2009年02月08日

若松葉

abc0ceab.JPG 「若松葉ガニ」、以前は水ガニって呼ばれていましたね。脱皮したばかりの松葉ガニのオスですが、解禁初日に鳥取港の直売所かろいちで購入し、すっかりはまってしまいました。

 水分が多く中身がスカスカという印象は否めませんが、淡白かつカニの味が凝縮されており予想を裏切る味。しかも一枚500円前後なので、輸入品の味がないものを買うよりもよほどお得です。

 カニを食べるのが面倒という人が結構いるそうですが、殻が軟らかく、足の端を少し吸えば身もずるっんと口の中に入ってくるので、おすすめできます。真水で茹でればよく、塩分調整が必要無いのも素人向きです。

 注意が必要なのは茹で時間と事前に味噌を取り外しておくことで、沸騰して3分も茹でれば十分だそうです。生きているものは刺身もいいです。山陰東郷の山廃玉栄、鷹勇の強力山廃と合わせましたが酒が進みすぎるのでブレーキを掛けるのに苦労しました。

 これから漁期が終盤に向かう3月にかけてどんどん身が詰まっていくそうです。ただ、スーパーで買ったものは身が寂しく、期待外れが多い気がします。直売所では商品価値が低かったので昔はおやつだった、なんてうらやましい話も聞きました。

 ちなみに後ろに見える器は、納豆茶碗として売られていた牛ノ戸焼。登窯で焼いた無骨さと爽やかな色合いの対称性にインパクトがあり、煮物やおひたしを入れるのに重宝しています。


kawatomo1123 at 17:38|PermalinkComments(2)TrackBack(0)日本酒 

生もと

生もと 忙しい日々が続いています。妻のライフワークを担いで「踊るように軽やかな生活を」との思いで名付けたブログですが、真逆の方向に進んでいるようです。

 写真は昨年の大晦日に山陰東郷の蔵を訪れた時のものです。同級生の福羅杜氏。昨年、いきなり山廃に挑んだと思ったら、今年はなんと生もとに挑戦していました。

 もと摺りの作業を見学しながら、亜硝酸がどうのと化学の授業のような話に耳を傾けているとほっこりとした気持ちに。販売用ではない甘酒の麹をならす作業も手伝い身も心も暖まりました。

 今シーズン最初に絞った速醸純米は酸っぱさが際立つものの、クリアですっきりした飲み口。昨年、好評だった山廃と生もとの仕上がりが楽しみです。


kawatomo1123 at 15:01|PermalinkComments(2)TrackBack(0)日本酒 

2008年06月10日

お祝いの品

ebcd9b55.JPG 日曜日は妹の結婚祝いを買うために湯町窯へ。最近ここの窯の作品が妙に気に入っていて、義父母からチョイスを任されたのをいいことに、心を弾ませながら向かいました。

 要望のあった皿を中心に、店内をくまなく見て回ります。個人的に好みなのはスリップウエアの収まりが良い角皿ですが、最近見るようになった楕円形の皿も目を引きます。

 さらに妹の好みを考え、抑制の効いたつや消しの皿を中心に考えました。通常のものよりも技術的に難しいらしく、少々値も張りますが、一生に何度もあることではないので、とお金を出すわけでもないのに割り切ります。

 迷ったので妹に連絡を入れて、使い勝手の面から大きさや形状などを相談。さらに6点に絞り、写メールで好みを確認するという念の入れようです。

 最終的に大きめの皿1点とやや小ぶりな皿2点のどちらかにすることにし、柄が気に入った2点の方を選びました。いつの間にか時間も相当経過していて、最初はにぎわっていた店内はいつの間にか私たちだけになっていました。

 レジで包んでもらっている間、世間話をしているとおまけでB級品のエッグベーカーまで頂いてしまいました。あの名品がこんな形で手に入るとは、多少無理して出掛けた甲斐がありました。

 というわけで選んだのはこの2点です。「違うタイプのデザインの方が楽しい」という妻の意向もあって、色調の異なるものにしました。民芸の器は使ってなんぼの世界なので、飽きずに長く使ってもらえればと思います。


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2008年05月25日

春の思い出

d2ea7e52.JPG 季節は初夏ですが、春の思い出を1つ。今年は春先の気候が良かったせいか、直売所などで山菜をよく見かけました。店頭で見つけると、つい1つ2つと手にしてしまいます。

