日本国外での知名度低いし文化的な影響ではセーラームーンと比較になるレベルではないよ

文化輸出的な面では時代の違いも大きいからね。「セーラームーン」は流行った時代背景も良かった面はある。
もっとも日本国内ならラムも「セーラームーン」に並ぶレベルだったとは聞く

大友克洋に並ぶとまで称された高野文子は……

高橋留美子の評価の高さの理由として商業作品としてのヒット作の多さがあるからよほど影響が大きな作品でもなければ、作品の芸術的な評価の高さ、それも寡作での高評価では比較対象とするには厳しいと思う

寡作ではなくとも代表作が一つだけの漫画家だと「セーラームーン」のような作品を持ってこないと厳しいんだよな……高橋留美子は影響力の大きなヒット作、複数作品がヒット、作品活動期間の長さ、短編中編長編どれもいけるというのが比較対象として厳しい

このテーマを見て思いついた代表作が複数ある女性漫画家で、私は中村光が一番好きだけど高橋留美子クラスとはさすがに……

私も武内直子が高橋留美子より上とは言わないが、IPの価値に関してはさすがに武内直子が上だと思う
言っては何だが高橋留美子作品の弱点はIPの価値の低さだろう
全部足しても「セーラームーン」には敵わない

強引に探すとしたらその辺か?でもIPの価値を言い出したらグローバル展開ができる現代に近い作品ばかりが有利になるし漫画家以外の部分の要素も大きくなるのがな……

この話題だと武内直子は高橋留美子と同世代なので比較しやすいという面もあるね
それ以前の世代になるとこっちの感覚や一般的なオタクの知識だとよく分からないし!

更に上の世代まで範囲を広げれば水野英子や萩尾望都などの高橋留美子級と言える漫画家はいないわけじゃないぞ。

同世代みたいなイメージになるのも分からなくはないが……高橋留美子はデビュー、「うる星やつら」の連載開始が1978年なので1986年デビューで「セーラーV」が1991年「セーラームーン」が1992年からの武内直子とは2世代くらい違う
ウチの国では高橋留美子は「らんま1/2」、「犬夜叉」のイメージだけど日本だと「らんま1/2」の時点でベテラン扱いなので、たぶん我々の認識よりも上の世代の「大御所」だ

影響力の評価はさておき、その辺りの年代の作家はもうあまり描いていないことが多いのに高橋留美子はいまだに現役で最前線にいるのがトンデモナイ
週刊連載の漫画家って激務で長期間続けられるものではないはずなんだが……

こういうのって商業的成績だけでなく歴史的な影響まであるから判断が分かれがちだね。それにしたって高橋留美子級はともかく高橋留美子以上は難し過ぎると思うが。

歴史的な影響というなら「ベルサイユのばら」の池田理代子は凄い
歴史ジャンル作品の開拓、後世の作品に影響を与えた男装キャラの創造、アニメだけでなく宝塚の舞台など多方面のメディアへの展開などその影響力は凄まじい

日本では女性漫画家トップ3は高橋留美子、萩尾望都、長谷川町子で大体確定らしい

確か長谷川町子は「サザエさん」だよね
上の方でも名前が挙がっている萩尾望都は何を描いていた人?

萩尾望都は「ポーの一族」などのSF系少女マンガを描いていた漫画家で日本では現在もSF漫画家の代表的存在だね。
入ってくる作品が長編中心なこっちではなかなか意識されない作家だけど「少女マンガの神様」とも言われていて日本のマンガを子供向けから大人向けに変えた、少女マンガに革命を起こした作家という評価もある。コミケ創始者の米澤嘉博なども絶賛していたし高橋留美子も萩尾望都の影響を受けているとか。

萩尾望都と竹宮惠子を中心にした世代の少女漫画家は「花之二十四組」(花の24年組)とも言われていてデビューや活躍の過程、若き日の共同生活などから少女マンガ界のトキワ荘と例えられることもある

うーむ……私は萩尾望都も竹宮惠子もよく知らない
「地球へ…」は読んだことがあるくらいだ

萩尾望都は「BLマンガの始祖」とも言われているし、竹宮惠子も「風と木の詩」などで日本の漫画界におけるBLジャンルを確立した作家だ。こちらも後世への影響は凄い。

少女マンガ分野でスゴイ影響力のある女性漫画家ならさくらももこがいるよ
「ちびまる子ちゃん」は日本の国民的アニメに成長した作品だし、本人が漫画以外にもエッセイで有名

なるほど
「ちびまる子ちゃん」はウチの国でもテレビで放映されたし私が学生の頃はEDの曲がこっちの学校で使われることも多かったから納得だ

高橋留美子って日本の漫画家全体で見ても最上位だからな。私は以前某所で鳥山明と比較できるレベルとか言われているのを見て迷わず頷いたことがある。

そうだね。そして日本以外への影響も大きいから中国から見てもその存在の大きさを容易に実感できるので、日本国内よりも印象は強いものになっているはずだ。
だから日本国内なら高橋留美子レベルだと認識できる女性漫画家がいても、こちらからは認識し難いのではないかと。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈のイメージも含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「香港や台湾でどうなのかはよく分かりませんが、現在の中国でオタクが思い浮かべる高橋留美子の業績に関しては概ね『犬夜叉』、上の世代でも『らんま1/2』までです。マニアックなオタクなら『めぞん一刻』を評価しているでしょう」

「中国のオタクの間では『うる星やつら』に関しては作品の知名度は高いものの昔の作品過ぎてその影響力の大きさは知識としてしか分かりませんし、高橋留美子の業績に関する実感を伴った評価にはつながりません。これは私自身も同じですが、たぶん『うる星やつら』という作品が出現した際の衝撃の大きさはあまり把握していないと思います……」

などといった話もありました。

言われてみれば私も留学時代に出会ったアニメやマンガ好きのクラスメートや、中国オタクの面々と「らんま1/2」や「犬夜叉」に関してはイロイロと話したことがありますが、「うる星やつら」に関しては作品名に言及することはあっても内容に関して語った記憶があまり無いですね……
すぐに思いつくのは90年代に中国のTVで見れた香港系のチャンネルではたまに日本のアニメ関連で「うる星やつら」が出ていたくらいでしょうか。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「好きな人に弁当を作るシチュエーションが現実の日本どころか創作の中でも良い話ではなくなっているって本当?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

日本と中国の食文化や環境の違いもあってか、中国オタク界隈では日本の「弁当」やそれに関連したイベントは何かと気になるものとなっているそうで、日本の弁当に関する疑問や考察で盛り上がることもあるそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「好きな人に弁当を作るイベントの扱いの変化」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


好きな人に弁当を作るシチュエーションが現実の日本どころか創作の中でも良い話ではなくなっているって本当?
確かに私が最近見た作品では肯定的に描かれてはいなかったが……

現実の日本でどうなのかは知らないけど、言われてみれば創作の中でもめんどくさい、重いなどネガティブな表現になる方が多くなっているかもね

食事ネタ、料理ネタは増えているのに弁当を作るシチュが減っているように感じるのは不思議かもしれない

プレゼント系は現実でも合う合わないがあるし、作品とキャラ次第だろう。それに今でも弁当ネタは出てくるよ。
……でも自分が最近「良い」と感じた弁当ネタは「デキる猫は今日も憂鬱」だったから恋人の話は減っているのかも

「お弁当を作ってもらう」シチュエーションが重いと感じるとか俺には理解できないよ
そもそも自分にとっては日本の学校生活の弁当自体が遠いものだけどな!

そんなシチュエーションを体験したことが無いので分かりません!
でも良いんだ、冷めた飯は好みじゃないから作ってもらってもきっと単純には喜べないから

確かに。萌えるイベントではあるけど食習慣の違いがあるので我々にとっては実際に体験すると微妙なイベントかもしれない。
まぁ私はいつも昼飯は買って食べていたから縁が無い話だが。

重いか……分からんでもない
個人的にはある種の憧れのシチュエーションではあるんだけど

俺もデートで彼女がおいしい弁当を作ってきてくれるシチュエーションには憧れたことがある
そして俺はおいしい弁当を作って一人で遊びに行くようになった

昔々の作品では手編みのマフラーが恋人からの愛のプレゼントだったけどその後「重い」「微妙」なアイテム扱いになったと聞くから弁当もそういうアイテムの象徴になったのかもしれない

現実では滅多にないかもしれないが、別に豪華な食事を御馳走するとかではないから創作におけるイベントとしては重いわけではないだろう。

幼馴染とかならともかくまだあまり親しくない、付き合い始めた頃にやるのはちょっと重いと思うわ

二次元的な「幼馴染」の時点で現実だと「重い」と受け止める人はいるんだよ……

マンガではありがちな展開だけど俺は「重い相手」と感じるよ
それに食べ物だから他に食べたいものがあるとか、そんなに食欲がない場合は始末に困る

こっちだと半ばファンタジーだけど日本だと弁当ネタは日常生活の延長線上になるだろうからな……こっちで例えるならあまり親しくない人に豪華な食事や酒をおごられても返礼に困るみたいな話かな?
それなら「重い」扱いも分かる気がする

俺は日本でどうなのかは知らないし女の子に弁当を作ってもらったことなんてない
しかし現実だと調子の悪い同僚に好意でちょっとした料理を渡しても「重い」「男性の料理アピールうざい」扱いされたりするからな……ゼミの同僚がそうなってしまったがあれは悲しい出来事だった

作品内ではクオリティ高過ぎる弁当や逆に雑過ぎる弁当ネタはちょくちょく見かける
それで思いついたが昔と違って現代ではSNSや動画での料理ネタの増加から弁当の要求水準が上がっている、ちょっとした特殊技術が必要なもの扱いになってきているという説はどうだろう?
良い話ではなくなっているのではなく、ネタとしての扱いが変化しているというのを思いついた

日本社会における男女関係、家事ネタの扱いが変化していてそれが影響しているのだろう。日本社会では昔ほど弁当を作らなくなっているとも聞くし。

そういう表現が陳腐化しているという可能性は?
二次元におけるネタとして使うには弁当だけではもう弱い、極道に主夫やらせるくらいじゃないと面白くなくなっているとかで

暗黒料理だって陳腐化して今ではあまり見かけなくなっているし弁当ネタ自体が弱くなっているというのはあると思う

個別だとそこまででもないが、手編みのセーターを作ってくれてお弁当も作ってくれる女性キャラは重いと感じるかな……

料理や手編みのセーターに限らずもらっても始末に困る、捨てるのも精神的に負担がかかるプレゼントは創作であれば「便利な表現手段」になるんだよ
だから強調される形で使われる、それが別の所でもネタとして使われてイメージが強固になっていく

プレゼントを受け取るのとプレゼントを喜ぶのは別だからね
そのミスマッチが強調されると「重い」という印象が強くなる

日本でも現実だと昔から「弁当を作ってくる」のは重いし喜ばれるものではなかった
大して親しくもない相手から豪華手作り弁当をもらうのは困るという扱いだったし、そもそも手作りのプレゼントという時点で「重い」とされていた

道理ではあるが、それを「昔から」と全体に適用するのはどうかとも思う
私はそれに加えて創作における「恋愛」の扱いや表現の変化も影響しているのではないかと思った
私もヤンデレを知る前は好意を寄せられるって単純に良いことだと思っていたしね

その観点には同意する
二次元に限った話ではないけど昔は主人公が愛を押し付け続けてヒロインに振り向いてもらう展開がまっとうな努力として肯定されていたけど、今そんなキャラを出したら表現やストーリー展開を上手くやらないと相手の気持ちを考えない危ないやつ扱いにされかねない

現実のアイドルなどの推しへのプレゼントで食品、特に手作りは何が入っているか分からないから原則廃棄という情報が広まっているし、二次元の創作もそういう方向のエピソードやキャラ付けアイテムになっている感はあるかも

買い過ぎたから或いは作り過ぎたから一緒に食べようというのはともかく、わざわざ作ったというのは何を混ぜたのか分からないのが怖い

ようは恋人というほど親しくもない関係で弁当作ってくるとかプレッシャー強すぎるという話だろうか
現在の作品でも家族や恋人関係の場合、弁当ネタは普通のから変則的なのまで肯定的に描かれているしな

弁当ではないけど距離感間違えている異性ネタは珍しくないからね
国産作品でも洗濯とかがそういうネタ扱いになったりしている

日本での弁当の扱い、よく知らない人が作った食べ物に対する認識が変化しているという話もあるのでは?
近年の温暖化で弁当が腐敗しやすくなったので日本の弁当も昔と比べて作る際に衛生を強く意識するようになっているという話だ。例えば「おにぎり」は昔は素手で握っていたのが今ではビニール手袋かラップを使って作るのが普通になっていると聞く。
だからあまり親しくない、付き合い始めくらいの相手の作る弁当が信用されなくなっているのだと思う。

なるほど。考えてみれば現代の美食系の作品ではスキルがある人間の手作業は評価されるが、手作りで気持ちがこもっているから評価されるというのは見なくなっているし料理スキルの評価、重視される部分も変化してそうだ。

普通に考えたら朝の5時6時に作ったのを12時頃に食べるとか、何かしら悪くなってそうだからな……

現代の環境だと弁当にするよりも料理したのをその場で食べてもらうシチュエーションの方が何かと良い方向に描けると思う
そこまで行く関係なら料理する、してもらうのも肯定的に考えられるはずだ



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の見方も含めてイロイロな話が出ていました。

考えてみれば私も弁当に関する認識が昔とは変わっていますし、特にこの梅雨から夏にかけての時期は何かと心配になりますね。
今の気候だと粗熱をきちんと取る、梅干しを入れるくらいでは不安な時もありますし、創作の中のお弁当ネタに関しても「それ衛生的に大丈夫?」と気になってしまうことが増えているかもしれません。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク「日本の弁当は早起きして作る?」「日本人の料理スケジュールにはついていけないと思ってしまう」中国オタク的日本の弁当の疑問あれこれ

中国オタク「男から見ても美形だと評価されて人気になったキャラって誰がいるだろうか?皆の客観的な評価を教えてくれ」

ありがたいことに以前
「中国の男性から見ても美形で評価されるキャラにはどんなキャラがいるのでしょうか?中国のオタクの人達は美形のキャラデザが大好きですが、男性の美形キャラに関しては男女問わずすぐに腐った方向の話題、ちゃかしに行くような印象もあります。そういったやり取りを見ていると男性ファンからの男性美形キャラに対する評価が分からなくなってしまいます。」
といった質問をいただいておりましたが、先日これに関係しそうな話を教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「男から見ても美形だと評価されているキャラ」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


美形男性キャラを語るとすぐに腐った方向にもっていかれてしまうが、そういうの無しに男から見ても美形だと評価されて人気になったキャラって誰がいるだろうか?
作品内の扱いでそっちの方向に行くとかは別に問題無いから皆の客観的な評価を教えてくれ

「デスノート」のキラとLは当時どっちも美形キャラ扱いで男性人気高かったよ
こういうのは昔の作品の方が分かりやすかったよね
今の環境だとどうしてもそっち側の情報とそっちの話題がついてくるから

「ベルセルク」のグリフィスはスレ主のテーマに合致すると思う

セフィロスはクラウドとの関係やネタも豊富なのに現代でも美形枠で普通に男性からの支持もあるのは考えてみれば面白いな

私もセフィロスには同意
ゲームキャラは話題がゲーマー内で回りがちだし、中国では割と貴重な男性ファンと女性ファンの住み分けが出来ているジャンルになるのかもね
例えば「ペルソナ5」の主人公も美形として男性からの支持がある

「ペルソナ」は3,4,5とどれも美形主人公として認識されていて人気も高いな

ゲームなら「悪魔城シリーズ」のアルカードも!

「ハウルの動く城」のハウルは分かりやすい美形のカッコイイ男扱いだったかな

こういうのは少女マンガにたくさん出てくるだろ
少年マンガ探しても出てこない

少女マンガや少女マンガ原作アニメの中には「男性も読む」「男性も見る」作品もあるけど絶対数は少なくなるし男性から人気が出る美形キャラのサンプルとしては厳しくないか?

そもそも少女マンガだと美形扱いのキャラの描写、絵柄の傾向が違うから意外に合わないぞ?新しめの作品になると目元や赤面描写などで更に男の感覚から遠ざかるしね。

男性からも美形、カッコイイ扱いされるタイプもあるのは間違いないんだけどね。
例えば「銀英伝」のラインハルトなんかは当時の少女漫画、耽美系のデザインだけどウチの国では男性からも普通に支持されていた

海賊版マンガの時代は業者の売り方が雑でジャンル分けも今ほどしっかりしていなかったから意識せずに少女マンガというか女性向けのマンガ読んでいる男は結構いたね。海賊版マンガは金かかるしバラ売りしてくれないことも多かったから子供の小遣いで買える種類はそこまで多くなかったので読める作品は何でも読んだ。
その際に絵柄で男性人気が高かった女性向け(そういうのを把握したのはオタクになってからだが)のはCLAMP作品辺りかな。

分かる。ルルーシュもいいけど……自分としては司狼神威の方だったな。
CLAMPの描く男性キャラは男からの人気も高かったように思う。

私はロラン・セアックを美形キャラとして好んでおります

ガンダムだと「00」のティエリアを考えたが作品内の女装がガチ過ぎるので迷う

良いんじゃないか?
私も最初に思い付いた男性人気の高い男性美形キャラはティエリアだった

「00」と同時期には「マクロスF」の早乙女アルトもいた。
ロボアニメ主人公で美形アピールというのはかなり驚いた記憶もあるけど、考えてみればあの時期は美形も人気の理由なロボアニメ主人公が多かったのかもしれない。

ロボアニメ系だと「コードギアス」の黎星刻も
作中の扱いはアレだが、俺はいまだに彼のキャラデザは大好き

このテーマならガンダムの仮面キャラは大体適用範囲内じゃないか?
個人的にはゼクスが一番好き

どうだろう?ゼクスは分かるがシャアの人気で美形部分による加点がどれだけあるかというと……ロリコンでマザコンなダメ男部分とMS戦闘のカッコ良さの方が明らかに大きい気がする

やはりセフィロス
リメイク版で顔が女っぽくなってしまったのが個人的にはガッカリだ

リメイク後で知っている今の若い世代にとってどうなのかは知らないけど、昔のセフィロスは明らかに美形として人気あったよな

うーむ……「BLEACH」の朽木白哉、「NARUTO」の波風ミナトは男性人気も高い美形キャラだったかな?
サスケは……美形だけど性格と作中の行動がアレなので今の方が美形評価あるかもしれん

「NARUTO」なら白
出番は少ないけどファンの心に強烈に刻み込まれた美形キャラ

「銀英伝」のラインハルトならこのテーマに該当するだろう
特に古い方のキャラデザは

ラインハルトは作中の描写も含めて誰もが認める典型的な美形の男性キャラだと思う
特に髪が長くなってからがカッコ良くて美しい

実は長い金髪の美形キャラは男からも人気が高い
例えばFGOのキリシュタリアなんかはこやまひろかずの絵柄も含めてウチの国の男子の好みに直撃するデザインだったと思う

「ジョジョ」のアニメ第一部のディオは男性ファンから美形悪役として人気高かったね
アニメ化で絵柄に現代向けのアレンジが入って更にCV子安武人のパワーも加わったのが良かった

ジョジョは第七部のジャイロなど、一部の人からは美形として人気が高いキャラが少なくないんだよな
以前そういう人達の話を聞いてみたことがあるんだが、香港系のマッチョなキャラデザのマンガに慣れているとそんな感じになるようだった

「HUNTER×HUNTER」のクラピカや「犬夜叉」の殺生丸
忘れられがちだけど少年マンガの美形キャラは普通に男性からの人気にもつながる

殺生丸は理想的な美形悪役だったなあ

「幽遊白書」の蔵馬!

昔好きだった美形男性キャラについて語って良いのか?
じゃあ俺は乙女座のシャカで!

ウチの国だとあまり知っている人はいないが、俺にとってバンパイアハンターDはとても衝撃的な美形だった
ずっと自分の理想の美形キャラの一つになっている

実写だけど「ベニスに死す」のビョルン・アンドレセンが二次元の歴史的にも重要で有名じゃないかな?
映画のストーリー自体は古典的な同性愛の方向ではあるんだが、あの美少年ぶりは誰もが認めざるを得ない
そして当時日本でも大人気になって、現在では伝説級な少女漫画家達がこぞってモデルにした美少年キャラを出した

「ベニスに死す」の美少年は本当に美少年だよな



とまぁ、こんな感じで。
昔の中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「私は美形キャラとしてはセフィロスが大好きです。でも現在の中国ではオタクが討論する場所の住み分けが出来ていない、腐った解釈をするとかそういう方向に話を持っていくのが面白い、或いはオタクとしてカッコイイという考えの人がいるなどの理由から、男から見た美形キャラの評価を真面目に語るのは難しくなっています……」
などといった話もありました。

それから上のやり取りにも出ていますが、海賊版マンガ時代は流通している作品数と使えるお金の関係で手に入る作品に限りがあったので「とりあえず読めるマンガは全部読んでみる」という雑食な人も多かったようです。
私が通っていた現地校のクラス内でもマンガの貸し借りが活発に行われていましたし少女マンガまで読んでいる男子生徒も多く、むしろ私の方が「男子がその作品まで読むのか……」と驚いたりするくらいでした。

他にも当時仲の良かったクラスメート(男)に私が一時帰国する際に「日本のお土産何が良い?」と聞いたら
「CLAMPの正規版の本が欲しい。できれば『X』関係で」
というリクエストが返ってきたこともありますね。

とりあえず、こんな所で
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「過去の日本にトリップしてアニメやマンガの作品知識やアイデアのチートで活躍、成功するならどんな作品パクるのが有効だろうか?」

未来の知識を持って過去の世界にトリップして大成功する……などといった話は様々な所で定番ネタとして扱われていますし、オタクの妄想でも出てくるかと思います。

それは中国オタク界隈でも変わらないらしく、中国のソッチ系のサイトでは
「過去の日本にトリップしてアニメやマンガの知識やアイデアのチートで活躍、成功するならどんな作品パクるのが有効だろうか?」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


過去の時代にトリップして現代の作品知識チートで無双するような話を読んでいて思い付いたんだが、過去の日本にトリップしてアニメやマンガの作品知識やアイデアのチートで活躍、成功するならどんな作品パクるのが有効だろうか?
思い付きで構わないので皆の考えを教えて欲しい

まず大前提としてだが、日本語能力やクリエイターとしての能力はあるということで良いのか?

言葉は問題無い、制作能力は有っても無くても良いかな
無くても成功できる方が面白いけど
あと時代としてはこの数十年くらいの現代日本社会を想定している、そうでないと俺がイメージできないんだ

分かりやすい所では俺達でも知っているような人気マンガを持ち込むことだが……

日本のマンガは漫画家としての能力も必要だから若き日の有名漫画家を見つけて援助する、プロデューサー的な立場になるくらいじゃないか?

マンガに関しては漫画家として有名になった後、表紙や広告のカットを描く仕事が来たらどうするんだと考えてしまう
前提としてアイデアを活用できるだけの画力チート、生産力チートは欲しい

推理小説なんかはアイデア勝負だから良さそう
ここだけの話、俺は過去の日本にトリップして知識チートで東野圭吾みたいな地位になって中国でも大人気という妄想をしたことがあります……

「東野圭吾みたいな」という具体例は欲望として分かりやすいし俺は嫌いじゃない。金庸でさえあんなレベルの人気や待遇は無かったからな。
それはさておき、日本は推理小説の賞もかなりあるしトリックやシチュエーションのアイデアをパクれるのもこの手のチートと相性が良さそうだ。問題は二次元方面につながるには時間がかかるということ。

昔の現代日本へのトリップで二次元関係無いなら村上春樹?
「ノルウェイの森」辺りまで一気にパクろう

現代だと十年も経てば流行も商業モデルもほぼ変わってしまうから時代をまず決めてからじゃないと難しいよ
例えば日本のバブル経済時代と「涼宮ハルヒ」の人気により二次元界隈が変わった00年代半ばでは環境が全然違う

私はラノベで当てるのが良いと思う
推理小説は日本の一般社会の知識など把握しておかないといけないものが結構多い
ラノベは良くも悪くもふわっとした二次元向けで強引に押し付けられる

こういうのって時代を決めたら当時の日本の人気ランキングを調べてこっちでも有名な作品の知識があるという前提でトリップするとかじゃダメなのか

その時代の日本社会における実際の人気と売上ランキングはまた別だから……IPとしてどれくらい稼いでいたのかは分からないし

今年だって「君たちはどう生きるか」の中国市場の興収が日本超えているわけだし、日本の人気とこっちの人気の関係を単純に扱うのは難しいな

とりあえずアニメに関しては個人で何とかなる作業ではないし、大人気の原作を出せればいいからこの話題では除くべきだろう

同意。
ただ一応良いアニメ制作会社やクリエイターは把握しておくべきだ!

