2017年11月17日

【仮】ハシビロコウ 7 表

「パンダですよ。かずちゃん、パンダ! 動物園といえばパンダでしょ!
パンダを見ずにして動物園を語るなでしょ?」

「け○のフレンズにパンダっていたっけ?」
と動物園前の通りで待ち合わせたおーたちゃんに声をかけたら、あきれた顔でパンダについて力説された。

「け○のフレンズ知らんけども!」

「確かに、動物園と言えばパンダ、ガ○パ○と言えば、ボコ、ガ○ダ○と言えば、ハロー、
カード○ャプラー○○○と言えば、ケルベロス、魔法少女ま○かマ○カと言えば、キュ・・・」

「もう、いいだろっ!」
突っ込まれたのでやめた。
「入り口入って、すぐ右がパンダ邸だけどね、ものすごい混んでるから、萎えるんだよ。
私はアイドルには興味ないしね。」

と言いながら、数分後には、パンダにかぶりつきだった。

パンダは、人々からよく見える檻の一番手前で、短い足を投げ出し、腹を搔きながら、ササを食べていた。これが、40代のオヤジだったら、部屋でJKに足蹴にされているところだが、なんせ、パンダである。
「きゃ〜!!!かわゆ〜い。」
黄色い歓声と、カメラのシャッター音が飛び交っていた。
檻の前には二重にも三重にも人だかりが出来て、アイドルの食事風景を見たい客が列を成す。堂々たる不動の人気ぶり、それがパンダなのである。

一通り、食事風景を見せると、ゆっくり腰をあげて、のそのそとお遊戯コーナーへ。
「きゃ〜!かわゆ〜い。」
彼の一挙手一投足にいちいち歓声があがる。
パンダが満足そうに、遊戯台にあがるのを見届けて、私たちは檻を離れた。
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【仮】ハシビロコウ 6 裏

夜が明けて、
仲間の男と外に出た。

乗り捨てられたタクシーを使って、南口の明治通りから、なんとか靖国通りまで抜ける。
途中、数人のモンスターとすれ違った。

人間としての記憶を失っているためか、彼らは車を運転しない。しかし、彼らは体に染み付いた習慣のまま過ごすので、電車では見かけることもあった。朝起きて、規則正しい生活をするもののいれば、夜のコンビニ辺りをうろつくモンスターもいる。だからいつでも彼らと遭遇してしまう危険があった。

朝の歌舞伎町近辺に、ほとんどモンスターの姿はなかった。
食料品を見繕って買う。
昼間のモンスターのいない時間帯だけ、店を開けるのだと店主は言った。
しかし、新宿の街はあまりにもモンスターが増えすぎたため、郊外に引っ越すことを計画しているとのことだった。都庁の避難所はすでに閉鎖されたと知った。

新宿にある大型デパート付近は以前そこに勤務していたであろうモンスターたちが入り口を徘徊していた。彼らは一見、普通の人間のように見える。朝、8時過ぎ、デパートの従業員口に飲み込まれていく労働者たち。それは、つい、2週間ほど前までの日常の風景だった。

しかし、生気のない目と、常に歩き回っている様子は紛れもなくモンスターであった。
彼らは、与えられたマップの上を動き回るRPGゲームのキャラクターのように、常に同じ軌道を規則正しく歩いていた。いつまで彼らがそうして動き続けていられるのかは分からない。人間を食うことが出来れば、彼らの寿命は延びるのかもしれないし、そうでないのかもしれない。ただ、いづれ彼らはどこかの隅にうずくまり、動かなくなる。

最初のモンスターに遭遇したとき、
それは私の友人であったが、
世間はまだそれほど、モンスターという存在を認識していなかったと思う。
新丸子駅近くのコンビニで彼女は自宅への帰り道のように見えた。
声をかけようとしたが、いつもと違う雰囲気を察して、思いとどまったのだった。彼女が生気のない目で、こちらを見たように感じたが、すぐに何事もなかったかのように、方向を転換し、自宅方向へと歩いていってしまった。私は、コンビニによって、お金を卸すことにした。数分、店内をうろついた後、そろそろ商店街を抜けて出かけようとしたときだった。自宅に戻ったはずの彼女は戻ってきていた。特に急ぐでもなく、全く同じ道を同じ服装で駅に向かって戻ってくるのが見えたのだ。それは通常ありえない異様な光景に感じた。コンビニから出たところで、彼女と目が合う。今度はちゃんと目があった。
しかし、私は彼女に声をかけなかった。彼女は私につかみかかろうとしていたから。
必死にかわして、私は走り出した。

