こういう道を辿った人というのがおおまかに頭に入ってたんで、ヴァンパイア・ハンターだったというこの映画設定は、女将軍だったという「大奥」みたいな目線で観た。
B級作で、ゾンビとのやつもあったなぁ。これのバッタもんなんだろうけど。
ウォンテッドの監督さんと製作にティム・バートンってことでか、レンタル回転もよくって、なかなか順番がこなかったわ。
リンカーン/秘密の書
原題:ABRAHAM LINCOLN: VAMPIRE HUNTER
監督・製作:ティムール・ベクマンベトフ
製作:ティム・バートン、ジム・レムリー
製作総指揮:ミシェル・ウォルコフ、ジョン・J・ケリー、サイモン・キンバーグ、セス・グレアム=スミス
原作・脚本:セス・グレアム=スミス『ヴァンパイアハンター・リンカーン』(新書館刊)
脚本:サイモン・キンバーグ
衣装デザイン:カルロ・ポッジョーリ、ヴァルヴァーラ・アヴジューシコ
編集:ウィリアム・ホイ
音楽:ヘンリー・ジャックマン
上映時間:105分
出演: ベンジャミン・ウォーカー、ドミニク・クーパー、アンソニー・マッキー、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ルーファス・シーウェル、マートン・ソーカス、ジミ・シンプソン、ジョゼフ・マウル、ロビン・マクリーヴィー、エリン・ワッツ、ジョン・ロスマン、キャメロン・M・ブラウン、アラン・テュディック、他
開拓農民の家に生まれ育ったリンカーン(ベンジャミン・ウォーカー)は、最愛の母を死にいたらしめた地元の名士、ジャック・バーツ(マートン・ソーカス)を少年時代から憎んでいた。だが富豪の青年ヘンリー・スタージス(ドミニク・クーパー)から、バーツが強大な権力を持つヴァンパイアであることを教えられ、リンカーンは驚愕する。ヘンリーは、ヴァンパイアたちがいかにアメリカ社会に溶け込んでいるかを話し、「彼らを殺すハンターにならないか」とリンカーンに持ちかける。復讐の決意を新たにしたリンカーンは、少年時代から使い慣れた斧をハンターの武器として選択。ヘンリーの下でトレーニングを積み、戦いのテクニックを身につけていく。1837年、ハンターとして独り立ちしたリンカーンは、イリノイ州スプリングフィールドに移住。昼間はジョシュア・スピード(ジミ・シンプソン)の雑貨店に勤めながら、夜ごと“狩り”をする生活を始める。その二重生活の中で、メアリー(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)と恋に落ちるリンカーン。さらに幼なじみのウィル(アンソニー・マッキー)と再会して友情を温め直し、やがてリンカーンはメアリーと結婚する……。ヴァンパイアの首領アダム(ルーファス・シーウェル)は、腹心のヴァドマ(エリン・ワッソン)の報告から、リンカーンがバーツを殺したことを知り、ウィルを囮に使い、自身のプランテーションにリンカーンをおびき寄せる。そこでリンカーンは、奴隷たちがヴァンパイアの食事として供される光景を目撃、斧一本でウィルを救い出すが、ヴァンパイアを滅ぼすには彼らの食料供給の隠れ蓑になっている奴隷制度を廃止しなければならないと考える。リンカーンは、奴隷解放運動の推進役として政治家の道を歩み出し、やがて大統領に就任、斧を封印してホワイトハウスの住人となる。ほどなくして、南北戦争が勃発、南軍の影にヴァンパイアの存在を感じたリンカーンは、北軍の勝利の日まで戦い抜こうと決意するのだった……。
公式サイト
さすがに、アクションシーンは手が込んでるようです。
速すぎて、なんやようわからんとこも多かった。
カーチェイスならぬ馬たちの暴走で、面白いシーンがありましたが、なんやようわからんというのも否めない。
小さい頃、地元の名士ジャック・バーツに母親を殺され、彼を憎んでいた。
大人になって復讐をしようとしたが、彼は死ななかった。ヴァンパイアだったから。そして世の中には、たくさんのヴァンパイアが存在し、支配を企んでいることを知る。
そこで、絶体絶命の時にヘンリーという青年に助けられ、ヴァンパイア・ハンターとして仕込まれる。銃より銀の斧のね。
てな冒頭でしたな。
スピルバーグの正統派切り口のリンカーンを観る前で、私の場合はよかったと思う。
知識が邪魔をするかもしれない。リンカーンは、教科書で習ったくらいでそんなに興味もなかったし(笑)。歴史上の人物というのは、私の尺度ではどうも写真があるかで妄想度が違ってくるようだ。写真がない人っていうのは、かなり妄想度が激しくてもOKかもしれない。まぁ、人にもよるけどねぇ。
リンカーン役のベンジャミン・ウォーカーって、地味〜とポスターを観て思った。なんかリーアム・ニーソンに似た感じだなぁっとも思ってたわけ。出演作みたら、リーアムさんのキンゼイ・レポートで彼の若い頃の役をやってた。南北戦争あたりの老けをいれた感じは、よう似てると思ったわ。背が高いし、派手なアクションがやはり映えます。
メアリー・トッドとの結婚のいきさつもありました。
気が強いかかあ天下のとこは、ちゃんとそうでした。
弱音をリンカーンが吐いたら、尻を叩くって感じ?
