安全保障というのは、いうまでもなく他国が侵攻してきた場合にどうしたらいいのかという極めて重要な問題です。
僕は、どんどんグローバリゼーションを進めて自由市場の力で経済の相互依存を強めていけば、世界は平和になり発展していくという考えですが、かといって軍隊のない国はどこにもないことを考えると、平和には相互の抑止力というのが非常に大切なことも自明でしょう。

日本は安全保障に関しては、日米同盟、もっというとアメリカにアウトソースしてやってきました。
アメリカはいうまでもなく圧倒的な軍事力を持て余している超大国なので、そこにアウトソースできればこんなにすばらしいことはないわけですし、日本とアメリカは経済的な結びつきも非常に強い同盟国です。
アメリカと日本の関係は親分・子分みたいな関係かもしれませんが、それで日本国民が平和に暮らせて、うまいものを食べれて、海外旅行したらお金持ち気分を味わえるのなら何の問題もありません。
社長がアメリカ人だろうが、中国人だろうが、サラリーマンにとってたくさん給料をくれる社長がいい社長というのといっしょです。

そうやって考えると沖縄米軍基地問題も食料自給率などの安全保障の問題もすっきりと解がみえてきます。

1.沖縄米軍基地問題

さまざまな識者が指摘しているように、台湾などの事情を考慮すると、アジアの平和を安定させ、自由市場経済圏と民主主義を守るためには、米軍基地は沖縄にあるのが一番合理的です。
しかし、今の普天間基地は市街地の真ん中にあって、騒音や万が一の墜落事故などが起こったときのことを考えると、どこかに移したいというのが普天間市民の願いだったわけです。


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それで市街地から離れている辺野古沿岸を埋め立てて滑走路を作るという案に自民党政権がこぎ着けていたわけです。
そこには地元住民の地道な説得はもちろんのこと、米軍と軍事合理性をとことんまで考えたり、その他いろいろと大変なことをクリアして、日米両政府、地元とそれぞれが納得できる計画に、大変な苦労をしてたどり着きました。

それが、あの鳩山首相率いる民主党政権が「俺達が政権とったら県外移設なんて楽勝」といつもの空手形を切って、実際に選挙で勝ってしまったわけですね。

先進国の国防費って大体GDPの2、3%ぐらいなわけですけど、日本は日米同盟があるおかげで1%、つまり5兆円ぐらいに抑えれられています。
思いやり予算だのなんだのいわれていますが、そんなの数千億円で、この前のスパコン2、3台分です。

で、米軍に日本から出ていってもらって、他の先進国並にあと5兆円、10兆円余分に税金お願いできますかって話ですね。
しかし、仮に日本が防衛費に15兆円かけても、今の駐留米軍との同盟の方が明らかに戦力は上でしょう。
そういう意味で、日本国民は断固として日米同盟を死守しないといけないのです。
だって、その方が負担が少なくて、抑止力もぜんぜん強いわけですからね。

沖縄県民にしても、歓楽街や公共事業など、基地関連で潤っているところはたくさんあって、基地がなくなると困る人もたくさんいるわけです。
基地があると困る人というのは、騒音とかに迷惑していたりする沖縄の人たちです。
でも、そんなに嫌だったら引っ越せばいいのに引っ越さないということは、引っ越すめんどくささに比べれば、許容できる程度の迷惑ということです。
だとしたら日本国政府は、この迷惑している人達になんらかの金を握らせて黙っていてもらえば全て解決する問題で、政治家はそういうことを誠心誠意やるべきでしたが、お馬鹿な鳩山首相率いる民主党政権は、ぜんぜん逆のことをやってしまって大変なことになってしまったわけですね。
トホホ。

もちろん、合理的には辺野古案に戻すしかないでしょう。
我々、日本国民はそのことを強く主張して、沖縄の一部の政治家のために日本の安全保障の基盤を揺るがすような無責任な政権には断固反対しなければいけませんね。

2.食糧安全保障と自給率

選挙に落ちたらただの人の政治家は、票を金で買えるものなら買いたいと思っているでしょう。
ましてや自分の金ではなくて、税金で票を買えるのならこんなにいいことはありませんね。
ただし露骨に税金で票を買うと、その税金を払っている人たちに嫌われてしまいます。
この税金を払う人たちは非常に薄く広く取られるし、金で票を買っている構図はなかなか外からはわからなくなっているので、そう簡単には気付かれないのですが、そこはやはり用心には用心をしないといけません。

そこで食料自給率を目標とする農業保護というのは非常に都合がいいわけです。
まず直接金を配れる農家からは確実に票がもらえます。
そしてその金を税金で取られているその他大勢の納税者も説得がしやすい。
「万が一、他国が食料を売ってくれない場合、自給率が低いと大変なことになりますよ。あなたそれで心配ないんですか?」というわけです。

しかし、こんな大嘘にだまされてはいけません。
日本は石油を100%輸入に頼っていて、農業も窒素化学肥料など石油に依存しています。
他国が食料を売ってくれないようなほぼ戦争状態では、食料よりも石油の方が先になくなるのです。
石油がなくなればそもそも農村から都市へ農作物を運ぶなんてことはできないでしょう。
想像力を働かせてよく考えてみてください。
そんな戦争状態で、本当に食料が不足していたら、農家は都市の人間に食料をわけ与えると思いますか?
ありえないですね。
だから自給率を上げるために農業保護なんていうことは断固反対しないといけないのです。

そもそも農産物の関税を全部ゼロにして、農業補助金をやめたところで、日本の農業が全滅するわけではありません。
酪農や卵や生鮮野菜や果物など、新鮮さが要求されるものは、わざわざ飛行機で運んでくるよりも、都市の近くで作った方がいいので、そういうものは当然残ります。
米などの輸入が増えるでしょうが、使わなくなった水田で、日本に優位性のある作物を作ればいいのです。
アジアにはお金持ちがどんどん生まれていますから、日本産の高級品なんかはアジアに輸出できるでしょう。

そもそも農業補助をして日本の食料自給率を上げるなんて政治家やお役人はいっていますが、実はこれがものすごく大嘘です。
日本の農林水産省の仕事は、とにかく日本の農家の生産性を下げて、政府に依存する小規模の零細農家を多数キープすることです。
なぜならば生産性をどんどん上げて、やる気のある大規模農家ばかりになったら、農業票が激減してしまいます。
票の観点から、たくさんの零細農家が好ましいのです。
そのために農家が大規模にならないようなさまざまな規制をしているのです。
都会のサラリーマンよりも年収が多い兼業米農家などに、我々の血税をあげる必要はありません。
ましてや米の関税が問題になって日本はアメリカとのFTA(自由貿易協定)を締結できていませんし、アジアとの自由貿易も遅れています。
日本の農業政策は、自動車や電機などの輸出産業の足かせにもなっているのです。

日本はグローバリゼーションの中でしか生きられず、それで何の問題もないのです。
我々は、農業保護などという政策には断固反対しないといけません。