あら、また三池監督作品を映画館で観ちゃったわ!
当初は観る計画には、入ってなかったんですが、上手く時間の調整が出来なくて浮上した。結果、まぁよかったかなと思ってます。
大沢たかお&松嶋菜々子はカッコイイ。藤原竜也は、この上なくクズの役どころ(楽しそうですけどね)。原作は未読です。原作者は、ビー・バップ・ハイスクールの原作者だったんですねぇ。
waranotate1藁の楯 わらのたて
監督:三池崇史   
プロデューサー:北島直明、坂美佐子、前田茂司   
製作指揮:城朋子、ウィリアム・アイアトン   
原作:木内一裕『藁の楯』(講談社文庫刊)
脚本:林民夫   
撮影:北信康   
音楽:遠藤浩二   
主題歌:氷室京介『NORTH OF EDEN』
助監督:渡辺武
上映時間:125分
出演:大沢たかお、松嶋菜々子、藤原竜也、岸谷五朗、伊武雅刀、永山絢斗、山崎努、余貴美子、他
7歳の幼女が惨殺される事件が発生。8年前に少女暴行殺人事件を起こし出所したばかりの清丸国秀(藤原竜也)に容疑がかかり、警察による捜査が行われるが、一向に清丸の足取りは掴めずにいた。事件から3ヶ月後、事態が大きく変わる。殺された幼女の祖父・蜷川隆興(山崎努)は政財界を意のままに動かす大物で、彼が大手新聞3紙に、清丸を殺した者に10億円支払うとの全面広告を打ち出した。この前代未聞の広告を見た国民は一気に殺気立ち、身の危険を感じた清丸が福岡県警に自首。東京の警視庁まで清丸の身柄を護送する最中に彼の身を守るために、生え抜きのSP5名が配置された。いつ、どこで、誰が襲撃してくるかわからない極限の緊張状態の中、護送が始まる……。
公式サイト

邦画は、映画館ではあまり観ないのですが、今年も三池さんかいっ。と、自分でツッコミを入れたくなります。(去年は2本・両方三池作品「愛と誠」「悪の教典」)よっぽどファンなのね、と言われても仕方ないほどだわ(笑)映画館での相性がいいだけだと思います…。今年の邦画は、既に「脳男」を観てますけどね。
まぁ、何にせよ、「変なヤツ」が出てくるのが好きと言えばそれだけです。
waranotate710億か…。正直、欲しいですね。1億でもいい。1千万でも…。
警視庁警備部SP銘苅一基、白岩篤子は、奥村武、神箸正貴、関谷賢示とともに、少女暴行殺人犯の清丸国秀の護送に駆り出されるのは衆知でしょう。(予告をバンバンしてますから)
清丸は、8年前にも同じような犯罪を犯しており、DNA鑑定ですぐに彼と特定されたもののムショのつてから九州に潜伏をしていた。
しかしながら、被害者の祖父は経済界の重鎮であり、そのカネと力を利用して殺した者に10億円支払うとの全面広告とウェブサイトを出す。
waranotate2このやり方自体、実はリアル感がないんですが、のせられます。
ツッコミどころはありますが、緊張度はなんやかんやと出てくるのでTVの2時間ドラマの枠ではなくなっているかと思います。
パトカーの行列は、邦画としては目新しい。高速での爆発やらもありますが、アクション系洋画を見慣れている人にはさほど刺激はない(爆)
waranotate3SPチームもそれぞれが疑心暗鬼になってしまうし、一般人の暴走よりも訓練を受け武器を持った警察など(機動隊etc.)の方が、より恐ろしいのも日本ならではかもしれない。
清丸の異常性については、意外と情報が少なく「十三人の刺客」の殿のご乱心のようなシーンも期待していたんだけどなかったなぁ。被害者が少女という点もあるかもねぇ。異常に走る要因としての背景もなく、清丸についての描写への不満はちらっとみた情報サイトのコメなんかにもあったけど、ここはそれに絞ってないとみなす方がいいのかな。
waranotate8大沢たかおの銘苅一基の背景に関しては、多く語られる。再犯の飲酒運転+無免許の加害者による事故で、妊娠中の妻を亡くしており、「再犯」の加害者にはどうしようもない想いが流れているはずなのだが、極めて冷静にクズの盾を貫こうとしている。ほんでもって、冷静だった銘苅が壊れていくのを待ってましたねぇ。
菜々子さんは、男であろうとしたという記事のごとく、颯爽としているし、背もあるので本当にそれらしいんですよね。「SP」の真木よう子さんより、それらしかったかも。清丸には、おばさん扱いされてましたけど。(少女趣味だしねぇ)菜々子さん、おばさんくさいって…。きれいな人がけなされているのも、悪い気がしない性悪おばさんな私がいます(爆)
waranotate4税金のダダ使いのパトカー行列の予定を変更し、新幹線での連行→車による連行とロードムービーの要素はあるが、観光地映しの要素はほとんどない。(だって海外ロケ多いもん)
なぜに居場所が、GPSのごとくばれるのかというのは、microchipだったとはねぇ。この点が一番みんなを不安にしてましたもん。
行く先々で出くわす不審人物たちの存在が、緊張度をあげている。それに加えて、メンバーへの疑心がつくから。
waranotate5やたら、血の気の多い若手の神箸正貴(永山絢斗)は、少女の遺体をみているからこその正義感というのが判明したと思ったら、殉職というのはかわいそうでした。
そしてもう一人、あの人の殉職は、あっさりやってくれちゃいましたねぇ。その分、憎悪も増しました。
血糊量は、普通のもんよりは多めかもしれないし、残酷な描写もあるんですが、三池さんにしたら控えめな気もしました。(何期待してんねん)
waranotate9蜷川も狂気の人。それに踊らされる大勢の人間。清丸には、余罪はあるでしょうが、それ以上に人が死にました。
そして、その死んだ人にも家族や大切に思う人がいるであろう。その辺りを、暗に匂わしてはいたのはよかったと思う。
余貴美子さんのタク運ちゃんは、一瞬で踊らされていないとわかりホッとしたのを覚えています。
そうきたかっの結末でしたが、エンディングラストはいらんかったなぁ。匂わしておけばよかったのよ。まぁ、反省してない清丸くんは、あってよかったけどね。
ツッコミどころは多いですが、ノリで緊張させられますし、エンタメ映画としては上等だわっと思います。
人間の欲っていうのは、業だわね。
広告なんて、欲を刺激だもんね。今日も、なんやかんや前売り券を買ってしまいました…。無駄にしないことを祈って下さると嬉しいです(笑)