4.教育再生の実行とスポーツの振興

(1)小中学校

① 公募校長制度や学校教育へのICT導入など、これまで重点的に予算を投入してきた施策について効果検証を行い、施策の見直しや廃止も含めて検討されたい。

② 小中学校の通学区域について、学校選択制ではなく、指定校変更の基準の拡大や地域の実績に即した変更などについて検討されたい。

あわせて、いじめにより心身の安全が脅かされているような悩みを持っている児童・生徒について、指定校変更ができる制度の弾力的運用に努められたい。

③ 学校配置の適正化の進め方については、今後のあり方を改めて検討されたい。また、学校跡地の活用については、周辺地域の状況を把握したうえで、まちづくりの視点を持って進められたい。なお、未利用地となる場合においても、安易に売却することなく、将来的な必要性も十分考慮して慎重に検討されたい。

④ 管理職について研修の充実強化を図られるとともに、管理職希望者の減少に伴う教頭不足問題の解消に努められたい。また、公募校長制度は廃止も含め検討されたい。

⑤ 初任者研修や教育センターにおける研修内容の充実など、教員の資質向上に向けて、なお一層の研修制度の充実を図るとともに、指導力不足等教員については、「指導が不適切である教員への対応システム」を活用し、厳格に対処されたい。

⑥ 公立義務教育諸学校の教職員の給与費が義務教育の根幹を支える極めて重要な事項であることを十分踏まえ、地方に負担転嫁することのないように、小中学校の教職員にかかる給与費負担等に必要となる財源については、現在の教育行政の水準を維持できるよう、教職員給与及び事務関係経費を含めた所要額全額を適切かつ確実に財政措置するよう、国に要望されたい。

⑦ 全国学力・学習状況調査等の結果を踏まえ、児童・生徒の学力向上に資するため、習熟度別少人数授業など、個に応じた指導の充実を進めるとともに、そのために必要とされる優秀な教員を確保されたい。また、全ての学習の基盤となる言語能力等をさらに培い、子どもたちが主体的・対話的で深い学びに向かう力の育成に努められたい。

⑧ 全国学力・学習状況調査の学校ごとの結果公表にあたっては、学校選択制の導入とも相まって、序列化や過度な競争等の弊害が生じた際には、速やかに見直しを図ること。また、公表は平均正答率だけでなく、多面的な分析結果等のデータも公表すること。

⑨ 大阪府公立高等学校入学者選抜において、大阪府内で同じ選抜を受験するにもかかわらず、府内統一ルールに加えて、評定に関して大阪市だけが独自の方針を設けることで、反対に不公平が生じている。直ちに大阪市独自の方針を廃止し、「大阪市統一テスト」を中止されたい。

⑩ 知識や技能の習得とともに思考力・判断力・表現力などの育成を重視している新学習指導要領の趣旨を踏まえた学習指導を充実させるために、その取り組みの効果について検証されたい。

⑪ 学習意欲の向上と、自学自習の定着のため、放課後に児童の自主学習を支援するなどの取り組みを進められたい。あわせて、土曜授業においては、家庭・地域との連携をより深め、内容のさらなる充実を進められたい。

⑫ 学校図書館をより一層活用し、子どもの読書活動を促進するために、蔵書の計画的な整備や開館時間の確保等、読書環境の充実に向け、図書館司書の専門性を生かした学校図書館支援の取り組みを進められたい。

⑬ 子どもたちの教育環境を充実させ、安心・安全な学校生活を送れるよう、老朽化した校舎・講堂兼体育館の改築及び補修整備(校舎美装、便所の改修、プールの改修、給水設備の整備、床の張りかえ)については、速やかに実施されたい。

また、校舎等の改築にあたっては、従来の発想にとらわれず、特色ある学校づくりに向けた工夫を講じられたい。あわせて、学校緑化を推進されたい。

 児童・生徒が急増している学校については、子どもたちの良好な教育環境を確保するため、学級増に伴い必要となる教室を確実に整備するとともに、過大規模校や極めて運動場が狭隘な学校については、早急に分離新設校を設置されたい。

⑮ 家庭・地域と連携して登下校時等の安全対策を進めるなど、子供の安全確保を図るとともに、地域に開かれた学校づくりを進められたい。

⑯ 給食調理員の給食調理業務について抜本的な見直しを図り、また、管理作業員の学校環境整備業務についても、地域の力を得るなどして見直しを図られたい。

⑰ 「食育基本法」や次期「大阪市食育推進計画」を踏まえ、小学校段階からの食に関する指導の充実を図られたい。また、安全・安心な中学校給食の提供や、給食を生きた教材として活用し、小学校から中学校の9年間を通した食育をすすめていくためにも、現在実施している学校調理方式を十分検証して、より安全・安心な給食が提供できるようにされたい。

