2018年06月13日

進歩とは、自分の思いが崩れていく事から始まる

西蓮寺の白い紫陽花が満開を保っています。


 さて、長く病気と向き合う日がつづきましたため、
何か、ささやかな楽しみを見出そうと思いまして、
コ一ヒ一を淹れて飲むようになりました。

 どうせ目標を立てるならば志は高くということで、
自家焙煎の本格的な喫茶店の味を
目指すことにしました。

 まず最初は、豆を挽くためのミルの勉強を
重ねてから購入しました。

 次に焙煎の勉強をしました。
 生の豆を、専門技術により適切に火を通して
【機械によっては熱風を通して】香ばしく
仕上げる工程を焙煎と言います。

 次に、予想をはるかに超えて種類の豊富なコ一ヒ一豆の
勉強をしてから、焙煎していただいた豆を購入しました。

 最後に、コ一ヒ一の淹れ方の勉強をしました。
 まさか、ここまでコ一ヒ一の道が奥深いとは
知りませんでした。

 オチは、勉強の期間が長すぎて、なかなかコ一ヒ一が
飲めません。 自分に対して叫びました。
「阿呆か一一!。」

 さて、記念すべき最初の本格的なコ一ヒ一を飲んで
みました。
 なんと、苦いはずのコ一ヒ一なのに、まったく苦くない。
 
 もともと良質な豆を、適切に焙煎して数日以内の
鮮度の良い状態で飲むと、苦みや、えぐみが無く
甘い。苦みも、もともとから豆に備わった
心地よい 別世界のまろやかな苦みなのです。

 この瞬間、子供の頃から植えつけられた、
「コ一ヒ一とは、苦いのを我慢していただく大人の飲み
物である。」という固い概念がガタガタと音をたてて
崩壊していきました。
 
 これは、真宗の教えを通しての人生と同じだと
思いました。
それは、「思いが崩れていくことの大事さ」です。

 例えば、長い間、「この人は、表情が暗いし、
険しい。」と、一方的に思い込んでいた人が
いました。【また、噂での、あの人は少し付き合い
にくい人という話に影響されて】

 しかし実際に会って会話をしてみると、とても
朗らかで優しい人だったので、教えを通して
自分の先入観の強固さが崩壊していくことで
深い学びに結び付いていく事が何度も
ありました。
 
すなわち、「進歩とは、それまでの自分の思いや
固定観念が崩れていく」 という事を、
コ一ヒ一を通して改めて思い返しました。

 仏教を通して、「自分の思い」について
見直してみるのも良いですね。


西蓮寺定例法話会お知らせ

  【
お参り・ 法 話・ 茶菓子を
   いただきながら座談


6月月17日日(第3日曜)

時間   午後1時30分

お勤め  川村 寿法・妙慶

法話   川村 寿法  

北九州市門司区東門司二丁目
7一21 (バス停東門司二丁目)
門司港駅からバスで8分位
田ノ浦行【※海岸通り

電話 093-321-3592 














 





kawamurajuhou at 00:15コメント(2) 

2018年05月09日

生老病死と向き合って生きる

 多くの皆さんに、僕の病状の事でご心配
いただきまして、誠にありがとうございます。 

 昨年、大動脈の手術をした後遺症で声がでにくく
なりまして、東京の病院で、声帯の半回転神経
の二種類の手術を続けて受けました。
【歌手や住職様など、声を使う仕事の人が
手術を受けに来るそうです。】

 個人的には、どうにか会話ができる状態でしたが、
寺の住職として、講演活動をしている者として
はっきりとした声が出にくい状態のため、最も
大切な声を回復させるため手術の決断をしました。
 退院した後のコ一ヒ一の美味しさが、忘れられ
ません!。

 先日、妹に電話しまして、どれだけ手術後の声が
回復しているかを実験してもらいました。
「野原から、ウサギがぴょこんと跳ねてきた。」
 ちゃんと聞こえる、との事でした。

 主治医の先生の説明によりますと、
退院してから一カ月後に、読経の声が出るよう
になり、住職としての仕事もできるようになり、
以前のように講演の仕事もできるようになる、
との事です。
【朗読演劇の仕事は、リハビリ
次第で可能との事でした。】

  一年間で、二回も何度の高い手術を受け
ました。

 くり返しに起こる病気と向き合いながら真宗
の教えを通して学べた事は、人間とは、
不自由のない恵まれた生活にすっかりと慣れてしまい、
ありがたみを すっかりと忘れてしまう存在だと
いう事です。
 ですから、不自由になる経験とは、とても貴重
でした。

