2005年06月

2005年06月24日

カーストは是か非か

50cd31df.jpg勢いがあるうちに、と思いめずらしく連日のブログ更新です。最近は時間に追われた生活を送っているので家でゆっくり本を読むことが少なくなり、読書は専ら旅先での移動中です。今回カバンに入れていった本は『不可触民と現代インド』(光文社新書)。インドに行くからいい勉強になるだろうという軽い気持ちで買って行ったのですが、これがまたたいへん重〜い内容で、インド滞在中の私の心にずしりと重荷に感じるのです。
ご存知のようにインドの主にヒンドゥー教にはカーストという身分や職業を世襲的に区別し分けている制度があるのですが、この本でとり上げているのはこのカーストにも入れない、要は人間として扱われない人々のこと。彼らは3千年もの間カーストを持つ人々から奴隷のように扱われ、ようやく今社会的地位を勝ち取ろうと動き始めた、その様子をこの本では多くの政治活動家らの証言を交えて紹介しております。
この本を読むとインドのカースト、いや社会そのものがいかに歪んでいて欺瞞に満ちているかが嫌というほど感じる気がします。またインド人からも外国人からも神のように敬われているムハトマ・ガンジーもそのカーストを堅く援護する人間であったことが、さらにショックを掻き立てます。ピュアにこんな本読んだらインド嫌いになるんじゃないかなぁ。
しかし筆者の視点が常に不可触民側からなので、偏りすぎかなという気もします。詳しくは書きませんが筆者が取りあげられている不可触民の政治的指導者たちの発言を無批判に受け入れるのは、ちょっと無理があるかな(事実これは違うぞというのもかなりありました)。
話は脱皮して個人的にインドのカースト社会を垣間見たことを少し。私のインドでの仕事は様々なハンディクラフトを現地で買い入れたり、注文して生産させたりということなのですが、なんでインドに行ってまでそんなことをしているかと言うと、単価が安いとかという理由ではなく、魅力的な手仕事の伝統とそれを担う職人さんがたくさんいるからに他なりません。時間が許す限りそうした生産現場を見て周ることもしばしばですが、こんな仕事も人間の手でやっているんだと感動することが多々あります。そうした原始的、伝統的な手仕事が今まで長く培ってこれたのも、カーストによる職業集団の世襲があるからなのではないでしょうか。実際今まで見た中では鉄や木工の職人は「シュードラ」という低カーストの人々でしたし、手工芸ではないですが砂漠地帯で会った芸能集団はまさに不可触民でした(写真)。そうした彼らの「カースト=職業」そのものが、私だけでなく多くの人々にとってもプロフェッショナルとして尊ばれるべき存在でしょう。
あとこれも手工芸や伝統芸術の皮肉さなのでしょうが、かつて絶対的な封建制度が強く支配した土地ほど、洗練されていて見るべきものが多いです。ラジャスターンやカシミールなど、かつて多くのマハラジャが跋扈した地域では、かつてそういった専制君主のための豪華な工芸品を作ってきた伝統があるので、今でも手工芸に従事する職人さんも多く、技術も高いです。
以前、奈良の藤ノ木古墳から出土した見事な王冠について、考古学者の故佐原真さんがTVでこんなことを話していたのを思い出します。「どうしてこんな時代にこんな素晴らしい工芸ができたんだといろんな人が聞いてきますが、むしろそれは逆です。一人の権力者のために多くの人間が一生懸命働いたからです。そんな時代だから出来たんです・・」。

kazukuti at 23:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0)  

2005年06月23日

インドはどうなる??

