金融日記

藤沢数希が運営するブログ。
金融・経済、Web関連ビジネス、書評、科学、恋愛工学などについて。

第670号の目次です。

●週刊金融日記 重要バックナンバー(夜間飛行)
http://yakan-hiko.com/PU14

●週刊金融日記 重要バックナンバー(まぐまぐ)
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52160749.html

●週刊金融日記 重要バックナンバー(note)
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52021876.html

==============================
// 週刊金融日記
// 2025年3月18日 第670号
// 中学受験は「最低でも早慶」への賭け★国立第一志望早慶併願の難しさ
// 米国株の下落基調続く
// 名古屋で美味しい鰻が食べられる和食店
// 花粉症対策について
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 日本はスギ花粉が大量飛散していますので、また、香港に退避してきました。本当に日本国政府はスギの伐採を最優先でやってもらいたいです。まあ、日本は何事も既得権益に気を使い現状維持ばかりですから、明らかに必要な改革であっても、実行されるということがない国ですね。スギ花粉はなんとかするする、と時の政権がこれまでも述べてきましたが、一向に改善される気配がありません。

●「花粉症対策スギ」の普及が進まない根本理由 すべて植え替えるには700年掛かる!
https://toyokeizai.net/articles/-/161376

 さて、香港に帰ってきたら、僕が愛用していたDeliverooが香港から撤退するとのリリースがありました。香港はUberEatsもあったのですが、なんかしょぼくて、このイギリス企業のDeliverooと、Foodpandaというやつの方が人気がありました。それで、UberEatsは何年か前にやはり撤退となりました。Foodpandaって、香港か中国本土の会社だと思っていたら、いま調べたら、シンガポールで始まって、その後にドイツの企業に買収されていて、ドイツに本社があるみたいですね。
 それで、いま香港で勢力を伸ばしているのが、中国のビッグテックである美団(Meituan)の国際版アプリであるKeeTa(キータ)です。さっそく、これをインストールして使ってみたんですが、まあ、Deliverooで僕がよく頼んでいたお店はだいたい入っているし、いろいろいい感じでした。
 香港はだいたいのもんが自由市場で競争なんで、いろいろ盛衰が激しいです。特に飲食関係なんかは激烈な競争ですね。おかげで、だいたいのものが美味しいし、便利ですわ。

●Keeta captures 44% of Hong Kong food delivery market as Deliveroo exits
https://www.dimsumdaily.hk/keeta-captures-44-of-hong-kong-food-delivery-market-as-deliveroo-exits/

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

-花粉症の薬は何を使われていますか
-中国A株に投資するETFについて教えてください
-生成AIを使った投資の可能性について教えてください
-26歳医療業界の営業職ですが女性との交際経験がなくナンパも上手くいきませんでした

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.中学受験は「最低でも早慶」への賭け★国立第一志望早慶併願の難しさ

 中学受験も大学受験も終わり、受験生を抱えていたご家庭も、お子さんがどこの学校に進学するかそろそろ決まったことだと思います。
 さて、中学受験で、国語、算数、理科、社会という4科目を死ぬほど勉強して、ある程度の偏差値の難関中学に入ることができた「勝者」たちが、ここからどういう険しい坂道を登っていくかというと、学歴は「最低でも早慶」という親や先生の期待に答えるべく、東大や国立医学部に向けて、先取り学習に追われ、日々勉強を積み重ねていくわけです。
 中学受験では早慶付属校の偏差値はもちろん高いですが、MARCH付属校の偏差値もなかなか高いです。早慶付属校に受かってもおかしくない偏差値にもかかわらず、大学受験が前提の難関中学に進んだ場合、それは暗黙的に「大学は早慶より上とされているところに合格できる」という賭けに他なりません。
 それはどこかというと、東大、京大、国公立医学部です。まあ、科学大や一橋もここに入れてもいいのですが、こうした難関中学に進学する生徒の家庭が、早い段階で、ある意味で地味な科学大や一橋を志望していることはあまりないでしょう。
 教育熱心な親が勝手に子供に「最低でも早慶」という学歴ハードルを課して、鼻息を荒くしている様子は、今日では嘲笑の対象ではありますが、金銭だけでなく時間や労力という大変なコストを支払い、中学受験という賭け金の高いゲームに勝った親たちのまごうことなき本音でもあります。
 最近、MARCHと東大についての記事を書いたので、今週は早慶について書こうと思います。

