aamall

2007年10月06日

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パッチギ!LOVE&PEACE スタンダード・エディション


井筒監督の勇気
キョンジャは沢尻エリカの方が良かったのにという評も聞かれます(私もその一人)が、中村ゆりもけっこう頑張っていたと思います。アンソンの井坂俊哉はなかなか良かったし、藤井隆のコメディアンぶり、シリアスな演技もとても良かった。それに、寺島進、ラサール石井など脇を固める役者たちがピッタリはまっていた。“愛と平和”などという井筒監督のイメージには合わないようなサブタイトルがついているので、心配してはいたのですが、それは杞憂に終わりました。キレイ事だけで平和を訴えるのではなく、暴力あり、残酷シーンあり、裏の闇取引あり、と汚いところも堂々と見せてこそ生命力のたくましさを訴えてくる。キョンジャが出自を隠してスターの階段を一歩ずつ上がろうとするも、在日の壁、差別が立ちはだかる。もちろん、決して楽には生きていけない中でも日本に溶け込もうとした屈託のない姿には清々しさを覚えます。それを代弁するかのように、佐藤が在日家族の中に受け入れられていく設定は絶妙でした。前作は、日朝、在日の問題ももちろんありましたが、少女と日本人青年のロミオとジュリエット的恋愛が中心のパワフルな青春ムービーだった。それに、井筒監督には難病ものは映画の出来不出来でなく、扱って欲しくなかったし、描きたい事があり過ぎて、いささかエピソードを盛り込み過ぎの感じも受けます。しかし、日本、北朝鮮、在日の人、それぞれに反発を受ける描写もあり、また、果敢にも芸能界最大のタブーにまで斬り込んだ、その勇気を讃えたい。