⑱ 障児の卒業後の社会参加を促進するため、職業教育・進路指導の充実を図られたい。

⑲ 本市特別支援学校の府への移管後も、特別支援学校においてこれまで実施してきた市独自事業については、市単費として継続実施されるとともに、小・中学校における特別支援教育の充実を図られたい。

 地域による学校支援の取り組みや、医療的ケアが必要な児童・生徒への支援などについては、本市が他の市町村と等しく大阪府の施策による支援が受けられるよう措置を講じられたい。

 「いじめ」や「不登校」、さらに「発達障」など学校教育が直面する課題について教育相談事業の充実をはじめとした十分な対策を講じられたい。とりわけ「いじめ」問題については、「大阪市いじめ対策基本方針」に基づき、いじめを生まない学校づくりを進めるとともに、いじめに至るまでの初期の段階で適切に対応することを徹底されたい。また、いじめ問題が生じたときには、速やかに教育委員会に報告し、解決に向け連携して取り組むことの周知徹底を図られたい。

㉒ 障児の学校生活の充実と開かれた学校づくりのため、学校へのエレベーター設置事業を一層推進されたい。

㉓ 授業及び特別活動において、学校支援人材バンクにより知識・技能を有する社会人の活用を充実させるとともに、地域・区の歴史や伝統・文化の教材化等を進め、郷土大阪を大切にする心を育むため、「大阪らしさ」を生かした教育を推進するなど、教育改革を着実に推進されたい。

 体験を重視した教育活動を通じて、郷土を愛し、「公共」の精神を涵養する教育を進めるなど、児童・生徒の心の教育の充実を積極的に図られたい。

㉕ ネイティブスピーカーを活用した小学校からの英語教育、帰国・来日した児童生徒の教育の充実など、国際理解教育を推進されたい。

㉖ 部活動の活性化を図るため、具体の検討を行い、抜本的な対策を講じられたい。

㉗ 教育環境保全条例の制定など、学校周辺の良好な教育環境の確保に努められたい。

㉘ 少子化や学校の小規模化が進む現状を踏まえ、子供の集団活動や学校行事の活性化等につながる、小中学校間で一貫した連携・交流について推進するとともに、施設一体型の小中一貫校の設置にかかる方針を整理したうえで、教育内容の充実を図る等、その取り組みを進められたい。

㉙ 大阪府では、平成23年度に「少人数学級編制に係る研究報告」がされているが、小学校1・2年生以外にも対象学年を拡大している市町村もある。子どもたちのさらなる学力向上・豊かな人格形成に向けた取り組みを検討すると共に、「公立学校義務諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律」に基づき、教職員数を機械的に削除することがないよう国に働きかけられたい。

㉚ 学校協議会は、保護者や地域住民等の主体的な参加を促進するものであることに鑑み、条例で定められた役割を安易に拡大することなく、保護者等に過度な負担や責任を負わせるものとならないよう十分に配慮して運営すること。

㉛ 国際バカロレア認定コースを有する公設民営学校の設置については、自国の伝統や文化に根ざした国際理解教育に重点を置いた教育活動を通じ、地球的視野に立って行動するための態度・能力を育成し、大阪の産業の国際競争力の強化及び大阪における国際的な経済活動の拠点の形成に寄与する人材の育成に取り組まれたい。

 学校教育へのICT導入については、日々進歩する機器や通信環境、また教員の研修など、モデル校等における充分な検証及び国の動向を踏まえ、拙速に進めるのではなく、慎重に取り組まれたい。

㉝ 全校園において学習指導要領の趣旨に則り、卒業式や入学式及び運動会等の学校行事において国旗を掲揚し、国歌を斉唱するよう各校園長に指導の徹底を図るとともに、音楽の授業において国歌の指導を行うよう取り組まれたい。

㉞ 卒業式・入学式をフロア形式で行っている学校については、児童生徒・保護者・地域の願いをふまえ、適切な形態での実施となるよう図られたい。

㉟ 公共の施設としての学校においては、日々国旗が掲揚されるよう努められたい。

㊱ 郷土を愛する心を育むために、学校行事などにおいて、大阪市歌に親しむ取り組みを進められたい。

㊲ 運動会、体育大会の開会式、閉会式の内容及び小学校の運動会においては、「男女別徒競走」や「選抜リレー」の実施また「等旗の活用」など、種目やプログラムの決定については、前例や教員の意見ではなく地元の意見を聞き、適切に決定されたい。

