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* * * *

 さて、本日は小ネタをいくつか・・・。

1.
(1)
 本日(28日)の日経新聞朝刊にも掲載されていましたが、議決権行使助言会社であるISSが、2016年版の議決権行使助言基準の改定案を、10月26日に公表しました。

 ↓ 改定案は、ISSのサイトのこちらのページにございます。
 
http://www.issgovernance.com/policy-gateway/2016-benchmark-policy-consultation/

 ↓ 改定案そのものはこちらです。
 http://www.issgovernance.com/file/policy/japan-comment-period.pdf
 

(2)
 改定案では、以下の2点の変更が予定されています。

 ① 取締役会構成要件の厳格化
 ② 買収防衛策ポリシーの厳格化

 このうち、①については、
「2016年2月開催の株主総会から、取締役会に複数の社外取締役がいないすべての企業の経営トップに反対を推奨します。」(※) (注:「すべての」に引かれた下線は、改定案そのものに引かれています。)
とのことです。

 これは、昨年秋に予告されていた内容と、同内容の改定案となっています。

(3)
 上記(2)の(※)を見てわかるとおり、改定案の上記①では、

 ・「独立」社外取締役の存在は要件とされていない。
 ・対象となる企業は、大会社に限らず、すべての企業を対象とする。

とされている点に注意が必要ですね。

 なお、今回の改定案のリリース文書には、「独立」社外取締役の存在を要件としなかった理由について、こんなふうに書かれていました(リリース文書2ページ)。

「・・・ISSは当初、社外取締役のうち最低でも1名は独立社外取締役を求めることを検討しました。しかし、社外取締役に独立性を求めた場合、企業が候補者を選ぶにあたり形式上の独立性にのみ注力し、候補者の資質が軽視される可能性があるとの意見が、ISSのポリシー改定プロセスにおいて多く寄せられました。実際、形式上の独立性には問題がないものの、ビジネスの経験のない弁護士、公認会計士、大学教員、官公庁出身者、有名人などが社外取締役として選任されるケースが増えています。投資家や報道関係者からは、そのような背景を持つ社外取締役が経営の監督や企業戦略の決定に適切な役割を果たすことができるのか疑問視する声が上がっています。」

 うーん、これは・・・。特に「実際、」以下のくだりは・・・。
 ただ、上記では弁護士が議論の俎上に乗っており、私がここで反論するとポジション・トークになってしまう可能性があるので、具体的なコメントそのものは控えさせて頂きます(苦笑)。いやはや・・・。

(4)
 ISSは、この改定案についてオープンコメントを募集しており、募集期間は11月9日までとのことです。

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2.
 次に、これも本日(28日)の日経新聞朝刊に掲載されていましたが、森・濱田松本法律事務所が税理士事務所を11月中旬に開設するとのことです。
 事務所名は「MHM税理士事務所」とのこと。
 日本の大手5大法律事務所の中では、税理士事務所を設けるのはMHMさんが初めて、ということになります。

 ↓ 既に、同法律事務所のウェブサイトにもリリースがアップされていますね。
 
http://www.mhmjapan.com/ja/news/articles/2015/17526.html

 このリリースによりますと、税理士事務所は、東京だけではなく、他の地域にも拠点を構えるようです。

 法務と税務のワンストップサービスのニーズは、言うまでもなく非常に高いですので、MHM税理士事務所、間違いなく仕事は沢山抱えることになるでしょうね。というか、今まで大手法律事務所が自前で税理士事務所を有していなかったことが不思議なくらいです。他の大手法律事務所の中でもいくつかは、MHMさんの動きに追随するところが出てくるのでは・・・と思いましたね。

(あと、もう1つ思ったのは、この動きって、大手会計ファーム(EY、DTなど)がここ数年、日本に自前の法律事務所を次々と設け始めた、という動きを多少は意識しているのではないか(少なくとも、全く意識していない、ということはないのではないか)、という気がしましたが・・・いかがでしょう?)

 いずれにしても、今後の業界の動向に目が離せなそうです(まとめ方が無難過ぎたか(笑))。

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3.
 本日の午後は、Business Law Journal 主催のセミナー「裁判所からの突然の連絡にどう対応するか~証拠保全、文書提出命令、文書送付嘱託、調査嘱託等への緊急対応実務」(講師:圓道至剛先生)に参加しました。

 セミナーでは、専ら証拠保全を中心に講義がなされましたが、裁判官経験を有する圓道先生の、経験を踏まえた非常に実践的なコメントが満載で、大変有意義かつ面白い内容でしたね。

 セミナーを伺っていて、今後は、今までとは異なり、証拠保全という方法がもう少し広く活用されていく傾向が出てくるのかもしれないなあ、と思いました(B to Bはそう簡単ではないかもしれませんが、B to CでC側から、ということは十分考えられる気がいたします)。

 圓道先生、大変ありがとうございました。お疲れ様でした。

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 それでは、本日はこんなところで・・・。