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弁護士川井信之の企業法務(ビジネス・ロー)ノート

東京・銀座の弁護士が、会社法など、企業法務に関する話題を中心に情報発信するブログです。

          
30 4月

[本ブログにお越し頂いた方へのご挨拶・ご連絡先]


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 本ブログにお越し頂きまして、誠にありがとうございます。弁護士の川井信之と申します。東京・銀座で弁護士をしております。
 本ブログでは、法律関係(主にビジネス法が多いですが、余り厳密には考えていません)の法改正、裁判例、ニュースのご紹介と、それらについての私なりのささやかな整理とコメントを皆様にご提供させて頂いております。

 [ご連絡先] (メールでのご連絡が一番確実かと存じます)
 〒104-0061 東京都中央区銀座7丁目15番11号 銀座セブンビルディング9階
 川井総合法律事務所 弁護士・ニューヨーク州弁護士 川井 信之
 TEL:03-6226-4133(代表) 
 事務所ホームページ(ウェブサイト):
http://www.kawailaw-japan.com/
 事務所Facebookページ:https://www.facebook.com/kawailawjapan  
 メールでのご連絡先: info(a)kawailaw-japan.com (「(a)」を「@」に変換の上、ご送信下さい。)

 「得意分野・積極対応分野の業務ご案内」:
 http://blog.livedoor.jp/kawailawjapan/archives/8753834.html

 「私の経歴書」(前編):
 http://blog.livedoor.jp/kawailawjapan/archives/8062717.html
 「私の経歴書」(中)(作成中):
 
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※各種法律相談のご依頼(中小企業、ベンチャー企業、地方企業、個人の方からのご相談も大歓迎です)、および講演・執筆のご依頼は、上記の電話番号またはメールアドレスにご連絡下さい。上記メールアドレスに頂いたメールの内容は、私川井にて全て拝見させて頂いております。

(※本ブログの各記事に頂いたコメントは、承認制とさせて頂いております。何卒ご了承下さい。)

* * * *

(当事務所専用ウェブサイトのご紹介)

[東京・銀座の弁護士によるビジネスパーソンのための夜間法律相談(離婚・男女問題・労働問題ほか)サービス]
 
http://biz-yakan.jimdo.com/
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東京・銀座の弁護士による、中小企業・ベンチャー企業のための法律相談・顧問弁護士サービス]
 
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27 4月

株主総会における「サクラ質問」は、どこまで許容されるのか?(試論)(作成中)


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1.
 さて、1ヶ月半ほど前に、株主総会における、社員株主によるいわゆる「サクラ質問」によって一般株主の総会での質問権や株主権が侵害されたとして、株主から提訴された株主総会決議取消訴訟に関する東京地裁判決(東京地裁平成28年12月15日判決)を、本ブログ記事で紹介させて頂きました。
 http://blog.livedoor.jp/kawailawjapan/archives/8781411.html

 そのブログ記事は、会計・税務系の雑誌である「週刊T&Amaster」の2017年3月6日号の40~41頁に載っていた短い判例紹介記事に依拠して書きましたので、判決の内容が余り正確には理解できていなかったのですが、その後、この判決について、以下の法律雑誌の記事に接した結果、現在では、この判決について、もう少し正確な内容を理解できる状況に至っております。

・旬刊商事法務2125号(2017年2月15日号)のNEWS欄の判例紹介記事(同号58~59頁)
・旬刊商事法務2129号(2017年3月25日号)の新商事判例便覧(同号53頁)
・Business Law Journal 2017年6月号の、本村健弁護士ほか執筆による「フジメディアHD事件に見る株主総会運営の最新の留意点 従業員株主による質問判例解説記事(同号62頁以下)

(ただ、残念ながら判決文そのものを読む事はまだできていないので、詳しい事実関係や判示内容には未だによく分からないところが残っていますが・・・。)

 そこで、以上の各解説記事に記載された情報をベースに、いわゆる「サクラ質問」というものがどこまで許容されるものなのか、について考えてみました。

2.
 この「サクラ質問」の法的な許容性については、①「目的」(目的の正当性・合理性)と②「手段」(手段の相当性)の2つの側面から検討するのが良いのではないか、と考えております。

(1)
 第1に、サクラ質問の「目的」(目的の正当性・合理性)についてです。
 サクラ質問は、どのような目的で行われるのでしょうか。そして、どのような目的ならば正当で合理的なものと言えるのでしょうか。