長編小説ではなく詩とかの方が良くないか?トリップネタでは現代の勉強で記憶した詩で文化知識チートも定番だ。

中華ファンタジー世界ではなく現代日本にトリップするんだから詩を持ち込んでも成功できないよ
そもそも現代日本では詩や俳句などの文芸系は流派が固まっているから新人が作品だけ持ち込んで評価されるのは困難だ
詩吟チートなら別かもしれないがこのテーマとは別の話になる

二次元における時代を代表するような作品、「Fate」や「涼宮ハルヒの憂鬱」をパクるとかじゃダメなの?

Fateはテキストだけパクってもダメだと思うぞ?あれは武内崇の画と営業力や管理能力もセットじゃないと成功できない
聖杯戦争と英霊のアイデアだけでやるというなら山田風太郎の「魔界転生」の前に出さないといけないが、それだと現在のIPとしてのFateのような広がりは難しい

Fateどうやってパクるんだよ……奈須きのこの頭の中の設定まだ全部出てないんだぞ
むしろ俺を型月世界観の設定が完璧に出力されて作品になっている世界線にトリップさせてくれ

「涼宮ハルヒ」をパクるなら成功する目はありそうな気がする
ただエロゲーほどではないが、ラノベの成功に関しては絵師で当たりを引けるかもあるからなあ

読者、オタクの知識や感覚も時代によって違うし考え出すとキリがないよ
例えば「ロードス島戦記」「スレイヤーズ」の時代に「涼宮ハルヒ」を持ち込んで成功できるのかは分からない……

「涼宮ハルヒ」が当たるには前提として「エヴァ」による影響が必要だからあまり前の時代に持ち込んでもダメだ
セカイ系ジャンルがエヴァ以前では共通認識として通用しない可能性がある

自分はやるならストーリーも演出もパクりやすい、イラストもそんなにレベル高くない「ひぐらしのなく頃に」が良いと思う
二次元でパクったアイデアや作品知識チートでの成功ということなら90年代後半〜くらいの同人ゲーやエロゲー界隈が良さそう

皆結構真面目に考えているんだな
俺はこのテーマを見て最初に思い付いたのは「NARUTO」「BLEACH」「ONE PIECE」、あとは「進撃の巨人」や「デスノート」とかをパクれば?くらいだった

どれも画力必要な作品じゃねえか。「進撃の巨人」だって独特な方向の画力はある。
その中で「デスノート」は比較的アイデア勝負な作品だが小畑健の画力無しには語れない作品だし……

「デスノート」は原作が少年ジャンプでヒットさせてアニメ化まで行った作品のある漫画家だと言われているから新人がアイデアもっていっても小畑健と組ませてくれるとは思えない

方向次第ではあると思う。例えば文字だけで完結できる作品とかね。
金田一シリーズとか、東野圭吾みたいな作品をパクるとかはいけそうだし、人気になったラノベをパクることも可能だろう。

雑に考えれば成功ルートはあるけど、自分の思い入れのある方向で考えるとオタクの知識が邪魔をするようになるのさ!

「NARUTO」の小説版を先に書くとかじゃダメなの?あの作品の設定や世界観はとても優れたものだし、小説完成してヒットさせてアニメ化までいけば凄い儲けられると思う

「NARUTO」の成功は少年ジャンプという当時、そして出版の勢いが衰えたとはいえも今でも日本最大級な娯楽メディアにおける成功が前提だから小説が先だと難しいのでは
あとネタ扱いされがちだけど岸本斉史は漫画界屈指の画力と表現力があるからそっち方面のチートも無いと……

「NARUTO」は個別の要素自体は日本の過去の作品に出てきているから設定だけでは厳しい、組み合わせと表現がかみ合って成功したパターンだから知識チートとは相性が悪いと思う

大人気になった作品というのはどこかに「運の良さ」がある
その辺をうまくごまかす、スルーして妄想できるかだ

「転生したらスライムだった件」「オーバーロード」「無職転生」といった人気作品を先に出す
テンプレと展開を把握すれば続きもいける

日本のネット小説は基本的に商業化するまで稼げないから効率悪過ぎる
日本のネット小説投稿プラットフォームは課金システムがほぼ無いというか、中国以外にネット小説が稼げて夢のある場所になっている国は無い
日本にトリップした時点でネット小説メインで当てるやり方は成立しない、やるならラノベ新人賞への投稿だろうけど……大賞とれば成功するとは限らないし、そもそも安定供給される量による読み応えで勝負するネット小説系作品はそういう賞と相性が悪い
そして賞を取ったら出版社の要求に合わせた改稿も必要になるからパクった作品の知識だけでは厳しい

日本のネット小説は文字数ベースの課金が無いというか、作品を読者が読むだけでは金にならないから短距離で成功を狙う場所としては微妙だ
ウチの国のネット小説みたいにチーム体制での分業量産なんかも成立しないだろう

だから過去の日本の二次元業界ではテキスト書ける人間がエロゲー、同人ゲームに流れて大当たりを出してきたわけだな。そっちで成功してからラノベや一般文芸に行ったルートも珍しくない。
日本のネット小説界隈で人気作品パクってもランキング荒らして商業化で小銭稼いで終わりになりそう

「無職転生」の作者はまさにこのテーマみたいなネタの中編を書いているな
ランキング1位を取らないと脱出できない部屋に閉じ込められた意識高い系文学青年がタイムループを繰り返しながら試行錯誤するが、その過程でランキング1位の人気作品をパクったら?という考えになる、しかし年間1位の作品を全部コピペしても1位はとれない、なぜだ?ということで話が加速していく

しかし考えれば考えるほど知識だけで成功するのは簡単ではない、実力も運も必要だというのが出てきてしまうな
トリップしてビットコインに投資する、稼いだ資金で物事を動かすのがネタとして無難になるわけだ……

日本のこの手のネタの作品だと競馬が手っ取り早いトリップ時の資金稼ぎになっているようだね。「バックトゥザフューチャー」にもあるし公営ギャンブルがある国では鉄板なんだろう。
そして最近は「ウマ娘」が広まっているからオタクなら過去の競馬の有名レースの結果を知っていても問題ないという説得力が出ているという話には笑った。
そもそもマンガはチートが無ければ描けないし、ラノベだってある程度の筆力がないと厳しい。妄想小説書くにしても、この辺の問題をそれなりにリアリティがあって気分よく解決できるかが難しそうだ。

マンガもラノベも当てて稼げるようになるまで時間がかかるし量が必要だ。
「地位を得る」ということならSFやミステリ小説が良いかも?過去の日本なら人気作品を何冊か出せれば印税で食っていけるだろうし、社会的な評価も獲得できるだろう。たぶん。
リアリティに拘るようなネタじゃないし、俺はこれくらいのふわっとしたルートがあれば良いと思うんだ

音楽はどうだろう?
ビートルズをパクるストーリーの日本のマンガのネタをパクってYOASOBIや米津玄師をパクるとか

音楽はその時代の後の流行なら良いけど、あまり時代が離れすぎていると理解できないと思う
それに昔の時代に音楽やるなら楽器スキルは絶対に必要だ

二次元でやるなら初音ミク発売後の時期にボカロの名曲をパクるとか?当たる方向、演出が分かっているだけで強いと言えば強い
これはネットに発表するだけで良い、本当の意味での能力が必要になる注文に合わせた微調整などのやり取りをしないでも良いというのも楽だろう

時代によって人気になる要素、観客が共感するものもは違うから名作であっても時代が合わなければ消えてしまう
だから作品知識チートができる範囲というのは長くないし、消費スピードの速い娯楽分野では特に短くなる
あと現実では作品以外の部分での活動も大きいから社交能力無し作品を出すだけで成功するのは難しいという根本的な問題が……!

社交能力に関してはスルーしておきたい
しかしこういうネタを妄想していくと、日本の雑誌や編集部、業界事情などを把握していない自分に気付いてしまうよ
妄想するにもリアリティが欲しくなる自分がめんどくさい



とまぁ、こんな感じで。
ああでもないこうでもないと現在の中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「ところで現実の日本の感覚だと、過去にトリップしてミステリ小説分野で作品知識チートってどうなんでしょう?私もさすがに西尾維新をパクるのは無理だろうというのは分かるのですが……」
などといった話もありました。

中国では東野圭吾が物凄い売れていますし、日本のミステリ小説ジャンルはかなり大きなものだと認識されている節もありますからこういった妄想にも影響が出ているのかもしれませんね。
その辺りに関しては過去記事の
中国オタク「なぜ日本では推理小説が現在も人気ジャンル、商業的な市場として成立しているのだろうか?」
などもよろしければご参照ください。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「最近ようやく気付いたが漫画家の画力が向上すればキャラもカッコ良くなるとは限らないんだな……」

ありがたいことに手頃なネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈の傾向として整ったキャラクターデザイン、特に美形キャラが歓迎されるといった話はありますが、具体的な好みに関しては個人差もありますし更に同じキャラでも連載時期や媒体によって顔が異なることも珍しくないのでキャラデザやその違い、変化などに関しても何かと話題になるのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「連載中の画力向上とキャラの顔のカッコ良さ」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


最近になってようやく気付いたが、漫画家の画力が向上すればキャラもカッコ良くなるとは限らないんだな……

そうだね。
ただ連載作品の場合、ほとんどは初期と比べればカッコ良くなっているはず。評価や好みが分かれるようになるのはそれ以降ではないかと。

作画がよくなればキャラもカッコ良くなるものだろう
もちろん一部に例外はあるだろうけど

お前の言いたいことは分かる!
これは個人的な印象だけど、連載中盤くらいの頃のキャラが一番カッコイイ、受け入れられやすいことが多いと思っている

長期連載作品だと最初と最後で主人公やメインキャラが同一人物に見えなくなるのは珍しくない
そして最初よりは最後の方が良いけど、最後の方の描き方が一番良いとは限らない

考えてみれば「BLEACH」とか「NARUTO」は大体中盤〜くらいの画のイメージだな
ネットでコピペされる画像もその辺が多い

好みから外れてしまうのってあるよね
私も「ONE PIECE」のキャラは昔の描き方の方が好きだった
具体的には空島辺りかな?異論は認める

中盤のキャラがカッコ良く見えるのはそれが一番人気が出ていた時期、その絵柄で記憶している人が多いといった理由もありそうだが

五条悟は終盤の絵柄があんまり評判良くないと聞くし、中盤くらいが総合的に一番良いという見方には説得力を感じる

五条悟はキャラがどんどんダメになっていった所もあるからそのイメージも重なっているのでは……

私は「呪術廻戦」は単行本の表紙がどんどん自分の苦手な方向になっていったのでこのテーマは実感として理解できる

「ジョジョ」はアートな方向に行くと共に「カッコイイと感じる」キャラは少なくなっている気がする
ただ関連作品、アニメやゲームでは現代向けのアレンジが入るからそこまで実害は無いかな?

描けば描くほどキャラが良くなったのが「遊戯王」の高橋和希だけど、これは逆に珍しいケースなのかもね

作品評価はさておき「家庭教師ヒットマンREBORN!」の天野明や「東京喰種」の石田スイは連載が進めば進むほど画の方の評価は上がっていた

私は昔は続けば続くほどキャラの顔も上手くなっていく、カッコ良くなっていくものだと思っていたが、最近の作品は続けば続くほど微妙になっていくケースが多いように感じる
これは連載期間が超長期な作品が増えたのもあるのかな……私の感覚が古くなっている可能性も否定できないけど

キャラデザが高評価な漫画家、マンガ以外にキャラクターデザインをやっているような漫画家でも連載作品を並べてみると時期によってキャラの顔が結構違うからね
そして人気の最盛期、仕事が多かった時期のキャラデザから外れていくのが分かったりもする

例えば藤島康介とかもキャラの顔の変化は結構大きいよね。ベルダンディーも実は連載前期中期後期でかなり違う。
ゲームのキャラデザやアニメ版のイメージしかなかった知り合いが「逮捕しちゃうぞ」の原作を読んで驚いてたこともあったな。

福本伸行みたいに独自の絵柄と表現が構築されていると多少の変化はあまり意識しなくなるし別の作家が描く派生作品も問題なく受け入れられるようになる……!

俺は「こち亀」や「キン肉マン」のように作者側が開き直ってキャラの顔の変化や固まっていなかったキャラの性格設定をネタにするのが大好きだ

「ハヤテのごとく!」も絵柄の変化をネタにしていたっけ
ギャグ要素のある作品だとこういう話をやって読者の抵抗を弱くできるのが何かと便利なのでは

キャラの顔に関しては画力以外に作者が他の作品、その時点の流行の影響を受けることもある
古い作品になるが「BASTARD!!」は作者がその時その時の流行りの絵柄の影響を受けるので上手いけどキャラデザが安定しない、万人受けするカッコ良さではなくなっていった

自分にとっては「バキ」がそんな感じだな
板垣恵介が昔の画風に戻れないわけじゃないけど今の画風の方が本人にとって好みなんだろう

キャラの顔の変化には描き方やツールによる変化もあるから単純に画力だけの問題ではない。
あと単純に加齢や病気などで作家の体力が落ちて昔と同じ画風を維持できなくなり省略してそれがセンスあるように見えているケースもあるかと

冨樫か……漫画家としては本当に才能あるんだけど……

このテーマ的には「幽遊白書」や「ジョジョ」は何かと合致しそうだ

アシスタントが担当することも多い背景と違ってキャラは作家本人が確実に手掛けるから作家の画力の向上、絵柄の変化の影響が如実に出ると聞いたことがある
実際変化が分かりやすい部分だし読者側としても最初に好みを意識させられる部分なので「良かった頃」についても意識してしまうのだろう

省力、良い意味での手抜きが独自の表現として成立する漫画家もいるからな
鳥山明の超サイヤ人は髪を黒く塗るのがめんどくさいというのがデザインの理由の一つだし、バトル描写も作画の省コストを狙った結果でもあるのだとか

現実的な問題として週刊連載の仕事量に完全に対応できる漫画家なんていない
アシスタントなどを使うにしても限界はあるし、画力が向上するのと生産量の向上は完全に「=」というわけではないから連載を続けている作品がこっちの望むような方向に上手くなる、絵柄を維持してくれるとと思うのは現実的ではないのだろう

「チェンソーマン」は後の方のキャラの顔を見ると連載のペースに対応しきれていない感じが……

「ベルセルク」は画力の向上と共にどんどん作画コストが上がっていった作品だった

画力向上と描き込みのこだわりが強くなった結果、ファンとその辺のライトなオタクでは好みが分かれる作品もあるよね
そういう作家は画集を買うようなコアなファンも獲得できるから商業的にも悪いことではないんだろうけど

「トライガン」は連載時期によって主人公の顔はかなり変わっているし同時にマンガの描き方が進化しているのが分かる
ただ顔や表情の好みは人それぞれなので後の方が一番好きではないというのも仕方がないかな?俺はどの時期も好きなんだけどね

連載が進むことによって歪ませ方、誇張表現が進み過ぎるというのもあるんじゃないかな
独自の画風を構築するという面では良いんだろうけど、二次元の流行や一般的な好みから外れていく

連載終盤は作家のモチベーションが落ちていることも多いのでキャラの描写も微妙になることも少なくない
中盤が良く見えるのは人気の高さを作者が意識して気合が入っている、そして技術的にも熟練してきているので精神面と技術面のバランスが良い時期だからというのもあるんじゃないかな

作者も年齢による体調や考えの変化、作画環境の変化、更に他作品からの影響があるからずっと同じ絵柄を維持するというのは簡単な事ではない
絵柄の変化というのも締切や体調の悪化など必要に迫られた結果な部分はあるし、作品終盤が全盛期とは限らないからカッコ良さが微妙になるのも仕方がないんだよ

確かに
そしてそれで思い付いたが「ギャグマンガ日和」の作者は長年の連載で地味に上手くなっていて(カッコ良くなるのとは違うけど)絵柄もネタのキレもずっと維持しているというのは実はとてもスゴイことなんだろうな



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の見方も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国のオタクはデッサンが整ったデザインのキャラ、美形を好みます。そして歪ませる誇張表現は苦手な人が少なくありません。作者の画力の向上とマンガ的な表現の進歩によってキャラの顔が誇張或いは簡略化して描かれるようになっていく場合、ついていけない人は日本より多くなるでしょう」

「中にはそういった誇張表現がたまらなく好きになる人もいますが、そういう人は自分の好みや性癖を満たす作品やキャラが中国語環境で手軽に楽しめる範囲では見つからなくなるのでとても苦労することになります……」

などといった話もありました。
私の個人的な印象でも、中国オタク界隈では絵柄の変化に対して許容範囲が狭いというか敏感な人が多い気はしますね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「現役の日本の漫画家の中で鳥山明級の影響力がある漫画家は誰だろう?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本のアニメやマンガ業界ネタなどで定期的に議論が盛り上がっているそうですが、その内容や方向性については時代と共に変化している所もあるのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「現役の漫画家の中で鳥山明級の影響力がある漫画家は?」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


現役の日本の漫画家の中で鳥山明級の影響力がある漫画家は誰だろう?
皆の個人的なイメージで構わないので教えてくれ!

もう雑誌連載してなくてもたまにイラストが出てくるレベルなら良いか?
それだと生きている日本の漫画家ほぼ該当しそうだけど

言われてみればそうだな
ではそれで頼む!あと影響に関しては後の作品への影響と作品の知名度や人気による社会的な影響のどちらで判断しても問題無い
鳥山明はどちらも大きかったからね

私がすぐに思い付いたのは冨樫義博だな
仕事ぶりとか何かと言われてはいるけど、売上でも作品の影響力でもかなり高いのは間違いない

鳥山明級というならまず複数作品が大ヒットしているのが条件か?
あと影響力については商業的な成績だけでは判断し難い。特に売上は現代と前世紀を比べると環境による違いも大きい。

とりあえず冨樫義博の影響に関しては「呪術廻戦」のパクリ具合を見れば分かるぞ!

あー……なるほど、確かにそうだ。現時点でアニメが世界的に一番勢いがあるかもしれない作品だから影響力も大きいか

影響力ということなら表現技法や世界観設定などの影響の大きさというのもあるから複数作品が大ヒットしているのが必須条件ではないと思う。
まぁこれは俺が大友克洋の名前を挙げたいからでもあるんだが!

大友克洋が凄いのは認めるが、評価や知名度はアニメ映画からの方が大きくないか?

マンガの方も圧倒的だよ
「AKIRA」の表現があまりにも模倣され過ぎて陳腐化しているだけ
「AKIRA」以前とそれ以降で日本のマンガ表現が変わったというのは本当の話

高橋留美子はどうだろう?

さすがに「犬夜叉」では「ドラゴンボール」と比べるのは無理だろ

いや違うって。このテーマは漫画家としての影響力だろ?
それに「ドラゴンボール」とあえて比較するなら「うる星やつら」や「らんま1/2」だよ

「犬夜叉」って実は高橋留美子作品では影響力が低い方だしな。
高橋留美子は現在の二次元では主にラブコメ系に対する影響が大きいかな?萌え属性のネタの多くは「うる星やつら」で既に使われていたという話もある(これより更に前で手塚治虫が既に〜というのもあるが)
「うる星やつら」「らんま1/2」「めぞん一刻」と「犬夜叉」以外にも大ヒット作品が複数あって現在も影響を与え続けているのはわりとトンデモナイ

高橋留美子が鳥山明級かは解釈が分かれるだろうけど、大ヒット作の多さや「人気と知名度を維持した」活動期間の長さは唯一無二と言える。

俺の大好きな久保帯人はどうでしょうか……?

俺も大好きな作家だけど、他の世代に対する影響力も考えるとさすがに鳥山明クラスは無いと思うわ
下の世代には「BLEACH」の話題通じない

改めて考えてみると、大人気になった作品1〜2本ではまだ鳥山明と比較できるレベルではないのが恐ろしい
私も好きな作家で良いなら青山剛昌だが、ヒットした作品は2本「だけ」だから鳥山明級とは言えない

荒木飛呂彦はどうだろう?「ジョジョ」だけではあるが長編連載としてずっと続いているし、ネタとしてもよく知られている

荒木飛呂彦はスタンドバトルという表現を生み出したスゴイ作家なのは確かだが、連載が鳥山明の全盛期とも重なっているから人気と影響の差のようなものもハッキリ見えてしまうのが……

一般人気が高いと言われるジョジョの第三部が少年ジャンプを連載していた時期って「ドラゴンボール」はサイヤ人襲来してナメック星で戦って超サイヤ人になったりしていた時期だからなあ

少年ジャンプ系の漫画家で調べてみたが永井豪は?

永井豪まだ御存命だったのか!?なぜか訃報を見たと勘違いしてた

石川賢と勘違いしたとか?それはそうと永井豪はこのテーマに合いそうだな
「デビルマン」はその後の作品に対する影響の大きさは明らかだし、スパロボの開祖の「マジンガーZ」、それに「ゲッターロボ」だってある

まだ尾田栄一郎が出ていないんだが
影響力については売上も世界的な影響でもトップクラスだし鳥山明級というならまず尾田栄一郎では?

私もこのテーマならまず尾田栄一郎だと思った
二十数年の連載期間中、ずっと日本の漫画界のトップだったわけだし、劇場版もこれからの終盤の展開もあるしアニメのリメイクも覇権が確定しているようなものだ

言っては何だが尾田栄一郎に関してはまだ作品完結させてないから評価し難い

私は尾田栄一郎の他作品への影響ということなら「FAIRY TAIL」とかくらいしかすぐに思い付かないが知名度、経歴としては現在の日本の漫画家の頂点の一人なのは確実だしこのテーマ的には無難な答えになるのかも

尾田栄一郎というか「ONE PIECE」はここ十数年程日本の二次元の看板作品として世界中で扱われているから影響力について鳥山明級といっても問題無いだろう
日本以外の売上でもほとんどの市場でトップか上位にいる

自分は影響力というなら尾田栄一郎より岸本斉史の方が大きいと感じる
今でこそ「ONE PIECE」の人気は「NARUTO」を圧倒しているが、最盛期は「NARUTO」の方が圧倒的で二次元の看板的なイメージがあったし、忍者バトルという面でも衝撃を与えた

上の方で出ている冨樫義博に関しては疑問だ
一線級の漫画家なのは否定しないがヒット作品の時期には井上雄彦や尾田栄一郎といった更にスゴイ作品がいたから鳥山明のような最強クラスというにはちょっと足りないのでは?

冨樫義博は売上で見たらもっと上がいるけど、中二病系や能力バトルに関しては極めて大きな影響があるんだよ
それでも影響の大きさに納得できないならそこに武内直子も加えよう

それは……ズルくないか?

そう言えば冨樫よりも仕事しているはずなのに現役で活動しているイメージがあまり無い井上雄彦がまだ出ていないな

井上雄彦はウチの国限定で考えると鳥山明よりも更に影響が大きいと思う。
ウチの国で社会現象レベルの人気になりそれが中国のバスケ強化、ヤオミンという存在が出現することにつながった
今の中国のバスケは下り坂だけど、一時期はアジア最強で世界的にもいけそうという空気にだったし若い連中が流川楓の真似して保護者の間で問題になったり、桜木花道が不良の主人公だと批判されて当時の青少年はスポーツを正面から描くスバラシイ作品なのに!と憤慨したものだ

社会的な影響力で考えるなら高橋陽一も外せない
欧州のプロサッカー選手に子供の頃に「キャプテン翼」を見ていたのが普通にいるなどサッカーの普及に世界的なレベルで貢献している
ただ先日引退を表明したので、このテーマとしては対象外かもしれない

そう言えばマンガも描いているということで宮崎駿というのはアリだろうか……?



