過ぎこし彼方より

思い出の中に沈んだアレコレに光を当ててみましょうか?

最近の傾向

ここ暫らく、電子書籍の手軽さにほぼ9割近くをタブレットやPCモニターで読んでいたのですが、改めて、やっぱり「本」の形態が好きだと再認識。

好きな時に手に取って、好きなページから読める。
気に入った文章を探すのが楽!

要は、電子書籍でも「しおり」を挟んだり、マーキングをしたりしておけば小回りが利くのだとは思うのですが、実のところそこまで使いこなせていない、ということなんでしょうね。


ただ、書籍の保管、という部分においては、やはりデータというのは文句無く、有難さの極みです。
量が多すぎて、家のキャパに余裕が無く、結果、まとめて積み重ねてある蔵書(と言うほど格好良くはないですが…)の中からお目当ての一冊を探し出す手間ときたら……!!


現在、十二国記の時系列の読み直しをしたく思っているのですが、(最近の新潮版との読み比べをしたいので)堀りだす時間が取れません。。。。。

世間はGW、読書よりもアウトドアで体を動かす方が適している季節、でしょうか??

「弁当箱」が届きました!



作者様ネーミングの「弁当箱」……、確かに!!

私の愛読書の中で、最大の「厚さ」を誇るのは、「愛に時間を」なのですが、この手の(新書版)作品でこの厚さは、多分、京極氏以来かと??

茅田砂胡全仕事1993~2013
その、全700P(約)の内の約370Pがデルフィニアの書き下ろし!
新書1冊分です。
各シリーズの新作書き下ろしがある、ということだったので、短編乃至は中篇を期待して購入したのですが、まさかまさか、ここまで本格的な「もう一度彼の地」を見せて頂けるとは思ってもいませんでした。
シリーズでいったら、デルフィニア~暁~クラッシュ・ブレイズ~課外活動、ま、怪獣夫婦が脇を固めているから、スカーレットもトゥルークも含んでの一編という解釈なんでしょうが、それにしても、このボリュームの作品を読ませていただけるとは(ここまでリィが絡む新作はないのでは、と思っていましたから、気分的にはいただけるなんです!)思ってもいませんでした。

茅田砂胡 全仕事1993-2013 (C・NovelsFantasia か 1-65)  私が購入したのはこちらです。上記の特別版はCDドラマが約1時間収録されていますようで…、気にならないと言ったらウソですけど、取り敢えずは自分のイメージを大切にしたいと思いまして…。


茅田氏の作品に関しては、10年位前でしょうか?、「女王と海賊」辺りに手をつけて一度挫折しています。
後から思えば、上記から手をつけて波に乗れるはず、ないですよね??
きちんと「デルフィニア戦記」から手をつければ、ちゃんとノメり込む、という(笑)

今回、「紅蓮の夢」を読み、この人のストーリーテイラーとしての力を改めて感じさせて頂きました。
空間と人物の大きさ・多さがあったほうが、ストーリーが生きてくるタイプの作者さんだろう、と。

それと、リィが生きてる、な、と。
全力疾走して、全力で剣を交えて、それが許される感覚、リィ自身のスケールが余すことなく披露されている感じがして嬉しかったんですね。
最近のシリーズは、いくらコンセプトが「目指せ!一般市民」なのだとしても、ホントに野生の狼が兎のフリをしているようなもので、シェラにしてもファロットの2人にしても、あまりに動きが少ないものだから、ちょっと欲求不満で、サイドストーリーを延々と読まされる感覚がありまして…。

今回の後日譚、動きがダイナミックといいましょうか、中央銀河からデルフィニアへと大きく動いて、10日間程の滞在期間で色々片を付けて、と、読み手側の満足度がかなり高い?
私は、フェルナン伯爵がらみの箇所で、不覚にも涙いたしました。
ぞろぞろ登場する子供達も、ほんと、楽しいったら… ^m^


そんな訳で、久しぶりのカタルシス!
つい、ブログを更新したくなるような、そんないい気分の週末でございました。




「夏への扉」

すばらしいまでの放ったらかし。。。

こういう文章は、ある意味余裕がないと書けない物だと痛感しております。

で、何をしていたのかと言えば、ひたすら「読んで」おりました。
読むのと、書くのとを同時に出来るほど、キャパのある造りをしておりませんので、どうしてもどちらか一方に比重が偏ります。

某原作者様曰く、アウトプットしながらインプットを行う、のだそうですが、そんな器用なこと、私には無理です(*´Д`*)


ということで、本当に久しぶりなエントリーですが、連続してハインラインとなったようですね。

実は、ご存知の方も多いかと思いますが、電子書籍の分野にハヤカワSFシリーズが進出しまして、懐かしいタイトルが並んでいたので、購入した次第。(所蔵している分は、今、本の山の中に埋もれていて、即には探し出せない現状、ということもありまして…苦笑)

その昔、「影響されたSF」とか、「傑作だと思うSF」とか、「好きなSF」なんていうアンケートがあると必ず挙げられていたのが「夏への扉」だったように記憶しています。
タイムトラベル物と分類されていましたよね??

改めて読んでみて、(この20年くらいは手にとってなかったように思います)途中まで『あれ??こんなストーリーだったっけ???』状態だった、というのが正直な感覚でした。
いやぁ~、見事に忘れていましたね。

勿論、読み進むうちに道筋を思い出して、そうそう、こんなだった、となったのですが、よくよく思い返せば、私、この「夏への扉」あまり読み返していないんですね。
気に入った書籍は、初読の後、すぐ再読が入り、その後、気に入った場面の三読・四読となるのがパターンなんですが、これはそこまでのめり込んだ記憶がない……!!