㊳ 6次産業化に資する担い手の確保策として、学校現場での農林水産業についての情報提供や現場体験などによる理解促進の取り組みなども積極的に行われたい。

㊴ 修学旅行の実施については、皇室に対する敬意を養うため皇居への訪問や、歴史的・文化的な観点から靖国神社、伊勢神宮、遊就館、知覧特攻平和会館など、教育的効果の高い場所を訪問するよう取り組まれたい。

 

(2)高等学校・専修学校

① 市立の高等学校については、引き続き、21世紀の人材育成のために、教育内容・方法を検討し、個性重視の方向で特色ある教育課程をもつ市立の高等学校づくりを推進されたい。

② 少子化や社会の変化に対応し、全日制及び定時制高等学校の大胆な再編・整備を進められたい。また、時代に対応した高度な高等専門学校について検討されたい。

③ 高校生に対する奨学金制度を充実されたい。

④ 大阪市立デザイン教育研究所は、企業等との連携プロジェクトなど特色ある教育活動を行い、これまでデザイン界に有為な人材を輩出している。その伝統と実績は顕著であることから、これまでの特色ある取り組みを一層深化・充実させ、引き続き存続されたい。

⑤ 本市の実業系高等学校に対してエンパワメントスクールのコンセプトを導入し、若者の自立支援や貧困対策に努められたい。


(3)大学

① 公立大学法人による中期目標・中期計画の着実な達成を目指し、教育研究活動の活性化と安定的な財政基盤の構築による大学運営のため、大学改革の一層の推進と、キャンパスライフ向上のための施設の整備充実や以下に掲げる項目等の充実が図られるよう、施設整備費補助など市と法人との間のルールの確立を図り、適切な運営費交付金の交付による大学支援に努められたい。

② 魅力ある大学の実現に向けて、キャンパスのあり方や教育研究組織などの基本的事項について議論を十分に深めるとともに、これまで培ってきた高いブランド力を発展させ、海外の学生・研究者との交流促進や英語教育等の充実によるグローバル人材の育成など国際力の強化や、将来の社会をリードし、地域で活躍する専門性の高い社会人の育成、人工光合成研究などの研究力の強化を図られたい。

 

(4)生涯学習

① 総合生涯学習センターのもと総合的に生涯学習を推進するとともに、交通至便で市民が気軽に学べる市民学習センター等生涯学習施設の活用を進められたい。

② 図書館ネットワークの一層の活用に努められたい。

③ 大阪の持つ歴史的・文化的資源を活用し、科学体験・自然体験などを通じて大阪のよさを再発見するための生涯学習機会の充実を図られたい。

④ 社会教育施設等においては、体験学習の場となるよう学校教育との連携を密にするとともに、博物館施設の連携を強化するよう取り組まれたい。

⑤ 学校の施設や機能を積極的に活用し、特別教室や校庭・体育館・プールの開放など文化・スポーツの振興に努められるとともに、高等学校・大学での開放講座の開設を推進されたい。


(5)スポーツ

 市民の誰もが、いつでも、どこでもスポーツに親しむことができるよう、スポーツによる地域活性化・地域の一体感の醸成に向けて、総合型地域スポーツクラブの拠点づくりに積極的に取り組まれたい。

② 舞洲のスポーツレクリエーションゾーンの活性化に向けて、舞洲のイベントやアクセスに関する情報発信など、来訪者の視点に立った利便性向上の取り組みを進められたい。

 障者のスポーツの振興を図り、社会参加を一層促進されたい。

また、2020年の東京パラリンピックの開催に向けて、障がい者スポーツセンター等を活用した積極的な協力を行うとともに、長居障がい者スポーツセンターの老朽化への対応を検討されたい。

④ 活力ある高齢社会の実現、観光・文化の活性化等に寄与する国際総合競技大会「ワールドマスターズゲームズ2021関西」の成功に向け、積極的に取り組まれたい。

  また、20192021年にかけては、ラグビーワールドカップ2019、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会、ワールドマスターズゲームズ2021関西といった世界的に注目を集めるスポーツイベントが開催されることから、これを好機と捉え、市民のスポーツ振興をさらに進めるとともに、スポーツを通じた都市魅力の発信に努められたい。

 


5.将来を見据えた社会資本整備

(1)道路・交通

 都市計画道路の早期建設に努められたい。

 阪神高速道路については、道路交通の渋滞緩和など大阪都市圏の都市活動を支える重要な都市基盤施設であり、既に、大阪・兵庫地区で約250kmの広域の高速道路ネットワークが形成されている。現在、大阪地区では淀川左岸線など約20kmが事業中である。

