僕は『外資系金融の終わり
』を本当に出版していいのかどうかかなり悩んだ。
こんなにセンシティブなことを本当に世間に公表していいのかどうか不安だったからだ。
そして僕も金融村で、ある意味、既得権から恩恵を得ている方だ。
悩んだ末に、やっぱり出版することにした。
下賎な話をすると、僕はサラリーマンをしなくても生活できる自信ができてきて、たとえ金融村から村八分になったとしても、本の印税なんか考えたら、それほどまでにダメージはないという計算もあった。
かっこいいことを言えば、金融村の非常に分かりにくい悪の構造を世間に分かりやすく示すことにより、これから世界の金融システムが少しでも良い方向に変わって行けばいい、という思いがあったのだ。
だから出版した。
おかげさまで、かなり売れていて、リアル書店でもビジネス書のヒットチャートでは1位を独占した。
僕は腹をくくったのだ。
金融関係者から、多数の批判や中傷を覚悟していた・・・。

kbc_odaiba
しかし、しかしである。
驚くことに、僕の本を非常に高く評価してくれているのは、金融関係者ばかりなのである。
そして、Amazonレビューなどを見ると、感情表現豊かなディスりレビューを書いて頂いているのは、世界の金融機関が引き起こすシステミック・リスクやモラルハザードにより、一番損をしそうな人たちなのだ。
これには僕は少々驚いた。
これでは僕の本の意図とはまるで反対ではないか。
さらに、もうひとつ驚いたことがある。
こんな赤裸々な外資系金融機関の内幕を書いてしまったら、もう新卒でこういう会社に入りたい、という学生はいなくなってしまうだろう、と僕は思っていた。
特に様々な問題を引き起こしたトレーディングの仕事をしたいと思う学生など、いなくなるだろう、と。
しかし、それも社会のひとつの要請ではないか、と思っていた。
僕の本を読んだ、たとえば、バイオテクノロジーを学んだ学生が、金融機関なんかに就職するのではなく、大学や製薬会社の研究所で、ガンやエイズの地道な研究をして欲しいし、実際にそうなると思っていたのだ。
物理学を学んだが学生には、半導体デバイスの研究など、日本のメーカーで貢献して欲しい。
法学を学んだ学生は、弱いものを助ける弁護士になって欲しい、と僕は思っていた。
終わりゆく外資系金融の世界になど来なくてもいい、と。
しかし、しかしである。
驚いたことに、僕の本を読んだ学生から、どうやったら外資系金融に就職できますか、とか、どうやったらトレーダーになれますか、というような質問が殺到しているのだ。
僕の発行するメルマガにそのような質問が多数寄せられている。
外資系金融はもう終わるというのに!
なんということだ。
これでは世界経済を牛耳っている国際金融のインナーサークルが全く安泰ではないか・・・。
僕の本が、まるで意図とは反対の役割を演じてしまっている。
外資系金融は終わらないのかもしれない。
参考までに、最近のツイッターやブログなどに投稿された感想を最後に載せておく。
半導体デバイスの研究で世界をリードしている竹内教授にも書評を書いて頂いた。ありがとうございます。
その他にも様々なブログで紹介して頂いた。
ブログでプレゼンテーション!
むだい
おもしろい本探訪ブログ
takablo. from Tokyo
mocchilog(もっちろぐ)
ツイッターにも多数の感想が届けられている。
他多数。

こんなにセンシティブなことを本当に世間に公表していいのかどうか不安だったからだ。
そして僕も金融村で、ある意味、既得権から恩恵を得ている方だ。
悩んだ末に、やっぱり出版することにした。
下賎な話をすると、僕はサラリーマンをしなくても生活できる自信ができてきて、たとえ金融村から村八分になったとしても、本の印税なんか考えたら、それほどまでにダメージはないという計算もあった。
かっこいいことを言えば、金融村の非常に分かりにくい悪の構造を世間に分かりやすく示すことにより、これから世界の金融システムが少しでも良い方向に変わって行けばいい、という思いがあったのだ。
だから出版した。
おかげさまで、かなり売れていて、リアル書店でもビジネス書のヒットチャートでは1位を独占した。
僕は腹をくくったのだ。
金融関係者から、多数の批判や中傷を覚悟していた・・・。

