TOPIX: | 1471.46, | -2.6% (1w), | -14.5% (YTD) |
Nikkei225: | 20749.75, | -1.9% (1w), | -12.3% (YTD) |
S&P500: | 2972.37, | +0.6% (1w), | -8.0% (YTD) |
USD/JPY: | 105.42, | -2.4% (1w), | -3.0% (YTD) |
EUR/JPY: | 119.11, | -0.1% (1w), | -2.2% (YTD) |
Oil(WTI Futures): | 41.28, | -7.8% (1w), | -32.6% (YTD) |
(2020年2月28日-2020年3月6日の週間パフォーマンス)
新型コロナウイルスの感染拡大で市場が揺れている。株価も為替も乱高下している。アメリカの金利が沈む一方で、金融緩和の手段がすでにない日本で円高が止まらない。実体経済の需要急減を見越して原油先物などが売られている。
筆者は、当初から人類に全く抗体がなく、感染者が倍々に増えていくウイルスのリスクを人々が過小評価している、と警鐘を鳴らしてきたが、イタリアやイランなどのいくつかの地域で指数関数的に感染爆発が起こることになり、改めてそのインパクトの大きさを思い知った。
現在のところダブリングタイム(2倍に増えるのにかかる日数)は6日程度で、1か月で感染者数(そして死亡者数)は32倍、2ヶ月で1024倍程度まで増える。これを様々な手段を使っていかに速度を落とせるか、という戦いである。なお、WHOも中国政府も、また、台湾やシンガポール、香港、マカオ、他の先進国もこのウイルスの封じ込め(=撲滅)をあきらめていない。筆者も、封じ込めは可能であると信じているし、あきらめるべきでもないと考える。致死率がインフルエンザの10倍程度の病原体が数年間も蔓延するというのは、それはおよそ100年前のスペインかぜ以上の被害が生じるということに他ならないからだ。
●新型コロナウイルス感染拡大で株価指数ショートの"Window of Opportunity"か? 2020年2月24日
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52168758.html
●週刊金融日記 第408号 いまさら人に聞けない新型コロナウイルス(COVID-19)問題の勘所を解説する 2020年2月26日
https://note.com/kazu_fujisawa/n/ndb8b75b3b511
●対新型コロナウイルス戦争、日本開戦、週明けにはアメリカも開戦へ、2020年3月1日
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52169116.html
●週刊金融日記 第409号 新型コロナウイルス(COVID-19)問題の最新の論点を解説する、2020年3月2日
https://note.com/kazu_fujisawa/n/nea7ae3ba39ce
この指数関数的に増大していくウイルスでは、あまりにも早く刻一刻と状況が変わっていくのだが、現在はヨーロッパが非常に深刻な状況になっている。中国で発生したこの疫病のため、ヨーロッパで激しいアジア人差別が起きているというニュースがしばし流れてきたが、いま中国がウイルスの封じ込めに成功しつつあり、感染爆発が起きつつあるのがそのヨーロッパであるというのは何かのアイロニーか。もちろん、筆者はヨーロッパでも状況が良くなることを切に願っている。
●欧米に広がるアジア人への偏見…伊音楽院「東洋人レッスン中止」2020年2月2日
https://www.yomiuri.co.jp/world/20200202-OYT1T50051/
●イタリア、北部の1600万人を隔離 ミラノやヴェネツィアも対象、2020年3月8日
https://www.bbc.com/japanese/51787971
●Virus cases soaring outside of China(2020年3月7日)
https://apnews.com/16cd6173232a01ec04780db3eea4de79
そして、新型コロナウイルスはアメリカ本土にいよいよ迫ってきた。武漢閉鎖を見て、トランプ大統領がすぐさま中国からの入国を禁止しており、おそらくこの偶然のファインプレイによって、アメリカは2、3週間ほどの時間を稼げている。しかし、じわじわと水面下で感染が広がっていることが明らかになってきており、そろそろ指数関数が立ち上がってくる頃だ。アメリカがいかにこのウイルスの侵攻から本土を防衛できるのか、世界が注目している。
ちょうど1月の終わり頃、まだ、このウイルスが多くの国にとって、遠く離れた中国の街で流行している疫病程度の認識のとき、アメリカの商務長官が新型コロナウイルスの発生で雇用が中国からアメリカに戻ってくるからむしろいいことだ、と言っていたことを筆者は思い出す。中国がほぼ沈静化に成功しつつある中で、先進国最低の医療水準であるアメリカで新型コロナウイルスが最も流行するなどというアイロニーを筆者は決して見たくない。スペインかぜもその名に反してアメリカが最流行地であったのだが、そうならないことを祈ろう。
●米商務長官「新型コロナウイルスの発生で雇用は中国からアメリカに戻ってくる」2020年1月31日
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/01/post-92279.php
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日本株
直近1年の日経平均株価とインプライド・ボラティリティの推移
出所: 日経新聞社
サイズ/スタイル/セクター別の週間パフォーマンス(2020/2/28-3/6)
出所: 東証、日経新聞社、セクター指数はTOPIX17業種
個別銘柄の週間パフォーマンス(2020/2/28-3/6)
出所: 会社四季報、Yahoo!ファイナンス
FX
直近1年のドル円とユーロ円の推移
出所: セントラル短資
イールドカーブ(2020/3/6)
出所: Bloomberg.com
主要通貨の週間パフォーマンス(2020/2/28-3/6)
出所: セントラル短資
外国株とコモディティ
直近1年のS&P500と原油価格(WTI原油先物)の推移[USD]
出所: Yahoo!ファイナンス、Bloomberg.com
地域別株価指数とコモディティの週間パフォーマンス[USD](2020/2/28-3/6)
出所: iShares: MSCI Japan (EWJ), MSCI Kokusai (TOK)、MSCI Core Europe (IEUR), MSCI All Country Asia Pacific ex Japan (AAXJ), MSCI Emerging Markets (EEM), GLOBAL REIT ETF (REET). Bloomberg.com: Oil WTI Futures (CL1), Gold Futures (GC1)
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