週刊金融日記 第609号 日本人の第一志望はMARCH
週刊金融日記 第669号 東大が全てではない!行き過ぎた大学受験甲子園を憂う

『コスパで考える学歴攻略法』
https://amzn.to/3UOEroZ

 早慶の一般入試の難易度というのは酷く誤解されているようで、それゆえに、ネット情報などを真に受けていると、当てにしていた併願戦略が上手くいかず、最難関国立大学A判定の受験生でもぜんぜん滑り止まらないリスクがあります。東大落ちて早慶で滑り止まるとは限りません。実際、東大以外の難関国立大学だと、難易度的には滑り止めではなく、明らかに併願校でしょう。これから解説するデータを見ると、東大落ちが早慶の上位学部に受かる確率は概ね半々、他の難関大学だとなかなか受からない、というのが実情です。
 基本的に、早慶は、民間企業への就職とその後の出世にとても強い学歴です。つまり、金と地位に関係しているわけで、だからこそ、Xなどでは受験数学と旧センター試験をがんばった国立大学卒の人から叩かれがちです。Xなど見ていると、受験難易度がかなり過小評価されている印象で、これはある種のプロパガンダと思われます。

★日本は大企業の経営者も政治トップも、Xでは煽られがちな私文(=私立文系卒)が大活躍しています。
https://x.com/kazu_fujisawa/status/1893950266556473654

週刊金融日記 第357号 なぜ東大やスタンフォード大卒の理系は成蹊や学習院の文系学部卒よりバカなのか

 多くの早慶文系学部は、数学なしで受験が可能です。難関国立大学を志望している場合、文系でも理系でも総勉強時間の半分近くが受験数学につっこまれます。これがなくなるということは、受かるために必要な総勉強時間の劇的な削減につながります。そこで、日本の大学格付けの専門家が、東大合格に必要な勉強時間は5000時間、早慶は3000時間程度(数字は適当です)みたいなことをしたり顔で言っています。
 しかし、受験の実務では、こんな架空の難易度格付けみたいなものは、何の意味もありません。なぜならば、中学受験の勝者である「最低でも早慶」と言われている子供たちは、当然に受験数学に多大な時間をつっこみ、6教科8科目の共通テストの対策をした上で、中学受験なんかせずに小学生時代から受験英語を研ぎ澄ませてきた「最高で早慶」の子供たちと同じ土俵で戦わないといけないからです。
 早慶文系に関しては、上記のような偏差値の非対称性は、受験の常識として知られていますが、最近、じつは文系の方と違って、難関国立と科目数が同じなので専願がいないはずの早慶理系も割とやっかいであるという新たな知見が得られたので、この辺も解説します。

 論より証拠ということで、難関国立大学の受験生の併願成功率のデータを見てみましょう。併願成功率というのは、極めて重要なデータなのですが、大手予備校は公表しておらず、説明会とかに行くとちらっと見せてくれたりします。そして、そういう説明会に参加した親が、たまにブログなんかに上げてしまって、僕みたいな教育学の研究者にも貴重なデータが回ってくるわけです。

・・・

続きはメルマガを購読 → note夜間飛行ブロマガまぐまぐ

2.今週のマーケット

●米国株の下落基調続く、米軍がフーシ派空爆、日米金融政策に注目(金融日記 Weekly 2025/3/7-2025/3/14)
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52242913.html

・・・

続きはメルマガを購読 → note夜間飛行ブロマガまぐまぐ

3.ブログではいえないお店

-名古屋で美味しい鰻が食べられる和食店

 また、鰻を食べに名古屋に来ました。じつは愛知県は鹿児島に次いで鰻の生産量2位なんで、まごうことなき国産鰻が美味しいお店が多いですね。最近、名古屋に詳しくなってきたのですが、桜通線で名古屋駅の次が国際センター駅なのですが、ちょうど名古屋駅と国際センター駅の間が、東京でいう新橋と有楽町の間みたいな感じで、手頃な値段で美味しい飲食店が集まっていて、いい感じになっています。
 その日は、僕はまた鰻が食べたかったのですが、いっしょに行った人が、鰻をつまみで食べるのはいいが、(ご飯が重い)鰻丼はいらん、刺盛りや野菜なんかの和食が食べたい、とめんどくさいことを言い出したので、鰻が食べられる居酒屋的なお店を探していたところ・・・

