
父が入院して3週間。
母の17回忌の法事の段取りをさせてもらっている。
指図は全て父に従わなくてはならない。
その報告を兼ねて毎日面会に行く。
毎日が当然と。
予定があって行けない時は前日に、報告。
「別に用事がないから来なくてもいい」と。
全てが自分の思う通りになっていれば機嫌は良い。
「イエスマン」が欲しいだけなどだと、誰もが口にする。
退院したら「イエスマン」でいることはできない。
また、不機嫌な毎日が始まるかと思うと、
心がぐったりして・・・今日は仕事に行けなかった。
木曜日に退院が決まったのだ。
夕食後の退院で確認したはずなのに、
「しゃぶしゃぶが食べたいから準備しろ」と。
遅くなると言っても、聞く耳を持たない。
しかも、夕方6時の時間に
「畑に行って橙を取って来い」とも。
「金曜日には散髪に行きたいから送れ」とも。
仕事だと言うと
「その日は仕事なのか」と。
大丈夫?金曜日は平日だけれど。
父の残されている時間はわからないけれど、
私の心が壊れるのと
どちらが早いのだろうか・・・と思う。
父は母を看てきたので同じことを求めているのだと。
大事にされた記憶がない私のそれを求めるのか・・・と。
絶望だけが心の中でぐるぐる する。
「俺の育て方が間違っていた」という言葉を何度聞いただろう。
結果、悪いのは私であり、自分に非は無いと言いたいのだろう。
常に自分が正しく、子供は親に従うべきものであるとの確たる信念。
こうして、書き記していることを後日読み返した時に、
もう少し優しくしておけば良かったと後悔するのだろうか・・・
奪われている私の時間を返して!と叫んでいるのだろうか・・・