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈における見方も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「現在の中国のオタクにとって海賊版漫画の時代はかなり遠いものになっています。鳥山明作品が人気だった時期はまさに海賊版漫画の時代ですし、中国国内ではアニメの放映もほぼありません。だから実は中国では鳥山明、ドラゴンボールに関しても名声は良く知られていても、作品を体験して思い入れがある人は若い世代には多くないのです」

「現在でもドラゴンボール由来のネタは通じますし『爆表」』などのドラゴンボールネタの流行語も使われてはいますが、作品としてではなくネタとしてだけ認識されているような所もあります。現在の中国では鳥山明、ドラゴンボールに関して知識は十分にありますが思い入れについては一部の世代を除いてそれほど強くありません」

などといった話もありました。

確かに先日の鳥山明先生の訃報のニュースに関しても世代ごとの温度差のようなものは感じましたし、現在の中国でドラゴンボールに関して相対的に空白な地域になっているのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本の伝統的な不良の格好、髪形ってカッコイイと感じる人はどれだけいるのだろうか?皆の意見を聞きたい」

今年は4/1が平日で更にエイプリルフールのネタを追いかけるのに忙しい方も多いでしょうし、ありがたいことに以前いただいた手頃なネタでやらせていただきます。

中国オタク界隈では日本の作品に出てくるお約束、定番の設定などに関して何かと話題になっているようですが、一昔前の日本の事情が関係するネタに関してはネットで調べられる情報が少なく議論が迷走することも珍しくないのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトでは行われていた
「日本の伝統的な不良の格好、髪形」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます


日本の伝統的な不良の格好、髪形ってカッコイイと感じる人はどれだけいるのだろうか?
気になって仕方が無いので皆の意見を聞きたい

あれは不良キャラを表す記号で、作品内でも基本的にカッコイイものではない扱いをされているように思う

不良キャラでもカッコイイ描写にする場合は基本の不良スタイルから崩す、別のデザインにするからな……

桜木花道も不良の格好しているのがモテない原因(それだけではないが)だったっけ?
少なくとも女にモテるスタイル扱いではなかったようだ

そもそもあれってどこまでが二次元特有の誇張なんだ……?

一応は現実にモデルが存在するタイプの格好だよ
地方によって違うらしいが日本の学校が荒れていた1970〜1990くらいの時代はああいった服装や髪形の学生がいたとか

あれは服装は「学ラン」髪形は「リーゼント」と言われていて昔の日本の学生にとってはカッコイイスタイルの一つだった。だから昔の学園モノではあんな感じの不良が出てくる。

桜木花道というか「スラムダンク」の原作が雑誌連載されていた時代の日本社会には普通にあんな格好の不良学生がいたし、少年マンガにおける登場人物の定番スタイルで不良キャラと「夜露死苦」の世界観な作品も少なくなかった

当時の日本ではあの髪形の学生=不良だったから、桜木花道も不良少年扱いされていたわけだしな

「クローズ」が1990年代の連載だし、そのくらいまでは日本社会ではあのスタイルの髪形や服装の不良が普遍的に存在したのだろう
ただ元不良の教師が主人公の「GTO」が1990年代後半から連載開始なので、この頃には不良スタイルの存在感は薄れていたんじゃないかな?

うーむ……オシャレ、カッコ良さに関しては時代による違いはあるんだろうけど今の感覚だと牛のウ〇コ乗っけているようにも見えてしまうな……

昭和の時代はああいうのがカッコ良かったんだよ
個人的には今のなよなよした男性よりも好ましいと感じるね

時代によって審美感も変わるからね
中国も昔は男らしいマッチョな外見がカッコイイとされたし、日本も韓国もカッコイイとされる男性のスタイルが今と昔では随分違う

昔の日本の不良の写真を見ると、髪形はともかく服装や雰囲気はカッコイイと感じられることもあるかな
もちろん現実でその時代の不良と接するのは嫌だが

昔の日本の学校ってあんな感じの不良文化が蔓延していてアニメやマンガにもその影響があった
しかしその後「エヴァ」とかが流行るようになりその影響で惰弱で内向的な男が増えていき良いのか悪いのか分からないが不良文化も衰退していった

「エヴァ」は日本のサブカルの系譜だから学校の不良文化とは別系統だよ……影響が無いとまでは言わんが
二十世紀の日本ではアニメやマンガの地位は今ほど高くないし文化的な影響力も弱かった
そして不良文化は一般社会レベルのものだったからアニメやマンガは不良文化の影響を受ける方で、その結果二次元でも不良キャラのお約束が確立された

私が気になるのは現代の日本にもああいう学生の集団が存在するかだな
二次元の学校モノではいまだに出てくるのは知っている

日本の不良文化の全盛期は40年くらい前のはずだしさすがにもういないんじゃないか?
質の悪い学生は何時の時代もいるだろうけど、服装や習慣は時代ごとに違ってくる

服装の方はいわゆる「学ラン」と呼ばれるタイプの制服だから学校によってはまだ存在する
しかしあの髪形、それも集団となると分からない……

国内では全然だったけど日本では「東京リベンジャーズ」が大人気になったし、私はああいう不良な格好しているのは現代日本でも普通に存在すると思っていたが

「東京リベンジャーズ」は不良ではあるが暴走族の話なので着ている服は学校の制服の改造ではなく特攻服と言われる暴走族用のユニフォームだな
不良の学生と暴走族は重なる部分もかなりあるが完全に同じものではない

暴走族スタイルも伝統的な日本の不良の服装だしテーマ的にはそこまで外れていないと思う
ただ現代日本にも存在するかは俺も分からない……

日本の成人式のニュース探せば今でも特攻服は出てくるよ
そういうのが二次元の不良みたいな髪形してたりするので、現代日本にもそういう学生の集団が存在するのは間違いないかと

昔の日本に二次元の不良キャラみたいな髪形と服装の不良が実在したのは確かだ
写真も出てくるし、実写作品でもああいう髪形と制服の学生は出てくる
実写作品の画像とかを見るとカッコイイ役者が着ればちゃんとカッコイイ

ああいう変わった髪形って「殺馬特」の原型じゃなかったっけ?あれも日本から来た流行で、もう見なくなって久しいが
(訳注:「殺馬特」は日本のビジュアル系の影響もあるとされる一時期中国で目立っていた若者のスタイルの一つです。若い世代の農民工のファッションというイメージもあることから、あまりカッコ良い意味では使われないとも)

殺馬特は日本の「ビジュアル系」、音楽関連からの流れだから不良の髪形とは違うな
不良の方は「硬派」と呼ばれていて音楽系とは別方向
あとビジュアル系の髪形や服装は日本では現在も残っている

二次元作品の不良に関しては「ビー・バップ・ハイスクール」という作品が参考になる。
この作品は大人気になって6回も映画化されているし、日本の不良キャラやジャンルに与えた影響も大きい。
当時の実写作品の画像を見ると、あの格好と髪形でも普通にカッコイと感じられる役者もいるよ。

カッコイイのは何着てもどんな髪形でもカッコイイということか
それにしても、俺はこの話題を追いかけて初めて知ったが東方仗助みたいな髪形って現実に存在したんだ……

しかし「クローズ」とかを今読んでみるとどのキャラもスゴイ髪形してるよな

まぁ不良に限らず昔のマンガにはヘンな髪形の男性キャラ出てくるからね
例えば実写化がアジアで大ヒットした「花より男子」も原作では道明寺司の頭がウ〇コ乗っけているようにしか見えなくてファンの間でさえ何かとネタになっていた

昔の作品では普通にいる不良キャラの特徴だったけど、現代の作品ではあえて時代遅れの格好している変わった不良キャラという扱いになっているかな
そして行動のギャップでカッコ良く見せることも多い



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国国内では学校に通いながら不良をやるのが現実的ではないので日本の不良学生に関しては非現実的なものにも思えます。不良の髪形や服装、武器やバイクなどに関してもどこまでが現実でどこからが誇張なのか分からないです……例えば『釘バット』はどこまで現実で使われる武器なんでしょうか!?」
などといった話もありました。

中国では学校に入ると進学、受験を目指す以外のルートが無い、日本と違ってドロップアウトしたらリカバリーが非常に困難なので不良をやっている余裕はないという話があります。
他にも中国の学校における学生の荒れ方に関しては
「中国特有の出身や経済格差による差別やいじめ的なものはあっても日本のような校内暴力が吹き荒れるということは珍しいのでは……」
といった話を聞いたこともあります。ただそういった話と一緒に
「それに昔は武力闘争やってたからね!」
と言われた時には笑っていいネタなのか悩みました。

昔の中国の学校の武力闘争に関しては某有名理系大学の教授から
「(作れる技術を持った人間がいたので)さすがに飛行機は飛ばせなかったけど他は戦車とか何でも出てきた」
という話を聞いたこともあります。
そういう記憶がある或いは話を聞いている世代からすれば、日本の学校と不良の関係は不思議に感じられるのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「両面宿儺って日本の怪物、妖怪の中では大体どのくらいの扱いなの?元ネタの格や強さのようなものを知りたい」

中国オタク界隈では定期的に日本の妖怪が出てくる作品が人気になってきましたし、近年は陰陽師モノが大人気になったりしていることから日本の妖怪に関する知識がかなり蓄積されているそうです。
またその知識をもとにアニメやマンガに出てくる妖怪キャラの元ネタに関する話題で盛り上がることもあるのだとか

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「日本の怪物の中における両面宿儺の強さ」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


両面宿儺って日本の怪物、妖怪の中では大体どのくらいの扱いなの?元ネタの格や強さのようなものを知りたい

鬼神だけど能力的には阿修羅系の顔が二つで多腕くらいで明確な特殊能力は無い感じだね
日本神話系でも恐らく物理系だともっと上のヤバいのがいる

大妖怪の格ではあるけど外見以外の特徴はあまり無いらしい
知名度に関しては豆腐小僧や小豆洗いや枕返しといったヘンな妖怪の方が有名な可能性が……

私は両面宿儺って「呪術廻戦」の作者のオリキャラだと思っていたが、元ネタあったのか

両面宿儺は三大妖怪みたいなメジャー所ではないけど妖怪系敵キャラなどで二次元作品にそこそこ出てくるよ
もっともマイナー系妖怪にありがちな明確な特殊能力が無いタイプなので作品作者次第で扱いや強さは変わる模様

妖怪カテゴリで扱われがちだけど天皇から討伐を差し向けられた鬼神なので実は非常に地位が高い存在
でも人気があるわけではないようで「呪術廻戦」以前は重要キャラ扱いされたことはなく、一話で倒される怪獣くらいの扱いばかりだった

天皇からの討伐自体はそこそこあるし、あまり格や地位の保証にはならないような……地方の土着神で扱いとしては物語の中ボスくらいじゃないか?

「仁王2」だとあんまり強くないボス敵だし雑な扱いされることもあるね
元の姿の斎藤利三の方がゲーム内では明らかに強いし

山ン本五郎左衛門やぬらりひょんのような妖怪の頭領的な存在と比べてどっちが格上な扱いになるんだろうか……

ぬらりひょんの格の高さは水木しげるの作品からの影響が大きいので両面宿儺の方が上だろう
山ン本五郎左衛門は関連する話題がどこまでがネタでどこからが本当なのかよく分からん……

山ン本五郎左衛門は普通の妖怪カテゴリだろうし神の両面宿儺が上じゃないか?

日本の八百万の神って強弱は様々で人間に普通に討伐されるとか追い出されるようなのもいるから「神」なら強いとは限らない
両面宿儺の強キャラのイメージになる二次元的な特殊能力は個別の作品で付与されたのがほとんどっぽいね

両面宿儺は例えば安倍晴明なら勝てる、勝った〜封印するのがやっとくらいで強さを調整できるのが創作では便利なんじゃないか?
分かりやすく巨大化させても良いし

三大妖怪と比べれば格下で弱くは無いが圧倒的な強キャラというわけでもないかな。
私はそっちのイメージがあったから「呪術廻戦」でボスキャラになるとは思わなかった

私も昔「ウルトラマンティガ」にいたな……くらいの記憶だったから「呪術廻戦」の今の扱いは全く予想できなかったよ

「地獄先生ぬ〜べ〜」でも「魔法先生ネギま!」でも両面宿儺は巨大な存在だったから、俺は両面宿儺に巨大属性があると勘違いしていた時期がある

「ぬ〜べ〜」の両面宿儺は作中だと珍しい巨大なタイプの妖怪だったけど強さ危険さは覇鬼とかの方がはるかに上だったしそこまで強敵という感じではなかったな

「ネギま」だとヒロインを生贄に復活させるギミック的な大ボス敵だけど、エヴァンジェリンが救援に来てさっくりと倒される出落ち扱い
強敵の印象はフェイトの方がもっていくことに……

マイナー怪異だけど両面宿儺は強いぞ?
日本の神話大系じゃなくて仏教の神話大系における鬼神の系統だから日本の普通の土着神とはまさに格が違う

両面宿儺って日本書紀出典で背景も地方だ。仏教系とは違うだろう。

両面宿儺は両面、多腕などから阿修羅や風神雷神との関係とかも考察されているけど、基本的には日本の土地神、大和朝廷に敗れた地方豪族だと言われている
仏教要素は後から混ざった或いは神扱いに昇格した際に混ざった可能性も高い

言ってみれば地元だと有名だけど全国レベルではないという存在
元になったのが中央に反抗する地方の反乱分子ということで全国的には妖怪扱いで地元では菩薩や神属性を獲得していった模様

格としては土蜘蛛と同じくらい、菅原道真よりはかなり下だろう
日本の伝説では中央に反抗する地方勢力、討伐した存在が怪異として扱われていることも多い

酒呑童子もそんな解釈があったよね
その方面の有名な妖怪、怨霊などと比べたら両面宿儺はマイナーと言わざるを得ないかな

両面宿儺は元ネタ的にはサブイベントのボスくらいはられるけど、強さも知名度も妖怪のメジャー所と比べると微妙といった所だろうね。
妖怪をネタにした作品でも出番が少ないし、日本書紀でもそこそこのネームドな敵というくらい。

そう言えば「グランブルーファンタジー」のコラボイベントのボスに両面宿儺がいたな。コラボしたのは「鬼滅の刃」だったけど!
なおその後「呪術廻戦」とも正式にコラボした模様

例えば八岐大蛇と比べたらどうなの?最近の二次元だと両面宿儺の方がヤバイ存在みたいな印象もあるんだけど

八岐大蛇も両面宿儺も大和政権に負けた地方豪族が由来という説はあるけど格としては八岐大蛇の方が上。八岐大蛇には洪水などの自然災害の化身という説もあるしね。

八岐大蛇は倒したのが素戔嗚尊でドロップアイテムが天叢雲剣だから日本神話系の怪物としては完全に別格

知名度や格が高ければ二次元系ゲーム、特にソシャゲで活用されているけど両面宿儺が大きく扱われることは無い。両面宿儺の知名度が低いのはこういう所からも見て取れる。

人気や知名度が微妙ということで思い付いたが、名前がパッとしないくせに日本の妖怪における超強キャラな牛鬼とどっちが強いんだろうか?

概ね牛鬼が上だろう
日本では牛が力の象徴で更に水属性まで持っているし特殊効果が無いと倒せないといった伝説も豊富

日本の妖怪で巨大なのだと牛鬼の他にダイダラボッチなどもいるけど、どっちも名前がカッコ悪いので中二病的な名前である「両面宿儺」と比べて出番は少ないらしい
顔が二つに多腕というのがカッコイイデザインにもできるしね

既に言われているけど強い、格が高いという認識が広まっている妖怪であれば二次元に限らず日本の作品にたくさん出ているだろうし、凄さがハッキリしないということも無いはずだ
近年の二次元において両面宿儺が強いイメージになりつつあるのはマイナーな妖怪だから創作で好きに設定できるし、作者と作風によっては使いやすいからといった理由はあるのではないかと

「女神転生」「ペルソナ」に出ていないんだから、まぁそういうことだよね……



とまぁ、こんな感じで。
今の中国オタク界隈の日本妖怪ネタに関する知識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「私は日本のマンガに出てくる妖怪ネタのどれが伝統的な設定でどれが作品独自の誇張なのか分からないことも少なくありません。例えば私は両面宿儺に関して『地獄先生ぬ〜べ〜』で知ったのですが、あのマンガの妖怪解説がどの程度強調されたものなのかは分からなかったです」
などといった話もありました。

中国における日本の妖怪の強さのイメージに関しては日本の作品だけでなく中国国産作品の和風要素からの影響もあるようです。
現在の中国オタク界隈における日本の妖怪の強さランキングみたいなものも機会があれば調べてみたいですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

それから艦これのイベント関連の情報提供や質問をいただいておりますが、お陰様で初動は遅れたもののE2までは甲で進むことができました。
今回は掘りの中心がE2ということなので現在掘りを優先して一旦止まっています。掘っている間に友軍が来てくれたら……などとも考えていますが、今回のイベントは期間が短いので友軍にはあまり期待しない方が良いのでしょうね。

中国オタク「成龍(ジャッキー・チェン)って鳥山明と知り合いだったの?今回のニュースで二人の並んだ写真を出して来たのには驚いた」

前回の記事
中国オタク「鳥山明先生がお亡くなりになった。まだ68歳だったらしい」「本当に全く想像もしていなかった……先生のご冥福をお祈りいたします」
に関連したネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国でも鳥山明先生の訃報は大ニュースになっているようですが、それと共に鳥山明先生関連の話題が改めて注目されているようでその中にはジャッキー・チェンさんとの関係についての話題もあるそうです。

『ドラゴンボール』の友情…ジャッキー・チェンが鳥山明さんへ「感謝」 若き顔出し2ショットが涙誘う(ORICON NEWS)

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「成龍(ジャッキー・チェン)の鳥山明作品への影響」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


成龍(ジャッキー・チェン)って鳥山明と知り合いだったの?
今回のニュースで二人の並んだ写真を出して来たのには驚いた

知らなかったのか!?
鳥山明とジャッキー・チェンの関係ってオタクどころか一般常識レベルだと思っていたんだが

「ドラゴンボール」にはジャッキー・チェンの映画の影響がかなりあるんだけどね

国内は「ドラゴンボール」のアニメはあまり入ってないのでずっとTVで流れていた日本や他の外国とは違うから……
海賊版マンガ時代を知っているかゲームで追いかけていないと、影響を受けた作品は見ていても「ドラゴンボール」自体は見ていないことも普通にあるし、作品自体を見ていなければ「ドラゴンボール」が影響を受けたそれ以前の作品を知ることも無い

現在の環境だと案外知る機会は無いのかもね
「ドラゴンボール」の序盤はかなり成龍映画の影響があるし、キャラだって亀仙人がそのまんま「成龍」の偽名で天下一武道会に参加している

そうそう
亀仙人がカツラ装備で「成龍」になっているのは読んだことがあれば忘れられない部分

そしてファンはオタクになって日本語を学んでからあれは原語だと「ジャッキー・チュン」で日本における成龍の英語名のカタカナ表記「ジャッキー・チェン」とは一応別になっていたのを知るまでがセット

「ドラゴンボール」の序盤には中国語の食事関連が元ネタな名前のキャラが出るけど、大陸に広まっていたバージョンだと「楽平」(ヤムチャ)や「小林」(クリリン)とか当時の翻訳特有のキャラ名現地化なので日本語知らなければ中国要素が意識されないといった事情もある

鶴仙流の方の天津飯や餃子、桃白白はそのままだったんだけどね(天津飯は「範天津」になってるのを見たことはある)
あと桃白白はデザインの元ネタはジャッキー・チェンの「蛇拳」の敵キャラだろうと言われている

「成龍」のあれは当時の公式海賊版問わず雑な翻訳のせいで「成龍」そのままになっちゃったケースだな
なお張学友の英語名がカタカナ表記だと「ジャッキー・チュン」なので現代のネット環境で日本語検索すると混ざって大変らしい

「ドラゴンボール」の最初の方はバトルシーンや修行とかにジャッキー・チェンの映画の影響がかなり入っているんだよ
これは鳥山明に限った話ではなく、当時の日本の作品にはかなりの割合でジャッキー・チェンの影響やジャッキー・チェン映画のネタが見て取れる

映画と二次元が結びつくイメージがわかない人もいるだろうけど、昔の作品はかなり映画からの影響、映画から持ってきたネタが入っている
そしてジャッキー・チェンは日本で昔大人気だったので主に1980〜90年代の漫画家が影響を受けているわけだな

日本でのジャッキー・チェンの人気は凄いぞ
日本市場における中国人男性歌手としての売上トップはジャッキー・チェンという妙な記録だってある

当時の日本社会ではジャッキー・チェンが大人気だったし、鳥山明の世代の漫画家にとって彼は本当にヒーローだよ

「ドラゴンボール」に限らず1980〜90年代の日本のマンガはジャッキー・チェン映画の影響を受けた作品も少なくない
影響が分かりやすい所では例えば「らんま1/2」とかがそうだね

「らんま1/2」は酔拳からのネタが結構あるんだよね

日本の作品の修行シーンとか、いまだにジャッキー・チェンの「酔拳」ネタが出てくるくらいだし一昔前のバトル要素ある作品を描いていた日本の漫画家は大体ジャッキー・チェンの影響を受けていると言っても過言ではない

全盛期のジャッキー・チェンは外国における中国功夫のシンボルだった
そして功夫は二次元における定番戦闘技術だから、ジャッキー・チェンは二次元に対する影響も極めて大きい

若い世代には分からないと思うが全盛期のジャッキー・チェンの世界的な人気と影響力は本当に凄かったのよ
日本は特に影響が大きかった地域の一つで1980〜1990年代は「日本市場で客を呼べる」アイコン的な存在になっていたしその当時を知る日本人にとってジャッキー・チェンは共通の話題になるレベル

ジャッキー・チェンの影響力はガチで凄くて日本の漫画家にも彼のファンは多かったし、鳥山明にとっては憧れの存在だったらしい

当時ジャッキー・チェンの影響力に関して鳥山明以外で有名なのは北条司だろう
春麗のコスプレでよく知られている「シティーハンター」の実写映画があるから間違いない!

「実写版シティーハンター」はジャッキー・チェンに会えるから北条司はあの内容でも許可したという話を見たことがあるが、本当なんだろうか?

関係者の本当の気持ちは分からんが、当時の日本ではジャッキー・チェンの映画だからあの内容でも問題無いという受け取られ方になったのは確かだろう
これは当時の日本におけるジャッキー・チェンの人気の高さが分かるエピソード

北条司はわざわざ映画で使うイラスト描いているし春麗のコスプレもカプコン公認だ。これは日本でも上映されてTV放映もされたから許可されているのは間違いない
なお同時期に制作された「超級学校覇王」は許可もらえなくて勝手にスト2のキャラ使いまくったので日本国内での上映も販売も絶望的だと聞く

「文化輸出」という言葉が大好きな人達からは軽んじられがちだけど、ジャッキー・チェンって近現代における中国の文化輸出に関して最大級の功績があると思う
文化輸出の成功例とされる功夫は彼がいなければこんなに広まらなかったよ

ジャッキー・チェンの影響力やその対象に関して中国人の方がよく知らないのは不思議だ

今はジャッキー・チェンあまり活躍してないからね
若い世代は全盛期を知らないし、全盛期を知っている人間もその後の微妙な時期のイメージが積み重なっているから大体の人にとってはアクション映画作ってた昔の有名俳優くらいになる

ジャッキー・チェンに関しては近年と言うか活動後期の作品がどれもあまりパッとしない、ウチの国での評価があまり高くないのもあると思う
下の世代のイメージは正直あまり……

俺がまだ学生だった頃の楽しみが昼休みに家で見る映画チャンネルのジャッキー・チェンの映画だったんだがな……
(訳注:近年は少なくなっているそうですが、中国の学校は時代や地域によっては昼休みに家に帰ってご飯を食べます)

日本におけるジャッキー・チェンの影響って当時の香港よりも強かったという話もあるが、実際仕事であった年配の日本人にはジャッキー・チェンを定番の話題のように語れる人も多かったので信憑性は高いと思われる

今ではジャッキー・チェンって軽く扱われがちだけど、映画界における突出した影響力という意味では漫画界における鳥山明よりも更に上だ
漫画界では鳥山明の前にも後にも比肩する或いはそれ以上だと言えそうな漫画家が存在する(もちろん評価は人それぞれだろうけど)
それに対してジャッキー・チェンの影響力とコメディ系功夫というジャンルは前にも後にも比肩する存在がいないし今後出るとも思えない

個人的に興味深いのは鳥山明の作品に対してジャッキー・チェンが影響を与えて作中でネタにしていて、ジャッキー・チェンに限らず当時の香港映画や香港の映画スターも「ドラゴンボール」や「ドクタースランプ」をよくネタにしていたことだね
こういうのって昔の権利関係が雑だった時代だからできたことなんだろうけど、影響の流れを追いかけてみると面白い

言ってみれば1980〜90年代の日本の作品で中国人キャラや功夫がかなり良い扱いだったのはジャッキー・チェンとブルース・リーの映画のおかげ
そして夭折したブルース・リーと違ってジャッキー・チェンは活動期間が長く日本も活動の場にしていたからジャッキー・チェンの方が影響を与えたジャンルの範囲も世代の幅もかなり広くなっている

ふーむ……二次元における中国武術の強さって八極拳の「拳児」が人気爆発しただけじゃなかったのか。勉強になったわ。

そもそも「拳児」が人気になって影響を与える際の土台がジャッキー・チェンの映画による中国武術、文化ネタだったからね
商業連載だからジャッキー・チェンの人気無しでは作品の企画を通すのは難しかったはず

ジャッキー・チェンとブルース・リーの影響から始まっているから、日本では中国武術ネタは広まっている。しかし武侠ネタは一部のマニアにとどまっているし武侠要素も人気のパーツにはなっていないというのは個人的に興味深いかな

理解できる話だ。日本に先に金庸作品が広まっていたら二次元の中国系キャラの描写も別のものになっていたのだろうか……?