このような中、大阪都市再生環状道路の一部を構成する淀川左岸線2期及び延伸部区間については、市内の交通渋滞の緩和、広域道路ネットワークを形成するものとして、事業の着実な推進に努められたい。

また、整備効果の高い信濃橋渡り線の建設促進、供用中路線の更新、修繕の促進に努められるとともに、阪神圏の高速道路における管理主体を超えたシームレスな料金体系の導入に向けて取り組まれたい。

 阪急電鉄京都線・千里線、JR東海道線支線の立体交差事業を早期に完成させるとともに、学研都市線、阪和線等の立体交差事業の早期着手に努められたい。また、天下茶屋車庫跡地利用の事業化促進に努められたい。

また、平成18年4月に廃止となったJR大阪臨港線の跡地について、市民の要望に沿う活用方法を早急に検討されたい。

さらに、平成21年3月末で廃止となったJR阪和貨物線の跡地については、JR西日本と引き続き協議を進めるとともに、早急に整備検討案を作成し、平野区、東住吉区、住吉区と連携し、地域の意見を踏まえながら、用地の早期有効活用を図られたい。

④ 都市計画道路天王寺大和川線について、その整備事業を計画的かつ着実に実施されたい。

また、津守阿倍野線、豊里矢田線など密集市街地における防災・減災対策の推進に資する都市計画道路の整備を促進するとともに、淀川北岸線など早期供用を目指す路線について整備を推進されたい。

 交通渋滞を解消し、安全かつ円滑な交通を確保するため、交差点の立体交差化等の整備に努められたい。

 市民を交通事故から守り、快適な歩行空間を提供するため、歩道設置、道路照明灯(幹線道路の歩道照明を含む)、防護柵などの交通安全施設の整備を進められたい。

また、バリアフリー化や横断歩道橋の撤去に努めるとともに、コミュニティ道路(ゆずり葉の道)、歩道設置など通学路の安全対策、幹線道路を中心とした交差点形状の改良などの交通事故抑止対策及び自転車に係る安全教育の推進など警察による対策と連携した自転車走行環境の整備を拡充されたい。

 道路の景観向上や通行の安全を図るため、違反屋外広告物対策の強化に努められたい。

 幹線道路下における共同溝の設置を推進されたい。また、電線類の地中化についても促進されたい。

 低騒音舗装の整備など道路の騒音・振動対策に取り組むとともに、道路・橋梁などにおいて景観に配慮した整備を進められたい。また、都市環境の向上を図るため、保水性舗装の実施を促進されたい。

⑩ 御堂筋の道路空間再編については、実施するにあたっては、自動車交通や自転車交通の安全確保等に留意されたい。

⑪ 大規模ターミナルをはじめ民間鉄道を含む駅周辺で一体的な交通バリアフリー化を進められているところであるが、誰もが、安全・快適に移動ができ、人々が集まり交流する活気とにぎわいのある大阪づくりのために、より一層の推進を図られたい。

⑫ 株式会社化後の交通事業について、以下の項目の推進のため、新会社等を適切に監理されたい。

  乗客サービスの向上のため、地下鉄については、駅舎の改装等利便性に努めるとともに、バスについても、バスロケーションシステム等バス停留所施設の整備促進に努めること。

  ひとにやさしいまちづくりとして地下鉄駅へのエレベーター等の設置など、施設面での整備を図るとともに、職員に対する教育訓練の充実を図るなど、ソフト・ハードの両面からバリアフリー化に努めること。

  プラットホームからの転落防止を目的とした可動式ホーム柵の整備促進に努めること。

  南海トラフ巨大地震に伴う津波に対する地下駅等の浸水防止対策を早急に進めること。

  国土交通省の調査により、駅構内や車内など公共交通機関での暴力行為の発生件数は増加傾向にあるとされている。これら暴力行為の防止対策として、市民に対する積極的な広報・啓発活動を行うこと。また、今後国際観光拠点としてテロの脅威にさらされることも想定される中で、利用者がテロなどの悪意に対して脅威を感じることなく利用できるような防犯環境を整えること。

  将来にわたりバス運転手を安定的に確保するために、戦略的な方策を行うこと。

 

(2)駐車場・駐輪場

 現在、利用率が低迷している公的駐車場については、運営を委託している指定管理者等のノウハウを活用するなど、一層の利用促進に努められたい。

 「路上駐車をしない・させない」という意識を定着させるため、迷惑駐車の防止に関する条例に基づき広報啓発活動を推進されたい。

 近年、違法駐車が問題となっている自動二輪車の駐車対策を推進されたい。

 自転車駐車場の整備にあたっては、民間手法を積極的に取り入れるとともに、民有地における自転車駐車場確保の推進に努め、官民協働した取り組みなどソフト面にも配慮した放置自転車対策を強化されたい。また、駅前における放置自転車対策を引き続き強化するとともに、中心市街地における実効性のある放置自転車対策や市民協働の取り組みなどにより放置自転車対策をより一層推進されたい。

