日経平均採用の選定ルールを見ると、未採用銘柄の内もっとも売買代金の多い任天堂は採用されそうなのですが、全く採用されていないというのが日経平均入れ替えの難しい所です。このルールはあてにならないような気がします。
  日経平均225銘柄は、「技術」「金融」「消費」「素材」「資本財・その他」「運輸・公共」の6つのセクターに分かれており、このバランスが採用除外に影響するようです。
 選定ルールによれば、東証一部銘柄のうち、市場流動性上位450社を「高流動性銘柄群」として選び各セクターの数を調べます。その1/2が各セクターの妥当数とするようです。しかし流動性の高い銘柄450を東証一部上場企業から選ぶのは時間が掛かり私には不可能です。

よい考えをパクることにしました! 
(文章もパクってますが、オマージュです。お許しください。)J Coffee氏が書いた通りの日経500種銘柄の各セクター分布及び、当時は無かったJPX400銘柄の各セクター分布を調べ代用し、日経平均の妥当数を計算したいと思います。

 日経500種は流動性と時価総額で選定されており、基本的には流動性及び時価総額が高いものが採用されます。流動性が低い銘柄は除外されるため、日経平均の採用基準に近いものがあります。

 JPX400は採用基準に流動性はカウントされませんが、投資対象としてETFや投信としてソコソコ人気があり、採用されると流動性が高まります。日経平均採用候補に挙がる銘柄の殆どはJPX400採用銘柄です。JPX400先物が2014年に上市して一年後以降、2019年2月現在JPX400未採用で日経平均に新規採用されたのは日本郵政のみです。あのZOZOが日経平均採用候補として騒がれるのも、JPX400採用されており高流動性銘柄としてカウントされているのでしょう。


2018/2現在 JPX400銘柄より NK500の銘柄より 日経平均銘柄数
技術 58.6 51.8 57
金融 19.7 24.3 21
消費 41.7 45.5 33
素材 49.1 48.6 59
資本財他 40.0 35.6 35
運輸公共 15.8 19.4 20
225.0 225.0 225

NIKKEINET及びウィキペディアを参考に作成しました。

JPX400とNK500で大きく違う部分が出るかと思っていましたが、JPX400とNK500でそこまで差がありませんでした。気づいた点を書くと、
①セクターバランスを考えると、一番採用されやすいのは消費セクターで、一番除外されやすいのは素材セクターであること。(結局、J Coffee氏が同様の分析を行った10年以上前と同じ傾向かつ同じような過不足数です!)
②技術セクターはJPX400基準だと問題ないセクター数だが、NK500だと過剰。私は今現在ではJPX400のほうが実際の高流動性銘柄450に近いと考える。理由は大証銘柄の取り扱い。
③運輸公共はROEが高くない為JPX400に嫌われてる可能性がある。また、建設が多くて、任天堂という代表銘柄がある資本財他は近年の業績が物を言っており、JPX400に好かれているともいえる。

 JPX400は毎年30銘柄近くが入れ替わるため、来年になれば傾向は変わると思いますが今のところNK500と結論は同じです。10年前と変わらず、やっぱり消費セクターは日経平均採用候補ということなのでしょう。