根本的な問題として武侠系作品は独自の世界観が重要なジャンルだから日本に広まるのが難しかったと思う。現在も武侠は中華圏のみの人気ジャンルで、世界的に人気なのはブルース・リーやジャッキー・チェンの映画経由の功夫の方だからな



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈の昔の思い出や現在の認識などイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「成龍に関する中日の人気やイメージの違いに関して、日本のスターで強引に例えるなら北野武が近いと思います。中国では国際的に評価の高い映画監督ですが、日本人からの評価はそんなに高くない印象を受けます。私は以前日本人留学生と話した際に北野武の評価の低さや映画を見ている人が少ないことにかなり驚きました」
などといった話もありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

5年前の似たようなネタの記事ですがこちらもよろしければご参照ください。中国オタク界隈に伝わっている日本のジャッキー・チェン関連の情報や認識は昔と今で同じ所もあれば変化した所もあるようです。
中国オタク「ジャッキー・チェンって日本の二次元にどれだけ影響力があったの?」

中国オタク「鳥山明先生がお亡くなりになった。まだ68歳だったらしい」「本当に全く想像もしていなかった……先生のご冥福をお祈りいたします」

鳥山明先生がお亡くなりになりましたが、この件に関する質問を複数いただいております。
中国の方でも鳥山明先生の訃報のニュースが主要なメディアで取り上げられているようですし、中国オタク界隈にも大きな衝撃を与えている模様です。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていたこの件に関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


鳥山明先生がお亡くなりになった。まだ68歳だったらしい。

?本当の話なのか?

デマだろ?
ちょっと前に新作発表していたはずだぞ?ドラゴンボールやドラゴンクエストの仕事だってしている

公式の発表が出ているし日本のメディアでニュースになっているから間違いない
突然過ぎて言葉が出ない

ああ……本当のニュースだったのか
信じたくない

時々日本の有名人の訃報のニュースは目にしていたけど、この名前をそこで目にするとは思いもしなかった
年齢的にもそこまで歳をとっているというわけではないのに

なぜ急に。少し前にも活躍しているニュースを見た。
気持ちの整理がつかない、哀しいんだか現実を認めたくなくて感情が爆発しているんだか分からない

68歳?まだ若いじゃないか、早過ぎる……
一時代を築いたどころかマンガの世界を変えてしまった天才が……

先生の作品、イラストをまだ見ていたかったのに
「ドラゴンボール」のアニメだって先生が関わるようになってから勢いを増していたのに

「ドラゴンボールDAIMA」が遺作になってしまったのか
ご冥福をお祈りします

ご冥福をお祈りします
鳥山明先生、あなたは私にとって神様でした

本当に全く想像もしていなかった……先生のご冥福をお祈りいたします

一つの時代が終わったことをこんな形で実感させられるなんて
本当に悲しい

なぜこんな突然
先生の作品からいただいた子供の頃の思い出は今も私の記憶に深く残っています、どうか安らかにお休みください

哀悼の意を捧げます
鳥山明はまさに天才で一つの時代、日本のアニメや漫画、ゲームは鳥山明以前と以後というくらいだった

鳥山明先生、どうか安らかにお眠りください
私は孫悟空に天使の羽が生えているイラストや原作最終巻の表紙を思い出した

ドラゴンボールのアニメEDの「僕たちは天使だった」の最後のカットだな
鳥山明先生はあの世で閻魔大王や界王様に合っているのでだろうか

私もショックを受けたがそれ以上に職場の上司がショックを受けて行動不能になっている
あんな精神状態の上司は初めて見たかも

鳥山明の作品って世代によっては本当に子供の頃の思い出〜青春の象徴みたいな存在なんだよ
私も本当に悲しい
鳥山明が安らかに眠ってくれることを祈る

それにしてもまだ68歳か……三浦健太郎は54、臼井儀人は51、高橋和希は60でお亡くなりになったのと比べればまだ長生きしているとはいえどうしても早過ぎると感じてしまう

文筆業だと68歳はそこまで上の年齢という感じではないよね
漫画家というのはやはりハードな職業なのだろうか

高橋和希は人命救助中の事故だし、臼井儀人も事故、鳥山明も死因からは転倒など外傷が原因の可能性があるから単純に比較はできないけど早いよな
特に鳥山明は現在も活動を続けていたから余計にそう感じる

職業病からお亡くなりになる漫画家ってどれだけいるんだろうね?まつもと泉が61歳でお亡くなりになったのも私はかなりショックで記憶に残っている

私は大して人気にならなかったけど週刊連載やっていた時期があるが、あれは人間がやるものじゃないと思う
それを体験して以降、週刊連載やってる作者の方々の長寿を祈るようになった

ウチの国のwebマンガでさえそうなんだから少年ジャンプという日本の二次元業界の最前線で活躍を維持することのプレッシャーは想像を絶するものがある
どちらにしろ、鳥山明先生のご冥福を祈ると共に他の現役の漫画家の先生達のご健康を祈らせていただく



以上です。
中国のネットでもたくさんの混乱と嘆き、鳥山先生のご冥福を祈る声が飛び交っている模様です。

ちなみに今回の件について教えてくれた方からは
「中国では80後くらいの世代が鳥山明先生の作品が直撃した世代で、当時は海賊版のマンガを皆で争うように読んでいました。中国で大きなニュースになっているのも、大人になった鳥山明ファンが中国社会の上から下まで様々な所にいるからだと思います」
などといった話もありました。

昔の中国では鳥山明作品が大人気で海賊版マンガがそこら中に出回っていましたし、当時は他の作者が描いたマンガなのに鳥山明名義で売られている作品をよく見かけましたね。
私が中国に留学していた時期はちょうど中国で「ドラゴンボール」や「ドクタースランプ」が大人気な時期とも重なっていたので、クラスメートとの共通の話題として重宝するという面でもとても助かりました。
改めて鳥山明先生のご冥福を祈らせていただきます。

中国オタク「皆が最後に紙の本を手に取って読んだのはいつになる?」

ありがたいことに以前の記事
中国オタク「日本の電子書籍はなぜあんなに高くても売れるのか。実本と同じ値段で商売になるというのが分からない」
に関連したネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「最後に紙の本を手に取って読んだのはいつになるか?」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ちょっと聞きたいんだけど、皆が最後に紙の本を手に取って読んだのはいつになる?
この間久々に実本のマンガを買ったんだけど、数年単位で紙の本を読んでなかったのに気が付いた。だから他の人がどうなのか気になってね。

2週間くらい前かな?言われてみれば手に取る機会は減っている。
学生時代から買っているマンガ本は数百冊あるけど仕事するようになってからは掃除するついでに手に取るくらいになっているかも

先月久々に「銀魂」を1巻から読み始めた自分にとって複雑な気持ちになる話題だ……ここは紙の本を読む人間が比較的多いフォーラムだとは思うが、それでもしばらく触ってないという人は結構いるだろうね

私も昔は実本をかなり買っていたけど気が付いたらその機会も減っている
最後に読んだのはたぶん2年くらい前に買った東方シリーズのマンガかな?

1年以上手に取ってないな……手頃な場所にある書店も無いし

実本は去年の夏休みに買ったきりだし最近はずっとスマホで読んでるから紙の本を手に取ってない期間は1年以上ありそう

考えてみたら俺も半年くらい紙の本は読んでいない
現代の環境だとコレクション趣味がある人でもなければ実本で持ってないだろうし、学校卒業したら本当に手に取る機会が減る

実本だと最後に買ったのは「ジョジョ」の第七部全巻セットでそれ以降1年半くらいは実本買ってない……読む方に関しても日常的にはあまり読んでないし2ヶ月くらい実本読んでないかも?本棚にはあるんだけどね。

FGOの「カルデアスクラップ」を買った時だからずっと前ってわけではないかな?
私は追いかけている作品の簡体字中文版が出たら必然的に手に取ることになるので長期間手に取らないということは無いはず

この話題で5年?もしかしたら10年?とか考えたが私もFGO の公式マンガ買ってるからそんなに間は空いてなかったわ!

暇な時に「鬼滅の刃」とかをだらだら読んでいるので紙の本を読まない期間はそんなに無いね。手元にあればなんとなく読むという人は今でも結構いるんじゃないか?

現時点で1週間ほど手に取ってないが、5日以内に「葬送のフリーレン」の簡体字中国語版が届く予定なのでたぶん2週間にはならないと思われる

買ったけどコレクションなので包装といてないし読んでもいないみたいなのはこのテーマ的に大丈夫かな?

ダメだろ……最低限読まないと

高校の時に学校の近くの本屋で読んでたマンガ雑誌が最後だから8年位経ってしまうかなあ
まさか「名探偵コナン」がまだ終わっていないなんて

最近簡体字版の「さよなら絵梨」を買ったし私はまだ実本手に取ってない時間があるという状態にはなっていないかな

この間の独身の日のセールでまとめ買いした本を暇な時に読んでいるので実本を手に取らない期間が続くことは無いね
(訳注:中国では11月11日が独身の日ということで大規模セールが行われています)

俺は基本的に毎日読んでるし、コレクションの本も数百冊くらいになってきたので当面紙の本から離れることはなさそう

近頃は紙の本の出版は日本で発売されてから4〜5ヶ月くらいで安定しているし、なかには「ダンジョン飯」みたいに台湾の繁体字版より先にこっちで簡体字版が出るような作品もあるから自分の場合は紙の本を買う機会も読む頻度も増えているな

今の時代翻訳書籍は買わないと途切れるし買える時に買わないとコレクションアイテムとしても良いのが無くなるしね……

理解できるよ。俺は「よふかしのうた」や「シャングリラ・フロンティア」はそんな感じで飼い続けている所もある。

日本での刊行すら怪しくなっている場合はどうすれば?
俺は「ファイブスター物語」を日本から取り寄せているが、これはまだマシな方だ。追いかけている作品の新刊や関連書籍が出なくなると実本を買う機会も読む機会も減るね。
私は気が付いたら1年ほどの間実本を読んでいない

作品自体は追いかけていても実本となると……思い出せる最後の記憶は「NARUTO」だから「読む」ことについては10年くらいないかも……

そこまではいかないけど、私も5年くらいはマトモに紙の本を読んでいない。何となく手に取ったことはあるはずだが。

ここにいるようなオタクなら、小さい頃に「ポケットモンスターSPECIAL」とかを買っていたという人は多いはず。

確かに。でも大きくなってからは紙の本、特にマンガとかは買わなくなる。
私も「ONE PIECE」をセットで買ってなければ紙の本読まなくなっていた可能性を否定できない。

私は新型コロナで引きこもっているうちに読もうと考えていた本がまだたくさん積んであるので当面の間は紙の本から離れることは無さそう

10年はまだ経っていないかな……この際だから言ってしまうが、個人的にファンサブ翻訳をして広めたくなるほどハマった作品があってその作品を保存用と読書用と布教用とファンサブスキャン用で4セット揃えたけど翻訳作業に途中で挫折してしまい知り合いに全て譲ってから実本は読んでない……

薄い本は「紙の本を手に取って読んだ」うちに入りますか!?
そもそもの問題として、最近はマンガも薄い本以外あまり読まなくなっている。忙しい、精神的な余裕がないと重い作品を読むのは厳しくて。

作品の評価が高いのは分かっていても、読むのに気合が必要な作品ってあるよね……俺は紙の本は買い続けているけど買った後にシュリンクを外さないでコレクション行きになっている作品が増え続けている。

この間実家で自分の部屋を掃除した時に出てきた本をたくさん読んだ
ちなみに掃除の作業はサッパリ進まなかった



とまぁ、こんな感じで。
近頃の中国オタク界隈の状況も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「現在の中国では日本のマンガの中国語翻訳版に関しては会員になればタダで読める作品、有料会員向けの読み放題で読むことも多く、昔と比べて正規ルートは増えています。しかし昔と比べて『本を買う』という熱意は減っているような気もします」
などといった話もありました

私自身も気が付いたら本を買う時はまず電子書籍版を探すようになっていましたし、中国オタク界隈でも実本を買う、読むといった環境は激変しているのでしょうね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「薬屋のひとりごとのマンガが日本で売れまくっているのはなぜだ」「実は女性向けの中二病作品として見ると非常に強いのが分かる」

ありがたいことに以前の記事
中国オタク「『薬屋のひとりごと』の影響で日本で中国風の作品が大幅に増加した、ジャンルが生まれたという話を聞いたんだがどこまで本当なんだろう?」
に関連したネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「『薬屋のひとりごと』が日本でとても売れているのはなぜか」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「薬屋のひとりごと」のマンガが日本で売れまくっているのはなぜだ。あんなにツッコミ所の多い作品なのに……

そう言えばラノベだけでなくマンガも売上ランキングの上位独占な時もあったな
中国要素部分をスルーしてヒロイン中心で見れば結構面白い作品だし、俺は日本で人気になるのもそんなに不思議ではないと思ったが

ウチの国でもオタクが文句つけまくる、ツッコミ入れまくるようなドラマが大人気になったりするし、オタクの好みと一般の好みは違う。
ましてやスレ主が気にしている「薬屋のひとりごと」の売上に関しては中国人のネットユーザーと日本人のラノベ読みの違いなんだから、人気に理解できない部分が出るのは当然だ。

「薬屋のひとりごと」はアニメ化のクオリティではなく視覚情報が増えて評判が落ちた珍しい作品だけど、ストーリーやキャラ自体はかなり良い作品だぞ?

国内では宮廷モノはありふれ過ぎているけど外国では中国の宮廷モノが新鮮で大人気なんだろう。日本の作品は欧米系の異世界ファンタジーばかりなわけだし。

「薬屋のひとりごと」が日本であんなに売れているのは女性向けラノベの選択肢が少な過ぎるからだよ
男性向けラノベなど他のジャンルと比べて良い感じの当たり作品が来たら一気に売れるし、マンガでもその流れで一気に売れる

日本の女性向けラノベの市場は日本のオタク関連市場では大きい方だし選択肢も少なくはないぞ?乙女向けもBLも商売として成立している。日本最大手のネット小説サイトでも女性向けの方が強いくらいだ。
日本のラノベでは「薬屋のひとりごと」のような中華ファンタジーが定番ジャンルになっていると聞くから、強いジャンルで強い作品が出たようにも見える。

マンガ版の売れ行きについては私も詳しい所は分からないが、ラノベに関しては最近のランキングを見ると女性向け(或いは男性ファンもいる女性主人公作品?)2に対し男性向け1くらいの割合だから日本の女性向けラノベ市場はそれなりに大きいよ
そして「薬屋のひとりごと」はこういった近年の女性向けラノベの流れにおける代表的な作品の一つでアニメ化前からかなり人気が高かったしコミカライズの待遇も良い。日本で売れているのもおかしくはない。

小説やマンガの時点ではウチの国でもわりと評価高かったのを思い出そう
元々作品のパワーはかなり高い

「薬屋のひとりごと」の中国語版、俺の地元の小さな街の図書館にもあったからな

あの作品は言ってみれば中華宮廷で名探偵コナンやるようなものだ
こう考えたら人気に納得できないか?

こっちのネットの評価と一緒にアニメから入った場合は「薬屋のひとりごと」の好調な売上に関して不思議に思えるかもしれないが、原作から追いかけているとそんなに不思議ではないよ

原作小説の人気はずっと高いしマンガ版も二つあって好みの方を追いかければ良いという好待遇
それに見合った需要はあるのだろうね

あの作品は別に最近急に売れ出したわけではなく、ずっと売れていた作品だよ
人気が高いのになぜかアニメ化されない作品としてよくネタになっていたくらいだ

そうそう。アニメ化前の時点で売上ランキング常連だったからアニメ化されたら更に売れる。
原作ラノベだけでなくコミカライズも売れまくるのはちょっと珍しいかもしれないが、アニメ化で原作と関連書籍が売れること自体は少年マンガ系でもよくある展開だよ。

宮廷描写を除けばアニメのクオリティ自体は悪くないから、日本では普通に新規ファンを獲得しているのではないかと
原作はネット小説出身のラノベだけど、国産ネット小説のように量で勝負するタイプではないからすぐに面白い部分に入れるのも強いと思う

私は「薬屋のひとりごと」は面白いと思っている。中身が濃いのが良い。国産ネット小説は文字数で稼ぐために中身スカスカになりがちだし、初めて読んだ時は中身が濃くて娯楽性もあってというのが結構な衝撃になった。

あの作品に関してはこっちで公式配信無いからネットの評価やツッコミまとめ動画、キャプ画像のイメージで語られる所もあるからな……マンガ版の「薬屋のひとりごと」がマンガが本体な「葬送のフリーレン」より売れているのがおかしいという話は俺も見かけた

私は「薬屋のひとりごと」のアニメも普通に楽しめているんだけどそういう声は埋もれている……

別に皆が皆きちんとした宮廷モノを見ている、求めているわけではない。こっちでも普通に楽しんでいる人はいる。
しかしアニメになると一般層が増えて「合わない」「受け入れられない」人間の絶対数は増えるしアクセス稼ぎで燃やそうとするのが入って来るから現在の環境だと難しくなるのも否定できない。

国内の宮廷モノはどんどん極端になっているからついていけなくなったけど「薬屋のひとりごと」は久々に楽な気分で見れる宮廷モノだったので楽しんでいる自分のような人間もいるよ

「葬送のフリーレン」は良い作品だけどあまりライト層、若い世代向けではないから売り上げ的には大爆発は無さそう
資料集とかも明らかにライト層向けではないネタに走っているし、こっちの空気とはかなり違うのがそこかしこに見て取れる

「フリーレン」の「お宝の書」は作っているのが子供向けアニメ特撮雑誌なので子供向けな狙いもあるらしいぞ……あっちもどこに向かっているのか、どこに人気なのかは分からん

俺は「薬屋」も「フリーレン」も実本買い揃えているが、一般ウケするのは「薬屋」の方だと思っていた。「フリーレン」がこっちでも人気爆発したのは正直意外。
それはさておき、「薬屋のひとりごと」は日本の若い女のオタク、ラノベ読みにすごい刺さっているらしい

正直に言えば私の好みからはややズレる作品だけど人気が出そうな要素の集合体なのは理解できる。キャラ描写は良いしカップリング的にも楽しめるから盛り上がってそう。

私は「薬屋のひとりごと」に関してはテンプレばかりそうなので避けていたんだけど、実際に読んでみたらテンプレを上手く活用して構成された作品で普通に楽しめてしまったよ

「薬屋のひとりごと」はストーリー展開は古いテンプレ的だけど私はキャラクター、特に猫猫に関してはかなり「狙った」設定で作ってきているのが現代向けだと感じる
自分は前に出ないで周りの人が動く或いは動かされる、イケメンリア充とは距離を置く、特殊技能持ちで専門分野で評価される、そして「本当は美人だけど化粧で不細工にしている」という女性向け中二病要素が山盛り

私もその意見に同意する。あの主人公キャラの造形はかなりそういう所を意識しているように感じる。
中国要素に関するツッコミで見過ごされがちだが、実は「薬屋」は女性向けの中二病作品として見ると非常に強いのが分かる。

あー……なるほど、これは若い子は大好きになるか
男性の読者でも心当たりがあるネタだ

実力を隠していて一部の重要人物には評価されている、いざという時に力を披露するのは俺TUEEEEEの基本だしな

言っては何だけどある種の真の実力(容姿含む)を隠したムーブだからね……私も若い時に出会っていたら感情移入や自己投影していたかもしれない



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の作品イメージも含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国ではネット小説が主に男性向けで稼ぐ市場として発展してきたので、日本のネット小説における女性向け作品の多さや需要の高さを想像するのは難しいです」

「中国では日本のラノベを表紙の傾向や主人公の性別で男性向け、女性向けで雑に分けてしまう傾向があります。またそれによって『自分とは関係が無い作品』という認識になる人も少なくありませんし、自分の推している作品と比較して不満に感じてしまうこともあるようです……」

などといった話もありました。

中国のソッチ系のサイトを巡回しているとたまに意外な作品が女性向け或いは男性向け扱いで括られているのを見かけますし、その辺りに関しても日本における人気や認識とズレている作品があるのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「元いじめっ子キャラが仲間や友人、良いヤツ扱いになる展開を嫌う人も少なくないけど、そういう展開を上手くやったキャラって誰かいるかな?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国における作品の評価、キャラクターの人気に関しては「元敵キャラ」「過去に悪い事をしていたキャラ」に対する評価が厳しい傾向があるとされています。
元敵キャラの扱いについては日本でも似たような評価になることはあると思いますが、中国では日本と比べても更に厳しく、特に罪を償っていないと見做されるキャラに関しては作品や作者に対する批判も出るようなレベルのキツイ評価になることも珍しくないのだとか。
そしてそんな作品やキャラの扱いに関する話題が伸びたりすることも多いとのことです。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「元いじめっ子キャラが仲間や友人になる展開を上手くやったキャラは」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


元いじめっ子キャラが仲間や友人、良いヤツ扱いになる展開を嫌う人も少なくないけど、そういう展開を上手くやったキャラって誰かいるかな?

劇場版のジャイアンとスネ夫

その二人を出されると納得しかないが、いじめた側のキャラを「良いヤツ」側にするのは何かと難しいよね
「僕のヒーローアカデミア」とか爆豪だけで大量のアンチを生み出してそれがそのまま作品叩きの燃料になってしまった感もあるし

「スラムダンク」の三井寿はそういうのを上手くやったと思うが
何かとやらかしているけど、男女問わずの人気キャラだしファンの間でもいじめキャラとしては扱われていないだろう

三井寿は不良のケンカという印象が強いのもあるな。宮城も桜木も普通に反撃してるし描写的に三井そんなにケンカ強くなかったからね。
しかし作者の方針転換で仲間入りする、追加の過去エピソードで美化されるなど、嫌われる元いじめっ子キャラにありがちな部分があっても人気が高いのは「上手くやった」と見ても良さそう?

