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 さて、先週の金曜日に公表されたCGS研究会報告書ですが、内容が結構ボリュームがあるのと、読む時間が余り確保できていないため、まだ全体の3分の1~半分程度しか読めておりません・・・。

 もっとも、相談役・顧問制度に関する内容については、私自身、 CGS研究会報告書でどのような内容で取りまとめられたのか非常に関心があったので、相談役・顧問制度に関する報告内容とアンケート結果については、全て読ませて頂きました。

 以下、気が付いた点や雑感を、簡単に書かせて頂きます。

(報告書本体の報告内容について)
◯相談役・顧問という制度が会社の利益となっている場合もある具体例を比較的多く取り上げたことは、意義のあることだと思いました(報告書36頁。僭越ながら、その点は、私は評価すべきことだと考えております)。もっとも、そうした具体例のうち、報告書の本文ではなく注書に記載された内容のうちいくつかは、報告書に記載すべきレベルの内容かなあ・・・という気が、若干しなくもありませんでしたが。

◯相談役・顧問という制度によるデメリットについても、(その是非の議論は別として)きちんと切り込んで提示している点(報告書37頁)は、評価できるのではないかと思います。
 特に、「会社の中には、相談役・顧問の実態が社内ですら広く把握されていないケースもある。」との記載については、なるほど・・・と思ってしまいましたね(ありえることだと個人的には思いつつも・・・)。

◯報告書38~39頁の5.1.2における具体的提言内容は、前提事実の認識を適切に踏まえた上で、極めて真っ当かつ正攻法の(それでいて、過激に走りすぎていない、常識的にも受け入れることが可能な方向性での)提言が示されていて、もちろん詳細な内容や個々の内容についての賛否はあるものの、報告書の内容としては納得感のあるもののように思われました。

◯今回の報告書では、相談役・顧問の制度について現状の状況・問題点の分析・提示と、それを踏まえた対応策・改善策についての方向性・論点出しが求められていたものと私は理解しておりますが、報告書の内容を拝見する限り、それらの内容は適切に実現されているもの、と私には感じられましたね。個別の内容や具体的内容についての是非は別として、報告書としての「全体の方向性」については、違和感を感じることはありませんでした。
 今後、この報告書の内容を「たたき台」にして、相談役・顧問制度について何らかのルール等が設けられるかどうか、設けられるとしたらどのような内容にするかが議論されるのではないか、と思いますが、「たたき台」としての報告としては、本報告書の内容は十二分にその役割を果たしうるものになっているのではないか、と思います。

(企業アンケート調査結果の内容について)
◯全体に言えることですが、赤枠の強調は、ない方がいいと思います・・・(笑)。

◯相談役・顧問の制度はあるものの、その具体的な就任状況を把握していない会社が一定数あるという調査結果(Q70)は、やはり目を引きますね・・・。このアンケートの回答者は代表取締役や経営陣では通常はないため、こういう回答結果になるのでしょうね。

◯相談役・顧問が実際に果たしている役割(Q71)として最も多かったのが、「役員経験者の立場からの現経営陣への指示・指導」(241社、36%)でした。他方、「特になし」という回答も47社(7%)あったとのことです・・・。顧問・相談役に報酬を支給している企業は全体の約80%、とのこと(Q74)ですが・・・。

◯相談役・顧問の報酬水準の目安について(Q74-2)、「退任時の報酬ベース」と回答した企業が最も多く、全体の27%に及んだ、という結果が印象的でした。
 あくまで「退任時の報酬ベース」を「目安」とするということなので、具体的な報酬額が、「退任時の報酬額」と同額なのか、それとも一定の減額がなされるという趣旨なのかは、必ずしもはっきりしないのですが、相談役・顧問制度のもとでの報酬が、役員時代の報酬の後払的性質を持っている、という話と、親和性のある回答結果になっている印象を受けましたね。

◯皆様既にお気付きのことと思いますが、今回のアンケート結果は、相談役・顧問制度についてのアンケート結果として資料的価値が極めて高く、今後、相談役・顧問制度についての議論をする際に、このアンケート結果を参照・検討することは不可欠と言えそうです。

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 以上、相談役・顧問制度については、企業側の方々からすれば、ルール等ができることには抵抗が大きいのかもしれませんが、今回の報告書をベースに、今後政府等でどのような議論がなされるか、注目したいところです。

 それでは、本日はこんなところで・・・。