・・・

続きはメルマガを購読 → note夜間飛行ブロマガまぐまぐ

4.藤沢数希の身もフタもない人生相談

-花粉症の薬は何を使われていますか

藤沢先生は、花粉症はどんな薬を使っていますか?
医者に行け、と言われそうですが、世界の最新情報が集まる藤沢先生なら、いろいろな花粉症の最適な攻略法を知っているかも、と思ったので、メールを送らせていただいた次第です。
よろしくお願いします。

-藤沢数希の回答

このメルマガはお医者さんの読者も多いので、花粉症対策についてはかなり知見が蓄積されています。
この辺りを読んでみてください。

週刊金融日記 第259号 抗アレルギー薬新薬2製品が登場
週刊金融日記 第312号 舌下免疫療法について

・・・

続きはメルマガを購読 → note夜間飛行ブロマガまぐまぐ

TOPIX: 2715.85, +0.3% (1w), -3.1% (YTD)
Nikkei225: 37053.10, +0.4% (1w), -7.1% (YTD)
S&P500: 5638.94, -2.3% (1w), -4.1% (YTD)
USD/JPY: 147.95, -0.1% (1w), -5.8% (YTD)
EUR/JPY: 160.60, +0.5% (1w), -1.7% (YTD)
Oil(WTI Futures): 67.18, +0.2% (1w), -6.3% (YTD)

 米国株式市場は、S&P500が週間で2.3%、ナスダック総合指数が2.4%の下落となり、依然として下降トレンドが続いている。トランプ大統領が、欧州やカナダとの関税戦争が引き起こしており、投資家心理が悪化しているようだ。
 地政学的リスクも市場の不安要因となっている。トランプ大統領が良いディールのためだったのか、ウクライナへの​軍事支援を停止している間に、ロシアがクルスク州の大部分を奪還してしまった。また、週末には、米軍がフーシ派に対して大規模な空爆を実施したとの報道があり、イエメンで多数の死傷者が出ているようだ。
 米国株式市場は調整局面に入ったとの見方が強まってきている。
 今週は、日米の金融政策が発表される。日米ともに金利は据え置きがコンセンサスである。FOMC声明やパウエル議長の会見における米国の労働市場とインフレの評価に注目が集まる。

●アングル:調整局面入りの米国株、一段安の瀬戸際か
https://jp.reuters.com/markets/bonds/V7ZAT52PRFNY7POO5VUQGCYVQU-2025-03-14/

●ロシア、クルスク州の要衝スジャ奪還 ウクライナ占領地全域をまもなく解放か
https://www.cnn.co.jp/world/35230497.html

●米がフーシ派に大規模攻撃 商船攻撃に強硬措置 31人死亡
https://jp.reuters.com/world/security/NDDAVUHFEVPGHPWQGRASRQIT2Q-2025-03-15/

●2025年3月FOMCプレビュー 今回の注目点を整理する
https://www.smd-am.co.jp/market/ichikawa/2025/03/irepo250314/

米個別銘柄の週間パフォーマンス(2025/03/07-2025/03/14)
米個別銘柄の週間パフォーマンス
出所: Google Finance, Yahoo!Finance

香港・中国個別銘柄の週間パフォーマンス(2025/03/07-2025/03/14)
Chart20250315_HK
出所: Google Finance, Yahoo!Finance

メルマガを購読 → note夜間飛行ブロマガまぐまぐ

日本株
直近1年の日経平均株価とインプライド・ボラティリティの推移
直近1年の日経平均株価とインプライド・ボラティリティの推移
出所: 日経新聞社

サイズ/スタイル/セクター別の週間パフォーマンス(2025/03/07-2025/03/14)
サイズ/スタイル/セクター別の週間パフォーマンス
出所: 東証、日経新聞社、セクター指数はTOPIX17業種

個別銘柄の週間パフォーマンス(2025/03/07-2025/03/14)
個別銘柄の週間パフォーマンス
出所: 会社四季報、Yahoo!ファイナンス

直近1年のドル円とユーロ円の推移
直近1年のドル円とユーロ円の推移
出所: セントラル短資

イールドカーブ(2025/03/14)
イールドカーブ
出所: Bloomberg.com

主要通貨の週間パフォーマンス(2025/03/07-2025/03/14)
主要通貨の週間パフォーマンス
出所: セントラル短資

外国株とコモディティ
外国株とコモディティ
出所: Yahoo!ファイナンス、Bloomberg.com

地域別株価指数とコモディティの週間パフォーマンス[USD](2025/03/07-2025/03/14)
地域別株価指数とコモディティの週間パフォーマンス[USD]
出所: iShares: MSCI Japan (EWJ), MSCI Kokusai (TOK)、MSCI Core Europe (IEUR), MSCI All Country Asia Pacific ex Japan (AAXJ), MSCI Emerging Markets (EEM), GLOBAL REIT ETF (REET). Bloomberg.com: Oil WTI Futures (CL1), Gold Futures (GC1)