人間を見つけたときだけ、モンスターは獲物を追って、いつもと違う道を歩き始める。商店街をこちらに向かって、彼女も歩き始めた。

商店街を抜けて、住宅街を・・・無我夢中だった。私は、結局、等々力公園のサッカー場近くまで走った。



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2017年11月15日

【仮】ハシビロコウ 5 表

重たい気持ちで目が覚めた。
何か嫌な夢でも見たのだ。
いやいや、そもそもこの現実が嫌な夢なのではないか。

昨夜のトミーのメッセージを確認する。
「誰って・・・・誰だっけ?でも、佐藤さんのお友達だよね。」
旅館の食堂で食べた、出汁の効いたカツ丼の味を鮮明に覚えている。
トミーは、自分の研究を世に知らしめようと、ビデオ作りを始めたのだと熱く語り、会社の玄関に飾られた町のジオラマを撮影したと言われたところで、むしろ、ジオラマに食いついた。ガ○パ○の聖地である町のジオラマですと!
ぜひ、見たいです!トミーさん。

「・・・え?おぇ〜。そこきゃ?」
小浜市出身の彼は、話の腰を折られて、ちょっとなまった。
それから、そうそう、トミーは田舎ソバを注文していて、
七味を入れる際に、その焼き物が美しいと言っていた。
「自分で焼き物を作ってみて気付くようになったんだよね。目に留まるようになったというか。」
知ったふうなことを言い出したから、無視したが、
得意げに自分の作った焼き物の、ガ○パ○の戦闘シーンに出てくる戦車の話をし出したのも覚えている。戦車の種類も分かるように模写しようとした点についてはそれほど興味がなかったので聞き流した。


つい、1ヶ月前のことだ。すいすいと、あの日の出来事を思い出す。
しかし、その旅館で待ち合わせたと言う友人のことは、どんなに脳みそを絞ってみても、頭のDBに検索をかけてみても、何かきっかけになるイメージはないだろうかと、食堂の風景を思い描いてみても、一片の隙もなく、思い出せない。
代わりに・・・・「我が人生に一片の悔いなし!」の拳を上げたラオウが頭に浮かんだ。

それ以上、考えるのがバカらしくなったので、テレビの前に座って、録り溜めたノルマを観賞することにした。

夕方から、おーたちゃんと、動物園に行く約束になっている。
話題のけ○のフレンズを見て、行きたくなったのだ。
サーバルキャットとフェネックを見よう。
おーたちゃんは、パンダが見たいと言っていた。
パンダなんて出てたっけ?
と思いながら、ウ○ト○マンジー○を見始めた。


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2017年11月14日

【仮】ハシビロコウ 4 裏

新宿の街はすでにデストロイだった。
徘徊してようやく見つけた安宿に、
偶然出会った3人で泊まる。

見た目は人間そっくりでも、
モンスターに食われた人間は、モンスターという名の別の生物になる。
我々は残り少なくなった人間だ
と確認し合った仲間だった。

葉っぱ模様が刻まれた古いタイプの刷りガラス窓を開けると
闇に溶けたDocomoタワーの向こうに、青白い満月が輝き、
月光に照らされた通りには、黒いモンスターの影が蠢くのが見えた。

とても恐ろしい光景だった。

窓の下の手すりに隣の部屋の灯りが漏れて、赤く錆びているのが分かった。
隣にも誰かがいるのだ。
そしてその客がモンスターである可能性だってある。
長居はできない状況だった。