いじめっ子キャラに関してはキャラ自身のやったことに対する後悔、謝罪、やったことに対する何らかの罰や懲らしめられる展開がないと納得されないことも多い
日本の作品はそこを軽く扱う、すぐに仲間扱いして良い立場にしてしまう作品も目に付くが、そのせいでキャラがずっと嫌われ続けるしその時だけの軽いファンが離れた後に嫌う人間ばかりが残ることに……

なんとなく成り行きでいつの間にか仲間、良いキャラ扱いされているとそういう反応が常について回ったりする
これは敵キャラが仲間になるパターンでもよくある問題だが、いじめた側のキャラに関しては過去のやらかしがなかなか消えない印象だ

いじめていたキャラの仲間化で一番うまくいったのは「遊戯王」の城之内だと思う。あと本田も。

城之内は作品の最初はヒドイいじめをやっていたが、自分の間違いを認めて遊戯の友人ポジションに落ち着いたよね

こういうのって分かりやすい悪事よりも学校を舞台にした作品のいじめの方がその後の物語における修正処理が難しい気もするな

学校のいじめキャラって主人公にとっての最初の舞台だから相対的にやらかしたことの規模が小さいので無視しても良いような流れにされることも多い
しかし見ている側からすれば現実の体験の延長になる学校生活だから、ある意味では最も感情移入できるものになったりするのだよ

同意。
そして近年の作品ではキャラを強調する、話で目立つためにいじめの言動が過激で記憶に残りやすいものになっているから「許せない」「まだ懲罰を受けていない」という評価になる。

これは「聲の形」の石田翔也だろう。
作品のテーマの関係上いじめをしたキャラのその後の行動、考え方に違いを出しているのでその中で相対的に良く見えている部分もあるかもしれないけど。

石田翔也というか「聲の形」自体が当時賛否両論あったから作品として成功していても、いじめっ子キャラの扱いとしては疑問が残る。少なくともウチの国のオタク界隈で考えた場合、当時石田翔也をはじめとするいじめていた側が許される展開に対する批判、ヒロインを「聖母」だと嫌う声は少なくなかった。

「聲の形」の主人公は良いんだよ。ちゃんと代償を払ったし自分も同じようにいじめられる経験をした。
問題はサブヒロイン、あいつ全然反省してないしその後もやらかすしでね

「聲の形」の主人公に関しては理解できるが何人かの女キャラについてはちょっと。
ヒロインに関してもなぜエンディングでそんな連中と一緒に遊ぶのか。グダグダで意味の分からん終わり方になったし批判されるのも仕方がない。

俺は「涼宮ハルヒ」を思い付いたのだが

あの作品は電波キャラが暴走する話だからいじめとは違う気もする。作品が人気だった当時はいじめ要素を問題視する声は目立たなかったしね。

アメコミだが「スパイダーマン」のフラッシュ・トンプソンは元いじめっ子だけど良い仲間キャラのイメージがあるな
これに関しては昔の作品なので和解や本人のダメージに関するエピソードも十分に積み重なった状態で伝わっているのもありそうだが

ある意味では学校のいじめキャラだった「水星の魔女」のグエル
あそこまでヒドイ目に遭い続けるとさすがに十分というか、もう少し良いイベント増やしてやってくれと思うようになる

いじめは人によっては非常に嫌われるし、その後の処理が納得できないとイメージ悪くなるよな。過去の清算が上手くいっていないので人気になっても強いアンチが存在することも多い

娯楽作品だからそういうのを気にし過ぎるのもどうかというのは分かるけど、現実のいじめってやられた方が忘れない、その後の人生でも何かと影を落とすことになるものだからね
それに現実ではいじめをしていた方が罰を受けなかったりするから余計に娯楽作品に対しては厳しくなるよ
特に現代の環境では価値観を理由にした通報が可能だからすぐに攻撃を繰り出す人も出てくる

日本の作品に出てくる元いじめキャラって被害者の苦痛を体験してもいないくせに仲間、友人面するのが嫌われる。
そういうキャラが作中で正しいことを言っているカッコイイキャラ扱いされると作品の世界観も価値観も人生観も狂っているように感じてしまうよ。

言ってみれば死んだいじめっ子だけが良いいじめっ子ということだよ
日本の作品はいじめキャラが許されないのを理解せずに出す作家が多過ぎる

その辺は日本の作品の伝統、熱血作品や不良作品での積み上げに加えて文化的な違いも出てくる部分だから外作品を見ている上で割り切って考える場所だと個人的には思うが……娯楽として入っているから好き嫌いが極端になるのは止められないし、現代の環境だとアンチ層が育って炎上の燃料になるのがなー

俺がなかなか悪くないと感じたのは「はじめの一歩」のいじめてたヤツ。
主人公に憧れるようになり主人公の応援団長になったが、いじめの罪にも向き合って本人だけでなくその親に対しても謝罪して主人公の家の家業を手伝ったりしている。
ただこれも人によっては主人公がボクシングやらなかったら……と考えてしまう人がいるのは分かるかな。

梅沢正彦だっけ。言われてみれば確かに。
主人公のボクシングの試合を見てファンになり、謝ろうと思ってもプライドが邪魔をするという小ささを描写するけど、同時に行動ではずっと主人公を応援しているとか、主人公の母親が過労で倒れてボクシングを諦めようとした時に主人公の家の仕事をバイトで手伝うなど言葉にせずに支える友人的なポジションになっていくのは上手いと思う

そのキャラに関して調べてみたけど、いわゆる日本人の強い人間に従う、強ければ周りを従えられるという思想が出ているようで気持ち悪い展開にしか思えないのだが

「はじめの一歩」のキャラに関してはあらすじと作品内の描写による印象は結構違うかな。
実の所、日本の作品では単純に強いだけのキャラだと尊敬されないし仲間も出来ない。美学とまではいかなくてもキャラが立った行動の一貫性は必要になるので交流やサブストーリー的な描写が入ったりする。
よく言われる呂布に関しても養子で家を維持するのが当然な日本では三姓家奴な罵倒は理解されないからこその人気でもあるようだし。
(訳注:「三姓家奴」は「三つの家の奴隷」とも訳されますが呂布が呂、丁、董の三つの姓を持つ不忠不義で賊として侍る者であるといった強烈な風刺、罵倒の言葉になるとのことです)

「はじめの一歩」の序盤はいじめられっ子だった主人公の成長と成功のストーリーだから、先に進んだ一歩と昔のままのいじめっ子という立場の対比もあるし、私は実際に作品で見ていると別に気にならなかったが、あらすじだけ見ると確かに引っかかるかもしれない

しかしなんで日本の作品はいじめといじめたキャラが仲間、友人になる展開をやたらと入れたがるのかね。日本の二次元作品ではそこがダメで感情移入できなくなることも多いかな。
もしかして日本の漫画家は元いじめっ子が多かったりするのか?

学校を舞台にした際に主人公が苦しい、不幸な環境にいるというので分かりやすいのがいじめだからだろう。しかし言っては何だが漫画家は社会経験が少ないのでいじめの描写やそれを見た読者の感覚が想像できずに失敗するのでは。

日本社会でいじめは罪として軽い扱いだから創作の中でも雑に許される
あと作劇上の便利さやキャラ人気の関係から主人公が強くなった後にいじめていたキャラが友人(或いは仲間キャラ或いは強敵に対するかませキャラ)になることも多く、これは小さな悪より大きな悪に立ち向かうパターンになりがちだった

結局、日本の作品特有の主人公をいじめていたキャラが主人公の友人になる展開の問題って「主人公が強くならなければずっといじめ続けていたんだろう?」ということに尽きるね
だから全く共感できない

完全に同意。現実だとアニメや漫画の主人公のように強くなっていじめられなくなるなんてのはとても難しいからな。
そういう展開で罪を無くそうなんてのがおかしい。

しかしいじめに関しては当事者の問題だしキャラクター性も関係するから、いじめていたキャラに関して納得できない爽快感が無いと引きずるのもどうなのかと思う時もある。
例えば上で出ている「はじめの一歩」とか、主人公のキャラ的に試合の勝利以外で復讐するのはありえないし、いじめたヤツがあまりヒドイ目に遭うと作品の方向性がブレてしまう。

その辺は日本の学園モノ、不良キャラのテンプレ的なものがある。全力でケンカすれば仲間になる、互いを評価するというヤツだ。例えば「ペルソナ4」の花村陽介のコミュで最後いきなりケンカになるのもその価値観によるものだ。
昔の作品はそういう前提を知っている日本の読者向けで作られていたから問題にならなかったのだろうけど、今の作品はそこからテンプレ展開だけを持ち出していじめキャラを仲間入りさせるから批判が巻き起こることになるわけだな。



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の考えも含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国の作品における復讐の扱いや中国の歴史と権力闘争を見ていただけば分かるのではないかと思いますが、中国では少しの処罰で許されて仲間になるということは無く、やってきた相手を徹底的に倒す、処罰しようとします。その考えはいじめについても同じなので、日本の作品によくあるケンカをして認め合うという展開が受け入れられないという人も少なくありません」
などといった話もありました。

中国オタク界隈では日本の作品の悪役、いじめっ子キャラなどに関して罰を受けていない或いは十分でないから許せないという声、そこから更にこの作品は価値観がおかしいという批判も割とよく見かけますが現在の中国の感覚で創作における納得できる復讐、与えられる罰のレベルがどの程度なのかは気になる所ですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「中国国産マンガがカラーやめたらもう少し質が上がったりしないだろうか?最初は良くても中盤以降作画もストーリーもダメになる作品が多いのは何とかならないものか」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

現在の中国ではマンガはカラーが主流になっていて、日本の白黒マンガに抵抗を覚える人が増えているといった話もあります。
しかしカラーにすればそれで作品が面白くなるとは限りませんし、中国オタク界隈でも「マンガはカラーの方が良いけど読みたくなるようなカラーの作品が少ない」などといった話が出ているそうですし関連する話題で盛り上がったりすることもあるのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「中国のマンガがカラーでなければならない理由」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


国産マンガがカラーやめたらもう少し質が上がったりしないだろうか?最初は良くても中盤以降作画もストーリーもダメになる作品が多いのは何とかならないものか。

白黒よりカラーの方が良いとはいえ、最初は見れるレベルだったのが後の方では作画もストーリーもぐだぐだになるのが珍しくないからね……カラー化の労力が無くなればと考えるのはちょっと分かる

カラーもだけど連載ペースも厳しい
現在の環境では最低限週刊を要求されるから、人気出ても作品を供給し続けるのは困難だ

複数人がテンプレ展開で書いて量を稼げるネット小説と違ってマンガは分業でやるのも限界があるからな
それでいて読者の消費スピードはネット小説よりも速い

言ってはなんだがウチの国ではカラーじゃないと売れないから作家も編集もカラー以外の選択肢が無いんだよ……

スマホの画面でで見るならカラーの方が良い。白黒のマンガは読んでられない
白黒マンガと比べればまだイラスト付きの小説の方がマシ

俺もスマホでマンガ読んでるけど白黒とカラーで読みやすさが変わるという感じではないし、作品や白黒とカラーへの慣れの問題も大きいと思う。
これに関しては国産カラーマンガの1ページの情報量が少ないのも影響しているかも。アメコミのような1ページに文字が多い作品だとやはりスマホの画面では厳しい。しかしそれはそれで現在の環境に合わせたやり方だから単純に判断はできないか……

今更中国の漫画家が白黒に戻れるとは思えない。白黒で上手く描くのはカラーで描くのとは違う部分も少なくない。
デジタル環境で描いている人間が手描きに戻れるのかという話だよ。

カラー特有の表現や手抜きの手法とかもある
カラーだとそんなに描き込みに力を入れなくても良い、高く売りやすいという事情があるから皆カラーに行く

カラーの方が高く売れるのではなく、カラーでないとまともな値段で売れないんだよ!中国市場でカラーをやめるのは商売をやめるようなものだ。白黒マンガではダメな人の方が多い。
俺の大学でも「カラーだから国産マンガの方を読んでいる」人がほとんどだ。白黒にしたら競争力消えるんだよ。

白黒マンガはまだ紙媒体が強い日本で印刷コストも含めた選択の結果でもあるから、それを単純に肯定するのもどうかと思う。
中国のマンガは紙媒体がほぼ消えてネット媒体になっているから印刷コストを考慮せずにカラーを使える、カラーでアピールするのが基本になったという背景がある。マンガの環境に関してはどちらかといえば韓国に近い。

別にカラーだから国産マンガの質が悪くなるわけじゃないんだけど、俺もカラーの雑な仕事を見ると文句を言いたくなる時はあるしスレ主の言いたいことは分からなくもない。
たださすがに国内のマンガの質が微妙なことに関してはカラー作業が主な理由ではないと思う。

現代では国内のマンガ読者がカラーで週刊などの速いペースの連載を好む、言い方を変えればそういう作品しか市場で生き残れない。
稼ぐために読者を囲い込むにはカラーでたくさん描いて目立ってランキングに載るのが明確な攻略方だ。これはネット小説市場とも共通するから分かりやすいし、皆がそれで勝負をした結果が現在の状況なんだよ。

ネットメディアでは悪貨は良貨を駆逐することになりがち……

中にはカラーで面白くて各シーンの描写も良い作品はあるけど、そういう作品を描いているスタジオでも作品単独で食えているわけではないのが厳しいね。
人気になってアニメ化などのIP活用に食わせてもらっている状態。

好みの問題と言われがちだけど、実は現在の中国の読者が白黒マンガの読み方を分からない人も多い。
慣れている人は普段は意識しないけど白黒マンガは脳内で補正かける必要のあるメディアだから。

同意。昔はどれも白黒マンガだから何も問題無かったけど、今は若い世代はカラーだけしか読んでいないので初見では戸惑うとも聞く。

その辺は字幕と吹替えの関係とか3Dアニメと2Dアニメにも共通する所はありそうだ
昔は当然だったスキルの中には下の世代では当然でなくなっているものもある

国内のマンガがカラーだけどクオリティがどうしようもないが、だから白黒のマンガを読もうとはならないんだよね……俺にとって白黒マンガは読んでいて苦痛なジャンルだ

私もカラーじゃないと抵抗があるからマンガはあまり手を出していない
日本のマンガは今の時代になぜカラーにしないのか、実本ではないデジタル版はカラーにすればいいのにとか考えてしまう方の人間だ

現代の環境でも人気アニメという入口がある日本の白黒マンガと違って、国産マンガはまずネットのプラットフォーム上で生き残らないといけないから他がカラーの中で白黒マンガをやるのは自殺行為
日本の白黒マンガが成立するのは日本国内では縮小傾向にあるものの依然として白黒マンガがメディアとして大きな市場を維持しているからだ

結局、カラーじゃないと金を払う人間がいない。昔の名作国産マンガが現代で売れないのは白黒だからというのも大きい

言っては何だがカラーにできるなら皆カラーが良いし表現できることも多いからね。人気マンガを白黒アニメ化で見たいという人は現代にいないだろう。
しかしカラーの塗りが微妙、雑な仕事になっている作品も目立つし「……

自分の中では今ではもう白黒マンガは日本のもの、日本だから成立するみたいなイメージもある
それに慣れていない国内の読者を引き付けるにはカラーが最低条件だ

白黒マンガだと技術の優劣がハッキリ出てしまうから国内市場で必要になる大量生産、それを実現するための時間も精度も省コストなやり方に向いてない
カラーにするから作品の質が落ちるのではなく、カラーだからまだどうにか見れるレベルになっているのではないかと

国産マンガも昔は白黒が主流だったけど読者がカラーの方を好むというのが明確になって「カラー化で競争」するようになり、気が付いたら全部カラーになっていた。
もう戻れないと思うよ。

私はカラー以上に連載ペースが難しい問題になっていると思う。
さすがに全部週一更新ではないけど、国内のマンガ連載しているサイトを見ると隔週が多く三週間に一話更新のも結構あるがどれも時間が足りない、一話ごとの内容が薄いのは否定できない。あと4コマなどのギャグ系は週一更新が多いが、こっちはこっちで大変そうだ。

サイトによっては週刊の作者がそんなに多く無い所もあるね、隔週月刊季刊とかもある。ただ当然ながら連載ペースが遅いと作品はどんどん埋もれていく

週一どころか、週に複数回更新する作品とかもあるからな……それで人気が出るとは限らないけど、目立つし読者を掴んでいられるのは間違いないわけで

しかし最初は良くても途中からぐだぐだになる、読んでる側も時間を無駄にした気分になるような作品も目に付く
ネット環境では最初にリソース集中する方が有効なのは分かるけど、もうちょっと息切れせずに頑張ってくれと思う時もあるね

人気出た後は完全不定期になる作品もある。なかには半年や一年くらい更新されなくなるのも……

カラーの需要に関しては客層次第な気もするが、浅く広く一般向けで客を掴まないと商売にならないのが中国市場だから現代にカラーではなく白黒でいこうとする作品はほぼ無いだろう

国内では白黒でやるのがリスクの高い冒険になっているわけか。
ちなみに私は以前マンガ読みの間で似たようなテーマで話した時には第一印象においても日本の白黒マンガより国産カラーマンガの方が「高級」になるとは限らないということになった。
それに加えて印象とは別にカラーにすると「確実に制作工程が増える」という話にもなったよ……

でも国内の週一更新しているマンガの中にはカラー化の作業量そんなに大きくないだろという作品も結構あるよね!

俺は絵を描かない人間なのでよく分からないんだが、現代のPC環境で色塗るのってどれくらいの手間なの?スクリーントーンと比べてどうなの?

PC環境の色塗りは手描き時代と比べたら簡単になっているよ。キャラや背景ごとの固有の色を決めて塗る、各種効果を貼り付けていけばわりとなんとかなるし今後はAIで更に手抜きができるようになっていくはず。
スクリーントーンに関してはPC作業でやるならカラーとあまり変わらない作業の手間が増えるだけだし、それならカラーでやった方が良いと考える人が多いと思う。

カラーといっても作品ごとの違いは大きいし中には雑に塗っている作品もある。しかし雑な塗りでもある程度は基礎的な技術不足をごまかせるという事情もあるから国産マンガが現代の市場で戦うにはカラーの方が向いているという見方もできてしまう
そしてクオリティ高いカラーを描こうとしたらPC環境だろうが手描きだろうが大変なのは変わらないし、スクリーントーンでの陰影表現だってクオリティを上げるなら当然手間がかかるわけだが、その手間が評価され収入につながる環境が無い……

私も昔はカラーの方が上位的な表現だと思っていたけど、近頃は歳をとったせいなのかカラーだとマンガを読んでいて疲れるようになってきた。白黒はなんか楽

何となく理解できる話だ。絵の情報量が多い作品ってカラーになると読んでいて更に疲れることがあるよね。

結局は市場がマンガはカラーで更新はなるべく週一可能ならばそれ以上でというのを決めている。白黒では読む気がしない、隔週や月一更新では遅すぎると文句が出るし打ち切りの判断要素にもなる。
それでいてコスパの高いネット小説や拡散力が強いショートムービーなどの動画といった他の娯楽メディアとも比較される。
国内のマンガ業界は冬の時代が定期的に来てはスタジオがつぶれていくし、絵が描ける人材は挿絵や原画などの稼げる方に行きたがる。マンガという国内では手間のわりに儲けが少ない業界の未来は明るくない!



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国国内のマンガ関連の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「現在の中国ではカラーでなければマンガは読まない人が主流です。白黒のマンガはマニアが読むものになっています。これは中国オタク界隈でアニメの影響力がマンガを圧倒している理由の一つだと思います」

「しかし日本のマンガを単純にカラーにすれば良いわけでもありません。カラーにしたことで魅力が無くなる作品もありますし、比較対象が質の高いカラー作品になるのでコストをかけて質を良くする必要もあります。微妙なカラー化ならやらない方が良いかもしれません。それに中国のマンガ市場はスマホゲーム市場よりもかなり規模が小さく、それでいて規制や炎上リスクはスマホゲームと変わらないかそれ以上ですから商売としては難しいと思います」

などといった話もありました。

私も中国の方から「マンガは白黒よりもカラーが良い」といった話はよく聞きますが、どのような形でのカラー化が求められているのかはイマイチ把握できておりません……

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「野球作品でよくあるエースと強打者が入った弱小或いは普通のチームって、現実ではどれくらい勝てるものなんだろうか?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

日本と比べると規模は小さいものの、中国オタク界隈ではアニメやマンガの作品経由で日本の野球に興味を持つようになった人がそれなりにいるそうで、そこから毎年の甲子園やメジャーで活躍する日本人選手を追いかけるようになる人も出ているそうです。
またそういう背景もあることから、野球をテーマにした作品と現実の野球の違いに関する話題で盛り上がることもあるのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「現実ではエースと強打者だけでどれだけ勝てるものなのか?」
など取ったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


野球をテーマにした作品を見ていて気になったんだが、野球作品でよくあるエースと強打者が入った弱小或いは普通のチームって、現実ではどれくらい勝てるものなんだろうか?
私は競技知識があまり無いし現実の試合も見ていないのでちょっと効果が分からないんだ……

甲子園なら勝てる可能性もあるけど、プロの試合は無理じゃないか?
タイトルを取った選手がいるのにチームは最下位というのがよくある。

一試合だけなのかプロのリーグ戦なのか、甲子園大会と地方予選なのかで条件が違ってくるな。

それはどれでも問題ないよ。
エースと強打者頼みで勝てる範囲、二次元作品が野球知っている人間が見ても説得力のある展開になるといったことなどについて知りたいんだ
一応私もサッカーでターンオーバーが必要になるように、野球でもずっと同じ選手が出て勝ち続けるのは難しいというくらいは想像できている

一試合だけなら何とかなるけど、野球も偶然性が大きい競技だから強い選手がいれば必ず勝てるとは限らないね
あとプロでは試合数が多いから1試合投げて4日休む現代のシステムで厳しめの投げ方をしてもエースが出場できるのは30試合くらい、他に百数十試合あるのでいくら凄くてもエースだけで優勝は無理だ

今の甲子園はプロほどではないけど試合が連続するのでエースと強打者の二人だけでというのはありえない、創作でもリアリティがないレベル

私は創作補正かかるなら甲子園は中心選手がいれば何とかならなくもない印象があるんだけど……金足農業高等学校はエースの吉田輝星が引っ張って甲子園決勝にいったわけだし

あれは弱小チームにチートなエースが入ってというわけではない。
甲子園に出れる時点でエース以外の選手も一定以上のレベルだぞ?

周りが全部雑魚というのも逆の補正かけ過ぎじゃないかな……
どんなにスゴイ投手でも毎試合完全なパフォーマンスを発揮できるわけではないし、現代の作品では見せ方、演出に工夫がいるとは思う。野球は結局のところチームスポーツだから全体的な能力が必要。

真面目に考えたら「難しい」となるだろうけど、現実でも一人のエースがチームを引っ張るみたいな展開はあるし、優勝は無理でも甲子園出場くらいまではリアリティを失わない描写にはできるんじゃないかな

二次元作品のエースって三振をバンバンとるので守備あまりいらいように見えるけど、現実では守備がかなり重要になる。守備が悪いと投手が良くてもエラー絡みの失点で負けるというのはありがち。
野球マンガでは凄いエースのいるチームは守備もそれなり以上なことが多いけど、現実だと守備が悪くてアウトが取れない、つまらないエラーで出塁して投手が崩れて負けるなんてのはよくある。特に甲子園は選手の経験不足と守備能力の低さによって偶然とミスが重なり試合がひっくり返るのも珍しくない。

選手揃ってないとドラえもんの野球みたいになるから……作品内ではしょっちゅうのび太の責任にされているけど、あれはジャイアン含むチーム全体の能力が低いという根本的な問題がある
大事な場面でのび太を使わないといけない時点で終わってる

サッカーで凄いストライカーとゴールキーパーがいるよりは効果があるけど、強い相手になると守備も打撃も一人じゃ勝てなくなる
内野外野に打球は飛ぶし、強打者は敬遠されるしで

現代で人気のあるスポーツ、特に球技はどれもスゴイ選手一人だけで勝てるようにはなっていない
バスケも外人選手頼みでは無理だ

全盛期の中国男子バスケでもヤオ・ミンにガチガチで対策されると勝てなかったからな
そして今はNBAから帰化選手引っ張って来る国が増えたので中国は更に勝つ手段が……

エースと強打者、或いはエースで強打者によって試合に勝つということはあるけど、相手側が最初から対策していると厳しい
野球では敬遠があるから強打者一人はほぼ確実に無効化できるので他のチームメイトが点を取れなければ勝てない

「MAJOR」の主人公はこのテーマの通りに一人だけ凄い選手でチームを引っ張って強敵相手には負けていったような?

野球の場合は敬遠があるから強打者一人だけでは無理というのがハッキリしている
これはサッカーが理想的な状況なら一人で全部ボールもって勝てるというのより厳しいとも言えるかな

プロや甲子園ならともかく、趣味でやってるようなレベルの野球だとスゴイ投手が一人いるとそれだけで勝負が決まったりする。
スゴイ投手の球って一定以上の技術持ってないと本当に打てない、たまに当たってもまともに飛ばないんだよ……ウチの大学のスポーツ大会ではあるチームが某研究室になぜかいた凄い投手の活躍で三連覇、そいつが現役の間は他のチーム全てが半ば諦めている空気になっていた……

スゴイ投手一人なら勝てる可能性はあるけど、スゴイ野手一人だと意味はない。上でも言われているように全部敬遠してしまえばいいから。
この作戦に関しては甲子園で全打席敬遠で打たせてもらえなかった松井秀喜が有名

原則として優秀な投手がその能力を完全に発揮するには優秀なキャッチング能力を持つ捕手が必要になる。だから野球のアニメやマンガではエースと強打者(捕手)が話の主軸になるわけだな。
そしてこの組み合わせなら勝利に関する説得力もそんなに問題無い。

なるほど、だから捕手が投手の才能を見出すみたいな展開が多いのか

一発勝負なら良いけど、試合が続く現実だと無理だよ
二次元を超えたと言われる大谷がいるチームは大谷いるけど勝ててない!