fc0c6c3f.jpgこれから数回にわたって先日の出張旅行で見てきたこと、思ったことなどを書いていこうと思います(実際何回になるかわかりませんが気が向くまま、時間の許すままということで)。
まずインドのことから。今回のインド滞在で一番驚いたのは、デリーという都市がこの1〜2年でものすごいスピードで変わってきていること。今、街のいたるところで地下鉄、バイパス道路、さらにはとんでもなくデカい寺院まで、ありとあらゆるものが建設ラッシュです。特に地下鉄、といってもかなりの部分は高架上を走るようですが、これが全部開通したらデリーの都市景観はだいぶ変わるでしょう。ニューデリーの中心地、コンノートプレイスにはもうじきメトロの核になる駅が出来るようで、工事現場の大きさといったらすごいものでした。
それともう一つの大きな変化はショッピングモールの大増加です。私が始めてインドを訪ねたのはわずか2年前。その時、こんな大都市なのにコンビにも無く、スーパーもほとんど無い。そして下町風情あふれる小規模商店の活発な経済活動を目の当たりにして、「ここは古き良さを捨てていない素晴らしい国だ」と感動してしまいました。それがなんと今やデリー郊外はショッピングセンターだらけ(写真もその一つ)。なんと、もう1〜2年で150店舗になるのだそうです。まだ都市の空洞化までは至っていないようですが、将来的にはどうなるのでしょう。あの混沌としたダウンタウン、オールドデリーがちょっとオーバーですが我々の住む秋田市中通みたいな惨状になる日が来るのでしょうか。
そういえば道行く女性の服装もサリーが減って普通の洋服(ジーンズやシャツなど)がどんどん増えています。ついに伝統文化大国(と私は言っている)インドもグローバル化の波には逆らえなかったか。と、デリー在住のセナさんに聞いたら「そうでしょう。だってTVのチャンネルは100近くあるし、インターネットも普及してきてるし、もう子どもたちはインドの親が知っている以上の情報を知ってるよ。もう若くなればなるほど考え方もライフスタイルもどんどん変わってきている。」とのこと。う〜ん複雑だなぁ・・・。

kazukuti at 22:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0)  

夏まっさかりの秋田より

連日猛暑の秋田。今週はなんと東京よりも暑い日が多いんだとか。しかし40度超で全身が干からびそうなインドや雨季のジメジメした暑さのバンコクから戻った体には、この暑さはまだ心地良く感じる程度です。なんと言っても年に一度の夏企画『夏着たる』の催事中にはこのくらいの暑さはちょうどいいかな、という気がします(^^)。
なんといっても日本の暑さ、というより秋田の暑さはいい風情があるなあと感じます。いくら暑くとも空気が澄んでいるし、夏には夏の風物詩がいっぱい。年中暑い熱帯には無い風情が、ここにはある気がします。やはり「今この夏を体感しないともう2ヶ月もすれば涼しくなってしまう」という焦りからか、この希少な夏を楽しまなければと思うのではないでしょうか。
なにせ私は夏が大好き(冬が嫌い)なので、いくら汗ばんでも気が滅入ることはありません。


kazukuti at 22:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 店主の日常 

2005年06月18日

おととい帰国しました

c4d74f30.jpgおととい16日、インド、タイから帰国いたしました。予定していた仕事はだいたいこなしてきましたのでまずは一段落といったトコです。今回は仕事ばかりでしたので目新しいことはあまりありませんでしたが、現地でいろいろ思ったことなど、これからここで書いていこうと思っております。
帰国翌日から『夏着たる05'』スタートいたしました。今回の展示は1F奥がゆかた、下駄、和雑貨など、2Fはすべてモンスーンアジアの雰囲気です。HPでは紹介していませんがベトナムのシルクの洋服やレースを使ったオリジナル洋服なども出品しており、これらは初日から人気が集まり品薄になってきております。ぜひお早めに覗いてみてください。

kazukuti at 13:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0) イベント | 

2005年06月02日

明日からまた出かけます

3ab69f81.jpg今度はタイ、インドに出張です。2週間の予定です。朝早く家を出なければいけないのですが日付が変わろうとしている今ですらまだ荷造りしてません。まだやらなければいけないことがあって・・HPも更新しましたが中途半端で・・・スミマセン(TT)。
無事帰国の際にはまたいろいろと書いていこうと思います。でも帰国翌日から『夏着たる』だ〜。

kazukuti at 23:49|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 店主の日常 |