我々は人間であることを確認し合う以外に特には会話を交わしていなかった。
政府機関に勤めていたと言う男に、「都庁に避難場所が準備されているらしい」と教えられ、なんとかここ、新宿までたどり着いたのだった。
しかし、このおびただしい数のモンスターの群れである。そこがもう目指す場所ではなくなっているだろうことは明らかだった。

我々は疲れ切って眠った。
安宿の埃臭い、狭い部屋は、絶望という重い空気で満たされていたが、眠りは一時それを忘れさせてくれるはずだった。



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2017年11月12日

【仮】ハシビロコウ 3 表

帰り道、思い立って、服部富に連絡してみた。
富(トム)こと、トミーは、研修先からガ○パ○の聖地で落ち合った友人である。なにやら難しい研究をしているらしいが、よくは知らない。でも、学者というからには、頭がいいはずで、記憶力も確かだろう。

メッセージは、しばらくして返ってきた。
「ほやほや、あの時は、僕が作ったガ○パ○の一シーンの焼き物を見せびらかしたんだよ。
塗料を2色選べてれば、もう少しリアルになったんだが。」

そうだった。せっかくガ○パ○の聖地に住んでいるんだからと、ちょっと作品を勧めたら、今や、町でミ○ちゃんと出会うことを妄想するまでになってしまったのだった、彼は。
すっかり、2次元ポケットにはまりこんでしまった。
この成長速度!? 恐ろしい子!

さすがに、戦闘シーンを模写した焼き物を作ると言われたときには、ドン引きしたが、見てみたら、なかなかの出来栄えだった。台風で延期になったとかいう、キャラクターの誕生日祝いをやたら残念がっており、その後は現在作成中の戦車のプラモデルについて熱く語ってくれた。もちろん、あえて半分も聞いてなかったので、ここの記憶が鮮明でないのは、想定内である。

数回メッセージを交わして、確認してみたが、彼との記憶にズレはなさそうだ。
少し、ほっとする。

「帰りの電車があるからあんまり時間なかったけど、ナ○ミの旅館で夕食食べたんだよね。」
「ほやほや、あのとき、誰かと待ち合わせしてて、あの旅館にしたんだよ。」
「え?」
「え?」
びっくりマークのスタンプがお互い、被った。
待ち合わせ?何のことだ?
止めてくれ。もう、止めてほしい、これ以上は。
背筋に冷たいものが走るのを感じた。

「・・・待ち合わせって誰と?」
直感的に感じている。
これ以上は、止めるべきだ。
いや、直感というよりは、誰かが私に叫んでいるのだ。
止めてくれ、これ以上は!!!!と。

しかし、送ってしまったメッセージは、存在感を持って、画面に残り続けた。
ひどく長い時間が流れたように感じた。
今思えば、数秒だったのだろう。

ピロン・・・効果音とともに、トミーの返事が表示される。
「誰って・・・・誰だっけ?でも、佐藤さんのお友達だよね。」
そんな!?
そんなはずがない。
だって、私には全く記憶がないのだから。


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2017年11月09日

【仮】ハシビロコウ 2 表

「研修終わりの駅裏で、ここは、ガ○パ○の聖地に近いからって話したよね?」
「何を言ってるんですか?佐藤さん、その話をしたのは僕ではないと思いますよ。」
サイクル課の武本君は、丁寧に否定した。

いやいやいやいや・・・つい1ヶ月前の話である。

小雨が降っていた。帰りの電車まで時間があるからと、研修中、行きつけだったラーメン屋を覗きに行く途中だった。ローソンの角を曲がった細い路地、電信柱を埋めたのか、最近舗装しなおされたと思われる赤い道が次の角まで続いている。ポツ、ポツと雨を吸って、赤い道路に水玉のシミが作られていた。傘を開こうかと迷っていたら、この後、どうやって帰るのかと聞かれたので、少し足を伸ばして、聖地に行って、干し芋でも買うつもりだと答えた。

「そうしたら、それはどういう話なのかと、ストーリーやキャラクターについて、いろいろ聞いてきたよね。」
結局ラーメン屋はその日が休業日だったのか、閉まっていたので、私たちはそこで別れた。

