おかげさまで、僕のブログもそこそこ人気になり、本も2冊出版されました。読者のみなさま大変ありがとうございます。
なぜ投資のプロはサルに負けるのか?― あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方
日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門 もう代案はありません
この2冊の本は実は金融・経済の教科書として、本質的でむずかしいことがとても掘り下げられて書かれています。だから内容的にはかなり高度で、金融・経済の専門的な仕事をする入り口に立つというところまで到達できるはずです。また、金融・経済の専門家が全体を俯瞰するための本にもなっています。
内容は包括的で、実はかなり深いのです。「読みやすく簡単だった」とか、意地悪な人からは「全部知っている内容で新しくなかった」などというレビューがたくさん書かれていますが、この2冊の内容を本当に理解できたら、それは金融・経済のまともな専門家と堂々と対等に議論できるほどになっているはずです。ぶっちゃけた話、金融機関に務めている専門家でも、これらの内容がちゃんとわかっている人はあまりいません。
それで主な読者は、知的訓練を受けている学生や、ビジネスマンや、知的好奇心が旺盛なさまざまな職業の人を想定していて、極めて短期間に、金融・経済の包括的な理解を一気に専門家と同等レベルまで引き上げることを目標としていました。もちろん、金融・経済や政治を勉強している学生や、専門家が読んでも面白いように工夫しています。つまりこの2冊の本は、本当に専門的なことを深く勉強するためのスタート地点だと考えていました。
ところが僕のブログの読者層も広がってきて、そこまでのレベルが要求されずに、経済ニュースがよくわかるようになりたい、えらい経営者とかと経済の話がしたい(たとえば銀座のホステスとか)、などという需要が増えてきました。そういう読者にとって、この2冊の本をスタートとして設定するのではなく、むしろゴールとしてとらえたほうがいいのではないか、と思うにいたりました。そこで今日は、まったくの知識ゼロから、僕の2冊の本を読みこなせるようになるための入門の入門的な本で、読みやすい本を紹介したいと思います。
1. 経済ってそういうことだったのか会議、佐藤雅彦、竹中平蔵
「だんご3兄弟」「ポリンキー」などで有名な広告マンで経済シロウトの佐藤氏と、言わずと知れた気鋭の経済学者で実際に深く日本の政策に関わった竹中平蔵の、対談集です。佐藤氏は広告クリエイターらしく、シンプルで心にひびく質問を竹中平蔵に次々と投げかけ、それに竹中平蔵が答えていくというスタイルで、読み物としてなかなか面白いです。教科書のように系統的でもないし、包括的でもないですが、これから経済とか政治を勉強するんだというモチベーションを高めるためにとてもよい本でしょう。
2. 借金を返すと儲かるのか? 岩谷誠治
経済を勉強するのに、ちょっとした会計の知識が必要になります。バランスシートとか損益計算書が何かわからない人は、とにかくこの本を一冊読みましょう。簡単な薄い本ですが、バランスシートや損益計算書の意味がわかるようになります。
→以前の書評
3. 池上彰の経済のニュースが面白いほどわかる本、池上彰
テレビで売れに売れた経済評論家の池上彰氏のベストセラー「経済ニュース虎の巻」を、データを最新のものに更新して、大幅に加筆修正した文庫がでています。池上さんは当たり障りのないことを、決して自分のポジションを明確にせずに、さわやかに説明する名人で、テレビよりもネット・メディアが好きな人には少々物足りないところがありますが、ゼロから経済を勉強するには、このぐらいの本がちょうどいいでしょう。景気とか失業とか、デフレ、年金、TPP、国債などのホットな話題が、わかりやすいグラフといっしょに網羅されています。
4.政治のことよくわからないまま社会人になってしまった人へ (増補改訂版)、池上彰
やはり池上氏の以前のベストセラーが、また改訂されて、最近出版されました。参議院とか衆議院とか、派閥とか、二世議員とか、一票の格差のような政治のことや、憲法とか法律などのことをおさらいするにはちょうどいい本です。池上氏は辛辣な皮肉や、回りくどい嫌味を決していわない、ポリティカリー・コレクトな人なので、具のないペペロンチーノを食べ続けるような読書体験になってしまうことはもはや否定できませんが、それでも無難な選択でしょう。
