日本の「リベラル」はリベラルじゃないタダの「反日左翼」

悪意ある国に囲まれて、危機迫る日本。元通信社編集委員のジャーナリストの読書感想、国際関係・憲法・マスメディアなどについての草莽のコラムです。

【書評―中国】

◎日本が危ない! 一帯一路の罠 ―マスコミが報道しない中国の世界戦略★2019年1月発売【書評】

宮崎正弘著
ハート出版刊
2019年1月発売

【推薦度】★★★

 再読。中国通の著者が、現地取材などを基に、中国が押し進める「一帯一路」と受け入れ側であるアジアなど世界各地での動向を解説し、警鐘を鳴らした本。中国の国内矛盾が激化し、「世界の工場」「世界の市場」だった中国は、やがて「世界のゴミ箱」になると予測している。

 アジアでは各国で反中運動が広がり、一帯一路は蜃気楼の夢に終わるというのが結論。そもそもが「過剰在庫と失業の輸出」目的だったこの計画、すでにあちこちで計画が頓挫あるいは工事が大幅遅滞したり、スリランカの例で見られるように、究極の狙いは、当該国が借金を返せないと分かると港湾などの担保を取り上げる新植民地主義と断定。さらには、ジブチでの軍事基地建設のような事態が発生しているのに、日本の主要メディアはこうした事実や南太平洋で始まった対中国との戦いなどをほとんど取り上げないので、現実を知る上で役立つ一冊だ。

 米中冷戦突入で、日本にすり寄ってきた中国の働きかけで、日本の経済界は一帯一路に前のめりになっているようだが、こうした事実を承知した上での判断なのだろうか。日本政府の一帯一路協力にしても実際は中国に受け入れ不能な付帯条件付きだというのに、何とも愚かではないか。

 
◎AI監視社会・中国の恐怖=宮崎正弘著★2018年11月発売[書評]
     http://blog.livedoor.jp/kawa1948-syohyou/archives/55171522.html

◎ODA幻想=対中国政策の大失態―古森義久著★2019年10月発売【書評】

古森義久著
海竜社
2019年10月発売


【推薦度】★★★★


 2018年10月、日本政府が40年近く計3兆6千億円の公費の投入した中国への政府開発援助(ODA)の終わりを宣言した。しかし、これが何をもたらしたのか、その事後検証がまったく見られないために、国際ジャーナリストの著者がその結果をまとめたもの。著者には2002年にPHP新書で発刊された「ODA再考)があるが、その続編といもいうべきものだろう。


 「中国ODAは戦後最大級の大失態」というのが本書の結論だ。「日中友好」をうたい、中国への経済援助として長く続けられてきたが、内実は中国人民に日本の資金・技術供与が認知も感謝もされないばかりか、軍事面では日本からの資金が中国政府に軍拡の余裕を与えただけでなく、日本の援助でできた空港や鉄道、高速道路の軍事的価値の高さを中国軍幹部は堂々と論文で発表していたという。


 中国政府がODAのために対日友好を増した証拠は皆無であり、逆にODAが巨額になった1990年代をみても、「抗日」の名の下に日本への敵意を自国民にあおる共産党政権の宣伝や教育は激しかったと論じている。


 また、その中国がいまや国際規範に背を向けて覇権を広げ、日本の領土をも脅かす異形の強大国家となり、日本の対中ODAはそんな覇権志向強国の出現に寄与したと指摘する。


 かってレーニンは「資本家は自分の首を絞めるロープまで売る」と広言したが、日本国民は血税で自国への軍事脅威となるモンスターを育てた愚か者ということになる。


 それにしても中国へのODAについては、ほとんどのメディアも取り上げないことから、国民はその実態を知らされていない。真逆の結果を生んだのは何故か、日本政府も「総括」をして、その結果を国民に明らかにすべきではないかと思う。米国は「関与政策」の失敗を潔く認め、対中外交を劇的に転換したではないか。


 とにかく、外務省のODAについての姿勢は「でたらめ、無責任の歴史」ということがよく分かる書である。

◎北京が太平洋の覇権を握れない理由=兵頭二十八著★2012年9月発売【書評】

兵頭二十八著 
草思社
2012年9月発売


【推薦度】★★★★


 再読。ユニークな兵学者として知られる著者の前作「日本人が知らない軍事学の常識」の応用編で、米中戦争のシミュレーションが中心。サイバー戦、宇宙戦、航空戦、機雷戦、陸戦とエスカレートするが、中国軍は、海・空・陸の全局面で惨敗するというのが結論。要するに、各種兵器の質の差もあるが、これらをシステムとして統合的に運用する能力や情報力、多重性で米国が圧倒的に優れているということ。兵器の信頼性、訓練の練度も勘案すれば、納得いく結論だ。ただ、米国は中国の核兵器を侮り、懼れないとも指摘している。