「佐藤さん、研修途中にガ○パ○の塗装のバスが走って、狂喜乱舞されてました。
しかしながら、僕はある程度、あの物語のことは存じているのですよ。」
その回答には、・・・だから、どういう話なのか聞いたりしないと思いますよ。という含みが込められていた。

ラノベ話のときと同じ感覚・・・・。
自分の中には鮮明な記憶があるのに、それを共有したはずの相手に、どんなに説明しても思い出してもらえない。
そして、相手の否定は、あいまいなものではなく、断固としていた。

チャイムがランチタイムの終わりを告げたので、話を切り上げて、仕事に戻る。あるいは武本君ではなく、別の同僚であった可能性を考えてみようとしたが、13時半からの打ち合わせ準備で、結局忘れてしまった。



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2017年11月08日

【仮】ハシビロコウ

 表1

「えー。話したじゃん。聖地巡礼した旧空港跡でさ。最近のラノベのタイトルは長いってこと。やはり俺の○○は間違っているとか、俺の○○が○○なわけがないとか、僕は○○が少ないとか、俺と彼女と○○が修羅場過ぎるとか、○○に出会いを求めるのは間違っているのだろうかとかさ〜。」
かなり詳しく状況を説明してみたが、おーたちゃんは、う〜んとクビを傾げた。

いや、だから去年の夏だよ!?私はそのときの状況を鮮明に頭に描きながら、丁寧に描写してみる。

「バリケードの付いたフェンス越しに見える旧空港を見ながら、電波塔を目指して歩いたでしょ。夏草が生い茂った細い道だった。彼方に見えるシャッターの閉まった旅客機倉庫に興奮した。心の目には、あのシーンに登場したパラソルと、その下のビーチ用シートすら見えたね。」
しばらく真剣に悩んでいたが、友人は申し訳なさそうに、しかしきっぱりと答えた。

「ごめんよ。全く記憶にない。」

そして、とりあえずは、同じ旅の記憶を共有するためか、
「その先の海辺の展望台で、そこが舞台の2ドラについて自分が熱く語ったのは覚えている。」
と付け加えた。
確かに、2ドラの話は覚えている。その海辺の崖っぷちで謎解きが行われるテンプレ。場所も特定し、謎解きをした女優の所作も真似てくれたからな。そして、そのよくあるミステリーの謎が何だったのか、それすらも覚えているが、ここでは割愛する。いや、させてくれ。

そうではなくて、私が問題にしたいのは、最近ラノベにはまったというおーたちゃんに、その興味を無意識のうちに刷り込んだのは、私のあの会話だったはずだ!という自負が打ち砕かれたことなのだ。

「いや、それより君は、その捏造された記憶がなんなのかを追及したまえ。
そういうとこ、ヲタクっぽいよね。」
「・・・うっ。私は、ヲタクではない!ヲタク研究家だ!」
「・・・・」


年をとると忘れっぽくなると言うけど、こんなに鮮明な記憶を共有したはずの友人からいささかなりともの同意を得られないというのは、今思うと追及すべき不思議な現象だったのだ。しかし、そのときの私にはたいした問題ではなかった。



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2017年09月10日

アイヒマン実験

アイヒマンは、ドイツナチ時代に一公務員として、命令に従い収容所送りの列車を効率的に走らせて、ホロコーストに加担した人物。戦後逃亡し、アルゼンチンでイスラエルの諜報機関モサドに見つかって、1961年裁判にかけられた。

ちょうど同じ頃、人間は権力の命に従って、関係のない人を大量虐殺することに加担してしまうものなのか?の心理学実験が、米国イェール大学でミルグラム博士によって行われた。

心理学の記憶の実験と称して、生徒役の人物に先生役の被験者が問題を間違えるごとに電気ショックを与えるというもの。実験遂行者は、先生役の被験者に、問題を間違えるごとに、与える電圧を上げることを指示する。

被験者は実験遂行者の指示に従い、致死量に値する電圧を生徒役の人物に流すのか否か。

ミルグラムの実験はいろいろな条件下のもとこの実験を行っているが、65%の被験者が指示に従ったことから、人間は権力に従うものと決定付けた。

しかし35%の被験者は電圧を上げ続けることを拒否しており、命令に従う条件は権力なのかどうかは微妙なところである。権威ある機関、人物の行っていることが正しいことだと認識しているから命令に従うというのが、実際のところのようだ。