 葉わさびの粕漬けにはじまり、フキノトウ味噌にコゴミ、タラの芽、コシアブラなど。中でも今年のヒットは、茹でたウルイの上にたらこマヨネーズをかけたもの。ウルイのヌルッとした触感とやや控えめの苦味が引き立ちます。

 酒は以前から山菜は鉄人にごりと相性がいいと思っていましたが、今年は無濾過生との組み合わせを積極的に試しました。昨年まではあまり意識していませんでしたが、まだ味が開ききってなくて、奥に少し苦味を感じる位のものがよく合う気がします。

 今年は雪が多かったせいか、大型連休中にも店頭に並んでいたので、義父母にもタラの芽やコシアブラを振る舞う事ができました。家では滅多にしない天ぷらで頂きましたが、やっぱり美味しかったです。

 写真は頂き物のフキノトウで作ったフキ味噌と既製品のものと、毎年実家が農家の方から取り寄せている葉わさびの粕漬けの三種盛り合わせ。ずいぶん前に撮影したものです。

 日本酒はこれも毎年購入している鷹勇辛口純米無濾過生。休みの日にこれを少しずつつまみながら、ちびりちびりとやると俄然、酒が進みます。次の日の仕事のやる気につながっていかないのは、まだ人間として未熟なせいだということにしときます。


kawatomo1123 at 13:29|PermalinkComments(3)TrackBack(0)野菜 

2008年05月18日

離乳食の器

dd42c5fe.JPG 娘の離乳食が始まっています。茹でた野菜を裏ごししたり、出汁でのばしてみたり、試行錯誤の日々が続いています。

 そんな中、離乳食を入れる器として、私の酒器がひそかに活躍しています。風呂上がりなどにあげる湯冷ましには備前。緑黄色野菜には出西、そして上原先生の至言が入った白磁はフルーツと、0歳児ながら贅沢に使っています。

 主食のご飯は大型連休に窯を訪れた際に、義父母に買ってもらった湯町窯の小皿とスプーンであげます。湯町の小皿はユニークなものが多く、人にすすめているものの1つです。実際に使ってみるとぽってりとしていて軽く、色にも温かみが感じられます。

 娘は湯町のスプーンが気に入っているようで、私たちから取り上げては、振りかざして遊んでいます。酒器が徐々に奪われつつある感はありますが、親の趣味を少しでも理解してくれれば、とまんざらでもない気分です。

 もちろん「酒は純米、燗ならなお良し」は、われながら早すぎる啓蒙だなあとは思いますけど。


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2008年05月14日

すしネタ

08191ab6.JPG 大型連休が明け休日に実家に帰ると、弟が寿司を握ってくれました。ネタは仕入れてきたアワビ、アジ、タイ、モサエビ、白バイ。魚のさばきはプロの端くれなので、それなりなのは分かりますが、シャリを器用に握っている姿にまず驚きです。

 何でも取引先のすし屋で、職人さんの手さばきを見て覚えたらしい。白バイのぬめりが全くないことや食べやすいように大振りのアジに切れ目が入れてあるのも気が利いています。

 握りもネタもその辺の回転寿司より、数段上。最終的にこの皿にさらに地元産ウニの軍艦巻きの長皿が加わったのですが、五人でぺろり。特に授乳期間中の妻の食欲には目を見張るものがありました。

 子どもの頃の楽しかった思い出の一つに親せきで行った地引き網があります。早朝に浜に出掛けて網を引き揚げ、子ども達が手づかみで捕まえ、大人たちが総出でさばきます。

 それこそ親せきの旅館を借り切って行う一大行事で、食卓には次々ととれたての魚料理が運ばれます。雑多な魚を見るのと大人たちが作る料理を味わうのが楽しく、最後まで大人たちの輪に加わり続けた気がします。

 この日が母の日であることに気が付いたのは後のことですが、弟の寿司は、まさに忘れかけていた記憶も思い出させてくれる味でした。娘も生まれたことですし、いつかこの行事も復活してみたいものです。


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2008年03月08日

週末の家呑み

cb119485.JPG 週末の家呑みはいつもよりも力が入るもの、いい素材があるとなおさらです。この日は弟からもらったフグの切り身を解凍し、おすすめの空揚げにして食べることに。