今週のマーケット・イベント

3月17日(月)
米2月小売売上高
米3月ニューヨーク連銀製造業景気指数
中国2月鉱工業生産
中国2月小売売上高

3月18日(火)
日銀金融政策決定会合(-3/19)
米FOMC(-3/19)
米2月住宅着工・建設許可件数

3月19日(水)
植田日銀総裁会見
日2月訪日外国人客数
日1月機械受注
日2月貿易収支
パウエルFRB議長会見

3月20日(木)
米10-12月期四半期経常収支
米3月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数
米2月中古住宅販売件数
休場:日本(春分の日)

3月21日(金)
日2月消費者物価指数(CPI)
米10-12月期四半期経常収支
米3月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数
米2月中古住宅販売件数

3月22日(土)

3月23日(日)

メルマガを購読 → note夜間飛行ブロマガまぐまぐ

第669号の目次です。

●週刊金融日記 重要バックナンバー(夜間飛行)
http://yakan-hiko.com/PU14

●週刊金融日記 重要バックナンバー(まぐまぐ)
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52160749.html

●週刊金融日記 重要バックナンバー(note)
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52021876.html

==============================
// 週刊金融日記
// 2025年3月13日 第669号
// 東大が全てではない!行き過ぎた大学受験甲子園を憂う
// 米国株の下落続く
// 香港セントラルで高級北京ダックのお店
// ショーンKが帰ってきた
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 香港に帰って、一週間ぐらい香港生活を満喫して、また、日本に帰ってきました。

★今回は羽田ではなく、ここの空港で帰りました。さて、どこの空港でしょうか。
https://x.com/kazu_fujisawa/status/1898248182460825924

 香港人に最も人気の海外旅行先は「日本」です。まあ、深センとかに買い物に行くのを海外旅行とカウントしたら中国本土になるんでしょうが、基本的に香港人の海外旅行先の1位が日本ですね。日本のインバウンド観光客の内訳を見ても、人口が700万人足らずの都市の香港がいつもベスト4に入っていますね。
 ということで、日本の各地の空港から香港便はたくさんあって、LCCが安くて片道2万円とかなんで、僕みたいな人の場合、競争がなく割高な新幹線とか国内便より、いったん香港に帰って、香港から日本の地方都市に飛んでいくのと、あんまり値段が変わりません。

●インバウンド 訪日外国人動向
https://www.tourism.jp/tourism-database/stats/inbound/

 スギ花粉がない香港ですっかりリフレッシュしたのですが、日本に帰ってきて、さっそくスギ花粉にやられています。今週は香港と日本を往復していろんな事務仕事をやらなければいけなかった上に、この花粉症の影響もあり、メルマガ配信が遅れてしまい、申し訳ございません。

 僕が事務仕事と花粉症で苦しんでいる間も世界は目まぐるしく動いていますね。メルマガで中国のロボット家電がすごい、チャイナ株買っちゃいな、などと言っていたのですが、掃除ロボットの元祖の方は経営不振ですね。やはり、こういうのは中国企業が圧倒的な競争力があるように思います。

●ルンバのアイロボット、事業継続困難と表明 株価4割安
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN12DBG0S5A310C2000000/

 さて、世界経済は、トランプ劇場が続いていますね。カナダやEUへの関税で右往左往しています。ウクライナへの軍事支援もいきなり止めたと思ったら、また、再開したようですね。
 ボラティリティが否が応でも高まります。

●EU・カナダが対米報復関税 崩せぬ強気、景気失速リスク
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR12C2E0S5A310C2000000/

●ウクライナが停戦案受け入れ 30日間、軍事支援は再開 米ロ協議焦点に
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025031200208

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

-我が子を中学受験を経て寮に入れましたが本当に良かったと感じています
-中国本土の旅行では現地人とのやり取りが不安です
-ショーンKの復活講演チケット即売から考える人生で大切なこと
-批判もされていますがトランプ大統領の一国主義などの政策に共感します
-障害者は家庭にいるより施設にいる方がだいたい幸せそうでした