権力からの命令であれ、友人からの頼みであれ、結局は個人として選択しているのである。

例えば、第三帝国を立ち上げた、ナチの総統ヒトラーに政権を握らせるよう選択したのは当時のドイツ国民であるように。ある人物は一度信じた後には、それから彼の行うことが盲目的には正しいように感じてしまって、気付いたら大量虐殺に加担していたという感じなのかもしれない。

それはちょっと恋愛に似ていて、恋に落ちるまでは、人の悪いところも冷静に判断出来るのだが、恋に落ちてしまえば、盲目的に好きになってしまうのである。

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2017年09月05日

【旅】ロボティクス・ノーツ聖地巡礼

種子島にH2ロケット発射を見に行く。
だけだと、飛ばなかったとき寂しいからロボティクス・ノーツの聖地巡礼もしてみた。

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よく見ると手が実写☺
友人が合成してくれた。
おじゃりもーせ!

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2017年08月26日

家族の病気

2016年5月に父の病気が見つかってから、一年と3ヶ月経った。あの時、余命3ヶ月と言われたから、一年延ばすことが出来た。これも家族で模索しつつやってきた結果だ。

しかし、8月に原因不明の発熱で入院し、駆けつけた時には、生きるモチベーションが下がってるなーと感じた。私はお医者さんと面談し、熱の原因は特定されたものの、もう有効な治療はもうほぼなくなってしまうという段階がきたことを知った。次のアクションを考えるとき、皆自分が当人だったらどうだろうかと考えると思う。私も考えてみたけれど、死期を知って本当にどんな気持ちになるのかなんて想像することは難しい。

とりあえずの選択はこの事実を本人に伝えるか否かだ。
お医者さんは世相を現した回答をしたのみに過ぎないのかもしれないが、これまで一緒に全てを伝えてやってきたのだから伝えるべきだとおっしゃった。

そこで、耳が遠い彼の誤解を避けるため、出来る限り詳細をポンチ絵と文章で伝えた。

果たして次の日から、父は驚くほど真摯に病気と向き合い、リハビリも積極的に始めたのだった。

これは私に取っては嬉しい驚き。

人は、お金、恋、地位獲得など何かのモチベーションによって動くものだが、この時の父のモチベーションは退院して家に帰ることなのだと強く感じた。

モチベーションは遠い希望や夢でなくてもいい。すごく小さな具体的な目標であっても良いのではないか。これはまだ仮定だけどそう感じている。

最近、私は新しい部署に異動したのだけれど、目標は同じなのにどうして皆がバラバラになってしまったり、モチベーションをあげられないのかなーと思うところがあったけど、それは今の仕事がまだとても抽象的でゴールがフワフワしてるからじゃないのかなーと感じたのである❗

お父さんの姿から、私はいつもたくさんのことを学ぶけど、それはお父さんと私の性格が、DNAのせいなのか、たまたまの偶然で与えられたものなのか知らないが、とても似通っているからだと思う。

そんなお父さんがいなくなったら、いくらドライな私でも泣いたりするのかなーって思ったりするよ。

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2016年11月28日

【図書】Team of Teams

TEAM OF TEAMS (チーム・オブ・チームズ)
スタンリー・マクリスタル
日経BP社
2016-04-01



ボストンで受講したテロの講義で課題図書となっていた本。
遅ればせながら読み終えました。

米陸軍の特任部隊を率いてAQI(アルカイダ)と戦った
スタンリー・マクリスタル司令官が提唱する臨機応変で、意志決定を委譲出来て、目的意識が統一された組織マネージメント。
それは、19世紀にテイラーが提唱した効率性重視、意志決定をマネージャーが一存し、マニュアル化されたマネージメントの崩壊を警鐘している。

最新鋭の武器を備え、充分に訓練された特任部隊が、
時代遅れの武器や、組織の全体像も明確でないAQIになぜに遅れを取ってしまうのか。

著者は、様々な情報が蔓延する現在において、戦いも経済も、
これまでの工場のように数ヶ月、数年先まで予測可能だった時代は終わり、
秒単位で、刻々と移り変わる状況に、機敏に対応できる組織が求められていることを、
2003年以降、アルカイダとの戦いで知っていく。

前線部隊→情報収集→調査官→分析官→戦闘部隊→前線
とおきまりのコースでゆっくり分析してきた情報は、時が経てばゴミの山でしかなくなる。
必要な情報を必要なときに、必要な担当者に渡るためには、
どうすれば良いのか?