 スーパーを覗くと生ワカメが安い。この季節はワカメが採れ始める時期なので軟らかく、香りも良いので即購入。大好きな蒸しどりの付け合わせとサラダに利用します。

 空揚げはフグだけに、備前の皿に盛り付けて格調の高さを演出しました(いつもサンマやカレイもこの皿だけど…)。ちなみに備前は使う前に10分間ほど水に付けておくと、匂いなどが移らず、見栄えも良くなるらしいです。

 メニューが揃ってさて日本酒選びです。わずかに残っていた義父からの頂き物の三重錦をまずは選択、写真では辨天娘になっていますが、もう一杯は同じ精米歩合70%ということで鷹勇の勇翔にしました。

 三重錦は軟らかくきれいな酒でぬる燗が美味しい。勇翔は温度を選ばない力強い酒で米の味がしっかり出ている感じ、どちらも料理との相性は良かった。フグのモチモチした感触と淡白な味も2つの日本酒のおかげで、よく味わえた気がします。

 ワカメがちょっとした箸休めにもなって、杯が進みました。なかなかこういう時間を作るのが難しくなってきた昨今ですが、満足のいく家呑みでした。


kawatomo1123 at 18:03|PermalinkComments(3)TrackBack(0)日本酒 

2008年02月28日

イノシシな休日

a9c5cc28.JPG 父親からイノシシが手に入ったと連絡があり、週末は家族を連れて実家へ。昼前に到着したのですが、ここでいきなり待ち受けていたのがイノシシ鍋ではなくフグ刺し。

 フグ調理師免許を先日取得したばかりの弟が用意してくれたもので、大皿一杯に薄造りがずらり。あまり口にしたことのなかった魚ですが、結構、弾力があるんですね。薄造りにする理由が分かった気がします。ポン酢で美味しくいただきました。

 兄弟が多いことの良さは、こういう思わぬ恩恵にあずかる機会が多いことだと、今さらながら実感する次第です。ちなみにトラフグ以外のフグは調理に免許が必要なこともあり、市場では相当に安値で取り引きされているらしいです。弟の会社でも取得者は初めてとのこと。こういうところにマーケット拡大のヒントが潜んでいる気がします。

 午後からは、いよいよ本番のイノシシの解体。ナイフで皮を剥ぐところから始めますが、これが結構、根気を求められる仕事で、気を緩めるとナイフが肉まで達してしまったり、皮が残ってしまったりと大変です。

 いつもは七輪を用意し、酒とつまみをいただきながら、かつアバラ周辺のしくじった部分を塩コショウで焼きながらゆっくりと作業するのですが、今回は型がやや小ぶりだったこともあり、最後まで休憩なしで約2時間。ナイフを握りっぱなしで格闘しました。

 切り取った肉は部位ごとに大体一キロずつに分けて冷凍庫へ。ロースの部分は残して夜にすき焼きにして食べました。イノシシすき焼き、牛肉と違う風味と歯ごたえがあってこれはこれで好き。こってり感がなく、野菜やキノコ類が美味しく食べられました。

 久しぶりにゆったりとした時間を過ごした週末。いつもながら学習能力がなく、実家に日本酒がなかったことが心残りですが、なかなか充実した一日でした。

 写真は作業に取り掛かる前の一コマ。解体に夢中でノーマルな部分は撮っていませんでした。


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2008年02月07日

新酒

6c028cc2.JPG 苦味があるのはいつも通り。ざらつきは感じず、むしろきれい。よく言うと軽快だが、やや線が細いような気も。9号らしいフルーティさはあるけれど、決して浮くような香りではない。

 友人が杜氏として初めて手掛けた日本酒の印象を思うままに記したものです。先日、激励を兼ねて久しぶりにこの蔵を訪れ、仕込んだ純米を2種類試飲させてもらいました。

 山田錦と玉栄(いずれも精米歩合60%)、それぞれ試しましたが、この蔵らしい苦味などはそのまま引き継がれる一方、雑味は少なくなり、それらの特性がより感じやすくなった気がします。

 ここの純米酒との付き合いは6年目。味の面では一歩ずつですが着実に前進していると思います。若い杜氏になり、造りの方向性も定まってくるでしょうし、今回の2本はその布石になると期待しています。

 まだまだのびしろがありそうな玉栄を分けてもらい、さっそく翌日の晩酌に。最初は利き酒で気になった味がどう変化していくのかや温度を上げればどうなるかなど、実験さながらの気持ちで臨みましたが、途中から関係なく呑んでいました。

