>現代ポートフォリオ理論ではランダムウォークってのは分かった。でもファンダメンタルズ分析もテクニカル分析も意味ないならプロのファンドマネージャーってどうやって利益あげてるの?
Posted by 外資ビシメスマン志望学生 at 2006年06月04日 16:23

こんにちは。藤沢Kazuです。
非常によい質問を読者さんからいただいたので答えたいと思います。
すばらしいです。
質問のセンスが非常にあります。
僕は、どうしてこういうことを聞く人があまりいないのかいつも疑問を抱いていました。
答えはプロのファンドマネージャーは利益を上げていないです。(爆笑と同時に冷や汗(u ゚∀゚)


投資のプロと言うと真っ先に思い浮かぶのがファンド・マネジャーです。
現在では銀行の窓口などで、誰でも投資のプロが運用するファンドを購入することができます。
これらのファンドは投資信託と呼ばれます。

投資信託には政府の発行する国債に投資するものや、会社の発行する社債に投資するものなどいろいろな種類があるのですが、ここではもっともなじみのある株式に投資する投資信託を考えましょう。

彼ら投資のプロ中のプロであるファンド・マネジャーは、さまざまな業界をリサーチするアナリストと協力して、今後、業績が伸びそうな会社を選び出したり、市場で割安に放置されている会社を発掘して、顧客から預かったお金を投資します。

また、彼ら投資のプロであるファンド・マネジャーやアナリストが所属する資産運用会社は長年の実績と経験からさまざまな投資のためのノウハウを蓄積しています。

投資の素人でも、このようなプロ集団にお金を預ければ安心して資産運用できそうです。
ところで、このような投資のプロの運用する投資信託の成績はどれぐらい優れているのでしょうか?
不特定多数の国民に販売される投資信託は法律でさまざまな情報を報告することが義務付けられているので、過去の運用成績に関するデータが残っており、現在までにさまざまな研究者により調査されてきました。

結論から言うと、このようなプロ集団の成績は散々たるものです。
もちろん、よい成績のファンドもありますし、悪い成績のファンドもあるのですが、平均すると、市場インデックスを下回っているのです。
市場インデックスとは日本の場合、TOPIXとか日経平均のように市場全体の株価を表す指数です。

もっと、簡単に言うと、プロ集団の運用成績は平均すると、猿がダーツを日経新聞の株式欄に投げて銘柄を選択して投資するよりも悪いのです。
実はプロ集団は猿よりもお馬鹿と言うわけではなく、投資に関しては猿と同じぐらいの知能なのですが、それでもなぜ平均すると猿よりも成績が悪いかというと、猿はせいぜいバナナを与えれば働きますが、投資のプロはかなり高い給料を払わないと働かないからです。

投資のプロに支払われる給料は、ダイレクトに投資信託のコストとして跳ね返ってきます。
平均するとこのコストの分だけ、猿よりも運用成績が劣るのです。

このように統計的にはまったく意味を成さない、投資信託は今でもたくさん作られ、たくさん売られています。
統計的に効果が実証できない薬を似せ薬と呼び、それらの薬を売りさばく人を詐欺師と呼びます。

ところが、投資の世界では、統計的には猿よりコストの分だけ負ける商品を作ったり、売ったりする人も、立派な社会人として目抜き通りの真ん中を歩くことができるのです。
投資の世界とは摩訶不思議な世界なのです。

それでは、どうしてこんなに不思議な産業が成り立つのか、じっくり考えて行きましょう。