奴隷と人種差別については、少々ねじこみっぽいようなとこもあるし、政治への関心というのも薄いかな。
このリンカーンは、ヴァンパイア撲滅の方が、実のとこは強いんですよ(笑)
そんなんだからか、大統領になるまでのとこらへんは結構すっ飛ばしでしたねぇ。
へぇーそこまでは、リンカーンをアダムは野放しにしてたんだ〜みたいに思っちゃうけど、南北戦争に絡めたいんだろうし、まぁいいか〜。
アダムは、ヴァンパイアの始祖らしくって、人類の支配を目論んでいる。ルーファスさんは、こういう役が似合う。
ここのヴァンパイアの特徴は、日光にたいしては日焼け止めとサングラスで対応できるようです。十字架とニンニクは関係ないみたいで、銀に弱い。お酒も飲むみたい。お風呂も入ってHも出来るようです。
おっと、ゾンビに続いてやっぱりヴァンパイア分析も欠かせません。
姿を消せるヴァンパイアもおり、動きはかなり速い。
ヘンリーは、リンカーンにヴァンパイア情報も授け、狩りをさせていたけれど、彼も実はアダムに人生を狂わされ、憎んでいるから。でも、ヴァンパイア同士は殺し合いが出来なくって、リンカーンをサポートしてたっつうわけだ。
ほんなら、彼はどうやってお食事しているかというと、悪人の血でまかなってたみたいです。大変やねぇ。
とっととーと話が進むわ、アクションは早送りとコマ送りやスローモーションやわで、てんやわんや(爆)
リンカーンの腹心には、幼なじみの黒人のウィルと弁護士の勉強に街に出たときに下宿と仕事をさせてくれたスピード。彼らは、いずれもヴァンパイア・ハンターであるリンカーンの別の顔を知っている。弁護士の勉強をしてたとこはあんまりなかったねぇ。
クライマックスは列車と焼け落ちる橋でのアダムとの対峙でしょうね。
そこにいくまでに、リンカーンの息子の殺害で追い詰められていくし、メアリーとの葛藤もちょっとだけあったような。あんまり伝わらなかったけどさ。
直接リンカーンが参戦していない南北戦争は、ちょいしょぼかったが、列車のシーンがおおがかりだしな。
ちゃんと人民の人民による〜(government of the people, by the people, for the people)はありやした。
Now!Now!Now!はなかったけどね。(スピ版予告でかなりインパクトでした。)
リンカーンは、結構よく似た雰囲気になってましたねぇ。
彼の顔の感じが薄いのに、脇は濃い顔の人ばっかでしたなぁ。
ラストは、暗殺直前のヘンリーとの会話ですが、永遠の命はいらんといったしりから伝説になっちゃいましたな。
ワイヤーアクションは、目新しくなくなったせいもあるし、飽きちゃったなぁ。世間もそうなのか、減りましたよね。
娯楽映画としては、まぁまぁかなぁ。
あんまり考えないで済んだんで、気楽でしたわよ。
これ、公開時は3Dだったんだね。斧とか色々とんでくるのは楽しかったんじゃないかな。ホラーと3Dは相性いいと思います。