 まず、サクラ質問の「目的」として考えられるのは、以下のようなものでしょうか(その合理性の有無は別として)。

① 株主総会で、一般株主が質問をしやすい雰囲気を醸成するための「呼び水」として
② 不祥事や業績不振の時に、一般株主から厳しい質問が次々と出て、総会の時間が長くなったり、総会の雰囲気が悪くなったり、動議が出るなどといった事態になるのを避けるため(最初に1人、または何人かが「サクラ質問」をすれば、総会の雰囲気が厳しくなったり、一般株主から厳しい質問が出ることを防げるのでは、との考えから)。
③ 一部の特定の株主が、会社の総会運営方針とは必ずしも合致しない行動や質問・発言等をすることが想定されるため、そうした株主の行動を一定程度制限しようとの考えから。

 上記の①~③といった目的は、その是非は別として、「サクラ質問」を実施したいと思う会社さんであれば、そのどれか(または複数)を目的として考えているケースがほとんどだとは思います。
 もちろん、正面切って、こうした目的が「サクラ質問」を直ちに「全く問題ない」と言えるかは、なかなか難しいかもしれませんが、だからといって、上記①~③の目的があったからと言って、そうした目的のもとに行われた「サクラ質問」が、直ちに問題である、違法である、とまでは言えないのかなあ、と思っております。それらの目的を達成するための手段が相当性があるかどうか、というところで、最終的には決まってくるのかなあ、と思います。
(もちろん、上記①~③のうち③は、目的自体が必ずしも正当とまでは言い難いのではないか(そうした一部の株主が、明らかに違法な行為を総会等でするのであればともかく)という気もいたしますので、③の場合には、①や②より、手段の正当性が厳しくチェックされる可能性はあるかもしれません。また、個々の事例では、①~③のうち複数の目的をもって行うケースも多いとは思います。)

(2)
 次に、「手段」(の相当性)です。

 「手段」の相当性は、「サクラ質問」の数、内容、方法等が、「目的」を達成するために相当な範囲内のものか、という観点から検討することとなりますが、その際に重要な視点となるのが、「一般株主の総会での質問権や株主権が(実質的に)侵害されていないか否か」という点だと思います。

 この点から考えますと、例えば上記(1)の①・②の目的の場合には、「サクラ質問」というものは、原則として1~2問程度であれば十分であり、5問や6問、あるいはそれ以上の「サクラ質問」が必要となる場合というのは、通常は余り考えにくいのではないかと思います。
 また、上記(1)③の場合でも、「サクラ質問」が何個でも許容されると考えるのは難しく、5問や6問、あるいはそれ以上の「サクラ質問」が必要となる場合というのは、こちらも通常は余り考えにくいように思われます。


(なお、もちろん、当該会社における出席株主数や株主の構成、例年の総会の運営状況等といった個別具体的な事情によって、どの程度の「サクラ質問」が通常許容されるかについては異なってきますので、一般的・統一的な数値基準を設けるのは困難だとは思います。したがって、上記の具体的な個数の数値も、あくまで感覚的な数値であり、状況によって変わりうることになるものと思いますし、そうした数値を超過した場合に、直ちに違法となったり、総会決議取消事由となる、ということにもならないものと思います。)

 この点、例え「サクラ質問」の数が多くても、(以下、続きます)

* * * *

 シンプルに書こうと思ったら、結構長くなりそうですので、一旦ここまでにします・・・。(つづく)

26 4月

Business Law Journal 2017年6月号の特集「取締役会運営これからのスタンダード」を読んで(雑感)


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 さて、Business Law Journalの最新号(2017年5月号)の特集「取締役会運営これからのスタンダード」、ザッと読み終えました。
 いや~、もの凄く読み応えのある特集記事で、大変面白く、かつ参考になりました。

 大杉謙一先生、松田千恵子氏のインタビュー記事はとても納得感のあるものでしたし(特に、大杉先生の御発言は、他で引用したくなるような「キーワード・キーフレーズ」が満載でした)、柴田堅太郎先生のご執筆によるCGシステムガイドラインの解説は、ガイドラインの特徴とポイントを端的に示した上で、ガイドラインを各企業が落とし込むうえでどのような点に留意すべきかについての御自身の見解をわかりやすく示しておられたのが印象的でした。

 そして、今回の特集で最も圧巻だったのは、特集中の「事務局担当者から見た取締役会運営の現在とこれから」というテーマでの、企業の事務局担当者(匿名)5名の対談形式でのコメント記事(「クロストーク」というコーナー)でしたね。
 「コーポレートガバナンス改革への対応」「取締役会運営の実務」「社外役員対応ほか」
という3つのセクションに分けてコメントが掲載されていましたが、取締役会の運営やCGコード対応についてそれぞれの企業や事務局がどう考えているか、どう実施しているかについての本音ベースのコメントが非常に詳細かつ赤裸々に書かれていて、非常に参考になりました。
 CGコードや取締役会運営についてここまでぶっちゃけて実情を垣間見ることができる記事って、私には見たことがないですね。こういう形式の記事は、BLJさんは以前から本当にお作りになるのが上手くて凄いなと思っているのですが、今回も圧巻の出来で、舌を巻きました(って、私は別に雑誌編集者ではないのですが(笑))。いやはや、さすがBLJさんです。
 