 「さまざまな条件に助けられて、生かされている」
という事が、身をもっての実感を伴いながら
学んでいけました。

 今後も、病気や、生きる苦悩を伴う現実と格闘するの
ではなくて、お釈迦様の説かれる、「生老病死」の業を
自然体で引き受けていきながら体得していき、
しなやかに前向きに生きていきたいものです。

西蓮寺定例法話会お知らせ

  【
お参り・ 法 話・ 茶菓子を
   いただきながら座談


5月月13日日(第2日曜)
いつもは第3日曜ですが、今回は
第2日曜です。

時間   午後1時30分

お勤め  川村 妙慶・ 寿法

法話   川村 寿法
テ一マ  
真宗の学び「その後のウサギと亀」

  手術後、初の講演 
  
  5月20日
  静岡市   問い合わせは下記まで

  テ一マ  「その後のウサギと亀」
 
  前半  物語の全体を通しての話
  
  後半 真宗の学び「その後のウサギと亀」

西蓮寺の留守番役 岡村さん 
  見回り隊 村田さん、その他

北九州市門司区東門司二丁目
7一21 (バス停東門司二丁目)
門司港駅からバスで8分位
田ノ浦行【※海岸通り

電話 093-321-3592 


















 





 
  


 

 



kawamurajuhou at 20:33コメント(0) 

2018年04月07日

自分の事を知っていくには

  枝垂れ桜が散る姿が寂しく、無常を感じます。

 先日、遠方から寺にお参りに来られた女性
(仮名 矢島さん・七十代・料理がとても得意)が、
不満そうな表情を浮かべて僕に聞きます。

「今どきの若い人は、(三十代の方との事)人間関係の心得
が、ちょっとできていないですね。どうなのでしょうか。」
そのように言ったきり、黙っておられます。

 僕は、問いを仏法に結び付かせていただくため胸の内に
積もったことを伝えるように促しました。

 矢島さんは、少し強い口調で話し出しました。
「先日、妹の娘の麻衣さんが、用事の途中で立ち
寄ってくれました。麻衣さんは、自分でも認めるように
料理が苦手です。ですから私が、いろいろと料理の手順
や裏技などを教えてあげました。とても喜んでくれていた
のですが、会話が終わって麻衣さんが戸を開けて帰ろう
とする時に、とても残念な出来事がありました。」

 僕が、「なんですか」と問うのを待っていたかのように、
矢島さんは一段と強い口調で話しました。
「麻衣さんが小声で、「おばちゃん、話をし出したら
長いからね。困るのよね。」と言っているのが
聞こえてしまったのです。」

 矢島さんは、徐々に元の静かな口調に戻りました。
「今まで長い年月、善意の親切で、料理が苦手な麻衣
さんに料理について、いろいろと教えてあげて来たのに、
とてもショックです。 道徳的に考えても、善意の親切は、
ありがたく受け取るものではないでしょうか。」

 ここで僕自身の体験を話しました。先日、西蓮寺の枝垂れ桜
を見に来られた人(三十代のご夫婦)に、善意のサ一ビス
精神で、西蓮寺の山門にかかげる竜神様や、枝垂れ桜の説明
をしました。(数分間)

 その桜見学に来られた方が、帰りかけている時の会話
が聞こえました。
「あの方、衣を着ていないがけれど、この寺の門徒さん
。お坊さんか。用事があって忙しいのに、
少し話が長いな。用事の途中で来たと言ったのに。」
 
 僕は、矢島さんに話しました。
「確かに、善意を受け入れない相手の方が悪いと、
嫌な思いをして腹立たしい気持ちになりそうに
なりますよね。 しかし、真宗の教えが世間的な道徳
観念と違うのは、相手にも問題があるかもしれないが、
自分自身にも問題はないのか。相手の事を考えないで
察するのができていなかったのではないのか。そのよう
に常に自分への問いを持ちながら、そんな不十分な
凡夫の私だと少しずつ学んでいける事だと思うのですよ。」

 矢島さんは、僕の話を半分だけ受け入れてくださり
ました。
「不満はまだ残りますが、教えを通して、自分をよく
見つめる事は大切だと思う事ができました。」

 自分を少しずつ深めていくには、仏法という、
ちょっとした「立ち寄り聴聞」が必要なのですね。

西蓮寺~定例法話会お知らせ

  【
お参り・ 法 話・ 茶菓子を
   いただきながら座談


4月月15日日(第3日曜。)
時間   午後1時30分

法話   川村 妙慶

北九州市門司区東門司二丁目
7一21 (バス停東門司二丁目)
門司港駅からバスで8分位
田ノ浦行【※海岸通り

電話 093-321-3592 


















 




kawamurajuhou at 14:06コメント(0) 
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