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.東大が全てではない!行き過ぎた大学受験甲子園を憂う

 恋愛にしろ、国際政治にしろ、教育にしろ、常にこのメルマガは世の中の一歩も二歩も先を行き、このメルマガで論じたことに、数カ月後から1、2年後に実際に社会が追いついてくる、というのは恒例となりました。
 数年前、僕は日本の教育システムというものを研究していて、多少の皮肉も交えて、それを全国の進学校が東大合格者数を競い合う「大学受験甲子園」である、と喝破しました。

『週刊金融日記 第308号 日本の大学受験甲子園の仕組みを理解する』
『コスパで考える学歴攻略法』 https://amzn.to/3UOEroZ

 当時は、まあ、そういう見方もあるよね、という感じでしたが、特に新興校が下剋上するには、東大合格者数で目立つしかない、みたいなことが広く知られるようになりました。学校の人気を高める最も効果的な方法が、東大の合格者を増やすことなのです。
 また、中学受験に参加する家庭が増えて、少子化の中であっても、集中投資される一人の子供の学歴獲得レースを後方から支援する親(=学歴ダビスタ)も顕著に増加しました。こういう親も、なんとか子供を東大へ、と思っています。その結果、何が起こったかというと、入試難易度という点での東大一人勝ちです。顕著に、東大の難易度が上がりました。
 僕は、日本の学歴研究の中で、日本の伝統教育=大学受験甲子園というフレームを提唱し、ある意味で今日のこの状況を作り出すことに加担した一人ですが、それでも、東大合格発表の日に、どこの高校が「勝った」のかをリアルタイムで見るために、学歴YouTuberたちの実況中継が人気を博し、合格者数の集計サイトがアクセス数急増でダウンするという状況までは予想できませんでした。
 と、いうことで、今週は、この行き過ぎた大学受験甲子園の問題点を指摘すると共に、日本の大学受験と中学受験の最新情報をアップデートしたいと思います。

【東大一極集中とその余波】

 基本的に、伝統校と新興校が鎬を削る、群雄割拠の全国の高校と違い、拙著に書いた通りで、東大を頂点とする日本の大学の序列は変化がほとんどありません。

・・・

続きはメルマガを購読 → note夜間飛行ブロマガまぐまぐ

2.今週のマーケット

●米国株下落続く、アメリカは親ロシアに旋回:中露離間工作か新ヤルタ体制か(金融日記 Weekly 2025/2/28-2025/3/7)
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52242668.html

・・・

続きはメルマガを購読 → note夜間飛行ブロマガまぐまぐ

3.ブログではいえないお店

-香港セントラルで高級北京ダックのお店

 冒頭に書きましたが、ちょっと一週間ほど香港に帰ってきました。さっそく、香港飯を貪るように食べています。日本の食べ物も美味しいですが、香港も世界有数のグルメ都市です。香港の都心だと、レストランの密度がすごいです。
 しばらく香港から離れていると、ダックご飯だとか粥だとかの庶民飯がたまらなく美味しいのですが(続けているとすぐ飽きてくるんですが)、やはりちゃんと高級店にも行っておかないとな、と思い、北京ダックが美味しいと評判のセントラルの・・・

★評判のいい満席の高級店で、壁にいろいろ美術品が飾ってあります。青島ビール一杯飲むのもでも豊かな気持ちになります。料理は味より雰囲気なんですよね。
https://x.com/kazu_fujisawa/status/1897612361231679688

・・・

続きはメルマガを購読 → note夜間飛行ブロマガまぐまぐ

4.藤沢数希の身もフタもない人生相談

-中国本土の旅行では現地人とのやり取りが不安です

中国本土の旅行(特に家族旅行)はコスパが良い、とのことでしたが、香港在住ですと、ベトナムやフィリピンもなかなかにコスパが高いのでは(タイやシンガポールはやや遠く、物価も高いので除外)、とも思いました。
中国本土の旅行で困るのが「優しくない人が多い(ように感じる)」ところです。
もちろんサービスを提供してくれれば不愛想でも良いのですが、旅行中くらいはいい気分で過ごしたいものです。
中国本土は最近ご無沙汰なのですが、現地人とのやり取り、という面ではいかがでしょうか?

