2005年12月25日

素的なマリヴォンヌさん

ダンスリーのコンサート

今日はとても素的なコンサートに出かけました.
場所は兵庫県立美術館@HAT神戸.現在開催中の「アムステルダム国立美術館展」に出品されているヨハネス・フェルメールの「恋文」という絵に出てくる女性が弦楽器(シターンというルネサンスの楽器です)を抱えているのですが,クリスマスの午後に,この時代の楽器の演奏を楽しみましょう・・という企画です.

シターンといえば,EMCの生徒さんのどなたかが現在キットを用いて鋭意製作中なんだそうです.忘年会までには御目見え・・やに伺っておりますので,「作品」との面会を楽しみにしております.EMCの面々は,この方に限らず,リュートも自作されるという方が何名か居られるようですし...つくづく興味深き方がた.

出演はダンスリー・ルネサンス合奏団.ご存知の方も多いかと思いますが,西宮にお住まいのリュート奏者,岡本一郎先生が主宰されている合奏団で,もう30年以上もの長きに亘ってオペラの原型となる作品の紹介や,多くのルネサンス期楽曲の復活演奏などで「世界に名前を」轟かせている団体さんです.かつて「あの」つのだたかしさんもこのの合奏団のメンバーとして西宮においでになっていたこともあるとか・・・度重なる欧州への演奏旅行や作品集の発売のほかに,フランス・ミッテラン大統領の来日の際には昭和天皇の御前で演奏をなさったこともあるのだそうです.

岡本先生が少しご体調不良・・と伺っておりまして,心配しておりましたが,楽器を持ってにこやかに登場され,軽やかに,また楽しげに演奏をなさっているお姿をお見受けし,ほっと安心いたしました.

見慣れたリュートやヴィオラ・ダ・ガンバ,フィーデルやリコーダーだけでなく,フィーデルのさらに小さくなった楽器「レベック」や,「角笛」そのまんまの楽器,あるいは蛇使いの笛のような楽器,イロイロで,とても興味深く,時間はあっという間でした.「レベック」の演奏の時に,どうも「笛」のような音が聴こえたような気がしたので,最後に演奏されてたパクさんにお尋ねしたら「ガット弦使用の楽器なんですけど,乾燥していると,どうやらそのような倍音の音が鳴るみたいなんですよね」とのこと.ほ〜・・・

出演:岡本一郎(ディレクター、編曲、リュート)、
   松井智恵(ソプラノ)、
   坂本利文(ヴィオラ・ダ・ガンバ、フィーデル)、
   パク・コニル(レベック、フィーデル)、
   中村洋彦(リコーダー、クルムホルン、ゲムスホルン)、
   Maryvonne(コーディネーター、司会)
曲目:作者不詳「クリスマスのグレゴリオ聖歌」
   C・グディメル「神の天使たち」
   ダルサ「ヴェニス風パヴァーヌとサルタレロ」
   P・ファレーズ「ダンスリー」


司会進行は岡本先生の奥様であるマリヴォンヌさんがおつとめでした.マリヴォンヌさんはフランスのディジョンご出身の画家さま.おしゃべり,とても楽しい.荻野アンナちゃんに通じる?感じといいますか...
フランスのお方であるためにHは発音しない・・からでしょうか,
「非常に、楽しい曲です」というのが「【異常に】楽しい曲です」とか「(リュートは)バロックの時代になると弦の数が増えて【異常に】難しくなって・・・」に聞こえてめちゃくちゃうけた..

本日のマリヴォンヌ語録:
「ええと,ワタシはフランス人,大阪弁しかできない.彼らは日本人,フランスの音楽やってる.アベコベ.でもそれでみんなお互い楽しくやってる,すばらしい」
「今日の演奏会のきっかけ面白い,ある日,美術館から電話かかってきて,『ダンスリーさん,フェルメールの時代の楽器あるでしょ,それで演奏会してください』『ハイ判りました』
これがその楽器,シターン.(楽器持ち上げて) あ,見えない? ジャ,真ん中行きますよ.楽器だけじゃなくて美人の私も漏れなく見えてハイ皆さん幸せ.」
「メンバー紹介します,この人が岡本一郎,髪の毛薄い,一番偉い,リーダー,ワタシとたまたま夫婦.楽器はリュート.リュートは楽器の王様」
「リュートは楽器の王様,弦の数がトッテモ多くて繊細,ピアノのように弾かなくてはいけない,指が足りないので増やさないといけない」
「ルネサンスの時代はこんな大きさのリュートだけど,バロックになったらネックがどんどん長くなって,そのくせ音は小さくて,弦はもっと増えて【異常に】難しくなって,今はもう消えました」
「今日はソプラノの松井智恵さんが演奏します.ルネサンスの音楽では何よりもまず人の声がイチバン,その次リュート,アトのは,もうアト」
「フィーデルとレベックの演奏はパック・コニルさん.ダンスリーのヨンさま.」
「これはヴィオラ・ダ・ガンバ. チェロとよく間違われるけど全然違うよ」
「これはゲムスホルン.角笛. 牛の角でできてる. 大きければ低い音.昔はカモシカの
角も使ってた.でもこれはタダの牛の角〜」
「ジャヌカンの<愛と死と生と>を演奏します.皆さん多分フランス語の歌詞判んないでしょうけど,音楽と,演奏から想像してください.とても意味深い歌」

マリヴォンヌさんのお話をもっと伺ってみたい・・と思った午後のひとときでした.

そうそう,がま&かえるは本日が「県立美術館」お初.「県立美術館」には昔の神戸オリエンタルホテルのダイニングの味を再現したヴィラ・オリエンタルというレストランがあってオムライスやハヤシライスなど「神戸の文明開化の味」を楽しめる・・と聞いてぜひ一度・・と思っていたのですが、なんと閉店して全然別のレストランが営業してました...トッテモ残念.カレーも絶品とのことでしたので楽しみにしていたのですが..「今年の五月に閉店しました」とのこと.あららまぁ.

kasumyon at 20:53│Comments(0)TrackBack(1) 音楽会に行った 

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