そうなんだよね……エンジェルスは大谷の他にトラウトという強打者もいるのにずっとポストシーズンに縁がない……
甲子園もエースと強打者だけで勝つのは無理だろう

そこはエース以外のレベルがどの程度なのかにもよる。もちろん素人なら無理だが。

試合のレベルが低いほど投手の影響は大きくなるから部活〜地方予選くらいの場面では凄い投手と強打者中心で話を進めてもリアリティ的に問題無いと思う。
あと投手中心だと試合のストーリーを作るのが楽(投手と打者の疑似会話シーンで進められる)という作劇における現実的な問題もある!

打者の方が活躍のシーンが分かりやすいけど、現実でも話を作る上でも重要なのは投手
現実では予選で打ちまくった期待の強打者が甲子園では全然打たないなんてのもよくある話だし、創作でも毎打席ホームランにはできないわけだしね!

現実では強打者一人だと敬遠があるからどうにもならないんだよな……大谷の前にメジャーで活躍していた日本人選手の松井は高校時代から「ゴジラ」と呼ばれる強打者だったんだけど、甲子園で全打席敬遠を受けてチームが負けたことでも有名

その件は当時の日本で何かと議論になったそうだ
日本人に聞いた話では、学校ごとの条件が違う高校野球で強過ぎる打者相手に選択肢を縛って打たれろというのも問題だが、プロではない学生スポーツで勝利至上に走り過ぎるのも問題だし、そもそも松井を敬遠した後の打者が安全過ぎるという弱点が存在するチームだったのが悪いのでは……などと結論が出ない話題らしい

俺は野球に関しては夏の甲子園を見るくらいの知識しかないけど、凄いと言われる投手でも点取られる時はとられるし、凄い打者も毎打席必ず打つわけではなく更に敬遠で打撃の機会を消すこともできるからスゴイ投手と打者だけで優勝するのはやはり現実的ではないと感じてしまう
しかし創作に関しては上杉達也が明青を甲子園優勝させた古典的名作があるから、今後もスゴイ投手の力で勝利していく作品は作られていくのだろう

あだち充の作品はチート級投手で勝つだけではないよ。
大体は主人公の投手の他にもう一人チート級の打者がいて他は平凡な選手という状態ではじまって、何度か予選で敗北して他の選手がレベルアップしたり新メンバーが入って強化されて甲子園に出場する。
タッチでも柏葉英二郎の特訓で明青野球部はレベルアップしている。

上杉達也というか「タッチ」の時代の甲子園は一人の投手で勝ち進むチームというのがそんなに珍しくなかったという背景もある。
(そして当時は無理をして選手としてダメになってしまう投手も少なくなかった)

実はあだち充作品はチートやファンタジーな部分をあまり感じさせずにそういう選手を出す、チームに集めるのが上手い作家だ。
例えば「H2」の国見比呂とかよく考えたら投打も守備も体力も本当にチートだし他のチームメイトも優秀で最終形態の千川はかなり強い。

あだち充作品も時代による変化に合わせて甲子園に勝てるチームの描写が変わっているけど、どの作品もチーム内のキャラの配置のバランスが上手い。
「H2」だと主人公チームは最初投手と捕手がスゴイけど他の戦力が足りないということでまず守備から戦力補強の話が進み適度に現実的な配置にしてキャラの掘り下げとドラマを作っている
最初は露骨に嫌なキャラだった木根が段々と面白い性格の描写が増え、控え投手として踏ん張って甲子園で勝つ展開とか俺は大好きだ。

ついでに教えて欲しいんだけど甲子園の投手って中四日で投げるみたいなことやってるの?もしかして毎試合投げてたりするの?それで疲労取れるの?

やってないし疲労はとれない……だから一人のエースの力で勝ち上がってもどこかで力尽きてしまうことが多い
しかし基本は学校の部活なのでまともな投手を揃えられる学校は一部の強豪校だけ、強制的に休む、投球回の制限をかけたら試合にならなくなるというジレンマがある

それでも昔よりはマシになっているらしい
昔の日本の高校野球はエース投手を絶対視して連投させていたから甲子園で活躍した投手は怪我持ちでプロになっても活躍できない、或いはプロに入っても怪我が治らずそのまま引退ということも多かった

現実では地球温暖化の影響で夏の甲子園が年々過酷になっているしピッチャーに人材集めて連続継投できる強豪校が優勝するようになっている
そういう意味でもエースと強打者だけという設定は厳しくなっているし、読者層の年齢が上がって子供だましな勢いで済ませられなくなっていることと合わさって、エースと強打者だけで勝つことのリアリティが薄れている

だが二刀流の大谷の出現によって野球ジャンルの作品のリアリティ設定が吹き飛んだという話もある

それは私も聞いたことがある。甲子園の試合のリアリティの隙間、夢が無くなっていくのと同時にメジャーリーグで大谷が活躍した結果、創作における野球選手の活躍の上限が見えなくなっているのは興味深い。
メジャーで一人の日本人選手が投手でも打者でも活躍するとか過去の作品でも非現実的だからやらなかったネタだというのにね!



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈の野球の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「こちらでは甲子園などの高校野球とメジャーリーグに関する情報が手に入りやすく分かりやすいので、日本の野球に関しても高校野球とメジャー関連の話が多いです。日本のプロ野球に関しては入っていく機会が少ない、把握しなければいけない情報が多いこともあってかあまり注目されていません」
などといった話もありました。

言われてみれば、私の経験でも中国本土では日本のプロ野球関係の話はあまり聞いたことが無かったように思います。もし中国本土で日本のプロ野球に興味を持つとしたら、どういったルートからになるのでしょうかね。ゲームも一時期大人気だったウイニングイレブンと違ってパワプロはあまり遊ぶ人はいないようですし……

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております

中国オタク「日本では五条悟より対魔忍の方が強いという判定が出ているらしい……」

ありがたいことに以前の記事
中国オタク「少年マンガ作品でたまにメインキャラが死んでもあまり荒れない、人気に影響が出ないように感じられる作品があるけどなぜだろう?」
に関連するネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

「呪術廻戦」の五条悟は中国でも大人気のキャラだったことから、近頃の展開に関して何かと話題になっているそうで現在も様々な方面で議論が続いているそうです
またその辺りに関しては
「五条悟に関しては最強で格の高いキャラというイメージがあったので近頃のイメージの変化に困惑する人も多く討論も荒れています」
といった話もあるのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「五条悟と対魔忍の強さの比較」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本では五条悟より対魔忍の方が強いという判定が出ているらしい……

あのネタか。五条悟に関してはそこまで来たのかと笑ったよ。
日本では本当に五条悟の評価が落ちているんだろうな。

いくら五条悟が舐めプし過ぎだったとはいえ、さすがに対魔忍レベルではやらかさないだろうとは思う
しかし最近のアレを考えると「もしかしたら」と考えてしまうネタではあるな

戦闘力もだけど精神的な方面で無量空処VS対魔忍世界の薬物はちょっと気になる
対魔忍の連中薬物洗脳とかで悪堕ちしても戦闘力に影響無いようだし

自分から負けに行く対魔忍VS勝てる敵に勝とうとしない五条悟

対魔忍の世界ってマルチバース的なレベルの強さでやり合うのもいるから「呪術廻戦」の世界観のキャラだと厳しいかもしれんな。

世界観が違う、強さや特殊能力の定義や概念が違う作品の戦闘力を比べても意味はないんだけど、二次元界隈だとそういうのは定番ではある
特に五条悟は近年の戦闘力比較の環境を制圧していた強キャラ、ファンが騒いでいたキャラでもあるから反動でかなりネタにされている模様

五条悟は空間系攻撃でやられる、六眼があっても感知系防御能力としてそんなに強力ではないというのが出てしまった。
私は「呪術廻戦」の方は一通り読んだくらいだけど戦闘力で考えると基礎スペックの時点で呪術側はほぼ勝負にならない。そしてこの話題で挙がっている凜子は空遁の術により五条悟が食らったような空間系の攻撃を更に高いレベルで使いまくるから対魔忍の方が強いという判定は理解できなくもない。
もっともそんな戦闘力持っていても頭が対魔忍なので勝てるとは思えないけどな!

しかし対魔忍って単純なスペックでの強さって二次元系作品の中でもかなり上の方に来ると思うのだけど……日本ではこれまで五条悟が対魔忍より確実に強いと思われていたの?
対魔忍の世界だと五条悟も絶対的な強さではなくなると思うのだが。

そもそも対魔忍と比べようという話にはなっていなかった
私の見た範囲の印象だけど、日本でも五条悟が近年の少年マンガ系のキャラでは分かりやすい最強の象徴として扱われていたし、他と強さを比べるにしても六眼と無下限と無量空処を突破、対応できなければ無理だから概念的にどっちが上かみたいな話になるのでふわっとした最強の地位にいた
それが空間系斬撃くらってあっさりやられたから空間系の攻撃ができるやつを探すことになって……

空間系攻撃が可能で戦闘力の高いキャラということでぴったりなのが対魔忍のメインヒロイン?にいたのがまずかったようだ

秋山凜子がまさに理想的な空間斬的な攻撃を持っているし、千里眼や空間移動(自分も物体も)も普通にできるからな。もちろん基礎スペックは人外。
ただし頭対魔忍なレベルではシリーズ内でも上位。

個人的にはこの話題で一緒に出てきた「オーズの初期武装とセルメダル3枚で五条悟は死ぬ」の方がインパクトあったよ
ちょっと前までそういうのは考えもしなかったから

オーズの第二話から出たあの剣とタトバコンボで……確かに勝てそうだな

メダジャリバーは強過ぎるので公式が出番減らしたレベルの武器だから……!

最近の展開が出る前は仮面ライダーでも普通の必殺技や防御能力では無理、特殊系でもクロックアップくらいでは五条悟に勝てない、概念操作や世界改変系ならいけるか?惑星破壊や地球外からの攻撃であれば……みたいな空気だったのにね。

日本ではどうなのかは分からないけど、ウチの国ではこの対魔忍ネタを見て驚く或いは困惑する人間と納得して笑う人間が二極化しているのがちょっと面白い

俺も対魔忍がこんなに強いなんて知らなかったよ!
あいつらエロゲのキャラのくせになんでこんなに無駄なハイスペック持っているんだよ!?

うーん……ギャップ萌え?エロゲ的なアホ展開で負けるのは確定しているから幾らでも強くして良いとか?

対魔忍って設定上は本当に凄い、どうやってこいつら倒してエロ展開にするの?というレベル。
そこで頭に強烈なデバフをかけてエロゲーとして成立させるわけだが、その結果独特なバカ展開になり独特のバランスの作品が成立した模様。

対魔忍って実はかなり設定に凝ったサイバーパンク系で戦闘力は伝奇とサイバーパンク合わせた超インフレな世界観だからスペック比較で勝つのは結構厳しい
なお知能

頭対魔忍でエロ展開必須なエロゲー的ストーリー補正かからなきゃ対魔忍は無茶苦茶強いからなあ

実際、原作ゲームの事件も正面からまともに戦わせたらすぐに話が終わってしまうとはよく言われているし、ソシャゲの対魔忍RPGで主人公という外付けの頭脳が付いた結果かなり有能になってしまう問題が発生している

ウチの国では対魔忍に関する知識や理解はエロゲー或いはエロアニメのネタなどで知っているレベルか、シリーズを通して把握しているかで二極化していると思う。

たまにいるよな、対魔忍ガチ勢。
私はネタとして知っているレベルでしかなかったので、この件も最初は五条悟が感度3000倍にやられるとかのネタだと思った。まさか正面からの戦闘力で決まるというネタだったとは……

対魔忍世界観でも上位の強キャラを除けば五条悟は負けないだろう。しかしキャラの立ち絵とCG持ってる連中は大体その上位という設定なので……あと五条悟は童貞のまま死んでそうだが対魔忍の男主人公はどいつもこいつもNTRているからどっちが勝ちなんだろう。

しかしこの話題に限らず、こっちでも五条悟の扱いが最近急落していると感じるよ
ファンが考える理想の戦闘、能力の使い方をしない、というのが明確になった強キャラは最強比較ネタで厳しくなるのは知っていたが……

五条悟はふわっとした全部無効、全部制圧できるといった想定がある最強だったからファン側がかなり強い方に解釈していたし、恐らく作者の想定以上に強いイメージが形成されていたんだろう

防御と索敵方面の特殊能力前提で相手の攻撃を余裕で受ける強キャラというスタイルもあったからイメージ的にはかなり落ちたよね
防御系、無効化系の能力はやはり強キャラの能力として活躍し続けるのは難しいと実感する



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「対魔忍は中国のオタクの間でも非常に有名ですがエロと一部のネタ以外はあまり知られていません。この辺りはキャラだけでなくストーリーや世界観の設定も含めて把握している人の多いランスとの違いを感じます」
などといった話もありました。

詳しい設定まで知らないと言っても、中国オタク界隈では今回のネタくらいであれば十分についていける人は少なくないようですし「対魔忍は中国でよく知られている」と言っても間違いではないような気もしてきました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本のマンガ原作の実写化作品にはアメコミのようにキャスト変更で何度もリメイクされた作品ってある?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。
中国オタク界隈では日本の実写作品に関しても二次元関連、日本文化関連で何かと話題になっていることから、ある意味では日本よりも守備範囲が広いような所もあるのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな実写関係の話題の一つとして
「日本のマンガ原作の実写とキャスト変更」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本のマンガ原作の実写化作品にはアメコミのようにキャスト変更で何度もリメイクされた作品ってある?
アメリカのヒーローって実写の役者を変えてのリメイクが結構な頻度で行われているけど、私の知識では日本の二次元系実写作品でそういう扱いの作品が思いつかない

言われてみれば思い付かないな。昔ならともかく、今の時代だと作られているけど爆死していて日本国外に伝わっていないというケースは少ないだろうし……

原作付きだとすぐに出てこない……あと特撮でも珍しいよね。
特撮はリメイクよりも新シリーズを新キャラに新しい役者で出すし、旧キャラは客演か劇場版特別編でたくさん出す時くらいだ。

「金田一少年の事件簿」はキャスト変更での実写リメイクがあったはず
あと日本の実写化の場合、アイドルを起用すると役者が歳をとってもそのまま演じさせ続けるので交代が少ないというのもあるかと

近年は日本の実写ドラマが凋落しているからわざわざ作らないんじゃないか?
それに日本の実写は役者というかアイドルについているファンを期待して配役を決めるので役者を変えてしまったら商業的に厳しい。

わりと昔の作品だけど「NANA」
ただこの実写版は第一部が大ヒットしたけどキャスト変更した第二部はコケた……

特撮が顕著だけど日本の作品は変身ヒーローであっても役者とキャラがセットでファンに認識されているので役者の変更をしたら新しくファンを開拓しなければならないので厳しい
例えばシリーズ屈指の人気の「電王」を佐藤健以外が演じたら不満が出るのは確実だし、1号を藤岡弘以外が演じるには庵野秀明のリメイク版で世界観から作り直さなければならなかった

いや、1号は庵野の「シン」の前に一度キャスト変更でリメイクされているよ。
問題はなぜか当時日本でも大流行していた韓流ドラマ要素を組み合わせた結果仮面ライダー三角関係恋愛になってしまいファンの間では黒歴史になっていることだ……
上で言われている「作られているけど伝わっていない」「調べたら名前は出て来るけどこっちでは基本的に認識されていない」レベルの実写版は現代でも普通にあると思う!!

なるほど……私はアメコミの実写版の方をよく見ていて日本の特撮を見始めたのは最近だからそういう事情は知らなかった
アメコミの実写版だと役者が変わっての新展開もそれはそれでワクワクするんだけどな

ウルトラマンも仮面ライダーも作品によっては変身するキャラが固定ではない、複数のキャラが同じウルトラマンやライダーに変身しているケースもあるからやってやれないことは無いはずだし、やはり需要の問題というか成功率の低さなのかね

日本の実写化作品ってヒドイのが多い……別に難しい話ではなく稼げないから実写版で役者変更して作るような作品も出ないということだろう

そうでもないよ。日本の実写化のやらかし率が高いのは否定できないが、日本市場の映画興収ランキングを見ると日本産二次元IP原作の実写版の興収は意外に悪くない、稼いでいる作品も普通に出ている
しかしそれよりもアニメの方が稼いでいるから二次元IPで実写向き作品の実写化や過去作品の再利用ならともかく、現代で人気なIPの積極的な実写化、役者交代で作り続けるのは少なくなるのでは

日本のドラマはマンガ原作が増えているし、日本映画も興収ランキングにマンガ原作作品の実写版が目立つから少なくとも日本市場において稼げないということは無いはず

うーむ……理由について深く考えたことは無かったが、私の中でも日本の実写は大人の事情やギャラの問題で出演できないとかでもなければ役者は変わらないというイメージだな

実写ではなく舞台の場合は役者が変わることは珍しくないんだが……

日本の業界ではマンガ原作の実写化はそれなりにあるけど、シリーズ前提での実写化が少ないからキャスト変更するほど長く続かないし続編も作られない。それをやるくらいならアニメでやる。

日本の実写化がダメというより、娯楽性の高いシリーズ化に向いているアクションやヒーロー系の実写化に失敗が多いんだと思う。
特殊効果使うような作品の実写だと日本映画は予算と監督や役者のスキル不足でダメになる。

それはあるかも。最近でも「聖闘士星矢」が大爆死して東映が大ピンチになっていると聞くしな
例えば自分の知っている日本の二次元IP実写化の成功例は「るろうに剣心」くらいなんだが、10年後くらいに別の役者で再実写化というのは可能性としてアリなんだろうか

「名探偵コナン」の実写版は結構良かったよ。そしてこれはかなり役者が変更されている。
ネットでは負の話題性から「聖闘士星矢」のようにアレな作品が目立つけど成功した作品もそれなりにあるはず。

キャスト変更後も成功している作品が少ないのでは?例えば「デスノート」はキャスト変更が原因かは何とも言えないが人気は下り坂となっていた

日本は実写版に限らず人気キャラをずっと使い続けるという印象だ
ゲームでも昔の大人気作品の主役が今でも新作ゲームで主役をやっているしね

原作付き実写ではないけど、ウルトラマンは初代が何度かリメイクされている
ただ特撮系は前作ヒーローを客演させるよりも新シリーズ新ヒーローを出した方が稼げるのか役者を変えてのリメイクは熱心ではない印象

そもそも日本には飛びぬけて人気の高い実写版が出ているIPってあるの?(特撮はシリーズ前提なのでちょっと違う)
バットマンやスパイダーマンみたいなのが無いから同じIPをリメイク、リランチして作り続けることもないのでは

私の個人的な見方になるけど、アメリカの作品はストーリー重視で日本の作品はキャラ重視だ。日本の作品が役者の交代をしたがらないのはキャラに影響が出るのを嫌うからだと私は考えている。

アメコミのストーリーってキャラと特殊なイベントの組み合わせだから、ストーリー部分の入れ替えも容易だよね。

アメコミ系はオリジンからやり直すことも少なくないので、技術が進歩したり売り上げが悪くなったら名作を現代向けに再構成、クロスオーバー向けに再設定してやり直すという印象もある
日本の作品は「終わったものは終わった」でそういうのをやらないしアニメのリメイク版も設定の改変は少ないから、実写版のリメイクも積極的に行おうという流れにならない

日本は実写化する作品の候補も多いし役者変えてリメイクをするほどの作品というのが逆に出てこないのだろう。
それにアメコミは世界観が共通するクロスオーバー前提なので実写化の際に役者中心で考えるのは現実的ではないという事情もある。

日本の作品はキャラ重視もだけど、作品そのものを売るのではなく玩具や関連商品を売るためのビジネスという面が強い。これが番組を売って稼ぐアメリカなどとの違いの理由の一つだ。
玩具を売るためには新しいキャラに変身スーツと変身アイテムと必殺武器、怪人や怪獣の着ぐるみが必要になる。

アメコミ系作品も玩具や関連商品はかなりたくさん売られていると思うが……上の方で出ているバットマンやスパイダーマンはそれこそ何十年も売られ続けている。

そこは売り方が違うんだよ。旧シリーズも売れるけど新シリーズの方がもっと売れる。
それに買ってもらうのは子供だけどお財布は当然親だから「既に同じものを買っているという親を子供が説得する材料にもなる。

マーベルのようにIPの権利握っている所が作品の内容も商売もコントロールするアメリカと違って日本だと実写作品に関しては権利が分散している上に原作側、出版社が強いから続編ならともかくリメイクだと本が売れるのを期待できないという問題もあるはず

アメコミは同じヒーローでも1巻と2巻で作画が違うどころかキャラの解釈が違うことも珍しくないから役者の変更やキャラ解釈の変更も受け入れやすい。
それに対して日本のマンガやマンガ原作アニメはキャラデザが変わるだけでファンが怒るから役者の交代はリスク高いよ。仮に実写版が成功しても、今度は実写版のキャラと役者のセットでファンが付くわけだからね。

言っては何だが日本の二次元系作品の場合、ウチの国のオタクも大騒ぎする声優変更になるアニメのリメイクや続編がアメコミの役者変更に相当するのだろう
実写版でそういうのが目立たないのは日本に二次元系の実写化が繰り返される作品、長編シリーズが無い或いは人気シリーズがあるなら実写よりもアニメでやるというのが理由として大きいと思う

二次元系ではないけど推理モノは役者を変えて何度もリメイクされている。例えば横溝正史の方の金田一耕助とか、西村京太郎の十津川警部シリーズとかは日本でもファンがキャスト変更に慣れているし「金田一少年」や「名探偵コナン」の実写版でキャスト変更が行われているのも推理系ジャンルだからというのがあるのかも。

二次元ではないけど日本の大河ドラマはある種のキャスト変更によるリメイクを繰り返すコンテンツだと思う。
それから娯楽方面では日本時代劇が長編人気シリーズを役者変えて続けているから別にやらないわけではないんだろうね。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈におけるイメージも含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「個人的には声優の変更は受け入れ難いことが多いですが、役者の変更は年齢による変化やギャラの上昇などの現実的な部分がよく見えるので受け入れ易いことが多いです」
などといった話もありました。

キャスト変更に関する許容範囲については私もあまり意識したことが無いので、機会やネタがあればちょっと調べてみたいですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「スレイヤーズの絵師がコミケの同人でAI作画をしたと批判されている。日本の同人界も大変なんだな……」

ありがたいことにネタのタレコミと質問をいただきましたので今回はそれについてを。

先日のコミケであらいずみるい先生が出した新刊にAI作画を疑う声が出て、それに対してあらいずみるい先生がレイヤーを公開して否定するといったゴタゴタがありましたが、この件は中国にも伝わりちょっとした話題になっているそうです。

『スレイヤーズ』のあらいずみるい先生が新刊でAI使用疑惑 → レイヤー動画公開で否定 「ひどいと思った人の名前は記録してる」(ねとらぼ)

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていたこの件に関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


スレイヤーズの絵師がコミケの同人でAI作画をしたと批判されている。日本の同人界も大変なんだな……

私も少し調べてみたがさすがにこれは難癖では?
制作過程まで公開しているし、それ以外の部分で使っていても補助ツール的なものになるから「AI作画」の範疇ではないだろ

現代の環境では誰が何を描いても「AIで描いたみたい」とか言われるからね……

事前の流れとして、この作家が過去に投下した絵がAIっぽいということで疑惑はあったらしい
ただ今回はきちんと証拠を残してそれを提示しているし、批判側の方に道理が無いね。現在も「AI作画だ!失望した!」と言い続けている人間はtwitterにもweiboにもいるようだけど、その辺は引っ込みがつかなくなっているのも混じっているのでは。

そんな感じだと思う。私もぱっと見た感じでは色の塗り方がAIっぽいなとは思ったがレイヤーと作業過程まで公開されているのを見たら納得したよ
日本のネットを見てもずっとAI認定している人はいるけど、既に大多数が「AI作画と批判されるような作品ではない」という方向で落ち着いている模様

そもそも、なんでこの先生は謝っているの?
批判に対する反論なのに。

そっちは同人誌にお金出した人に対しての謝罪
お金出してもらった本の内容をネットに一部公開することになったので、価値が下がってしまうかもしれないので謝りますということかと

なるほど……そういうことまで考えなければいけないのは本当に大変だな……

個人的には商業作品だったら難しそうだと感じるくらいにはAIっぽいとは感じるね。
たぶん色の使い方からの印象だと思うが

今のAI作画の色塗りってわかりやすく油っぽい所があるからね。それに近い色の乗せ方をしているとAI作画だという印象を受けるのは避けられない。

線の部分は人間が描いているのは間違いないが、陰影とか光の使い方は確かにAIっぽいね。でも調べて出てくる批判は髪の描き方、つながっている部分とかで……うーむ

こういうゴタゴタが出てくるので、現代の環境では作画過程の記録が欠かせないわけか!