 一般的にどう評価されるのかはよく分かりませんが、これなかなか美味しいです。現時点では6年間で一番の出来ではないでしょうか。新杜氏の今後の活躍を期待しています。


kawatomo1123 at 08:41|PermalinkComments(6)TrackBack(0)日本酒 

2007年12月24日

お食い初め

7f5e52fc.JPG 娘の「お食い初め」の儀式をついに敢行しました。

 まずは娘の披露と注文していた器をいただくため窯元へ立ち寄り、たたき皿とお祝いでいただいた茶碗に対面。窯元とひと通り記念撮影した後、実家へと向かいました。

 実家に行くと両親が弟に頼んで立派な鯛を手に入れていました。地元産の天然物で、絞めてから三日程度経っているとのこと。なかなかお目に懸れない代物なのでさっそく写真撮影です。

 お食い初め、実は妻も私もまったくの未経験。一生食い扶持に困らないようにという願いを込めて、尾頭付きを用意するというのはインターネットで調べましたが、あとのことはよく分かりません。

 まして不信心なうちの両親が、と思いきや、どうやら孫のために勉強していたようで、赤飯とすまし汁、煮物、海老などを即座に準備してくれました。

 ということで完成品がこちら。いただいた茶碗に赤飯を入れ、煮物類はタタキ皿の上に配置。彩りもなかなかきれいで、写真に撮るとそれらしく見えます。妻が娘の口にご飯を運ぶふりをして儀式は終了。写真にも収めて大満足です。

 鯛は焼くよりも刺身がいいとの意見で一致し、父が腕を振るってくれることに。皮付きの湯引きと皮を引いた刺身の2種類を用意してくれました。

 時期的に脂が乗っていたのと、熟成とが相乗効果を生んだせいか、この味がすこぶる良かった。特に湯引きは皮と身の間にしみ込んでくるような旨味があり、初めてという妻もずいぶんとお気に召した様子でした。

 それにしても娘効果、恐るべし。これからいろんな口実を作って実家で美味しいものを食べようかなと密かにたくらむ父でした。




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2007年12月15日

祝100日

bc5819df.JPG 娘の誕生100日目を祝い、この日は和牛肉のたたきで一杯。今回は旨味を引き出すために作ってから四日ほど熟成期間を置いてみました。

 牛のもも肉はわりと安価に手に入るものですが、知り合いの和牛農家では日ごろの布教活動もあり、最も売れ行きの良い部位になっています。和牛のこってり感に飽きる人にもおすすめの食べ方です。

 半冷凍の状態の肉を薄切りにした上から、刻んだ青ネギを振りかけ、カボスを絞ったポン酢と一緒にいただきます。記念の日なので日本酒は秘蔵の鷹勇山廃60%9BYを選択。

 良いとは聞いていたものの鷹勇の9BYを口にするのは初めて。繊細な味なので肉との相性は正直どうかなと思いましたが、鼻腔に抜けていく古酒ならではの風味と山廃の幅の広がりが、肉の旨味をしっかりと受け止めてくれました。

 晩酌をしながらこれまで撮影した娘の写真を妻と一緒に眺め、成長の過程を振り返りました。わずか三カ月と少しの間ですが、全体がひとまわり大きくなり、表情が豊かになっていく様子が分かります。

 おそらくこの先も生誕半年などと理由を付けては、秘蔵の酒を封切ることになるでしょう。

 


kawatomo1123 at 23:53|PermalinkComments(2)TrackBack(0)日本酒 

2007年12月12日

和牛で土手煮

98d69334.JPG 久しぶりにブログに手を付けようと思ったものの、ネタと時間に恵まれないまま、季節はもう師走。知り合いの和牛農家からの連絡で購入した和牛スジを土手煮にしたので、これ幸いとパソコンに向かいました。

 和牛のスジは、わが家にとってはすでに定番の食材です。しかもこの農家の和牛を取り扱っているところはグラム150円と安い(1キロ入りだけど)。下準備に時間をかければ、ポトフやカレー、韓国料理など幅は広がります。

 当然コンニャクとショウガはたっぷり入れて、今回は白味噌と赤味噌を半々にし、ややマイルドな味に。すき焼きでは隣に置いてはならないとされる牛肉とコンニャクですが、土手煮にすると互いになくてはならない存在になるから不思議です。

