実 験

眼を閉じてまぶたの目尻側に両手の人さし指を当てそっと圧迫すると、何も見えない暗闇の中から、赤や緑の幾何学模様の流れが出現しだし、放射状に溢れたり、星雲のような渦巻が遠くから近付いて来たりするのを見ることが出来るのだけれど、そこに見える確かな映像は現実には存在しない、実体のない色と形をしている。
人は物を見て、記憶、あるいは認識するのに、その対象を分解して記録することが分かっているけれど、それらの証拠をそんな方法で見ることが出来る。
それは、観念は抽象で出来ているということの証拠でもある。