 ということで、今回のこの特集は、ガバナンス関係者、取締役会運営事務局の御担当者の皆様は、是非お読みになることをお薦めしたいですね。

* * * *

 で、こうした切れ味の良い特集を読んだ上で、なお思ってしまったことは、「やはり、ガバナンスはトップの意識次第である」という、随分昔から言われている事実だったりしました・・・。(もちろん、思ったことはそれだけではありませんが、思ったことのうちの重要な1つは、それでした。)
 でも、それは本当のことで、いつの時代でも変わらない普遍的な事なのかもしれません。
 ただ、これからのガバナンス改革で考えなければいけないのは、「『ガバナンスについて意識の高い経営者』は、一代限りだったり属人的なものではなく、経営者が変わっても連綿と続いていかなければ本来はいけないはずである。そのためにどうすべきか。」ということなのかなあ、という気がしております。

 それでは、本日はこんなところで・・・。

24 4月

解任された取締役について会社法339条2項の「正当な理由」の有無と損害賠償の範囲が争いになった裁判例(東京地判平29.1.26)


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 さて、本日は、会社法関連の下級審裁判例のご紹介です。

 ご紹介する裁判例は、東京地裁(民事第8部)平成29年1月26日判決(金融・商事判例1514号(2017年4月15日号)43頁)です。


1.当事者

・X:Y2の代表取締役であった者。Y2の臨時株主総会で、Y2の取締役を任期途中で解任された。

・Y1:監査法人。いわゆる「ビッグ4」の1つであるZが運営するグループのメンバーファーム。Y2の完全親会社。

・Y2:経営・経理・財務に関する指導・助言業務等を目的とする株式会社で、Zグループのメンバーファームの1つ。事業年度は毎年7月1日から翌年6月30日まで。


2.事案の概要

(1)
 Y2は、Xとの間で、平成23年12月、委任契約(「本件委任契約」)を締結した。
 本件委任契約には、大要、以下の内容の規定があった。

① Y2はXに対し、Y2の代表取締役への就任を委託し、Xはこれを承諾した。

② XのY2への最初の就任期間は、平成24年1月1日(中略)から2年間とする。なお、本件委任契約は、2年経過後に、両者間で更新を協議する。

③ 上記2年の期間中、Y2はXに報酬として年間3600万円を支払う。

④ 上記2年の期間中、XがY2の業績向上に格別の寄与をしたと認められる場合、両者で協議の上、追加的報酬の支給を決議する。

⑤ 本件委任契約の解除によらずにXがY2の取締役を退任する場合、Y2はXに対し、以下の定めに従って退職一時金を支払う。
(ア)同契約締結日より5年を経過した日以降に退任する場合・・・1億5000万円
(イ)同契約締結日より5年未満でY2の都合により退任する場合・・・同上。
(ウ)同契約締結日より5年未満でXの都合により退任する場合・・・3000万円に在任年数を乗じて算出された金額(在任年数は、1年未満の端数月は切り捨て)。


(2)
 Xは、平成24年1月1日、Y2の取締役及び代表取締役に就任。
 Xは、平成26年9月10日、Y2の取締役及び代表取締役に重任。

(3)
 Xは、平成27年4月1日、Y2の臨時株主総会の決議により、Y2の取締役から解任された。

(4)
 そこで、Xは、Y2およびY1に対して、訴え提起。
 Y2に対しては、正当な理由がないのに取締役を解任されたとして、残任期分の取締役報酬相当額6300万円、追加報酬相当額1億円、役員賞与相当額4500万円、退職一時金相当額1億5000万円および弁護士費用相当額約1587万円の、合計約3億3300万円の損害賠償を求めた。
(Y1に対する請求は、裁判所により棄却されていることもあり、説明を割愛。)

(5)
 本件訴訟での主たる争点は、

① 本件解任の正当な理由の有無
② 本件解任による損害の有無及び額

の2点であった。


3.裁判所の判断

(1)争点1(本件解任の正当な理由の有無)について


 ア 規範

 「会社法339条は、1項において株主総会決議による役員解任の自由を保障しつつ、当該役員の任期に対する期待を保護するため、2項において、当該解任に正当な理由がある場合を除き、当該解任がなければ当該役員が残存期間中及び任期終了時に得ていたであろう利益の喪失による損害について、会社に特別の賠償責任(法定責任)を負わせることにより、会社・株主の利益と当該役員の利益の調和を図ったものと解される。
 同項の『正当な理由』の内容も、以上のような会社・株主の利益と当該役員の利益の調和の観点から決せされるべきものであり、具体的には、会社において、当該役員に役員としての職務執行を委ねることができないと判断することもやむを得ない客観的事情があることをいうものと解するのが相当である。」