 市民の生活環境を守るため、放棄自動車対策の強化・充実を図られたい。


(3)公園・緑化等

① 都市公園はうるおいある豊かな都市環境を形成する緑の拠点であり、市民のレクリエーションとコミュニケーションの場として、また、災害時の避難場所としてなど、さまざまな役割を持ち、地域の核となる重要な施設である。

公園の計画・整備においては、こうした公園の基本的な考え方や地域の特性にも配慮した計画を策定し、それを基本としながら、多様化する市民ニーズに対応し地域の住民により親しまれ活用される公園となるよう、例えば親子でのキャッチボールや高齢者のゲートボール等、球技もできる多目的広場を設置するなど、個性豊かな公園づくりを進められたい。

 「自然と人間の共生」という「国際花と緑の博覧会」の基本理念を継承し、花と緑あふれるまちづくりを進めるため、「新・大阪市緑の基本計画」に基づき公共緑化や民間緑化及び緑化の普及啓発を積極的に推進されたい。

 健康で緑豊かなうるおいのあるまちづくり及び災害に強いまちづくりを推進するため、都市公園等の緊急かつ計画的な整備及び指定管理者制度を活用して適正管理を推進されたい。

 公共施設の屋上緑化モデルの実施などを通して、都市におけるヒートアイランド現象の緩和、良好な自然的環境の創出のため、民間建築物の屋上緑化を推進されたい。

 既存公園の再生、活性化のため、市民ニーズに対応しながら、計画的な公園の改修や遊具の安全対策など、安全・安心な公園づくりを推進するとともに、環境にも配慮した良好な維持管理に努められたい。とりわけ、天王寺公園・動物園については、交通至便な都心部という立地特性を活かした魅力あふれる動物園となるよう、基本計画(天王寺動物園101計画)に基づき、園内サービスを充実するとともにペンギン・アシカ舎をはじめとした老朽獣舎等のリニューアルを進め、ハード・ソフト両面から施設のさらなる魅力アップを図られたい。

 公園の活性化や地域のにぎわいづくりにつながるように魅力ある施設の設置や利用者ニーズに応じたサービスの提供について民間活力の導入をされたい。

 市民が身近にスポーツを楽しめるよう、スポーツ施設の整備充実(例えば、ジョギングコース、フットサルやニュースポーツの拠点づくり、ナイター設備、全天候化など)を図るとともに、遊休地の活用も図られたい。

 新たな農地制度の円滑な実施に向けて取り組むとともに、なにわの伝統野菜をはじめとする市内農産物の需要拡大などにより、市内の生産緑地農地の保全と緑地空間の確保に努め、都市型農業の振興を図られたい。

 河川は、都市のなかの貴重なアメニティ空間であり、都心部を流れる道頓堀川については、沿川のまちづくりと一体となった、水辺の賑わいづくりを推進されたい。また、住居系地域においてはゆとりやうるおいを感じることができる水辺空間づくりが求められており、住吉川等の環境整備を推進されたい。さらに、国の直轄管理の大和川、淀川においても、国・府・市が幅広く連携し、早期の環境整備、改善に取り組むとともに、河川敷を今後もスポーツ利用の場として利用できるよう、国への働きかけに努められたい。

⑩ 港湾環境の保全及び改善を図るため、緑地等の維持管理の充実に努められたい。

⑪ 児童遊園については、都市公園と同じような役割を果たしていることを踏まえ、地域による運営管理に対して、安全性の維持向上の視点から支援を継続、推進されたい。

⑫ 街路樹の定期的な剪定・散水については、近年の予算が人件費の上昇などにより、実質的に減少した結果、実施の遅れが出ていることに対して、住民から困惑や要望の声が多数出ているところである。適正な予算措置の下、遅滞無く事業が実施されるよう、見直しを行うこと。

 

 


(4)住宅

 市民の多様なニーズに的確に応えるため、公社等とも連携し、機能的で利便性の高い都市型住宅供給の促進を図られたい。

 民間活力を活かした住宅建設を促進するため、各種融資助成制度を推進されたい。

 災害に強い安全なまちづくりを進めるため、老朽住宅の建て替えや細街路整備・まちかど広場の整備の促進を図るとともに、生野区南部地区や福島区北西部地区、西成区等の老朽住宅密集市街地の総合的な整備を推進されたい。また、老朽住宅密集市街地の地域の特性に応じ、区画整理手法や建替促進制度の活用など、重点的な事業を推進されたい。