その情報を有効に活用し、作戦に活かすために、それぞれの組織はもっと結びつかなくてはならない。
そして、一つの作戦実行のために、複数の承認を待つ、その時間を惜しむためには、
権限を委譲しなくてはならない。
しかし、権限を委譲された担当者の目的がバラバラでは、組織全体の目的は果たされない。
常に統一した目的を全員持って挑まなくてはならない。

こうして書くのはたやすいが、大きな組織に、これまでの規定のマネージメントを捨てさせることは簡単なことではない。

スタンリー・マクリスタル司令官が行った、地道な改革が分かりやすく書かれている。
こんな風に、自分たちの組織も変われればいいな〜と思わせる一冊。

この膨大な情報を1リーダーが分析して戦略を実行できる時代は終わったのだと思う。
これからは、効率性を捨ててでも、各自が各自の意志によって動く必要があるのだ。
これまでのあらゆる条件をマニュアルし、担当者に条件に合わせて、作業を行わせてきた、
そんなコンピュータのようなシステマティックな組織に変わり、
それぞれの部門が、生命体のように、各自で判断して行動できるようなそんな組織が求められている。

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2016年11月07日

【図書】官邸の100時間




会社の本棚の本を読みあさっています。

今回の作者は、朝日新聞の記者さんなので、原子力へは批判的。
そういう人の本は、自身のお怒りを非常に感じる出来になっているものだが、
この本は、作者が本の中でも明言しているとおり、
様々な人々へのインタビューから得た事実を淡々と記載している。

出来るだけ実名になるように配慮し、事の
信憑性も大切にしている。

また、これまで読んできた、各閣僚の一つの目を通して見た、福島第一事故ではないので、
全体像が非常につかみやすくなっている。

これまで読んできた本のエピソードが同じように記載されているのを、
日付や時間を追って見ると、
こんなに早い段階でこの事象が起こっていたのか〜。
とか、
このときは、複数の事象が重なり合っていて、複雑だったんだな〜とか、
ようやく見えてくるものがあるなと思った。

とはいえ、この読み物は、官邸を主軸にして描いているので、
官僚たちの動きは、ほとんど見えてこない。

むしろ、何やっているんだろう?という気持ちにさえなる(w

もちらん、相当忙しかったはずなので、
官僚たちは、いろいろな雑務に追われていたとは思われるのだが、
保安院やら、文科省、経済産業省、総務省、内閣府と
バラバラで、それぞれ他人事のような状況だったように描かれている。

実際、官邸から見たらそうだったのかもしれないんだけど。

また、知識はあるのに、他の省庁のことに口出ししにくい環境がちょっと透けて見える気がした。

まぁ、なんといっても、菅総理は、かなり直情型の時に困った人ではあるのだろうけど、
すごく責任感を持って、事にはあたっていたのね〜というのは伝わってきた。



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2016年10月25日

【図書】証言 細野豪志 原発危機500日の真実に鳥越俊太郎が迫る




事故当時の総理補佐官、細野豪志氏の、鳥越俊太郎氏によるインタビュー形式の原発事故証言本。
会話形式なので読みやすいし、海江田ノートと比較しながら、状況を見ていくと、同じ時期の両者の立ち位置の違いから、より全体像が見えてきて面白い。

かなり優等生な内容なので、そんなに危機感迫るものは感じられず、本にするにあたって、内容を何度も吟味したんだろうな〜と思わせる。
TBSカラーの鳥越さんだけど、NHK臭が漂うって言ったらいいのかな(w