kbc_odaiba
しかし、しかしである。
驚くことに、僕の本を非常に高く評価してくれているのは、金融関係者ばかりなのである。
そして、Amazonレビューなどを見ると、感情表現豊かなディスりレビューを書いて頂いているのは、世界の金融機関が引き起こすシステミック・リスクやモラルハザードにより、一番損をしそうな人たちなのだ。
これには僕は少々驚いた。
これでは僕の本の意図とはまるで反対ではないか。
さらに、もうひとつ驚いたことがある。
こんな赤裸々な外資系金融機関の内幕を書いてしまったら、もう新卒でこういう会社に入りたい、という学生はいなくなってしまうだろう、と僕は思っていた。
特に様々な問題を引き起こしたトレーディングの仕事をしたいと思う学生など、いなくなるだろう、と。
しかし、それも社会のひとつの要請ではないか、と思っていた。
僕の本を読んだ、たとえば、バイオテクノロジーを学んだ学生が、金融機関なんかに就職するのではなく、大学や製薬会社の研究所で、ガンやエイズの地道な研究をして欲しいし、実際にそうなると思っていたのだ。
物理学を学んだが学生には、半導体デバイスの研究など、日本のメーカーで貢献して欲しい。
法学を学んだ学生は、弱いものを助ける弁護士になって欲しい、と僕は思っていた。
終わりゆく外資系金融の世界になど来なくてもいい、と。
しかし、しかしである。
驚いたことに、僕の本を読んだ学生から、どうやったら外資系金融に就職できますか、とか、どうやったらトレーダーになれますか、というような質問が殺到しているのだ。
僕の発行するメルマガにそのような質問が多数寄せられている。
外資系金融はもう終わるというのに!
なんということだ。
これでは世界経済を牛耳っている国際金融のインナーサークルが全く安泰ではないか・・・。
僕の本が、まるで意図とは反対の役割を演じてしまっている。
外資系金融は終わらないのかもしれない。
参考までに、最近のツイッターやブログなどに投稿された感想を最後に載せておく。
半導体デバイスの研究で世界をリードしている竹内教授にも書評を書いて頂いた。ありがとうございます。
この本は、現在の世界の経済状況、金融業界の状況、投資銀行の内情から今後まで、非常にうまく纏められています。
セルサイドは狼で、バイサイドは羊あたりは、本当にその通りだなと思って面白かった。
私は狼のセルサイドに頼まれて、羊のバイサイドに講演することが多いので、ようやく事情がわかりました。
それはさておき、金融工学を駆使しても、長期的には、価値はほとんど生み出すことができなかった、というのは本当に皮肉なこと。
藤沢数希著「外資系金融の終わり」は金融工学の終わりなのか、中央大学理工学部 竹内健教授
その他にも様々なブログで紹介して頂いた。
ブログでプレゼンテーション!
むだい
おもしろい本探訪ブログ
takablo. from Tokyo
mocchilog(もっちろぐ)
ツイッターにも多数の感想が届けられている。
藤沢数希(@kazu_fujisawa)氏著「外資系金融の終わり(http://t.co/cJ2j9smG)」読了。面白かった。世間から敷居の高い金融界だけど、実は国家間でも金融機関内部でも、人間の本能のまま私利私欲で物事がきまっていく様を、統計や恋愛哲学交え論じてる。おすすめ!
Fumito Kumagai @kuma1977
藤沢数希@kazu_fujisawa 氏の「外資系金融の終わり」読了。金融工学・金融業界は人々を豊かにするどころかシステミック・リスクを増大させ、優秀な人材を浪費してきた。この業界へ抱いていた何となくの疑念を綺麗に説明してくれている。
そらたに @soratanilog
今日は@kazu_fujisawa氏の『外資系金融の終わり』読了。 実はイロモノとして購入したけど、予想以上に面白かった。好き嫌いが物凄く分かれるだろうけど、この人の皮肉な言い方で笑いをとる文章力は、何だかんだで本当に大したものと思う。
lawyerfuru @lawyerfuru
藤沢数希「外資系金融の終わり」はネットのレビューでは賛否両論あるも、読んで良かった。藤沢氏には是非素晴らしいヘッジファンドを立ち上げて頂きたい。本の最後に広告があった「日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門」も勢いでネットで購入してしまった。
shunsuke @sk45353ams
他多数。