 最後に青ネギをたっぷりとかけて完成です。この日(完成から2日目)の日本酒は16BYの小笹屋竹鶴(雄町)。味がこなれていることもあり、なじんできた味噌の味や、やわらかくほぐれたスジ肉との相性は抜群でした。

 ちなみに舌と目の両方で楽しむ趣旨で、食器類は備前焼でコーディネート。娘が戻ってきてからは風呂に入れる大切な仕事を預かっており、晩酌は夕食を終えて、風呂から上がった後にしているので、量より質を優先です。





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2007年10月17日

内祝い

5a87ede8.JPG 休みを利用して娘の内祝いの準備に奔走しました。早朝に起きてひと仕事し、松江市のフレーム屋さんを訪ねた後、さらに備前焼の窯元を訪問。休みとはいえ一日中、大忙しでした。

 窯元では誕生記念に頼んでいた長皿に対面。思っていたよりも大きく、仕上がりもきれいになっていました。牡丹餅にわらを用いた線もくっきり出ていて、使い込むほどに生き生きとしていくような予感がします。予備として焼いた皿を2つプレゼントしていただき、さらに感激しました。

 内祝いの品は迷った末に、アドバイスをいただいた七点を選択。親せきに分けて贈ることにした五点セットの鉢は、鮮やかな赤褐色の色合いと自然釉の垂れが見事で、正直、自分が引き取りたいほどです。

 初心者の兄には大きめの鉢を選びました。花活けや煮物用に使ってもらうのにちょうど良さそうです。もう一つは少し個性的な形の片口。どちらも使い育てる楽しみがありそうな器です。

 もう一つ、娘の食い初め用にとご飯茶碗をいただきました。いろいろ出していただき、さんざん迷った末に薄手で軽く、内側の色が夕日のような茜色をしたものを選びました。写真はとりあへずこちらにしようと思います。

 わが家用の品々は、2人が帰ってきてから再び訪問することを約束し、それまで保管していただくことに。カメラにおさめて帰路に着き、さっそく写真を妻に送りました。次に出掛ける時が今から待ち遠しいです。


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2007年10月13日

和牛のオリンピック

 久しぶりの書き込みです。子どもの誕生など、本来であれば書くべきことはたくさんあるのですが、14日まで開催中の和牛博について少し触れたいと思います。

 実はこの催しすごいんです。何がすごいかと言うとこの大会でここ5年間、種雄牛だと10年以上もの間、和牛のスタンダードが決まってしまうからです。いわば和牛の価値(今は脂肪交雑の状態に応じた等級で見るのが一般的)の決めてしまう大会なのです。

 私は霜降り信仰が転換期を迎えるのではと、ひそかに期待して今回の大会に注目していました。前にも書いたかも知れませんが、鳥取県をはじめとする中国産地の周辺は巷を席巻している但馬系以外の系統がまだ残されている地域であり、それらの見直しが進むのではと思っていたからです。

 思うに肉の旨さは、育てた期間やえさの種類、成形した後の熟成の度合いなどさまざまな条件で決まります。それぞれの系統に適した条件が研究されてこそ、面白さが加わるはずです。今のように脂肪交雑や口溶けだけを基準にしていれば、いずれ限界が生じることは請け合いです。

 そのような意味で鳥取県勢の活躍に期待していたのですが、思うような評価が得られたとは正直、言えませんでした。今後、和牛改良がどういう方向に進んでいくのか懸念すら感じます。

 ただ、岡山県の関係者とも話したのですが、今回の催しは和牛の置かれている状況を肌身で体験するにはとても良い機会でした。審査には各県の関係者に混じり、オーストラリアやアメリカ、韓国など海外の農家の姿もありました。何年か後には、彼らとの競争も始まるかもしれません。

 また、よく手入れをされた和牛に感心している人も多く見かけました。よく競走馬の美しさに惹かれる人がいますが、あれと同じ感動を味わっている人もいて、微笑ましく感じました。和牛を身近に感じるという意味では、非常に良い機会と言えます。

 私はたまたま和牛農家の近くに居て、機微をつぶさに見つめることができましたが、牛舎の中ではいろいろなドラマが繰り広げられていました。ここでは詳しく書けませんが1つだけ、差し入れで届いた旬の香茸を用いたおにぎりが美味しかったことは忘れられない思い出です。