でも、当時の政治家としての細野さんの決意や、
周りの方々の国を背負っている重さというものは伝わってきて、
いろいろ批判はあるものの、本当に体力、気力、限界で頑張って下さったんだな〜というのは伝わります。

それを政治家の宣伝と思うほど、私は、すざんでいないので、素直に感謝しました。

原子力規制委員会を作ったいきさつやら、
もんじゅのこと、
廃棄物処理のこと、
事故をきっかけに、まだまだ問題山積みの件についても書かれてあって、
5年経った今、読むと、
あれから頑張って出来たこと、
依然として出来てないこと、
当時と意図が変わってしまったこと、
いろいろあるな〜と思いました。

ちなみに、臨場感という意味では、同じ総理補佐官だった、寺田学さんのブログのがお勧めです。
ブログゆえに、本音も、ちらほら書いてあって、笑えます。

寺田学
官邸や自分に不利なことも正直に話す」 寺田学・元首相補佐官が語る東日本大震災の15日間
http://www.huffingtonpost.jp/manabu-terata/earthquake_japan_b_11757078.html





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2016年10月16日

【図書】恐怖の2時間18分

恐怖の2時間18分 (文春文庫)
柳田 邦男
文藝春秋
1986-05-11



FACEBOOKに書いた感想を掲載しておきます。


スリーマイル島原発事故の経緯を描いた恐怖の2時間18分を読んだ。複雑化したシステムに潜む事故の問題点を臨場感たっぷりに小説化した意欲作です。筆者はその後、様々な事故分析有識者会合にも呼ばれている、柳田邦男氏。
民族学者じゃない方(笑)

事故を一次冷却水不足を見つけるまでの2時間18分に絞った第一部(主にコントロールルーム)とその後の避難指示の混乱を描いた第二部に分かれて描く。

第二部では規制当局NRCの混乱ぶりが酷い。緊急時の情報伝達の難しさがよく分かります。

原子力の専門家だけで緊急時の対応を検討するのではなく、事故対応の専門家が必要なんだなと感じた。


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2016年09月27日

循環

今日の電気新聞の記事に原子力担当記者の悲哀の記事がありました。(w

10月1日は異動のシーズン。
原子力担当から異動できなかった人たちから深いため息が漏れたという内容。
原子力防災は、24時間張り付き対応。
いつ地震や事故があるか分からない。
夜中でも、いつでも、即座に対応しなくてはならないという状態。

生活が削られているんだな〜と共感しました。
お疲れ様です。

こういう臨戦態勢的状態をずっと続けるというのはいつか破綻するってリスクがある。
だから、新聞記者さんには異動があるんだろうけどね。
でも、原子力って、専門的知識が必要だから、誰でもいいってわけでもないし・・・・。

原子力をちゃんと起動に載せるには、24時間対応でも、
やっていけるだけの人材が必要だと思うんだよね。

話は変わるけど、今やってるホームページの要領問題も、ある程度、掲載したものを削除できるというルールを設定したことで、なんとか今のリソースで循環出来そうです。

どんどん何かが溜まっていくという状態は、いつかはそこで破綻する道ってことで・・・。
人の疲労も、ちゃんとその日のうちにチャージ出来て、
毎日元気に働ける状態が必要。
それが日常で、それでこそ、異常時には無理ができるわけで。

毎日、無理している状態では、いづれはどこかでダメになるんだろうな〜。

大きなシステムをうまく循環させるということはとても大変なことなのだと感じている。



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2016年09月20日

【図書】海江田ノート



原発事故当時、経済産業省大臣だった、海江田万里さんの回顧録。
当時のご自身で記載していたノートを書き起こしたもの。

緊急事態宣言を行う、行わない、
圧力弁を開く、開かない、
海水を入れる、入れない、
避難を行う、行わない、
一時立ち寄りを行う、行わない、

と、たくさんの選択に迫られる姿や、緊迫した状況が伝わってきます。
菅総理のパニックぶり(wも伝わってきます。
一時帰宅というと、泊まれると勘違いされてしまう可能性があるので、
立ち寄りにするとか、
原子炉冷却のためのホースでの水注入装置の名前を
キリン、大キリン、シマウマ、と決めるとか、
動物つながりで、ビーバー作戦(失敗)を立てるとか、
大きなことから小さなことまで、そのときどきで、いろいろ考えて決めてるんだな〜と。

