昨日のこと、ある市民から連絡をいただいた。

「市長の後援会報が届いた。内容は歴史資料館のこと。歴史資料館を造れば鹿嶋市の経済効果は20億円だと書いてあるが、それはどういうことなのか?」とのことだった。

歴史資料館の経済効果が20億円など、まったく根拠のない嘘だ。本当に書いてあるのだとしたら、大変な嘘を市民についたことになる。すぐには信じられない情報だった。

そこで実際に見せていただいた。

市長の後援会報になるのでこのブログには転載はしないが、「仮に観光客が330万人になれば滞在時間を増やすことで20億円の経済効果」と書かれていた。

今、市民の間には、歴史資料館に反対の声が大きくあがっている。そのような中で、歴史資料館(市民交流センター)の必要性をうったえるのは、歴史館を作りたい方々には当たり前のことだと思う。

賛成ならば賛成の意見を、私のように反対ならば反対の意見をぶつけあうのが大切だからだ。

しかし、市民に対して嘘をつくのは絶対にやってはいけないのだ。  今回の問題で、「市長の歴史館建設白紙撤回」が市民へのごまかしだと受け止められたことへの反省はまったくなかったということになるだろう。

まず、鹿嶋市議会でのやり取りにおいて、歴史資料館が、「観光客の増加にはつながらない」ことは答弁されている。そして滞在時間も少ないと予想できる(市民交流館とどまる観光客はいない)。

そのような事実がありながら、経済効果が20億円だと書いてあった。「仮に鹿嶋市への観光客数を330万人と数えて、そこから経済効果を出した」とのこと。まったく根拠のないものだ。

そもそも観光客数というのもあまりあてにはならないものなのだが(鹿嶋市の花火大会の集客数は鹿嶋市の人口を越えてしまうことも)、そんな中でも茨城県が集計した、昨年の鹿嶋市の観光動数は約270万人。その内、鹿島神宮には約150万人、アントラーズには約40万人、残り80万人が市内の各イベントでの集計。これがおおまかだが現状。

これをまず330万人にするには鹿嶋市全体でもプラス60万人が必要。歴史館には絶対に集客できない数字だ。

次に、観光動数として集計されている中に、鹿嶋市民が含まれていることも忘れてはいけない。詳細な数字は表せないが、半数は市民や周辺自治体の住民で観光客ではない。

この時点で、歴史館の経済効果を観光客数から出すことがどれだけ嘘かということがわかる。

次に100歩譲って、歴史館にも影響するであろう鹿島神宮の参拝者だけを考えると、

鹿島神宮の参拝者は200万人とも言われていても、実質150万人と考えられているが、その内、年末やお正月などの参拝者数がかなり多い。そのような時期には歴史館は閉まっているのではないのか?

市民から「経済効果20億円の嘘」を報告されていたときに、ふと思い出す言葉があった。それは市長に近い人が話した言葉だった。

「鹿島神宮に来る200万人が1人1000円使ってくれれば20億円の経済効果になる」。

その時には、何の考えも意味もない希望を言葉にしただけだと受け止めていたが、まさか本当にこんな馬鹿げた計算を市民に発表したのだろうかと心配になってしまった。

市民達は、歴史館の建設に本当に怒っている。

先日の鹿嶋まつりの議員ブースでのこと。市民にアンケートを書いてもらうことが仕事だったが、せっかく書いていただいている市民と会話がしたくて、私は「鹿嶋市に対しての要望や困りごとなどはないですか?」とたずねた。すると女性3人でいらした方々は「歴史館だけは絶対に作らせないで」と強い口調で話したのだ。このような思いを持っている市民がたくさんいるのだから、歴史館に賛成をしている方々も、本気で歴史館の必要性を主張しなければいけない。

「ごまかしはダメだ!」

経済効果20億円と書かれていたのは後援会会報誌となっているが、ポストに入れられていたそうだ。これが後援会員だけに配られているのだとしたら、私も発言に少しは遠慮もする。しかし、不特定多数に配るのならば、嘘は指摘しなければならない。

市長が発言した言葉ではないが、後援会会報誌は当然監修はしているのだろう。しかし、どこか私には市長の言葉だとは思えないのだ。市長は今まで歴史資料館の経済効果について発言したことはないのだ。
市長はただ純粋に「鹿嶋市の歴史」を表に出したいのだと私は理解していた。

そんな純粋な思いだからと言って、かなえてあげられるような財政状態ではないし、現代の技術やノウハウは、箱ものとなる施設を必要とせずに学習効果をあげることが可能だ。ではそれを踏まえてどうするのか、そこが賛成・反対のひとつのラインだったのだ。

これで今後、歴史館建設について「経済効果」についての審議も加わることになるだろう。
市民に向けて歴史資料館が20億円の経済効果を出す証明も必要になるのだ。