 大会は残すところあと一日、お近くの方はぜひ足を運ぶことをおすすめします。
 


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2007年07月21日

いのししの燻製

8ef569fb.JPG 実家でもらったイノシシの薫製を少しずついただいています。例の薫製器を使って父親と妹が作ったものです。

 近くに寄ると桜チップの香りが漂い、色合いもなかなかよい感じ。試しに炒めて食べるとやや塩辛いですが、歯ごたえもあり、いのししの味が凝縮されていることが分かります。

 最初はやや薄めに切ってレタスと一緒に炒めてみました。これはなかなか成功。レタスの苦味と水分がイノシシの濃厚さを緩和し、箸が進みました。

 が、これではイノシシを食べた実感がない。ということで今度は香味野菜をたっぷりと使ってポトフをつくってみました。

 野生肉独特の匂いがやや気になりますが、肉の旨味がたっぷり。塩味もすっかり抜けて食べごたえがありました。マスタードを添えると気になった匂いも消え、小笹屋竹鶴13BYと共に急ピッチで胃袋に運ばれていきました。

 先日某メーカーの方と薫製談義をする機会があったのですが、メーカーが頭を痛める点の1つに原料の肉の調達があるそうです。国内産の豚は食肉用に飼育されていることもあり、脂身の層が厚く、ベーコンづくりにはあまり適していないという内容でした。

 確かに赤身の旨味が多い方が、味わいがあって薫製には合っているような気がします。加工品に使うために家畜を育てるという考え方は、まだ日本の畜産農家には浸透していませんが、これからという地域にとっては選択肢の1つになるのではないでしょうか。

 燻製を始めたら改めて人間の技術は偉大だなと感じたので、自分なりにもっと生かす方法がないか少し考えてみたいと思います。


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2007年07月11日

器選び

703dec60.JPG 休みを利用して鳥取市にある中井窯を訪ねました。ちょっぴり気が早いですが、生まれてくる子どもが使うご飯茶碗を選ぶのが目的です。

 ここの器、清潔感あふれる釉薬の色と絶妙な土の厚みが引き出す、凛とした姿形が気に入っています。窯元は山あいの静かな集落の中にあるのですが、せせらぎの音が気持ち良くいつも心癒されます。

 お目当ては白を基調に緑を組み合わせたやさしい色合いのもの。展示棚を見せてもらうと、希望に沿うものが三種類ありました。器を手に取り、妻と一緒に形や大きさを見比べて、ようやく一つを選びました。

 選んだ茶碗は工業デザイナーの草分けで、柳宗悦の息子の柳宗理がデザインしたもの。上下が緩やかな曲線で結ばれている点が特徴で、モダンな感じが気に入りました。

 窯元の若奥さんが、「焼き味が少しずつ違うから」と同じ形のものをさらに数種類持ってきて下さいました。こういう比較ができるのも窯元訪問ならでは。いろいろな角度から見たり、アドバイスをいただいたりしながら検討を重ねて、内側に少し垂れのある緑のきれいな器に決めました。

 子どもが生まれるとしばらくは出掛けられないだろうと思い、欲しいと思っていた急須も注文。以前訪れた際には生産が追い付かず、予約になると聞いていましたが、この日は少しだけ在庫があり、やはり見比べさせてもらい1点を選びました。

 あらためて見ると、他にはない味のある白が際立っていて、淡い緑とのコントラストがとても爽やか。色使いも形もバランスが良くて、ここ数日はことあるごとに眺めては心和ませてもらっています。


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2007年07月09日

薫製機

c42ec133.JPG 久しぶりの休日、父親がベーコン用に肉を仕込んでこいと言うので持っていくと、こんなものが出来ていました。

 古いボイラーの給油タンクを使った手作りの薫製機です。中には電熱器が入っていて、温度計とサーモスタットを連動させることにより、一定の温度が保てるようになっています。

 さすが工学系理系人間の父。薫製機に関心を抱き、仕組みを本で読んだらしく、廃品を利用してこんなものを作ってくれました。中には脂だれ予防の工夫や吊るしても網でも肉を置ける工夫もしてあってなかなか本格的です。

 肉をしばし流水にさらして塩分を除いた後、その実力を試します。今回は三時間半ぐらい薫煙にかけて、じっくりと熱と香りをしみ込ませます。少しだけ見えているのが完成したベーコンです。新薫製機の成果か時間を掛けたせいか、三回目の挑戦にしてようやく雑誌などで見る写真に近い仕上がりになりました。