以前からお絵描き配信みたいなのは存在したけど、そういうのじゃなくても制作過程を残しておかないといけない時代になってきたと……

現時点で既にAI作画の判別は困難だが将来的に更に難しくなるのは明らかだ。
絵師は自分の作品の価値を高めるために制作過程を証明できる記録が必須になっていくんだろうね。服飾分野で大量生産ではない手作業のこだわりのが高く売れるように。

でも、あらいずみるい先生の絵は普通にレベル高いと思うのだが……AI作画で問題になりがちな指や髪が微妙ってのも無いし

ちょっと前までよく言われていたAI作画の指や毛先の問題については既に一定のレベルで解決されているのでそこをAIの根拠にするのは弱い。
そしてこのレベルだともうAI作画かどうかの判断は難しい。個人的にはあえてそれっぽい所を探すなら目かな……?まぁ制作過程が公開されているのを見たらもう議論の余地は無いけどね。
今の時代だからこそ印象で決めつけて細部をこじつける、レッテル貼りでAI作画だというのはダメだよ。

一時期手が上手く書けていないからAIだという話がよく出たが、その後実は手をきちんと描けている絵師はそんなに多くない、こっちも以前はそんなに気にしていなかったのが徐々に判明していったのはギャグだよな……

不自然に感じる所があっても、絵師の癖やミスだったりすることは普通にあるからな。言っては何だがAI作画批判において少なくない、絵描きじゃない或いは現環境のAI作画を多用したことがない人の指摘はあまりあてにならない。

肉眼でAI判別というのは現実的ではないし、今は片っ端からAIの絵だと言われているわけだしね。二次元だとFGOのカードとかしょっちゅうAI判定する意見が出てるしもう何が何だか。

FGOのゴッホをAIだと批判しているのはさすがに笑った

そもそもAI使っていても絵柄を構築した本人なんだから別に問題無いだろう……

それはそうだ。AIの学習元、本家の作家が叩かれるようになっているのは笑うに笑えない。

俺も他人の絵柄を学習させてパクったわけではない、自前の特徴を維持できているなら良いと思う。それに日本の漫画家にはデジタル環境導入したけど塗りの技術が追い付いていなくて白黒と比べて印象が悪くなることも珍しくないし、それならいっそAIで塗りまでやるのも一つの手段だろう。

AIって現代の好みの絵柄に合わせたものを出力するし、その流行に寄せた絵柄にして叩かれるってのも何だか理不尽だな

このあらいずみるい先生のようなAIっぽい所があるから盲目的にAI判定されるという冤罪案件は今後さらに増えていくはず。
絵の世界は人気と流行のスタイルが出て広がっていき、また新たな人気と流行のスタイルが出て……の繰り返しだけど、AIはその人気と流行の特徴を模倣することに関しては人間よりも上。だから現代の環境で流行のスタイルを学んで描いたらAI作品とかぶる所が出るのは避けられない。

ちょっと前まではパクリ批判、トレース批判だったが今はAI批判になってきたよね。
しかし技術の進歩とは逆に、AI批判はパクリやトレースと比べて個人の直感的な部分が大きくなっているのはなんだか不思議だ。

サイバー環境での魔女狩りみたいになってきているのがもうね……

それにしても、調べたらスレイヤーズの絵師の人って今57歳?
その歳なのに今でも普通にコミケに参加、出した作品が特徴残しつつ現代の絵柄に調整されているのもかなりスゴイな……

その年代の先生がAIを使いこなしているというのも不思議とユーモアっぽい何かを感じる

古い世代の絵師が現代の画法を学び現代的な画風の作品を描いたらAI作画と似てしまい若い世代からAI判定を受けてしまう……気の毒な話だけどちょっと笑ってしまう

少なくともデジタル環境は使いこなしているよね。現代のAI事情も把握して活動しているというのがちょっと予想外で衝撃的。いくら創作と年齢は関係無いとは言っても……

俺はこのニュースに何となくサイバーパンクっぽさを感じたよ!
こういうネタで神坂一先生と組んで現代を舞台にした短編とか作ってくれませんかね……

スレイヤーズの絵師と言われると「俺の生まれる前に活躍した人」みたいに考えて古い作品を描き続けているのかと思いきや、ウマ娘なんかも描いているとは。

そりゃコミケの同人作品だからね
商業じゃないし流行りの作品の好きなキャラだって描くよ

理屈としては分かる。
しかし自分がガキの頃、20年前にこっちのテレビで放映されていた「スレイヤーズ」の絵師が現代で「ウマ娘」を描いているというのは……AI批判以上にそっちの方が時代を超越した何かを感じてしまう

今回描いたウマ娘もスレイヤーズの絵の人だって普通に分かるし、一時代を築いた人気ラノベの絵師というのはやはり上手い。あのウマ娘のグッズも正直かなり欲しい。

「スレイヤーズ」って日本では前世紀の作品のはずなのにね。もちろん時間の経過、環境の変化に伴って絵柄も多少変わっているけどそれでも作家個人の特徴はきちんと残っている。
AI作画の魔女狩りも怖いけど、個人的にはこっちの方もなんて言うか「怖い」ことだと思ったよ。こっちに関しては現実にあるから信じないわけにはいかないんだが。



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈におけるAI作画についての認識も含めてイロイロな話が出てきました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国では日本よりもAI作画の作品とそれを扱う市場が無法状態ですしそれで儲けようとする人間も多いので絵師の人達は混乱しています」

「作品鑑賞する側もAI作画作品をどう評価するかが定まっていません。中国のオタクは価値のないものをつかまされる、損をするのを嫌いますし、最近の通報攻撃のように自分が認めたくない作品をAI作画だと否定する人もいます。またそういう意図が無くてもよく調べずに個人の直感でAI作画と批判する人が増えているので空気が悪くなっています……」

などといった話もありました。
オタク分野におけるAI作画の扱いに関しては日本でも中国でも当面の間は混乱が続きそうですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本で本当に幼馴染を甲子園に連れていく展開があったようだ。あだち充作品は実話だった?」

ありがたいことにこの時期に助かる手頃なネタのタレコミをいただきましたので、今回はそれについてを。

中国では日本の甲子園をチェックしている人もいて、この時期は中国オタク界隈の一部では日本の甲子園関係の話題が飛び交うそうです。
そんな中、熱闘甲子園で紹介された川之江高校の選手と応援団の幼馴染4人のエピソードが中国にも伝わっているそうで、中国オタク界隈でも
「まるであだち充作品のようだ」
と驚く人が出ているのだとか。

熱闘甲子園で紹介された野球チーム、原作あだち充かってくらい青春モリモリの関係性であまりにも眩しい(Togetter)

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「日本の甲子園であだち充作品みたいな話が実現」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本の甲子園で本当に幼馴染を甲子園に連れていく展開があったようだ
あだち充作品は実話だった?

幼馴染で「甲子園に連れていく」と言う関係で実際に甲子園に出場して……これはスゴイ。

小学生時代の野球チームの写真まであるんだな
すごい、なんて言うか青春だ!

これはとても青春なエピソードだという感動と一緒に、あだち充な展開は本当にあったんだという感動が私の心に押し寄せてきている……!

「タッチ」か……いや4人だと「H2」か?

現実にここまで盛られているストーリーがあるとは

うーん、確かにこれはあだち充だ

ちょっと青春過ぎて俺は悲しくなってきたよ!
彼等は甲子園のために頑張ったんだろうけど、それとは別に俺の青春時代の潤いの無さを思い出してしまって!!

おかしい、俺達が住んでいるのは三次元なはずなのに
それとも日本社会はやはり二次元とつながっているという噂は本当だったのか?

自分はなんかもう、羨ましさよりも先に眩しさを感じてしまうなあ

現実はむしろ更にすごい、逆ハーレムじゃないかと考えてしまった
私の脳内は汚れているようだ

自分は最初、乙女ゲー的展開だと思ったね

そうか……あだち充か……私は最初ラノベ的展開だと思ってしまった。

正直に言おう。俺はなんだか無性に羨ましくて悲しくなった……夏の新刊のNTR本探している所にこんなニュースが飛び込んできたのだから!!

よし、ネタは出揃ったな。推しは決めたか?あとは誰とくっ付くかの党争だ!

創作だとここから誰とくっ付くかの話になる……或いはここまでのストーリーで決着がついているパターンかな?

甲子園出場というエンディングを見たような気持になるね

このあとは老人になってあの夏の思い出を振り返るシーンになっても良さそう

原作者があだち充だと誰かが死んで話が動くぞ
本人達か母親か

確かに……男3女1の4人が幼馴染……3人のうち誰が交通事故に遭うのかと心配になってしまう

その話はやめろ!
しかし恐らく日本でも散々ネタにされているんだろうな。山内という名前の男子は双子のようだし。

俺達はこの眩しいハッピーエンドに二次元的鬱展開を妄想するからこういう展開と縁が無いのだろうな……

個人的な好みで言えばこのまま恋愛要素を入れずに夏の甲子園ストーリーとして終わって欲しい。恋愛要素は胃が痛くなる展開が多いし……

キャラが死ぬネタが有名だけど、恋愛部分に関してはあだち充は恋愛関係での胃が痛くなる展開はあまり無いぞ?良くも悪くも軽いからずっとファンが続いている。

こっちの学校だと、ずっと一緒にスポーツを続けられるというのがまず非現実的だよね……部活が無いし受験で付き合いは途切れるし……

ウチの国だとこういうエピソードが成立する前提となる条件が成立しないからな。
こういう展開でいけそうなのは「一緒に同じ大学に受かろう」くらいか?

まぁ実際の所、それをやっても学部や院の関係で実利が強く影響するからすぐに消滅するんだけどね
日本の甲子園という目標はある種の実利(就職や進学、社会的な評価)を伴っているから関係性が続くというのもあるように思う
夢だけでは続かない

こういう話が成立するのは日本のスポーツのプロチームと下部組織、訓練プログラムがあるからだろうな。
日本では大学に行けない、大学に行かない人間が成功するルートとしてプロスポーツを目指すルートが確立されているし、その方面で食っていく道も多いから若者の青春ストーリー的な展開も発生するのさ……

これに関してはプロ育成プログラムよりも日本の学校の部活に全国レベルの大会があって日本の社会では進学、就職の際に部活の実績が評価されるということの方が大きいと思う。それに現在の日本の野球は高校からプロ入りは減って大学や社会人経由が多いぞ?
日本で野球は大学進学で内申点の加点や推薦入試の資格につながるので何かと「進学に有利なスキル」でもあるし、更に大学で野球部に入るとコネの関係で就職にも有利になるという補正があるjなど、それなりに現実的な恩恵もあるスポーツになっている。

私も日本の学校の部活による所が大きいと思う。ただ部活以外に地域のスポーツ組織やプロの下部組織的な訓練プログラムの効果もあるのだろう。
日本のスポーツ育成組織に関してはサッカーが何かと話題になるけど、野球も各年代のクラブチームがあって中学までは学校の部活よりもクラブチームに優秀な選手が集まり、甲子園大会がある高校世代への選手供給源になっている。
この高校の4人の子供の頃の写真もたぶん部活ではなくクラブチーム時代のだろうね。

しかし甲子園は感動する浪漫のある、熱血エピソードがたくさん出てくるよね。
私は以前見た金足農業高校のエピソードも印象に残っている。

日本のスポーツの浪漫のある熱血エピソードは野球に限った話ではないよ。サッカーでもW杯で活躍した三苫薫と田中碧は小学校からの幼馴染だ。

幼馴染な友達と一緒に夢を実現する話って良いよね……



とまぁ、こんな感じで。
イロイロと衝撃を受けている人が出ているようでした。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「日本のスポーツでは幼馴染の他にも小さい頃からのチームメイト関係などもよく見かけますし、選手同士の関係、関連エピソードを追いかけていくのも楽しいですね」

「中国の選手には浪漫を感じられる背景があまり出てこないのもスポーツ人気に影響しているような気がします。でも中国の育成制度ではそういう話が成立するのは難しいです……」

などといった話もありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本の電子書籍はなぜあんなに高くても売れるのか。実本と同じ値段で商売になるというのが分からない」

ありがたいことに以前
「中国のオタクにとって電子書籍のマンガはどうなのか?サブスク的なサービスで正規配信の日本のマンガの簡体字翻訳版のマンガを読む人は増えているようだが単行本として電子書籍を買うという考えはあるのか?」
といった質問をいただいておりましたが、先日これに関係しそうな話を教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「日本の電子書籍が実本と同じ値段で売れるのが不思議」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本の電子書籍はなぜあんなに高くても売れるのか。実本と同じ値段で商売になるというのが分からない。

今調べたら日本のマンガは1冊500〜800円、ライトノベルはそれより高くて700〜1500円くらいか。実本が高いのは分かるが、電子書籍の値段がそれと変わらないというのは不思議だよね

日本にはこっちと違ってマンガのサブスクが無いからだろ

私も以前は日本にはマンガやラノベのサブスクや有料会員についてくるサービスでの読み放題が無いんだろうと思っていたが、実はbookwalkerとか普通にラノベ読み放題とかがあるんだよ……

ラノベは文庫版と一般書籍版があって一般書籍版だと1200〜1500円くらいになる模様。更に文庫版と一般書籍版で中身の量は変わらないのに電子書籍版は実本と同じ値段のままだ
私もこれでよく商売になる、文句が出ないなと思うことはあるね

日本では伝統的な紙媒体がいまだに強い、電子書籍版を重視していないんじゃないかな
本業ではないのでこの値段でも買いたいなら買えばいいという態度なのではないかと

しかし日本の雑誌連載のマンガは電子版を見る場合、1話の値段は相対的にかなり安くなっているようだけど

最新作を読むには課金しなければいけないから慣れているんだろう

いや、ジャンプの人気作品の中には最初の数話と最新の数話をネットで無料配信しているのもあるからそれは何とも言えない

これに関しては中国国内が安過ぎ投げ売りし過ぎな気もするなあ

情報を売るという考えなら実本と電子書籍の価格を同じにするのは分からなくもない。作家の作業量は実本だろうが電子書籍だろうが変わらないわけだしね。
あと出版業の体力や力関係のもんだいもあるだろう。中国国内の本が安いのは出版業が弱くてぐだぐだなのが原因な所もあると思う。

日本に限らず外国は電子書籍の値段安くないと感じる。国外の所で電子書籍買うとkindleとか実本の方が安いこともあるし。

中国の書籍市場って市場規模自体は大きいから安売り競争が過激になっている面もあるのがね。中国のような値段で売れる国はほぼ無いのでは?

まぁ日本で正規版が謎の高価格になるのは気にしても仕方がない
あそこはAAAクラスの超大作ゲームよりも、よく分からんエロゲーが高くなる国だ

でも日本のマンガやラノベって600円〜くらいだろ?
電子書籍で売るにしてもそこまで高いとは思わないけど

それを適正な値段だと思って買う人間がどれだけいるのかという話だよ
確かに日本円の600円ってこっちのセブンイレブンでしっかりした弁当買ったらあっさり消えるような金額だけど、それを電子書籍に出そうとは思わないだろ?
まぁ俺はセブンイレブンの弁当自体が高くて買う気にはならないけどね!

実本はそんなに高くない、むしろコレクション的な価値を考えれば安いまであるけど電子書籍がその値段は高いだろうという話だ。

あー……そういうことか。理解した。

これって日本円の購買力で考えたら電子書籍の値段も気にならないとかそういう話なのでは?

10年前だったらそうかもしれないが、現在の中国の購買力を考えたらそこまで大きな差はないだろう
外食費用とか考えると中国国内の一線級の都市の方が割高ですらある

日本人も普通に本が高過ぎると文句言っているよ。日本のニュース調べればすぐに出てくるレベルだ。しかしそれとは別に電子書籍はあの売り方でビジネスとして成立している模様。
ただ日本だけでなく欧米も、台湾や香港でも電子書籍はこっちの感覚で見ると高い。国内市場のばらまきが世界的には珍しいように思う。海賊版が溢れて電子データに価値を感じない、課金ベースのネット小説ビジネスが大成功している特殊な市場とも言えるわけだし。

収入との割合で考えると日本の書籍は中国より割安になるかと
以前日本で本が値上がりし過ぎて本が買えないと嘆く日本人がたくさんいるというニュースを見たこともあるけど、まじめにウチの国の現状と比較するとね……

実本価格に関しては国内も値上がりしているんだけどね。
昔の名作を現代のちょっと豪華な装丁にして元の値段より何割も高くして売るなんてのはよくある話だ

国内は本が安い、しかしジャンルによっては結構な価格になることもある
大学に入って教材を買わないといけなくなって値段に恐れ戦き、pdf版は無いのかと探し出す

教材はまとめて買わないといけないから一気に金が出ていく……ただそれでも原著と比べたらまだ安かったりする。私が昔かった翻訳版の教材は原著の1/4くらいのもあったかな……それでも学生だった自分にとっては痛い支出だったけど。

中国国内では本を買う、特に日常的に娯楽として本を買う習慣が無いというのも大きいと思う。
日本は大きな書店でマンガをはじめとした娯楽系の書籍が書店のかなりの割合を占めるスペースで売られている

普段目にするのはオタクのコレクション的な話ばかりなので意識され難いが、本に対する態度の違いもありそう
個人的な印象だが日本人(オタクであっても)にとって本は金を払って楽しむ、消費する娯楽でもあるので電子書籍版でも読みたいのが読めれば良いという考えもあるように感じる

こういう話って結局は日本の本が高過ぎるのではなく、中国の本が安過ぎるという結論になる。別に悪いことではないだろう。

それでネット小説や大量に売れるベストセラー以外が死んでいるのはどうなのかと……海賊版に潰されてきたものを考えると……
日本でも電子書籍によって出版業界が昔のような商売ができなくなっているのは変わらないが、娯楽メディアとしての書籍は電子書籍やネット配信で普通に生き残っているのを見ると考えてしまうよ

電子書籍はコストが激安になるんだから安くして消費者に還元するべきなのに。日本の資本家どもはやはり悪質だと実感できる。

電子書籍も別に還元はされてないぞ?
それに電子書籍はプラットフォーム側が壟断して好きに値段や売り方(無料配信も!)決められるから結局作家が搾取されるだけなのが近年の国内のゴタゴタでハッキリと見えてしまっている。資本家が悪質なのはどこも変わらん!

コストが安くなるとは言っても人件費が消えるわけじゃないし、電子書籍安くし過ぎて動く金が減ると出版業界だけでなく関連分野もまとめて死ぬ。高ければ質が良いとは限らないが、長期的に見ると安くした分は質の低下につながる。

俺も海賊版読んで育った人間だから海賊版読むのを完全に否定はできないけど、日本の電子書籍の値段を高過ぎると感じるのってやはりウチの国では海賊版が無法状態過ぎる問題によるものでは

それは否定し難いな。こっちは海賊版のせいで電子書籍が安くなり過ぎている。
日本の電子書籍も割引セールや割引チケット配布などをやっているので実本より安く読めるんだけど、その程度のお得感ではダメなんだろうな。

中国国内の実本出版は豪華コレクション路線ばかりになってしまったからな。日本の文庫本が羨ましい。

言いたいことはとてもよく理解できる。
中国の実本は昔より装丁が豪華になって値段も高くなっているのを感じるね。そして中身のボリュームは……



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国の書籍事情やその受け止め方などイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国では本は価値のあるコレクションという意味が強いので電子書籍を買いたくなる人は少ないです。特にオタクにとってマンガやラノベ、画集は自分の趣味の象徴としてのコレクションになりますから」
といった話もありました。

考えてみれば、私は大型の本でもなければまず電子書籍版が無いか探すようになってしまいましたね。年々置く場所に困るようになっていったのに加えて、地震で盛大に崩れてからは電子書籍で買うのが増えていき今ではほぼ電子書籍優先での購入になっています。

それに電子書籍は手持ちに検索をかけられるのでブックカバーかけてどこに置いたか忘れた、たぶんあの辺の棚にあるような?といった事態を避けられるのもありがたいです。
ただ昔のラノベなどは電子書籍化されない、電子書籍化されても昔のイラストではないといったことも多いので、本の処分はなかなかできませんね……

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「なぜ日本では姜子牙を太公望と呼ぶの?どの作品でもほぼ太公望と呼ばれていて姜子牙と呼ぶ作品は見たことが無い」

ありがたいことに前回の記事
中国オタク「釣りって日本人の趣味としてどんな扱いなの?妙に扱いが良いのはやはり日本の環境が理由?」
の釣りネタから太公望関連の話を教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「なぜ日本では姜子牙を太公望と呼ぶのか?」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


なぜ日本では姜子牙を太公望と呼ぶの?どの作品でもほぼ太公望と呼ばれていて姜子牙と呼ぶ作品は見たことが無い。
普通は姜子牙、或いは姜尚や呂尚じゃないの?太公望という呼ばれ方があるのは知っているが、なぜ日本ではその名前が最初に来るのか

確かに、なぜ日本人は太公望という一般的ではないマイナーな呼び方を見つけてきたんだろうな……姜子牙という呼び方が知られていないわけではないようだし……

日本語では太公望の方がカッコイイからとか?
漢字があるとはいえ、日本人の感覚だと中国人名はカッコ良く思えないのが出てくるようだし

「封神演義」とか創作の影響の違いだろう。忘れられがちだけど、史書では姜子牙とは呼ばれていない。

日本は史書の名前からそのまま広まっているということか。

それはありそう。以前どこかで見た話で日本において姜子牙は軍師のイメージが強いらしい。封神演義のような神仙系のイメージは無いのだとか。

日本では歴史上の人物を地位や役職で呼ぶのが好まれているからとか?

地位や役職で呼ぶその辺は中国でも別に珍しくないような……これは日本人が中国の古代の呼称に関して厳格だという見方もできそう。こっちではその辺かなり雑というか、その後の王朝の圧政とか近代のアレコレな運動とかで消えちゃった部分だから……

ウチの国の人間が姜子牙と呼ぶのは講談や小説の影響だし遡っても宋や明のわりと最近の話だから歴史的にどうなのかというツッコミはできない……!
しかし太公望呼びはやはり違和感あるよね。ネットで検索すれば出てくる呼び方だけど、普通の人で太公望呼びを知っている人は少ないし、それに慣れている人はほぼいないだろう。

まぁどっちが模範解答かと言えば当時の小説家が作った姜子牙ではなく史書にある太公望の方だからな……
これはなぜ日本では太公望と呼ぶのか?ではなくなぜ日本では姜子牙と呼ばないのか?と言った方がいいのかもしれない。

言っては何だが「姜子牙」は二次元関係でもよく見る中国キャラ関係の名称で例えるなら「孫尚香」みたいなものでは。特定分野の作品経由で広まった名前は時代や地域限定のものになりがち。

孫尚香も伝統演劇の方で使われていた名前だからね
ただここまで定着したのは無双シリーズの影響もかなり大きい

姜太公に対する呼称が太公望で、史書では基本的に太公望と呼ばれている。
しかし現在では姜子牙で完全に定着しているから急に太公望と言われてもピンと来ないんだよね……

一般大衆に広まるのはやはり娯楽経由だ
そして国内では封神演義や関連コンテンツによって姜子牙で定着したわけだね

日本の学校では「古文」で中国の古典も学ぶらしいしそこで史書関係で太公望の名前が広まっているんじゃないか

単純に藤崎竜版の封神演義で太公望呼びだったからそれがそのまま定着したんだろ
日本の太公望キャラで藤崎竜版の影響を受けていない作品は無い

それはたぶん違う。日本で封神演義は最近までマイナーだったのに太公望だけは知られていた。
上でも言われているように、伝説の軍師としては有名だったし文王との故事にちなんで釣りが趣味の人間を太公望と呼ぶ習慣も昔からあった。

二次元の姜子牙のイメージがほぼ藤崎竜版の影響だというのは私も否定しないけど、実質的に藤崎竜版の原作になっている日本語版封神演義があるので影響というならそっちだろう。
ただこの当時の日本で入手しやすかったであろう日本語版封神演義は訳者の安能務が魔改造しているので原著とは違う部分もかなりあるとか。
日本ではずっと原著に忠実な日本語訳の封神演義が手に入り難かった(或いは商業レベルでは存在しなかった?)ということからも、日本における封神演義の人気の微妙さが分かる。

それにしても姜子牙のイメージが軍師か……神仙抜きだとそうなるのか?分からなくはないが、またこっちの感覚と微妙に違いそうな所が出てきたな。
それに姜子牙と言えば武聖なので、私は日本人が大好きな三国演義で例えるなら関羽ポジの認識だろうと考えていたのだが。

武聖と言えば姜子牙、岳飛、関羽だからね。私も姜子牙の日本への伝わり方が更に分からなくなってきたな。
こっちだと明朝の時に朱元璋が皇帝になったのは全て自分の力だ!と姜子牙を嫌って忠義の部下の関羽推しになって武聖イメージが薄れていき、その扱いの変化から大衆娯楽方面のヒーローとして伸びていったという話もあるが、日本ではどんな感じなのか。

日本では釣りが昔から人気の趣味で、釣りに関係する英雄として太公望がその名前と共に人気だった……という話をどこかで見た記憶がある

釣りが日本では武士階級の趣味として普及していたのも大きいということだったかな?
自分が趣味に耽溺しているのをごまかす口実として有名な人物や歴史故事を用いてカッコつけるのはどこの国でもあるのだろう

昔の日本では太公望と文王の故事が今で言う妄想のテンプレみたいなものだったという話もある。日本では埋もれていた人間が才能を見出されて有名になる、軍師になるみたいな展開が特に好まれるようだからね。
ウチの国でも近頃は軍師になりたがるタイプは増えているけど、日本は更に覇王よりも軍師になりたいという人が多いらしい。

それはありそうな話だ。日本のネット小説も有名になる際に有名人に見つけてもらうというのがテンプレだからな。
今の日本のラノベの現代ファンタジーではネット配信でバズって人気になるのが定番ルートけど、その際に有名配信者の動画に「うっかり」映り込んでというのがテンプレになっている模様。ネット小説投稿サイトのランキングに並ぶ長文説明タイトルにも「うっかり」という言葉がやたらと組み込まれているのでこれは間違いない。

ところで、姜子牙と太公望のように日本で別の名称で定着している中国古典キャラって他にいる?