 イ あてはめ

 Y2側は、Xの解任に「正当な理由」があるとする根拠として、多数の点を主張したが、裁判所は、それらの点は、個々に見ても、総合的に見ても、「正当な理由」にはあたらない、と判断。

(2)争点2(本件解任による損害の有無及び額)について


 ア 「損害」の意義等について

 「会社法339条2項の『損害』とは、当該解任がなければ当該役員が残存期間中及び任期終了時に得ていたであろう利益の喪失による損害をいうものと解されることは、前記(中略)において説示したとおりである。

 この点につき、被告らは、前記(中略)のとおり、会社と取締役との間の委任契約において、会社の解除権及び解除に伴う処理が具体的に規定されているのであれば、かかる規定に従う限り、会社法339条2項において保護すべき取締役の損失(委任契約に基づく期待権の喪失)は生じず、賠償すべき『損害』を観念することもできない旨主張する。しかしながら、会社と取締役との間の委任契約(取締役任用契約)において、会社の無条件の解除権や解除された場合の処理が具体的に規定されたとしても、そのことをもって、当該取締役の任期に対する期待権(中略)が生じないなどと解することはできず、同項の『損害』を観念することができないともいえないから、被告らの上記主張は採用することができない。」

 イ 各損害について

① 残存任期分の役員報酬相当額(請求額6300万円)
 ・・・任期満了日を事実認定し、その日までの残存任期分(17ヶ月と10日)の役員報酬全額である5200万円を損害として認定。

(Xは、自身の任期は本件委任契約上5年間あったのであり、したがって残存任期は21ヶ月だ、と主張したが、裁判所は、Xの任期が5年であったとの事実を認定するに足りる証拠はない、として、Xの主張を排斥。)

② 追加報酬相当額(請求額1億円)
 ・・・裁判所は、上記2(1)④の定めのみによって、Xに具体的な報酬請求権が発生すること解することは困難、と判断し、損害を認めず。

③ 役員賞与相当額(請求額450万円)
 ・・・裁判所は、本件委任契約には賞与の支給に関する規定がないこと等を理由に、Xの主張を認めず。

④ 退職一時金(請求額1億5000万円)
 ・・・本件委任契約に退職一時金に関する規定があり(上記2(1)⑤)、したがって、Xは、本件解任がなければ、任期終了時に1億5000万円の退職一時金を得ていたであろうと認めるのが相当、と裁判所は判断。1億5000万円を損害として認定。

⑤ 弁護士費用(請求額約1587万円)
 ・・・裁判所は、「・・・会社法339条2項の趣旨に徴すると、原告主張の弁護士費用は、『解任がなければ当該役員が残存任期中及び任期終了時に得ていたであろう利益の喪失による損害』には含まれず、同項による補償の対象には含まれないと解するのが相当」と判断し、Xの主張を排斥。

・・・以上、裁判所は、①・④のみ損害として認めた。


4.川井コメント

(1)
 本件訴訟の争点1(本件解任の正当な理由の有無)について、上記3(1)アで引用した、会社法339条第2項の法的性質については、本判決は判例・通説である法定責任説によっておりますので、この点は特に目を引く内容ではありません。
 ただ、裁判例で、ここまで丁寧に会社法339条2項の法的性質を規範定立したものって、最近では余りないかもしれませんね(私が見落としている可能性も、多分にありますが・・・)。
 
(2)
 本件訴訟の争点2(本件解任による損害の有無及び額)について、上記3(2)アで引用した部分のうち太字の箇所については、少し目を引く内容になっておりますね。

 すなわち、上記の太字の箇所の内容からすれば、解任された場合に損害賠償をどうするか、また、その金額や項目について、事前に会社と取締役とで合意していたとしても、その合意は必ずしも適用にはならない、したがって会社法339条2項は任意規定ではなく、強行規定である、と解釈されることになるのでしょうか・・・?
 しかし、上記の太字の箇所がそこまでの趣旨を判示しているかどうかは、余りはっきりしない気がしております。
(裁判所は、上記の損害項目のうち、退職一時金については、事前の当事者間の合意内容をそのまま認め、損害として認定しておりますので、裁判所が事前の当事者間の合意を完全に無視している訳ではないのですが。) 

 本件の判決を見る限り、少なくとも裁判所は、残存任期分の報酬額よりも少ない金額の支払いしか認めない事前合意をしたような場合には、「不足額については期待権を侵害するから支払え」、と認定しそうな気がいたしますが、どうでしょうか・・・。
 
 このあたり、議論の理論的な整理の必要性を感じました。

* * * *

 なお、本件判決は控訴されている、とのことです。
 それでは、本日はこんなところで・・・。
  
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