最終的に、総理と意見のすれ違いで、大泣きして大臣を辞任することになるのだけど、
その心理まできちんと書きつつ、割と紳士的な書き方で好感が持てました。

ちなみに、その当時、同じように苦労していた官僚さんに大臣のことについて聞いてみたところ
優しくていい人と評判だったけど、結果を残せないとな〜と
なかなか、シビアな御意見でした。

あれだけの事故を目の前にして、そこそこ結果を残したんじゃないかな〜とも思うんですけどね。



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2016年09月05日

【図書】想定外の罠 大震災と原発

想定外の罠
大震災と原発

柳田邦男 著

零戦の話を途中で挫折したので・・・確か2巻しか読んでないです(汗)
読みきれるかな〜と思ったのですが、様々な災害を分かりやすく解説してくれているので、勉強になりました。
特に、JCO事故はよく分かってない部分があったので、こうして、一連の問題点を分かりやすく書かれると、恐ろしい事故だったな〜と思いました。

スリーマイル島の原発事故については、もっと詳細な著作があるので、それを読んでみたいです。

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【図書】福島第一原発 メルトダウンまでの50年

福島第一原発 メルトダウンまでの50年
烏賀陽弘道 著

会社に届いていたのを、せっかくなので読みました。
まだ、会社に残っている人々がインタビューされて出ていたので、
緊迫感が伝わってきました。
事故時の様子とか、断片的に知っていることが、分かりやすく繋がったので良かったです。

ちょっと、熱すぎるメッセージもあり、そこは論理的じゃないかな〜というとこともありましたが、納得いく部分も多々ありました。
やはり、防災に関しては、まだまだ考える余地ありだな〜と思います。確かに。

kazuko3361 at 12:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0)図書推薦 

2016年02月26日

名広報 コミ○

最近、会社で、名探偵コナンをもじった、似顔絵を流行させている佐藤です。
1年生のコミ○君を主人公に、広報室の面々を、コナンキャラに割り当てています。

そんな中、佐藤さん、自分の似顔絵入れて下さいよ〜との声があったので、入れてみました。

すごい似てると評判のサディスティックな灰原さと〜をどうぞ。

灰原さとーs

kazuko3361 at 12:30|PermalinkComments(1)TrackBack(0)放射線 | My Works

2015年05月18日

高橋くん

おーたちゃんが遊びに来たので、
高橋君を呼び出して、
三人で遊ぶ。

もう人生、20年もこんなことをやっている。
おーたちゃんと高橋君は学生時代からの知り合いなので、
もっと長い間こんなことをやっている。

私はそろそろ結婚したいな〜
だから、婚活をしているのだ
と言ったら、

高橋君が、右手人差し指を立てて、
「男として言わせてもらうとね!」

と、高らかに、日本人男子代表みたいな口調で言い出したので、
爆笑を禁じ得なかった。

本人はなぜ笑われているのか分からないようであったが、
「高橋君・・・君はどう考えても、日本人男性におけるレアケースの一人だよ。
日本人男性の統計において、95%信頼区間を取った場合でも、逆の5%に入る人間だよ?」
と伝えたのだが、
自分は、最大数の山の中にいると信じて疑わなかった。

「分かった。これは多数派か否かの一つの項目だが、
まず、君はその年で結婚していないことから見ても、
多数派ではないよね?」

「福山雅治だって結婚していないが・・・・」

「・・・・・・。女性に人気があるのと、日本人男性の多数派であるのは違う物差しだと思うが。」

「いや、僕は宇宙空間から、遠く、自分自身を客観的に観察した場合において、
日本人男性母集団の一番大きな山に入っている!」

そう高橋君は断固として言い張っていた。

世の中には頑固な人間がいるものだな〜と思った。


kazuko3361 at 12:30|PermalinkComments(3)TrackBack(0)日記