 この後、さっそく妹がパン教室で作ってきたという、フランスパン生地で作った丸いパンと実家の畑で採れた野菜と一緒にベーコンサンドを作って食べました。少し煙の匂いが目立ちますが、手づくりパンのやさしい味と合い、なかなか美味しかったです。

 実家でも妹がピックル液を作っていて、イノシシ肉を漬け込んでいました。父親によると時間が経つと少し焦げ臭くなる点に工夫の余地があるそうですが、この調子でいくとイノシシも期待できそうです。


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2007年06月15日

美味しい季節

d75a7694.JPG 魚が美味しい季節がやってきました。しかし仕事で思うように楽しめないのが現実。そんな中、ニナ貝と本マグロの赤身を手に入れました。

 マグロは境港で大量に水揚げされた翌日にスーパーに並んでいたもの。刺身で食べましたが、やはり冷凍物とはひと味違います。ニナ貝もまだ生きている状態で、塩茹でにしていただきました。

 日本酒はどちらにも合うものをと考え、辨天娘の四番娘(玉栄)を選択。食べ物への応用力に優れた蔵と米の組み合わせです。貝の香りと苦味がなんとも言えず、ダラダラと呑みたい気持ちを抑えるのに苦労しました。

 これからどんどん暑くなっていくのは憂鬱ですが、こういうものを楽しむ時間と余裕だけでは確保したいものです。



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2007年06月09日

地酒と地肴

901b5d8f.JPG たまにはこういうのもいいなと思い、地元産のもずくを山陰東郷の純米山田錦と一緒にいただきました。

 このもずくおそらく日本海側ではどこでも採れるものだと思いますが、岩もずくとも呼ばれ、一般的な細いもずくとは太さが異なります。磯の香りもたっぷりで、今が旬の海藻です。

 色が変わる程度に茹でたものに三倍酢と小口に切ったきゅうりを加え、まずはその粘りと香りを楽しみます。次にその触感、これぞ繊維質という歯ごたえあり、噛むほどに海藻の香りが広がっていきます。

 こういうのは引き締まったものよりも多少緩いくらいの方が合うと思って選択した酒ですが、予想以上の出来にびっくり。以前いただいた時は若すぎて味がよく分からなかったけど、この蔵独特のふわりとした感じが伝わってきて、今は随分と心地良いです。

 一日に換算すれば共に数百円の悦楽ですが、地酒と地肴が美味しいというのはいいことですね。



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2007年06月04日

古い写真、その後

古い写真  「写真は光の芸術」と誰かから聞いたことがありますが、なるほどと納得させられました。先日、頼んでいた写真の額装がついに完成しました。前回の油絵のような劇的変化とまでは言えませんが、予想していたよりもずっと良い仕上がりです。

 濃緑のフレームが白黒で表現された森の雰囲気をぐっと盛り上げてくれます。見方によっては暗い雰囲気の写真なので、枠の色がちょうどよいアクセントになっています。とても半世紀前に撮影された写真とは思えず、モダンな雰囲気すら漂います。

 以前にも触れましたが、この写真家の方は地方にあって絵画的手法という独自の表現を追究した人です。この写真も鬱蒼とした森を写しているだけに見えますが、遠近法が取り入れられていて、木々の大きさと色の濃淡で森の深さが表現されています。

 まずは手前の大木の大きさと黒さで作品の世界に引き込まれ、そこから左側に並ぶ木々に徐々に目を移し、最後は背景の枝葉へとたどり着く仕掛けが施されています。

 カラー写真が当たり前の現在とは違い、色の濃淡と構図で勝負するモノクロ写真は撮影する側の発想や表現力が問われます。3年ほど前に亡くなった写真家のアンリ・カルティエブレッソンの作品が好きでしたが、この写真もそういう意味では、なかなかエスプリが効いている気がします。

 もちろん実家での評価も上々で、褪色を防ぐためお客さんが来た時にだけ飾ろう、というような話になっていました。

 それにしても幼い時には何とも思わなかったものが、時間を経た今、新鮮に映るというのはすごいことです。時間が経っても色褪せないもの、むしろ時間が経過したからこそ分かる良さもある。一枚の写真を通じて、そんなことに気付かされました。



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