 東住吉区、西成区、生野区をはじめ市内で増加している空き家の中には、管理が不十分なことにより、放火など防犯・防火上の問題や、ゴミ投棄などの衛生上の問題のほか、老朽化による倒壊の危険性さえ見られるものもある。空家等対策計画に基づき、こうした喫緊の課題である特定空家等対策について重点的に取り組むとともに、空家のリノベーション等によるまちづくりに取り組むなど、全庁的・総合的な空家等対策を推進されたい。

⑤ 良好な市街地環境や都市防災性の向上を図るため、密集市街地の計画的な更新について特段の配慮をされたい。

 都心における住宅建設に限り、プレミアムなどを加えた特別地域の指定などの施策を推進するとともに、空きオフィスの住宅転用支援事業を推進するなど、職住の近接を図られたい。

 地域の特性を生かしたまちなみづくりを進めるため、市域全域で、貴重なまちなみ資源である歴史的建築物等の修景を促進し、魅力ある居住地づくりを推進されたい。

 民間による高齢者向け住宅の供給促進とあわせ、市営住宅におけるケア付住宅の建設やグループホームへの活用、階段室型中層住宅へのエレベーター設置等、高齢社会に対応したバリアフリー化など、住宅施策の推進に努められたい。

 市営住宅(駐車場を含む)の適正管理に努めるとともに、募集その他管理業務についてインターネットを活用するなど、積極的に市営住宅管理における情報化を推進されたい。

 市営住宅については、可能な限り集約化を図ることにより余剰地を確保し、民間活力も活用し、地域の実情を踏まえた活性化に資する施設の導入など、地域との交流促進に努められたい。また、子育て支援施設等の地域に役立つ施設の導入を図るなど、市営住宅ストックの有効活用に努められたい。

 現在、大阪市内の民間賃貸住宅には空き住戸も多く有効活用が図られていない状況となっている。これらの住戸の中には、比較的低額な家賃の住戸もあることから、生活保護申請者の住まいの確保にあたっては、こうした民間賃貸住宅の状況を踏まえ、最大限活用するよう努められたい。また、住宅扶助費について、民間の家賃水準をふまえた適正な家賃水準の設定に努められたい。

 ワンルームマンションの建設にあたり、路上駐車・駐輪、ごみ対策、管理体制など近隣への迷惑が生じないよう指導の推進に努められたい。

 分譲マンションの適切な維持・管理を促進するとともに、円滑な建て替えを支援されたい。

 「住まい情報センター」における総合的な住情報提供・相談機能の強化を図られたい。

 快適で環境にやさしい建築物を誘導するため「CASBEE大阪みらい」や建築物の省エネルギー基準への適合など、建築物の環境配慮に関する制度をより一層推進されたい。

 マンション等の増加に対応して、直結給水の拡大を図るとともに、既存の貯水槽水道の適正な管理について啓発指導を図られたい。


(5)水環境・上下水道

 快適で豊かな水環境の創出に向けて、道頓堀川や住吉川等の水質浄化のため、合流式下水道の改善や高度処理施設の整備促進に積極的に取り組まれたい。

 琵琶湖・淀川水系の水質保全対策にあたっては、上流地域の排水規制、下水道整備の促進を関係団体に積極的に働きかけるとともに、経費負担に対し慎重な対応を図られたい。

 下水道の有する水・汚泥・熱等の資源・エネルギーを有効に活用、環境にやさしいまちづくりに努められたい。

 下水道施設を良好かつ効率的に維持管理していくため、老朽化した施設の計画的な改築・更新を進められたい。また、改築・更新にあたっては社会の要請に即した施設とするため、コスト意識を前提に省力化や省エネルギー化、機能高度化を図られたい。

 市管理河川の治水機能を持続的に確保できるよう、河川及び河川施設の適時・適切な維持管理を推進するとともに、国の直轄河川である大和川、淀川においては、治水・浸水対策が促進されるよう努められたい。

 市内で今なお発生している浸水を防除するため、淀の大放水路及び此花下水処理場内ポンプ場等の抜本的な浸水対策を促進されたい。

また、たび重なり発生している局地的な浸水についてもその原因を究明し、地域特性にあった対策として枝線管渠のネットワーク化・貯留施設の整備等の局地的な浸水対策を積極的かつ早期に進めるとともに、止水板設置助成制度の検討や降雨情報の活用など、浸水安全度の一層の向上を図るため、下水道整備を強力に推進されたい。

