ディエゴ・ルナ目当てで、観たかった映画です。
恋愛ドラマのジャンルわけになってるようなんだけど、
そうじゃなくって自分探しの映画じゃないかな?
映像は、美しい。

原題:Mister Lonely
監督:ハーモニー・コリン
収録時間:113分
レンタル開始日:2008-08-08
マイケル・ジャクソンとして生きるものまね芸人、マイケル。大道芸人として、なぜかパリにやってきたが、満足できる活動が出来ない。そんな時、街で通りす がりの1人の女性に目を奪われる。それは、マリリン・モンローとしてしか生きることが出来ないマリリンだった。出会った瞬間、お互いに分かり合えた二人 は、マリリンが住むスコットランドの古城に移り住む。そこには様々なものまね芸人たちが共同生活をしていた。
ミスター・ロンリー - goo 映画
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mrlonely5彼の名は、マイケル。産まれたときからマイケルとして生きているらしい。
友達もいなくって(一人いたけど…)、フランス語も出来ないのに、なぜかパリで…。
パリで大道芸人シーンでは、ムーンウォーカーも。
そんな彼を描きながら、アフリカの方?中南米?の孤児院と尼僧たちの姿が。
「奇跡」のスカイダイビングの話にとんでいくが、マイケルとはなんの接点も最後までなかったところが、心に残るんよ。
最初は、マイケルの生い立ちなんかしらん?と思ったけど、違ったもん。

mrlonely2マリリンのモノマネ芸人さんに、心動かされ、彼女に誘われるがまま
彼女たちが住むスコットランドの古城に行く。
そこでは、モノマネ芸人が集団生活をしていて、「地上最大のショー」をそこで開催するべく劇場をつくっていたわけです。
彼らは、お互いを該当の有名人の名で呼び合い、偽りの仮面をつけて生活してた。
でも、イマイチ似てないとこがミソかもね(笑)
山羊さんなどをを飼って牧歌的なのよ。
スコットランドの山奥の設定なので、風景が美しい。
mrlonely1マリリンは、そこに夫のチャールズ・チャップリンと娘のシャーリー・テンプルと共に暮らしていた。
マイケルは、みんなに大歓迎され仲間に加わるんだけど…。
ジェームス・ディーンやマドンナ、サミー・ディビス.Jr.、赤ずきん、といった人たちが暮らしてるの。
リンカーンや法王、女王のニセ者さんは、それらしくリーダーシップをとってたり。
でも、所詮ニセ者であって、四六時中そうなわけっていうのは、観ていてむなしいもんが感じます。それこそ、監督の狙いなんでしょうね。
夫に、チャールズじゃなくって、ヒトラーにみえるわっていうマリリン。そうさねー、あのちょびひげが共通で、さほど、そっくり顔じゃないんだもん。
ふいたわ。

尼僧さんたちは、食料物資をヘリで空中から配る作業中に、一人の尼僧が落ちてしまい、なのにパラシュートもナシで、スカイダイビングをして助かり、それは奇跡だ!つうことになったわけで、複数の尼僧たちでも成功してしまいます。

ニセ者さん集団では、山羊が病気になり、全頭殺すよう指導されてしまう事件があったり、マイケルとマリリンの微妙な関係やら…
他人の顔をして暮らすことっていうのは、人間誰しも抱いた事があることかもしれないです。
それをやってしまってる彼ら。
し続ける事の中に潜んでるのは、なんだろう。

mrlonely4mrlonely3劇場が完成し、「地上最大のショー」だから、どんなにか満員で喝采を期待していた彼らに起ったことは、彼らの中に潜む「あること」をうかびあがらせた。
そして、マリリンは、選んでしまう。

そして、尼僧たちは奇跡を報告にローマの法王へ向かうヘリにのったが、
ヘリは無残に…奇跡をおこすことはなかった。

唯一この二つのドラマがつながるのは、純粋に信じていたものが崩れ去ったということ。
尼僧たちには、もうつづきはないけれど、残されたモノマネ芸人たちにはつづきをつくることができる。
マイケルは、マイケルではない生き方を選ぼうとする。
ロンリー…、なんだか切ないような、むなしいような、余韻が残る結末ではあります。
テンポは、メリハリがきいてるわけでもないので、少し冗長な雰囲気はします。
出てくるキャラは、みんな憎めないのがいいかな。
好みが分れるかな?
すごーくイイとは言い難いけれど、何かを感じることは出来ると思います。