これらの本を読んだ後に、僕の2冊の本も読んでください♪
なぜ投資のプロはサルに負けるのか?― あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方
日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門 もう代案はありません
この2冊の本は実は金融・経済の教科書として、本質的でむずかしいことがとても掘り下げられて書かれています。だから内容的にはかなり高度で、金融・経済の専門的な仕事をする入り口に立つというところまで到達できるはずです。また、金融・経済の専門家が全体を俯瞰するための本にもなっています。
内容は包括的で、実はかなり深いのです。「読みやすく簡単だった」とか、意地悪な人からは「全部知っている内容で新しくなかった」などというレビューがたくさん書かれていますが、この2冊の内容を本当に理解できたら、それは金融・経済のまともな専門家と堂々と対等に議論できるほどになっているはずです。ぶっちゃけた話、金融機関に務めている専門家でも、これらの内容がちゃんとわかっている人はあまりいません。
それで主な読者は、知的訓練を受けている学生や、ビジネスマンや、知的好奇心が旺盛なさまざまな職業の人を想定していて、極めて短期間に、金融・経済の包括的な理解を一気に専門家と同等レベルまで引き上げることを目標としていました。もちろん、金融・経済や政治を勉強している学生や、専門家が読んでも面白いように工夫しています。つまりこの2冊の本は、本当に専門的なことを深く勉強するためのスタート地点だと考えていました。
ところが僕のブログの読者層も広がってきて、そこまでのレベルが要求されずに、経済ニュースがよくわかるようになりたい、えらい経営者とかと経済の話がしたい(たとえば銀座のホステスとか)、などという需要が増えてきました。そういう読者にとって、この2冊の本をスタートとして設定するのではなく、むしろゴールとしてとらえたほうがいいのではないか、と思うにいたりました。そこで今日は、まったくの知識ゼロから、僕の2冊の本を読みこなせるようになるための入門の入門的な本で、読みやすい本を紹介したいと思います。
1. 経済ってそういうことだったのか会議、佐藤雅彦、竹中平蔵
「だんご3兄弟」「ポリンキー」などで有名な広告マンで経済シロウトの佐藤氏と、言わずと知れた気鋭の経済学者で実際に深く日本の政策に関わった竹中平蔵の、対談集です。佐藤氏は広告クリエイターらしく、シンプルで心にひびく質問を竹中平蔵に次々と投げかけ、それに竹中平蔵が答えていくというスタイルで、読み物としてなかなか面白いです。教科書のように系統的でもないし、包括的でもないですが、これから経済とか政治を勉強するんだというモチベーションを高めるためにとてもよい本でしょう。
2. 借金を返すと儲かるのか? 岩谷誠治
経済を勉強するのに、ちょっとした会計の知識が必要になります。バランスシートとか損益計算書が何かわからない人は、とにかくこの本を一冊読みましょう。簡単な薄い本ですが、バランスシートや損益計算書の意味がわかるようになります。
→以前の書評
3. 池上彰の経済のニュースが面白いほどわかる本、池上彰
テレビで売れに売れた経済評論家の池上彰氏のベストセラー「経済ニュース虎の巻」を、データを最新のものに更新して、大幅に加筆修正した文庫がでています。池上さんは当たり障りのないことを、決して自分のポジションを明確にせずに、さわやかに説明する名人で、テレビよりもネット・メディアが好きな人には少々物足りないところがありますが、ゼロから経済を勉強するには、このぐらいの本がちょうどいいでしょう。景気とか失業とか、デフレ、年金、TPP、国債などのホットな話題が、わかりやすいグラフといっしょに網羅されています。
4.政治のことよくわからないまま社会人になってしまった人へ (増補改訂版)、池上彰
やはり池上氏の以前のベストセラーが、また改訂されて、最近出版されました。参議院とか衆議院とか、派閥とか、二世議員とか、一票の格差のような政治のことや、憲法とか法律などのことをおさらいするにはちょうどいい本です。池上氏は辛辣な皮肉や、回りくどい嫌味を決していわない、ポリティカリー・コレクトな人なので、具のないペペロンチーノを食べ続けるような読書体験になってしまうことはもはや否定できませんが、それでも無難な選択でしょう。
これらの本を読んだ後に、僕の2冊の本も読んでください♪