 尖閣については、日本の施政権下であることを示すために、廃品の74式戦車を地中に埋めて沿岸砲台とすることを構想。外国同士の領土係争に首を突っ込まない米国を無理にでも戦場に引きずり込むべきだとする。


 このほか、日本の早期警戒システムの問題点についても指摘、OTHレーダーの有用性を指摘している。


  ◎北京は太平洋の覇権を握れるか=想定・絶東米中戦争―兵頭二十八著★2012年9月発売【書評】
     http://blog.livedoor.jp/kawa1948-syohyou/archives/20295223.html
◎日本と中国、もし戦わば=中国の野望を阻止する「新・日本防衛論」―樋口譲次編【書評】      http://blog.livedoor.jp/kawa1948-syohyou/archives/51679593.html
◎米中戦争=そのとき日本は―渡部悦和著【書評】
          http://blog.livedoor.jp/kawa1948-syohyou/archives/50794538.html
◎米軍と人民解放軍=米国防総省の対中戦略―布施哲著【書評】
          http://blog.livedoor.jp/kawa1948-syohyou/archives/50542829.html
◎巡航ミサイル1000億円で中国も北朝鮮も怖くない=北村淳著【書評】
          http://blog.livedoor.jp/kawa1948-syohyou/archives/44666854.html
◎こんなに弱い中国人民解放軍=兵頭二十八著【書評】
        http://blog.livedoor.jp/kawa1948-syohyou/archives/44622635.html
◎中国人民解放軍の実力=塩沢英一著【書評】
        http://blog.livedoor.jp/kawa1948-syohyou/archives/43999710.html
◎中国の核戦力に日本は屈服する=伊藤貫著
       http://blog.livedoor.jp/kawa1948-syohyou/archives/1921441.html

◎米中新冷戦の正体=脱中国で日本再生―馬渕睦夫、河添恵子著★2019/年7月発売【書評】

馬渕睦夫、河添恵子著
ワニブックス刊
2019年7月発売


【推薦度】★★★


  元駐ウクライナ兼モルドバ大使で、独自の視点から国際政治を論じている馬淵睦夫氏と長年に渡り中国研究に取り組んでいるノンフィクション作家の河添恵子さんが、米中冷戦や過去の米中関係、トランプ米政権などについて語った対談本。


    馬淵氏は、国際金融資本の「ディープ・ステート(影の国家)」がこの100年の間に多くの戦争を引き起こして経済的利益を得ながら多大なる犠牲者を出し、人類の精神性と各国の文化を破壊してきたと持論を展開。直面する今ある危機について警鐘を鳴らしている。一方の河添氏は、中国共産党幹部とディープ・ステートの裏のつながりなどを語り、あまり知られていないことだけに興味深かった。


 中国の習近平が越えてはならない一線を越えたために、本来は対立関係にあるトランプとディープ・ステートの利害が一致して、米国は国を挙げて中国たたきを行っているという。日本は、中途半端な立ち位置ではあってはならず、勝利者となりそうな米国サイドに立つのが賢明な選択だろう。


 ◎豹変した中国人がアメリカをボロボロにした=河添恵子著[書評]
      http://blog.livedoor.jp/kawa1948-syohyou/archives/49488766.html
 ◎中国人の世界乗っ取り計画=河添恵子著【書評】
      http://blog.livedoor.jp/kawa1948-syohyou/archives/42796276.html

◎GAFA vs.中国=世界支配は「石油」から「ビッグデータ」に大転換した―渡邉哲也著★2018年11月発売【書評】

 渡邉哲也著
ビジネス社刊
2018年11月発売

【推薦度】★★★


 世界市場を制覇する巨大プラットフォーマーのGAFA(グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン)と中国のビッグデータ争奪戦が始まったという趣旨の刺激的な題名だったので購読したが、それに関する部分はあまりなく、GAFAに対する各国の規制の動きや、米中貿易戦争の動向、その中で日本が生き抜く道などを提言した本。


 日本に進出している中国のアリペイは今のところ中国人観光客限定使用だが、このままだと将来的には日本人の個人情報が中国に筒抜けになる恐れもあることを例に挙げて、日本国内のデータをGAFAや中国から守る対策のの必要性を訴えている。
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