なぜ円高が続くのですか？ これからもずっと円高が続くのでしょうか？

Q：　なぜ円高が続くのですか？

A：　大きく分けて３つの要因が考えられます。「日本のデフレ」「海外の低金利」「世界の不安」の３つです。


Q：　日本のデフレとは？

A：　日本経済は長らくデフレに苦しんでいますが、物価が下がるデフレとは裏を返せば、通貨の価値が上昇していることを意味します。日本は長年のデフレで円の価値が上昇しているため、為替市場では円高に作用しやすいというわけです。


Q：　海外の低金利とは？

A：　もし海外が高金利であれば、日本から海外へ高金利を求めて投資マネーが流れ出し、それが円安要因となる可能性があります。しかし、欧米諸国が日本と同じほぼゼロ金利状態。これでは、いくら日本の景気が悪くても、海外に投資する動きが活発化しにくいです。


Q：　世界の不安とは？

A：　ギリシャの破綻、アメリカの格下げなど今まで考えられなかったような信用不安が欧米で起きており金融市場が揺れています。日本も財政危機が叫ばれているものの、海外からの借金はほとんどないため、世界の危機の悪影響を受けにくい面があります。そのため昨今のように世界的な信用不安が高まる場面では、円が買われて円高の流れが強まる傾向があります。


Q：　これからもずっと円高が続くのでしょうか？

A：　３つの要因に変化がない限り、円高になりやすい状況は続くと思われます。


Q：　日本がとれる対策はないのですか？

A：　「海外の低金利」や「世界の不安」についてはともかく、「日本のデフレ」については、日本の当局（政府や日銀）が対応すべき政策について盛んに議論されています。今までのところ効果的な対策を打てていないのが実情です。