10月第1週(5日〜9日)の日経平均株価は4.0%上昇し1万8438円67銭で引け、4週ぶりの大幅反発となった。下振れした米雇用統計や公開された9月分のFOMC議事録から、当分、アメリカでの利上げはないとの見方が固まり、世界的な金融緩和がしばらく続くことが市場のコンセンサスとなった。石油などのコモディティ価格が上昇へと反転し、世界的に株式が買われる展開になった。再び資金がリスク資産に向かったことから、安全資産と考えられている円やドルが売られ、他の通貨が買われた。こうした円安の流れも日本株を押し上げた。

日本の株式市場をセクター別や個別銘柄で見ると、強烈なリターン・リバーサルが起こったことがわかる。先週にはグレンコア・ショックなどで大きく下落していた商社株が、急激に切り返した。たとえば三菱商事は-7.8%(9月25日-10月2日)が+17.2%(10月2日-9日)に、三井物産は-10.8%→+12.4%である。また、ナチュラル・アメリカン・スピリットの米国外事業を割高な価格で買収したことで大きく下落していた日本タバコも+14.5%と切り返し、ニュース発表前の水準に戻した。セクター別では日経平均株価が低迷している時期に比較的堅調だった小売が下がり、金融緩和継続の恩恵を受けるエネルギー資源関連や鉄鋼・非鉄、商社が大きく上昇している。8日の引け後に発表されたファーストリテイリングの決算では、売上が前期比21.6%増の1兆6817億円、営業利益が同26.1%増の1644億円、最終当期利益が同47.6%増の1110億円で、全てが過去最高を更新した。しかし、アナリストの事前予想を下回り、株価は大幅に下落した。

10月12日からの週は、アメリカの主要企業の決算発表がはじまる。13日に半導体大手のIntel、Johnson and JohnsonやJPMorgan Chase、14日にBank of America、15日にGoldman Sachs、Citigroup、16日にGeneral Electricなど。株価が上昇してきたことで、暴落に対する警戒感は薄れ、日経平均株価のボラティリティ(オプション価格)も大きく低下した。TPPが大筋合意に至ったことは、日本経済にとって喜ばしいニュースだ。足元で見ると日経平均株価のPERは14倍程度と依然として割安だが、国内の実体経済は減速しつつあり、アナリストの予想EPSはこれから下がっていく方向だろう。

●TPP大筋合意 12カ国、31分野で協定
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO92503600W5A001C1MM8000/

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日本株

直近1年の日経平均株価とインプライド・ボラティリティの推移
直近1年のTOPIXと日経平均株価の推移
出所: 日経新聞社

サイズ/スタイル/セクター別の週間パフォーマンス(2015/10/2-10/9)
サイズ/スタイル/セクター別の週間パフォーマンス
出所: 東証、日経新聞社、セクター指数はTOPIX17業種

個別銘柄の週間パフォーマンス(2015/10/2-10/9)
個別銘柄の週間パフォーマンス
出所: 会社四季報、Yahoo!ファイナンス

FX

直近1年のドル円とユーロ円の推移
直近1年のドル円とユーロ円の推移
出所: セントラル短資

イールドカーブ(2015/10/9)
イールドカーブ
出所: Bloomberg.com

主要通貨の週間パフォーマンス(2015/10/2-10/9)
主要通貨の週間パフォーマンス
出所: セントラル短資

外国株とコモディティ

直近1年のS&P500と原油価格(WTI原油先物)の推移[USD]
直近1年のS&P500と原油価格(WTI原油先物)の推移[USD]
出所: Yahoo!ファイナンス、Bloomberg.com

地域別株価指数とコモディティの週間パフォーマンス[USD](2015/10/2-10/9)
地域別株価指数とコモディティの週間パフォーマンス[USD]
出所: iShares: MSCI Japan (EWJ), MSCI Kokusai (TOK)、MSCI Core Europe (IEUR), MSCI All Country Asia Pacific ex Japan (AAXJ), MSCI Emerging Markets (EEM), GLOBAL REIT ETF (REET). Bloomberg.com: Oil WTI Futures (CL1), Gold Futures (GC1)

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今週のマーケット・イベント

10月12日(月):
株式市場休場:日本(体育の日)、米債券・為替市場(コロンバス・デー)

10月13日(火):
日銀金融政策決定会合議事要旨(9月14・15日開催分)
日9月消費者態度指数
日9月工作機械受注
中国9月貿易収支
独10月ZEW景況感指数
決算:近鉄百、東宝、東武ストア、米J&J、米JPMorgan Chase、米Intel

10月14日(水):
日9月国内企業物価指数
日9月マネーストック
中国9月消費者物価・生産者物価
ユーロ圏8月鉱工業生産
米9月生産者物価
米9月小売売上高
米ベージュブック
決算:ビックカメラ、松竹、サイゼリヤ、米Bank of America、米Wells Fargo、米Netflix

10月15日(木):
日9月首都圏新規マンション発売
日8月鉱工業生産確報値
日8月第三次産業活動指数
EU首脳会議
米9月消費者物価指数
米10月NY連銀製造業景気指数
米10月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数
決算:米Goldman Sachs、米Citigroup

10月16日(金):
ユーロ圏9月消費者物価
米9月鉱工業生産・設備稼働率
米10月ミシガン大学消費者信頼感指数
米8月対米証券投資
決算:米GE

10月17日(土):

10月18日(日):

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