 これらのハード整備やソフト対策に加え、公共用地の活用や大規模開発に合わせた雨水流出抑制を進めるとともに、市民協働の取り組みとして、各戸貯留用の雨水貯留タンク設置を促進すること。

さらに、浸水被害に見舞われた市民に対して、速やかに日常生活に復帰できるよう適切な事後処理に努められたい。

⑧ 水道事業については、安全で良質な水の安定供給のために、配水管の老朽化や耐震化への対応に計画的に取り組むとともに、水需要の減少が続く中での料金値上げ回避策などに真摯に取り組み、持続可能な水道づくりに努められたい。

 給水の円滑化をより一層推進するため、給水管の計画的な整備に努められたい。

⑩ 平成304月に一時休館する下水道科学館については、下水道技術の情報発信の場及び子供たちが下水道をはじめ水環境を学習する場として、魅力あふれる施設となるよう、建物施設の修繕のみならず、今後の施設のあり方を踏まえたリニューアルについて、検討を進めること。

⑪ 下水道は市民の安心・安全を担う重要なインフラであることから、クリアウォーターOSAKA㈱への包括委託にあたっては現行の市民サービスを確保すること。

さらに、市職員の持つ知識や技術を確実に継承するために、より長期の包括委託を実施し、市が十分に会社を指導監督すること。

 

 


6.暮らしの安全を

(1)食の安全

 中央卸売市場については、値決め市場の性格を持つ西日本の中核的拠点であり、より一層の生鮮食料品等の安定供給に努められたい。また、中央卸売市場を取り巻く環境が厳しい状況にあることから、運営面においても、場内業者の経営状況に十分配慮し、取引方法の改善合理化の促進、市場当局自身のより一層の管理運営の効率化を図るとともに、市場関係者の方々の意見を十分に聴取しながら市場の活性化に努められたい。あわせて、市場関係者の方々に安心して仕事をしていただくため、また、本市の中央卸売市場が引き続きその役割を果たしていくため、より一層の事業経営の効率化に取り組まれたい。さらに、市場を経由する生鮮食料品の安全・安心の確保に努められたい。

なお、南港市場については、設備等の老朽化対策や衛生水準の一層の向上への対応など施設整備を進め、市場機能の向上に努められたい。

 輸入食品の安全性確保のため国に対して対策の強化を要望するとともに、大阪市においても検査を強化されたい。

 

(2)消費者問題

消費者被害を未然に防止するため、消費者保護条例の積極的運用と関係機関との連携を図るとともに、消費者センターの機能の充実強化、相談事業の市民への周知徹底などにより、消費者の利益保護に努められたい。

また、消費者の自立や倫理的な消費者行動につながる幅広い消費者教育について、また被害の未然防止にもつなげるため、消費者教育を推進されたい

 

(3)官公需における適正な賃金・労働条件の確保

厳しい経済情勢の中、官公需の減少に伴う労働者の仕事量減少により、労働者の生活に大きな影響を及ぼしている。官公需における品質の確保、地域における適正な賃金・労働条件の確保により、住民福祉の増進を図るため、契約制度に関する国や他都市の動向も研究しながら、実効性のある対策を講じられるよう努められたい。


(4)雇用対策について

 大阪版地域雇用戦略会議に位置づけた「大阪雇用対策会議」で関係団体が有機的連携をはかり、働き方改革や雇用形態の多様化に伴う処遇格差の改善など、幅広く実効性ある雇用対策に取り組むよう働きかけられたい。

 妊娠・出産・育児・介護期に離職することなく、安心して働き続けられる環境整備にむけて、改正育児・介護休業法、次世代育成支援対策推進法を踏まえた啓発活動に努められたい。

また、仕事と生活の調和推進の取り組みは、固定的な男女の役割分担意識が影響することから男性の働き方や意識改革と併せて両立支援の拡充を図られたい。

 病気を抱える労働者が活躍できる環境整備にむけて、会社・主治医・産業医が患者に寄り添うトライアングル型のサポート体制の構築が求められている。働き方改革実行計画に基づく支援の強化と関係者のネットワーク構築で両立支援の充実を図られたい。

 

 

 

(5)個人番号カードの普及に際する安全確保

個人番号カードの普及促進に向けて、交付体制の充実強化はもとより、多目的利用の検討を進めるとともに、市民の個人情報の漏えい等が発生しないよう、より一層の情報セキュリティ対策に取り組まれたい。

 


7.地球環境への貢献

(1)環境対策

① 国の新たな温室効果ガス削減目標を踏まえて策定した「大阪市地球温暖化対策実行計画」に基づき、太陽光発電や電気自動車の普及、省CO2技術の導入などによる地球温暖化対策を引き続き推進されたい。また、環境基本計画に基づき、ヒートアイランド対策や大気汚染対策等、具体的な施策を引き続き推進されたい。