いるよ。例えば日本では「西遊記」で唐僧が「三蔵法師」、沙僧が「沙悟浄」呼びで定着している。
あと知っての通り、日本の西遊記は唐僧が女になったり沙僧が日本妖怪の河童にされるなどの謎改変が多い。

謎改変と言えば姜子牙の四不象も謎改変あれがちだよね

太公望呼びは違うかもしれないが、四不象のイメージは藤崎竜のマンガの影響が大きいと見て間違いないのでは?

違う名前で呼ばれていると言えば、孫策伯符や諸葛亮孔明のように名前と字を一緒に呼ばれる三国武将達
ただこれは近年の作品では減っているようだ

確かに。まだソシャゲやグッズ展開が微妙続いている「一騎当千」が逆に浮くくらいだ。Fateでも昔の作品から出ている呂布は呂布奉先で更にそのままの名前でFGOに出てウチの国からのツッコミが多発していたけどFGOから出た諸葛亮は普通に諸葛孔明になっているんだよね。

名前だけでバカにする人も多いが、FGOの中国ネタの解釈は結構きちんとしている。FGOの太公望の土遁はちゃんと忍術的なのではない土遁だったしね。あれはウチの国でも知らない人の方が多いネタだと思う。
あと「呂布奉先」もヘンな表記に思えるが姓名字の表記も史書に載ってないわけではないから単純にヘンだと言い切れない所が……

まぁ太公望呼びも別に悪くはない。響きも良いし古風な印象もある。それでキャラとしてカッコ良ければ大歓迎だ



とまぁ、こんな感じで
現在の中国オタク界隈における日本の太公望呼びについての感想などイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国では姜子牙に関しては封神演義のイメージが強いので、封神演義の影響が無い日本の太公望のイメージを想像するのは難しいです。私も日本人の太公望に対するイメージを把握できているか自信がありません。例えば日本のイメージだと太公望はどれくらい戦えるのでしょうか?FGOの太公望の能力は日本人から見て納得できるものなのでしょうか?」
などといった話もありました。
考えてみれば中国の古典出身キャラの中で太公望は哪吒などと並ぶレベルで日中で人気やイメージが異なるキャラなのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「皆の知っている社畜要素のある作品、そして社畜な私が楽しめそうな作品を教えてくれないか?見ている側に優しい作品だと嬉しい」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本の作品経由で広まった言葉や概念がある種のネタ、ジャンルとして定着することがあるようですが、近年そういった形で広まっている言葉の一つが「社畜」だそうです。

近頃の中国オタク界隈では社畜という存在に共感する人も増えているらしく、社畜キャラや社畜要素のある作品に関して話題になったりもしているのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「社畜要素があって社畜な自分が楽しめる作品を教えて欲しい」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


私の見ている範囲では社畜が関連しそうな作品はそんなに無いけど、私が知らないだけで日本の二次元に実は社畜関連の作品ははかなりあるんじゃないかと思っている
皆の知っている社畜要素のある作品、そして社畜な私が楽しめそうな作品を教えてくれないか?アニメだけでなくマンガでも良いあと見ている側に優しい作品だと嬉しい

「SHIROBAKO」とか?
別の業種であっても仕事における理不尽なネタは共通するものがあると実感できる作品

「SHIROBAKO」は適度に二次元的な補正があっていいよね……ずっと残業続きなのに社内の空気は良いとか……

俺が高校生の頃、まだ社畜という言葉が広まる前に読んでいた「なれる!SE」はかなり社畜な話だったな
自分が社畜になった今では、クライアントからの無理難題や突発的な異常、エラー修正の繰り返しなどから何かとあの作品を思い出す日々だ
あの作品にあって現実に無いのは有能なロリ上司だけだ

社畜関連の作品、特にリアル寄りの作品は青年マンガに多いのでアニメ化されるのはそんなに多くないはず。実写化作品の方が多そうだ。

このテーマで俺が思い付いたのは「グラゼニ」
プロスポーツだから舞台としては全く社畜ではないはずなんだけ主人公の考え方がとても社畜的だと思えたね

「波よ聞いてくれ」からは社畜な空気を感じた
しかし同時に社畜ネタより更にろくでもないネタも出てくるのが面白い作品だったな

「アフリカのサラリーマン」は動物キャラにしてもカバーしきれない社畜ネタ、社畜的精神の漂う作品

「世話やきキツネの仙狐さん」を見て現実逃避しようぜ!

ゲームだと「スパロボT」が時折社畜の空気が漂う作品だった気がする

二次元関係じゃないが「半沢直樹」は良い感じだぞ、最後にスカッとするのが保証されている

日本のドラマを探せば社畜ネタが多いのは分かっているんだが、二次元関係でそういうのが見たい気分でね……実写の場合、できれば二次元の原作がある作品を知りたい

「ハコヅメ」はどうかな?マンガ原作で実写版もアニメ版もある
正直に言えば、俺は実写版の方が出来が良いと感じた

実写が有名なのだと「逃げるは恥だが役に立つ」も社畜ネタあるよ
普通に面白いのでドラマも含めてオススメ

そういうことなら職業系のテーマの作品を探してみるといい
近頃の作品なら例えば「白い砂のアクアトープ」も水族館を舞台にした世知辛い社畜の仕事や人間関係が出てくる

日本の会社、仕事の描写の良さということなら「舟を編む」とかがオススメなんだが、これはいわゆる社畜的なネタとは違うかな……

公務員なので社畜度は下がるが「サーバント×サービス」が個人的には悪くないと思えたり

マンガでよければ「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」
社畜の萌えシチュをぶん投げてくる作品なので設定やキャラが合うなら良質な甘さを味わえるはず

甘い話ということなら「先輩がうざい後輩の話」はどうかな?

では俺は「ヲタクに恋は難しい」を推薦
この作品に限らずオタク向けのアニメで会社員キャラが主人公なら社畜的な要素はほぼ出てくるし、ネタの扱いについてもそんなに厳しくないと思う

昔は高校生キャラがやっていたようなシチュ、御都合主義的な展開を今では社畜キャラがやることも増えている。
そんな日本の二次元を見ていると、テーマ(とそれに伴う読者世代)の変化から昔のラノベ読者が今は社畜になっているんだろうと感じてしまうね。

社畜を萌えの皮でごまかしている「NEW GAME!」のような作品、私は嫌いじゃない。騙されたい時もあるのさ……

「小林さんちのメイドラゴン」もそっちの方向が混じってるね
あの作者の描く世界観はリアルベースのご都合主義なのである意味では分かりやすい

「金田一37歳の事件簿」はストーリー的な活躍はしているけど負け組的な社畜の話でもあるな

「中間管理職トネガワ」
管理職であっても所詮は社畜……!描写のやり方次第でブラック企業が笑える環境になる……!

私も「中間管理職トネガワ」は大好き
本編を見ていなくても楽しめる作品だから社畜ネタということならぜひ見て欲しい

ブラックユーモアな作品を探せば社畜的に共感できるネタに出会えるんじゃないかな
私からは「うらみちお兄さん」を薦めておこう

近頃の日本のラノベ系作品は第一話の最初の数分は主人公が社畜やっていることが多いと思うんだ

分かる。異世界にトリップする社畜の多さと言ったら!

だって現実を舞台にした作品で自分が実感できるようなネタが出てくると萌えるより先に自分の悲哀が出てくるし……それなら異世界にいって関係を断つ方が良い。
現代ベースの世界観では二次元の気軽で楽しいお仕事の方がファンタジーに思えてしまう。

そういうので良いなら「ReLIFE」とかも似たような形で社畜要素が混じっている気がする

なるほど。社畜が高校生に転生するわけだからな。
あと精神的なモノ、作中で言及されるネタ程度でいいなら異世界系では「無職転生」が社畜向けだと思います!

マンガになってればいいなら世の中には「蟹工船」のコミカライズ版というのもある。

「蟹工船」はさすがに社畜というレベルではないひどさでは……
「総務部総務課山口六平太」はどうだろう?社畜という概念が広まる以前の日本の会社を舞台にした作品だけど、社畜にとって爽快な気分で読めるエピソードの続く作品だ

昔の日本を舞台にした作品なら「課長島耕作」を薦めよう。日本のバブル時代の社畜の話だ。
絵柄に萌えはないけど内容は主人公補正、御都合主義的なので爽快感重視で読んでいけると思う。ただ商売の競争やトラブルはほぼ女の力で勝っていくので、近年の俺TUEEEEE作品とは少々違うからそこは注意してくれ。

まだ出ていない社畜的な作品だと……「孤独のグルメ」は?

面白い作品だけどあの作品は社畜と真逆の自由な社会人の作品じゃないか?
井之頭五郎は個人の貿易商で社畜的な取引相手はいるが組織に縛られる身分ではない。武術が発動する敵キャラの中に社畜っぽいのはいるけどね。



とまぁ、こんな感じで。
イロイロな方向からイロイロな作品の名前が挙がっていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国のオタクには学校を卒業して仕事をするようになった人が増えていますし、まだ学生身分の人も就職活動が難しくなり入ってくる仕事の情報も厳しいものばかりになっています。二次元作品に出てくる社畜ネタに共感する人も増えています」
などといった話もありました。

中国に定着している日本語由来の言葉の中には「宅」や「黒科技」、「二次元」のように中国オタク界隈から中国の一般社会に広まり定着していく過程で中国独自の使われ方をするようになったと思われる言葉もありますが、「社畜」に関してもそういった形で広まり定着していく可能性はあるのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本の漫画家やイラストレーターは学校ではなく自習ルートの人が多いって本当?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本のオタク業界事情や趣味の背景などが定期的に話題になっていますが、その際に中国の現状と比較しての議論や考察が盛り上がったりすることもあるそうです。

中国のソッチ系のサイトでは
「日本の漫画家やイラストレーターは学校ではなく自習から入る人間が多いというのは本当か?」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本の漫画家やイラストレーターは学校ではなく自習ルートの人が多いって本当?専門的に学んでからプロの世界に入っていくのではないの?

それは本当。少なくともウチの国と比べてかなり多い。もちろん日本にも専門学校や美術学科、芸術系大学を出てからプロになるクリエイターは普通にいる。

日本の絵師は専門課程ではなく趣味で自習してそのままプロになる人間が多いから基礎的な技術が微妙なことも多い。
基礎的な技術の平均レベルは中国の方が高いと思うよ。

デッサン何かは特に顕著で日本の二次元作品は人体がおかしなことになっていたりするからな……ただ人気になった作品を見るとデッサン的に正しいから人気になったわけではないのも分かるんだよな……

この世界ってデッサンが微妙どころか歪んでいるとかなイラストが大人気になっていたりするんだけど
東方のzunの画を上手いという話は聞こえてこないがあの画が良い、あの画じゃないとダメだという話はよく聞こえてくる

一般的な人気、需要というのは細かい所の正しさ、基礎的な技術が最重要ではないからね
大まかに見て違和感がなければいい。そして二次元の目のように、リアルで考えれば奇形っぽい目のバランスであっても流行った結果皆が慣れてしまったりする

商業イラストの差はよく分からないが、マンガに関しては日本のプロの方がレベル高い印象だ。中国では白黒読むのが嫌な人も多いし、カラーだからという理由で日本より優れているという評価さになっている所も見受けられる。

ウチの国は皆「正しい教育課程」で上達していくからそこから外れる特殊表現、二次元だからできる誇張の動きや故意に歪ませる描写は苦手だ……私はそこがウチの国で2Dアニメの人材が育たない理由の一つだったのではと考えている。

どこの国でもどの時代でも二次元絵師は自分で学んで技術を獲得している所があるけど、日本は学校以外の部分で学んでいる割合が格段に高い印象だ
同人活動の存在が理由という話も聞いたことあるけど、実際どうなんだろう?

デッサンは個人差があるけどCGの塗りの技術に関しては中国の方が明らかに日本より平均的なレベル高い。だから日本の絵師、漫画家はCG導入すると残念な絵になってしまうことも少なくない。
日本は体系的に学ばずに活動初めてそのままプロになる、現場で学んでいくケースが多いし基礎的な知識と技術が微妙な絵師も少なくないんだろう。

色塗りはまだ良いんだよ……人体構造が狂っているのは見てられない
自分が見ている範囲でも総合的な能力ということで考えると中国の絵師の方が日本より上だ

こういう話では日本は趣味でやっているだけの人も多いから、進路として勉強したセミプロ中心な中国や韓国と単純に比較するのはどうかと思わなくもない。
スポーツでも趣味や部活でやってる日本の普通の学生と中国の国家選抜で加点貰っている学生を比べたら中国の方が上になる。なお国家代表レベルでは……

日本は学校の部活動からプロに入るような人間も多く自習中心だから基礎が疎かになりがちだけど、日本の二次元の絵が下手なのはそれだけが理由じゃない
日本は人情重視の社会だから下手な絵、デッサンがおかしい絵でも許される、言ってみれば下手なままでいても良い温い環境だからレベルが低いんだよ
中国だったらそういう絵は許されない

日本は商業重視で学歴や背景通じないし、正しさが評価基準にならないからある意味では厳しいと思うよ
売れない、人気にならない画は技術があっても「正しくない」扱いになるのが日本市場
ただそれとは別に趣味でやっている人や同人でやっている人に対する扱いが優しい、下手でも許される

日本でも専門学校や民間でCGやマンガの技術を教えている講座とかを経由してプロになる人も普通にいるけどマンガに関しては基礎技術よりも才能重視だ。
例えば「ハイスコアガール」の押切蓮介はデッサンの専門学校に経済的な理由で行けなくて、生活費と専門学校の学費を獲得しようとそれまでほとんど描いていなかったマンガを描きはじめて投稿したらデビューしてしまった。

マンガは基礎技術が全てではない。福本伸行とかが人気になっているのを見ればそれは明らかだ。
マンガ市場が終わってる中国と、マンガ市場が最大の市場になっている日本では求められるもの、評価されるものが異なるのも当然だし、日本で絵描きが二次元で最も稼げる分野がそうなっている以上基礎技術が一番重要な扱いではなくなるのも当然だ。

ウチの国の二次元市場では挿絵なイラストばかりだよね……そのレベルが高いこと自体は良いんだが、作品の影響力や商業的な成功とかを考えると……

日本の絵師のおっかない所は普通に中国の塗りなども取り入れて独自の特徴を確立して人気になるのが出てくること
この10年位で日本の二次元の目や肌の塗り方とかかなり変わっているけど中国の絵師の影響っぽい部分もそれなりにある
その時点で人気の作品のデザインやネタを取り入れて量産の方向に行ってしまうこっちとの違いを感じる

ネタ混じりではあるが「武内崇やzunみたいなのが画力以外の部分に頼って二次元の有名イラストレーターとして持ち上げられているのはどうなのか」みたいな話は見かける。
絵師が実力ではなく特殊なコネや作品評価、ファン層の支持で絵師として高い位置にいるのはプロの方々からすればモヤモヤするのだろう。

私は以前日本人のオタクに聞いたら二次元関連の学校に関しては否定的で驚いたことがある。大学が自分のブランドで美術学院や動漫やCGの学科作って学生募集する、それを目指すのを親も認めるというウチの国との温度差が凄かった。二次元発祥の地である日本なのに。
その日本人の話では「プロになっても食っていけるかは分からない業界だから才能無い人間に夢を見せて金を取るアニメ系専門学校はあまり良いものではない」「趣味でやる分には問題無いが親の金でやるのはダメだろう」ということだった。

中国では技術がどうこう以前に市場が無いのが問題なんじゃないかな……

しかし日本は市場が先行して発展し過ぎたから技術が未熟なままなんじゃないか?
昔はレベルが低くても、狂った絵でも人気になって稼ぐことができた……昔のエロゲーとかひどいもんだぞ

そこは市場を形成した、先行して参加していた人間だから手にすることができた利益だろう
CGに限らず後から入るのは成功例を参照してリソースを使えるし一定のレベルまで到達するのも容易だけど、既に成功者による地位と評価が確立されている所に割って入るのは困難だ
それに加えて似たような学習環境で使えるツールにも大きな差はないから同世代の競争相手も昔と比べてレベルアップしているので、過去にスキルとツールを持ったままトリップでもしない限り「現代の上手な絵師」レベルでは大活躍して金も名声も獲得みたいなことはできない

先行して発展した日本市場の中でも競争があるし、そこで勝ち残ったクリエイターは今でも戦えている
日本の業界でも一度の大成功がその後の飯の種を保証してくれるわけじゃないから今の感覚では微妙に感じる絵で昔成功したクリエイターが普通にスキルアップして現代の環境に対応していたりするので後発の「技術は高い」人間が割り込んでいくのは難しい……

そう言えば韓国の絵師もきっちり基礎から学んでいるからデッサンも塗りもレベル高いと聞くが、稼ぐ場所が無いから外国市場に行くしかないらしい
絵師の仕事という面では韓国に比べれば中国は閉鎖的で規制も多いが独自の市場があるからマシなのかもしれない

問題は娯楽関係の市場は一定の高品質を量産すれば良いとは限らない、一つの大人気作品、大作や流行で市場の需要が決まってしまうことだよ
基礎技術はあった方がいいが、それで確実に戦えるわけではない

理解できる話だ。ウチの国のネットの音楽や動画を見ても、音楽学科や美術学科で基礎的な技術レベルが高い人が成功しているとは限らないというか、成功者にそういう背景のがあまりいないという状況がある……

一般的な仕事と違って二次元で求められるのは技術の高さだけじゃないし、尖った要素の需要というのがある
同人でも中国の絵師の綺麗なCGのゲームは売れるしランキングにも入るんだが、長期間のランキング上位に来るのは何かしらの熱意と欲望が出てくるタイプだ

今は国内でも良いスタジオに入るにはデザイン能力が無ければだめ、単純に上手いだけではやっていけない状況になっているが、二次元の商売ではオリジナリティがあれば良いというわけでもない。
ウチの国で問題なのは「既に出ている攻略法」を重視し過ぎることなのかもしれない。だがこれに関しては他にどうすれば良いのか、失敗したらどうするんだという問題も一緒についてくる!

綺麗な絵、基礎技術レベルの高い画は良い物だけど、それだけじゃ大して稼げないんだよ
一番重要なのはその画を使った人気コンテンツになれるかどうかだ
そうなって初めて価値の高い画になれる

二次元の作品において絵は一番目立つ重要な構成要素だが、それだけで評価が決まるわけじゃないんだよな。逆に絵だけが突出して良くて他が微妙だと負のイメージすらついてしまう。
例えばTonyはイラストの評価高いけどずっと名作に巡り合えないまま今に至るしTony作品は絵だけ良くて他は微妙だというイメージもある……

名作の画になる以外だと、特徴によって固定のファン層を獲得することかな
これに関しては性癖(非R18でも!)も含まれる

あー……性癖も含む特徴に関しては中国の絵師の弱点かもな……主流寄りになりがちだ。変わった方向に行くのもいるけど、そうなると今度は深くなり過ぎて一般向けじゃなくなる。
日本の絵師はこういった嗜好を売りやすい「一般向け」に調整するのも上手い。

あくまで個人的な印象だけど、こっちの二次元絵師は「良い画を描く」「評価されるキャラを描く」というのが目的だけど、日本の絵師は「描きたいものを描く」「自分の好きなものを描く」のが主な目的になっているように感じる。もちろん日本の絵師だって承認欲求的なものは強いけど、それと同時に自分の趣味性癖の欲望が混ざってくる。
だから綺麗さではウチの国の絵師の方が上だけど、記憶に残る或いはネタとして広まるのは日本の絵師の方が多くなってくるのではないかと。

日本の絵師の画に多少の技術的な問題点があったとしても、自分の特徴をもった質の高い画を作り出しているのは間違いない。二次元市場にはそういう「強者」がたくさん存在するので画は上手いけど特徴が無いタイプは厳しい。

最近のAI作画の発展に対してウチの国の方が日本よりゴタゴタしている背景の一つがそれなのかもね
基礎技術があれば実現できる分野、綺麗な絵や構造的に正しい絵はAIに描かせてしまえばいいとなるから



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈のイメージが見えてくるような話がイロイロと出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国の二次元イラストのレベルはかなりのスピードで進化して今ではプロ、セミプロの人が主流になっています。しかし日本のように趣味から始めて上手くなる人は少なく、美術学院などで学んだ人が主流です」

「中国のオタク界隈ではコスプレが昔はオタク全体の趣味だったものが、現在では役者やモデル、服飾の勉強をした人がやるもので普通のオタクは見るだけのものになりました。レベルも上がったのでそれ自体は悪いことではないのですが、イラストもコスプレのように普通のオタクにとって遠いものになってしまうのではないかと考えると寂しい気持ちになります」

などといった話もありました。
基礎的な技術の高さと目指すものが明確なことによる強みがある中国のオタク趣味界隈ですが、それはそれで難しい所もあるのでしょうね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
百元籠羊
十数年の中国生活をとりあえず終えて帰国。のんべんだらりと生息中。
中国でのエネルギー源は刀削麺と煎餅果子(中華クレープ)でした。最近は日本でも刀削麺の美味しいお店が増えてきて嬉しいです。

中国に広まっちゃった日本のオタク文化や、中国のオタクな若者達に関する質問、更には当ブログへのネタ提供にツッコミなど大歓迎でございます。

コメントに書くのは何だというのでしたら、baiyuanlongyang「at」gmail.com (「at」を@にかえてください)の方にメールを送ってくださいませ。
このブログのまとめ+αな本 「オタ中国人の憂鬱 怒れる中国人を脱力させる日本の萌え力」 が出ています。
ちなみに「中國宅宅的憂鬱:日本萌力,平息中國人的怒氣」というタイトルで中国語繁体字版も出ております。 こちらの記事で書籍内容についての簡単な紹介をさせていただきました。
「日・韓・中 トンデモ本の世界」で、中国オタク事情に関するコラムを2本書かせていただきました。

ブログではまとめたり詳しく書いたりするのが難しい内容を書く機会をいただけたのはとても有難かったですし、トンデモ本シリーズなので読者層も濃いということで「ある程度濃い方向で書いてもOK」と、昔出したブログのまとめ本よりもツッコんだ内容を書けたのも楽しかったです。
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日本からだと存在そのものを疑われる事も有った北京の漫画喫茶B3は現地の制度変更や地価高騰の影響で伝説の彼方の存在となってしまいましたが、中の老板は相変わらず活発に動いてらっしゃいます。このブログもここのコンテンツの一つということになっている・・・のかしらん?

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