今週初めに、取締役の1名に対して辞任勧告の決議を取締役会が行ったことを本ブログで記事にした株式会社ゲオですが、今度は、筆頭株主らが臨時株主総会の招集を請求したそうです。本日(7月28日)の日経新聞の朝刊に報道記事が載っておりました。

 会社のHPを見ますと、7月28日付で、「株主による臨時株主総会の招集の請求に関するお知らせ」というプレスリリースが掲載されております。

 同社の筆頭株主の方は個人ですが、この方は、同社の平取締役をされています。
 プレスリリースによりますと、筆頭株主らの方々が総会の目的事項としているのは、「社外取締役5名選任の件」と「定款一部変更の件」だそうです。
 筆頭株主らの方々がこのような請求に至った事情はよくわかりませんが、経営をめぐる意見の相違が背景としてあるのでしょうか・・・。

 なお、少数株主による株主総会招集請求に関する会社法上のルールをここで整理しておきますと、以下のようになります。

・会社法上、公開会社の場合には、総株主の議決権の100分の3(定款でこれを下回る割合の定めがない場合)以上の議決権を6か月(定款でこれを下回る期間の定めがない場合)以上前から引き続き保有する株主は、取締役に対し、株主総会の目的である事項及び招集の理由を示して、株主総会の招集を請求することができます(会社法297条1項)。

・下記①・②のいずれかに該当した場合には、上記の請求をした株主は、裁判所の許可を得て、株主総会を招集することができます(会社法297条4項)。
①上記の請求後、遅滞なく招集の手続が行われない場合
②上記の請求があった日から8週間(定款でこれを下回る期間の定めがない場合)以内の日を株主総会の日とする株主総会の招集の通知が発せられない場合

 株主自身が総会を招集するには、その前提として裁判所の許可を得ることが必要なのですね。もっとも、「裁判所は、少数株主の請求が形式的要件を満たしておれば、権利濫用と認められる場合を除き、許可をしなければならない。単に株主の期待する決議成立の可能性がないとの理由のみで申請を却下することはできない」(江頭憲治郎・会社法〔第3版〕301頁)とされています。

 もちろん、会社が、上記①・②に反しない形で、当該株主が請求した事項に関して株主総会を招集すれば、当該株主が株主総会を招集する必要はなくなりますので、裁判所の許可うんぬんという話も生じませんが・・・。

 本件、今後の動向が注目されるところです。

(2011年8月17日 追記)
 8月8日付会社リリースによりますと、同日の取締役会で、筆頭株主らの請求に応じ、臨時株主総会の招集手続を採ることの決議が可決されたそうです。
 ただし、臨時株主総会の基準日、開催日、議案等の詳細については、決定次第別途お知らせするとのことでした。
 上記内容は、日経新聞の8月9日付朝刊にも掲載されていましたね。

(2011年8月22日 追記)
 8月19日付会社リリースによりますと、同日開催の取締役会で、臨時株主総会に関する基準日、開催日時、付議議案などが決議されたそうです。
 基準日は9月7日、総会は10月13日に開催されるとのことです。議案は少数株主が請求していたものと同じようです。
 上記内容は、日経新聞の8月20日付朝刊にも掲載されていました。