一日何回も父から電話がかかってくる。
そのたびに周囲を気にしながら、電話に出る。
周囲に「本当に申し訳ない、、、、、」という想いを抱えながら。
そして、電話の向こうからは「苦しい、、、死にそうだ、、、、怖い、、、」という、父の必死の訴え。

お父様はガンの末期で自宅療養中。
本人の希望もあって、最期は自宅で看取りたい、と決めながらも、
これからの生活を考えると、仕事を辞めるわけにはいかない。

一方で、会社にはあまり詳しいことは話しはしていない。
「言っても分かってもらえないだろうし、父親を言い訳にしたくない」

最近、さらに電話がかかってくる回数が多くなってきて、
30分に1回のペースでかかってきて、その都度席を外していると、
さすがに周囲の冷たい目線を感じるようになってきた。

「私、仕事辞めるしかないのでしょうか?」
相談いただいた時には、かなり追い込まれている状況でした。
一度、自宅でもなく会社でもないところで、ゆっくり過ごす時間を作っていただきました。

そして、一緒に会社の方にお話しをして、同僚の方にも事情を知っていただきつつ、
お父様の不安を和らげられるような、在宅医療・介護の体制を、もう一度検討してみることにしました。

また、本当に看取りの時期になった際には、一時的に介護休暇・休業も利用しましょう、
そして、その時に自分が家にいるからといって、今使っているサービスを断ってはダメですよ、
とアドバイスさせていただきました。
最期に向かっていくお父様と向き合うだけで、もう本当に充分で、
一人で介護・看護を抱えたら、共倒れになっちゃいますから、ともお話しさせていただきました。

その後、お父様を自宅で看取られたその方は、
毎日忙しく働きながらも、ご紹介させていただいたマギーズ東京にも行かれたそうで、
ご自分のペースでお父様の死と向き合っているそうです。
そのお姿に、私どもの方が元気をいただいております。