多分、多分ですが、そのスケール感が物足りなかったのかな、と、今にして思います。
約30数年の間で、ごちゃごちゃと、早い話が女にのめり込んで身を滅ぼす男の話じゃないですか?
いくら逆転劇が待っているとは言え、半分自業自得……?!
こういう設定だと、主人公に対して批判的になってしまう、という…(´・ω・`)
ま、若かりし日の為せる業、ってところでしょうか?


改めて読了しての感想は、流石に上手いなぁ~、と。でも、ハインライン先生の描いた未来は未だ果てしなく遠い、ね、と。
実は、ラストの結婚シーン、樹さんの「OZ」を思い出しておりました。
OZの方が、夢があったかも???
夏への・・は二人して分かった上で時間を上手くコントロールしているものね。

とは言え、パラドックスに関しては考え出すとどうしてもグルグルしてしまいますよね。
この物語の先に、「時間線」という設定が登場するのだとしたら、それは又ある意味エポック的な作品ではありますが…。


蛇足ですが、「時空を超えて」:(ギョーム・ミュッソ)という作品、ご存知でしょうか?
こちらは、幽霊のような存在としてですが、過去の自分に巡り会い、自分的な歴史を変えてしまう物語ですが、ラスト近くに、因果律よろしく過去が変化し現在が音を立てて変化する場面が描かれています。
多分、そんな風に時間を捕らえるのが私の中では納得がいくように思えます。

愛に時間を

昔、中学生になりたての頃、父に連れられて書店で本を選んだ時、岩波文庫の一冊を薦められて、その時に、
「文庫は、名作だけが収録されているから、選べない時は文庫を探すといい」
そう言われた言葉が、私の読書人生の基盤をなした部分がありまして、何を言いたいのかと言いますと、基本、文庫派なのです、私は。

最近は、ある程度の期間が過ぎると文庫化されたり、モノによっては最初から文庫で発売されたりと、諸事情の変化はありますが、単価がリーズナブルなこと、場所を取らないことなどから、文庫を好んでいます。

そんな私でも、これだけは単行本で欲しい、とおもう作品も勿論ありまして、この「愛に時間を」もそんな一冊でした。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、この本、かなり分厚いです。
単行本であったら、分冊してしかるべき厚さです。ま、余談ですが…。

ハインラインが自分の生み出した作品群を収束させて、しかも、ラザルス・ロングを真っ中心に据え、その生涯を描き出した大作です。
初読で、人生の終盤期に入った作者の、エネルギッシュさに圧倒される思いでした。

もともと、「メトセラ…」で登場したラザルスは、何だろう、アメリカ的な、西部の男的な魅力的なキャラクターで、私のお気に入りでした。
その彼が、静かに死を迎えようとするところから物語は始まるので、え?え?って感じなんですけれど、ね。
読み進むうちに、ワクワクして参ります。
続編からかなりの時間が経っての本作、まさか、また巡り合えるとは思わなかったのですが、構成としては、この「時間線」の視点にヤラれました。

自分で生み出した作品群の、それぞれを収束する、その発想。
そして、20年近く経っていながら、破綻無く取り込んでしまう、その力量。
ハインライン好きには堪らない、1冊だと思っています。

個人的には、「月は無慈悲な…」のマイクロフトが、また帰って来てくれたのが嬉しかったんですよね。


で、この作品が邦訳されて出版された頃の「メイコン」で、翻訳者の矢野先生と車座で色々お話させて頂いて、その意味でも記憶に残っている作品なのですが、当時、一番感銘したシーンとして矢野先生が挙げられていた部分が、当時の私にはピンとこなかったんですね。
でも、今になると、(カッコよく言うと年齢を重ねてくると)解ってまいりました。
ドラブル・ドーラが年を取り、毛染めをするシーン、と云えば伝わりますでしょうか??

時間の積み重ねが見せてくれるものも、人生には確かにあるのだと、最近実感しております。

また、ゆっくりと再読してみたい1冊です。


火の鳥

ストラビンスキーの「火の鳥」がイメージの元にある、というお話を大昔に聞いた記憶があるような、ないような…
言わずと知れた、(と、Fanなら誰でもが思うであろう)手塚治虫の一大叙事詩。

まだ、COMが健在だったころ、学校帰りの書店の軒先で立ち読みし、体が震えるような衝撃を受けたのが、「火の鳥 未来編」でした。

立ち読みで、どうしようもない衝撃を受けたのは、これと、後はモー様の「11人いる!」の2回だけでしたね。

改めて思えば、私のSFテイストをよく表している出来事でした。


で、今回このタイトルが出てきたのは、gooのサイトで、「火の鳥クイズ」なるものをやっていたのを見つけたから、です。(皆様の挑戦してみませんか?)
最近、原作を読んでもいないまま、挑戦してみたのですが、5問中1問不正解でした。
多分、20年前なら楽勝で5問全問正解だったはず…!
そのくらい、読み込んでいる自信はあったのですが、流石に記憶が曖昧になっていた部分もあり、ちょっと悔しい!

で、ついでに、こんなのも見つけまして……


  手塚治虫作 火の鳥 完全復刻版

COM版の「望郷編」も収録、なんて、当時リアルタイムで雑誌を見ていた者としたら垂涎ものの企画なんですが、いかんせん、価格設定の強気さ加減が…ムムム

火の鳥、全編に流れる、命への敬虔な祈り、そのくせ人間のどうしようもない我のやるせなさ、突き放しながら温かい、人類への慈しみ、そんなものが私の精神を形造ってきたことは間違いないと思っています。

時間の流れの中に身をゆだねる、という言葉を実感できる物語なんて、そうそうあるものではないでしょう?
現代にたどり着かなかったのが、どれほど残念だったことか。

改めて、手塚先生の早すぎる死を悼みます。
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