 「おおさかヒートアイランド対策推進計画」をはじめ、「風の道」ビジョンなどにより今日的な環境問題への対応を引き続き図られたい。

 窒素酸化物等大気汚染対策をより一層推進されたい。

 自動車交通環境対策については、道路管理者との連携のもと局地汚染対策を継続して推進するとともに、ハイブリッド自動車・電気自動車・燃料電池自動車をはじめとするエコカーの公用車への導入、及び普及促進を図り、広域的対策についても引き続き推進されたい。

また、平成21年9月9日に環境基準の告示があった微小粒子状物質(PM2.5)について、国の動向を踏まえた対策を検討されたい。

 電気自動車等の普及促進のため、充電インフラの充実を図られたい。また、民間施設における充電インフラの整備についても促進に努められたい。

 国道43号等幹線道路における道路環境の改善に向けた対策の充実を図られたい。

 今日の多様化した環境問題に対処するため、環境教育の一層の充実を図られたい。

 市民や事業者、NPOとの協働による温暖化対策の推進に向け、「なにわエコ会議」の活動支援を充実されたい。

 極めて毒性が強いダイオキシン類による汚染が懸念される中、「ダイオキシン類対策特別措置法」の遵守徹底を図り、対策の充実を図られたい。

 「土壌汚染対策法」に基づき、実効ある取り組みを推進されたい。

 アスベストによる市民の不安を解消するため、民間施設対策をはじめとする環境対策及び健康対策を推進されたい。また、解体等工事に伴う飛散防止について規制強化された改正大気汚染防止法等に基づく取り組みを推進されたい。

 

(2)廃棄物対策

 廃棄物の発生抑制(リデュース)・再使用(リユース)・再生利用(リサイクル)の推進等廃棄物の減量化に向けた施策、とりわけ本市ごみ処理量の約6割を占める事業系ごみの減量に向けた取り組みをより一層推進されるとともに、市民団体の減量・リサイクルに向けた主体的な取り組みを促進するため、必要な施策を講じられたい。

② 環境に配慮した循環型社会の構築を目指し、ごみの減量・3Rを一層推進するとともに、ごみの適正処理に努められたい。

これら各種施策の推進にあたっては、今日的な財政事情を十分勘案し、民間活力を導入した効率的な事業運営を図られたい。また、その際にも大規模災害時の対応を含め市民サービスの維持に支障がないように留意されたい。

 「家電リサイクル法」の円滑な推進を図るため、廃家電品の適正な排出のための必要な施策を講じるとともに、不法投棄防止のため一層の市民啓発に努められたい。

 PCB廃棄物の期限内の処理完了を図るため、本市の取り組みを促進するとともに、保管事業者への指導強化など一層の対策に努められたい。

 持続可能な大阪湾圏域広域処理場整備事業(フェニックス計画)の推進に向け、抜本的な制度改善に取り組むとともに、適正な廃棄物処分のために同計画を推進されたい。

 産業廃棄物のリサイクル、適正処理を推進されたい。

⑦ 一般廃棄物の処理責任が大阪市にあることから、一般廃棄物の中間処理や最終処分などについては、一部事務組合と連携し適切な実施を図られたい。

⑧ 廃止したごみ焼却工場(南港工場、港工場、大正工場)の跡地については、貸付等による早期の利活用に向けた検討を実施されたい。

⑨ もと焼却工場整備計画用地及び森之宮工場跡地については、森之宮周辺地区のまちづくりの方向性を踏まえ、有効活用を図られたい。

⑩ 巨大地震等の発生後の公衆衛生の確保、復旧復興には、大量に発生するがれき等の災害廃棄物の迅速かつ適正な処理が重要なことから、十分な対策を講じられたい。


(3)その他

 まちの美化を引き続き推進するため、市民と行政が一体となって市民運動を盛り上げるよう積極的に取り組むとともに、空き缶・たばこのポイ捨て防止や不法投棄対策の強化拡充を図られたい。

 多くの市民、特に子供たちに深刻な影響を与える路上喫煙(いわゆる「歩きたばこ」)について、まちの美化や健康・防災・防火の観点から、効果的な対策を積極的に実施されたい。

③ 斎場運営については、高度な技能や対市民サービスが必要となることを踏まえ、指定管理者の業務水準の確保・向上を図るためにも、瓜破斎場の直営での事業実施を継続されたい。

④ 建築・改修から長期間が経過し老朽化した斎場施設について、建て替えを含めた検討を行うなど、将来的な火葬件数の増大にも対応可能な体制の構築に取り組まれたい。