-藤沢数希の回答

香港も中国本土も・・・

・・・

続きはメルマガを購読 → note夜間飛行ブロマガまぐまぐ

TOPIX: 2708.59, +1.0% (1w), -3.3% (YTD)
Nikkei225: 36887.17, -0.7% (1w), -7.5% (YTD)
S&P500: 5770.20, -3.1% (1w), -1.9% (YTD)
USD/JPY: 148.11, -1.3% (1w), -5.7% (YTD)
EUR/JPY: 159.76, +2.5% (1w), -2.2% (YTD)
Oil(WTI Futures): 67.04, -3.9% (1w), -6.5% (YTD)

 米国株は調整局面になってきた。週間でS&P500は3.1%下落し、年初来でもマイナス圏に転落した。特に、これまでの上昇を牽引してきたテクノロジー株に売りが入り、ナスダック総合指数も大きく下落した。
 一方、中国株は堅調である。

●市場混乱、米株は調整局面に 不安定な値動きが萎縮招く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN072GX0X00C25A3000000/

●週刊金融日記 第666号 チャイナ株を買っチャイナ!
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52241922.html

 アメリカが大きく親ロシアに傾いている。歴史的なホワイトハウスでのトランプ大統領とバンス副大統領vsゼレンスキー大統領の口論の後、トランプ政権はウクライナへの軍事支援を打ち切る方向に大きく舵を切り、ロシアの軍事的優勢が加速している。
 筆者は先週のメルマガで、米国が中露離間工作を進めているのか、それとも新ヤルタ体制を狙っているのかについて論じたが、トランプ政権の中でも、最も親中的な立場をとるイーロン・マスク氏と、最も対中強硬派であるルビオ国務長官が閣議で対立しているという興味深い報道があった。

●マスク氏と国務長官ら、閣議で衝突 トランプ氏が仲裁
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN080LP0Y5A300C2000000/

●ウクライナ軍1万人、ロシアが包囲か 米情報提供停止で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL091VB0Z00C25A3000000/

●週刊金融日記 第668号 アメリカの外交政策は中露離間工作か新ヤルタ体制か、他
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52242515.html

米個別銘柄の週間パフォーマンス(2025/02/28-2025/03/07)
米個別 銘柄の週間パフォーマンス
出所: Google Finance, Yahoo!Finance

香港・中国個別銘柄の週間パフォーマンス(2025/02/28-2025/03/07)
Chart20250308_HK
出所: Google Finance, Yahoo!Finance

メルマガを購読 → note夜間飛行ブロマガまぐまぐ

日本株
直近1年の日経平均株価とインプライド・ボラティリティの推移
直近1年の日経平均株価とインプライド・ボラティリティの推移
出所: 日経新聞社

サイズ/スタイル/セクター別の週間パフォーマンス(2025/02/28-2025/03/07)
サイズ/スタイル/セクター別の週間パフォーマンス
出所: 東証、日経新聞社、セクター指数はTOPIX17業種

個別銘柄の週間パフォーマンス(2025/02/28-2025/03/07)
個別銘 柄の週間パフォーマンス
出所: 会社四季報、Yahoo!ファイナンス

直近1年のドル円とユーロ円の推移
直近1年のドル円とユーロ円の推移
出所: セントラル短資

イールドカーブ(2025/03/07)
イール ドカーブ
出所: Bloomberg.com

主要通貨の週間パフォーマンス(2025/02/28-2025/03/07)
主要通 貨の週間パフォーマンス
出所: セントラル短資

外国株とコモディティ
外国株 とコモディティ
出所: Yahoo!ファイナンス、Bloomberg.com

地域別株価指数とコモディティの週間パフォーマンス[USD](2025/02/28-2025/03/07)
地域別 株価指数とコモディティの週間パフォーマンス[USD]
出所: iShares: MSCI Japan (EWJ), MSCI Kokusai (TOK)、MSCI Core Europe (IEUR), MSCI All Country Asia Pacific ex Japan (AAXJ), MSCI Emerging Markets (EEM), GLOBAL REIT ETF (REET). Bloomberg.com: Oil WTI Futures (CL1), Gold Futures (GC1)

今週のマーケット・イベント

3月10日(月)
日1月毎月勤労統計調査
日1月景気動向指数
日2月景気ウォッチャー調査

3月11日(火)
日1月家計調査
日10-12月期GDP(改定値)
日2月マネーストック
日2月工作機械受注
米1月雇用動態調査(JOLTS)求人件数

3月12日(水)
日1-3月期法人企業景気予測調査
日2月国内企業物価指数
米2月消費者物価指数(CPI)
米2月財政収支

3月13日(木)
米2月生産者物価指数(PPI)

3月14日(金)
日経平均先物SQ
米3月ミシガン大学消費者態度指数

3月15日(土)

3月16日(日)

メルマガを購読 → note夜間飛行ブロマガまぐまぐ

↑このページのトップヘ