2010年01月08日

この一年間で面白かった政治・経済の一般書5冊

この前はちょっと専門的な金融・経済関連の本5冊を紹介したので、今日は読みやすくて面白かった政治・経済の一般書を5冊紹介しようと思います。

1.鳩山由紀夫の政治を科学する (帰ってきたバカヤロー経済学) 高橋洋一、竹内薫

この本最高です。
さすが高橋さんは面白いなー。
この本は一言でいうと「民主党のアルゴリズム全公開」です。
外からみていると不可思議で支離滅裂な民主党政権の政策ですが、実は非常に冷徹な戦略が背後に隠されています。
それを赤裸々に暴露している本です。
まあ、民主党アルゴリズムを簡単に説明すると「自治労と日教組とパチンコ業界への利益誘導と、自民党支持団体の根絶と、頭の悪い無党派層に政治パフォーマンスでいかにウけるか」ということだけなんですけどね。
民主党の次の一手を予測するためには必読ですね。

2.脱「ひとり勝ち」文明論、清水浩

クリーン・エネルギーは今後世界中で盛り上がるであろう技術なんですけど(すでに関連企業の株価はバブル気味ですが)、電気自動車や太陽光発電を切り口にとても面白い話がいっぱい書いてあります。
著者は時速300キロを超える電気自動車を作った研究者です。
このような環境分野には世界的に税金が投入されると思いますが、そこは政治家や官僚の利権にせずに、人類のためにフェアーな開発競争をあと押しできるような政策が必要でしょうね。
いずれにしても排気ガスのでない電気自動車ははやく普及してほしいものです。

以前の書評

3.「食糧危機」をあおってはいけない、川島博之

食料自給率XX%を目指すというような政策で、農業利権にさらに税金を突っ込んで自らの票田にしようという政治家にだまされないためにも本書は必読です。

以前の書評

4.たった1%の賃下げが99%を幸せにする、城繁幸

日本の硬直した労働市場が、実は若者を搾取するための仕組みになっていることは、最近さまざまなメディアで報じられるようになりましたが、この本は日本の労働問題を考えるのにとてもわかりやすい本です。
しかし、労働組合は民主党の支持団体なんですよね・・・
とほほ。

以前の書評

5.希望を捨てる勇気―停滞と成長の経済学、池田信夫

有名な池田信夫ブログの総まとめ的な本です。
池田信夫ブログの膨大な過去ログを読み切れない人はこの本でも買いましょう。
池田信夫ブログ入門書です。
また、日本の経済構造のさまざまな問題点がよく説明されています。

以前の書評

以上。

kazu_fujisawa at 00:20│Comments(10)TrackBack(0)この記事をクリップ!読書&映画感想文 | ファイナンス原論

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by サラリーマンX   2010年01月08日 00:56
サラリーマンAと犬はまず城繁幸と池田信夫の著作を読んでから意見言いましょう。
2. Posted by 雄太   2010年01月08日 00:58
本だけでなく映画もたまには取り上げて欲しいです。
3. Posted by ウヨ   2010年01月08日 01:18
>東南アジアとかからたくさんお米とかを買って、日本では付加価値の高い超高級食材を作って世界に輸出なんてことになれば、途上国からは感謝されるし、日本の農業も発展するし、日本人の食にかけるコストも削減できて、一石三鳥なんですけどね。


ま、グローバリズム馬鹿はこれでもみてくれや。
http://www.youtube.com/watch?v=-sS71C6oa8A&feature=related

4. Posted by 食の安全   2010年01月08日 05:02
 コスト削減できりゃいいってもんじゃねーだろ
 http://www.youtube.com/watch?v=DsypLFAub0U&feature=player_embedded

 自給率上げなきゃパブねぇだろ・・・・
5. Posted by 日本の将来は公務員天下国家   2010年01月08日 07:09
日本では民主政権なって確実に社会主義政策が実施されている。
特に公務員の好待遇はデフレ経済や財政破綻でも永遠に変わらない。
この理由は公務員労組が民主の重要な支持基盤である事。
官僚も労組とつながっている同じ穴のムジナ。
公務員の世界では「当局官僚(経営者)=労組(一般職員)」だ。

今や公務員給与は「地方では確実に一番高く」「世界的にも最も高給」である。
しかも終身雇用、年功序列は永遠に変わらない。
これは「民間正社員でも全くかなわない」。
ましてや「派遣や契約社員は公務員から見れば奴隷」のようなものだ。
日本は民主政権のもと益々公務員が優遇され、
江戸時代の士農工商が具現されて行く。

また農家は公務員=士の次に有利。
これは農業戸別所得保障で農家のコスト意識はゼロ。
農業の国際競争力や近代化は関係ない。零細で非能率にやった方が儲かる。
また農協も益々これで儲かってすべてが目出たい。
さらに地方では零細兼業農家=公務員の場合も多い。

デフレ経済、子供手当、農業所得保障で益々公務員は有利になり、
近い将来日本は「公務員天下国家」となるであろう。
6. Posted by む   2010年01月08日 10:25
なんの著書か忘れたが雇用安定よりビジネスチャンスに注目しようってのを思い出した。
相場でも市場でも過渡期にいち早く変化に気付き利益を上げる手段を見付けた人間がナンタラ。
7. Posted by 。   2010年01月08日 21:08
米をいくら作っても自給率は回復しない。今の農家に手当てをしても、自給率が上向くことはない。
8. Posted by taguidobu   2010年01月08日 22:39
「比較歴史制度分析」-アブーナ・グライフ
 →http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51327026.html(訳本)
 http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51292403.html

池田さん経由でこのブログを知りました。池田さんは、2009年はこれがイチオシらしいです。私も「歴史書」ということで試しに買ったのですが、土木系統しか知らない私にとっては序章、解説だけでも結構お腹いっぱい。
9. Posted by isobe   2010年01月08日 22:48
いつも面白く読ませていただいております。

4.の本についてですが、

現在の既得権益構造が崩壊する前での若者の救済はむしろ構造の延命にあたるのでは、
といった趣旨の意見がamazonのレビューにあり考えさせられました。
http://www.amazon.co.jp/review/R3LLQXOC5GSBI/ref=cm_cr_rdp_perm

例えば本書の方法を実施したとして、一部の(従順と野望を併せ持つ)若者によって既得権益構造が継承されていった場合、「ギリギリ許せる格差」が長期にわたって継続することになると思います。

グローバル経済化の圧力にも、内需活性化でなんとか凌いでるうちにGDPがずるずる下がってゆくというのも考えられます。

藤沢さんの想定シナリオなどあればお聞ききしたいところです。
10. Posted by キュブラーロス   2010年01月11日 19:17
昨年ご紹介頂きましたライアーズ・ポーカーを読みました.読み物としてもとても迫力があり楽しませてもらいました.よいご紹介を有り難うございました.米国における金融の実態と人間の有様(英国も同じと思いますが)をかいま見ることができました.
お金がどのように産業に影響を与えるか,債券の販売やついには企業買収を通して相応に知ることができました.こう言うやり方ができるのは,ドルがじゃぶじゃぶと社会に出ているからでしょうね.債券を買いたいと思っても,企業を買いたいと思ってもそのお金が社会になくてはできないですものね.枷を外したニクソンショックは大きいですね.枷を外したためにこんな仕事で大金持ちが量産され,一方で喰うだけの金にも困る人間との分離がだんだん広がったのでしょう.
著者のマイケル・ルイスがこういう社会をどう考えているか,父親の思い出と企業の買収をカジノと表現しているところから想像できます.

コメントする

名前
URL
 
  絵文字