2011年10月

2011年10月25日

スラウェシ島・トラジャの旅vol,2

53 トラジャ族は「葬式のために生きている」と言われるほど、葬式を盛大に行うことで知られています。現在トラジャの人々の多くはキリスト教徒ですが、伝統的な儀式や彫刻などの造形を見ると、かつて信仰されていたアニミズム的な宗教観を感じさせられます。こちらは民族衣装に身を包んだ参列者の方々。おごそかな雰囲気の側では驚くべき光景が…。




20 トラジャの葬式は屠殺祭か、と思うほど、水牛、豚を大量に生贄として屠殺します。ここでは6頭の水牛が屠殺されていますが、これはごく一般的な数で、お金持ちの葬式では一度に1000頭もの水牛が生贄になるとのこと(!)前回のブログでも触れましたが、トラジャではかつて水牛には貨幣としての価値があり、それを殺して参列者に肉を分け与えることは、財産を散財して周りの人々に振る舞うという意味があるようです。




21 葬式では水牛1頭に対し豚は10〜15匹ほど屠殺するらしく、100匹近くの豚が屠殺されました。会場に運ばれてくる豚の断末魔の鳴き声は強烈に耳に残っており、いまだに豚料理にはさほど箸が進みません。男たちが慣れた手つきで次々と牛や豚を解体していくのを見ていると、トラジャでは肉をさばけなければ男として一人前になれないのかも。





52 子どもたちが紐を付けて玩具にしているのは、そこで解体された水牛の蹄。日本では考えられない光景ですが、我々は見えない場所で屠殺されている家畜を普段あまり考させられずに食べているわけで、子どもの頃から人間の業を身近に感じさせられる機会があるのは、とてもいい事かもしれない、と思いました。





46 トラジャの中心都市・ランテパオから約40キロ離れた町、ママサに行きました。そこまで車が通れる道は一本しかなく、それも随分と迂回するルートで、ママサにたどり着くのに約13時間かかりました。その間、ほぼ未舗装の「酷道」と言ってもいい山道を5時間あまり。(その先に結構大きな町があったのには信じられない気持ちでした)ママサにもトンコナンに良く似た大きな舟型の屋根を持つ伝統家屋があり興味深い地域でしたが、とにかく往復だけで大変でした。



 ここからは携帯電話のビデオで撮影してきた映像をご覧いただきます。前半はママサへと向かう酷道(!)、後半は葬式の風景やトラジャの洞穴墓の模様です。画質が粗く、お見苦しい箇所もございますがご了承ください。



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2011年10月23日

スラウェシ島・トラジャの旅vol,1

1 インドネシアから戻ってから早2週間。忘れないうちに旅の事について書きたいと思います。

 今回はインドネシアのスラウェシ島に行ってきました。スラウェシ島と言っても日本ではあまり馴染みのない名前ですが、この島に居住する部族の一つ、トラジャの名前はコーヒーブランドの名前としても広く知られています。今回は文化的にも興味深いこのトラジャ族の村々と古くから海洋国家として栄えたスラウェシ南部の都市・マカッサルを巡りました。



2 マカッサルからトラジャ族の住む地域タナ・トラジャまでは車をチャーターして10時間以上かかります。その途中に立ち寄ったのが石器時代に描かれたとされる「レアンレアン洞窟壁画」。石灰岩の壁面に残る手形と牛の絵画。ヨーロッパや南米などにある先史時代の洞窟壁画とモチーフが似ています。





6 トラジャ族の伝統的なトンコナンと呼ばれる住居。舟の形をした屋根を持つ高床式の家屋はトラジャ族がかつて海洋民族であった事を示すとされます。2年前に訪れたスマトラ島の山岳部族・バタック族の村にも同様に舟の形をした屋根の住居があったことを思い出しました。古いものだと150年を超す古い家屋も。





14 トンコナンの外壁を飾る彫刻は本当に見事!壁や梁など細部に至るまでトラジャ族特有の文様が木彫りによって表現されています。トラジャでは水牛が富の象徴で、かつては貨幣の代わりにもなっていたそう。家というより一つの木彫造形作品みたいです。











18 トラジャ族のお墓のスタイルは大変興味深いです。崖の中腹にあるものから、洞穴の中に遺体を安置した所など様々。見事な木彫りの舟形木棺の上には5個のしゃれこうべが…。現代アート作品を見ているようなシュール感が。





39 崖に安置されているタウタウと呼ばれる人形はここに葬られた死者の生前の姿を表したもの。素朴な表情のものが多いですが、しばらく見ているとなんだか動きそうな人形も…。岩壁を穿いて作られたお墓はどこか古墳時代の横穴墓を彷彿とさせます。




38 こちらは乳児が葬られている大きな木。「樹葬」と言うのでしょうか、どこか神聖な空気が漂う空間です。

 トラジャ族には古くから貴族、平民、奴隷という階級制度があり、お墓も階級によって立派なものとそうでないものがあるようです(家屋の大きさもしかり)泊っていたホテルの支配人に今はどうなのかと聞いてみると、「階級が上か下かはお金持ちかそうでないかだよ」とのこと。家柄や世襲よりも現実重視のようです。







12 トラジャとは「山の人」を意味するようで、その言葉の通り標高800〜2000メートルの高地に居住しています。そのため赤道直下に位置しながら、朝夕の気温はさほど暑くはありません(それでコーヒーの生産に適しているようです)壮大な棚田は、この地に暮らしてきた民族の歴史を物語るかのようです。




34 観光PRポスターではありません。結婚式に参列していた女性たち。トラジャ美人が勢揃い。


 次回はこれを見ずしてトラジャを語るなかれ(!)トラジャ族の驚くべき葬式について書きます。

kazukuti at 18:10|Permalink 

2011年10月16日

『群言堂展』、『山本景子展』

gungenaki6 10月14日から石見銀山の服飾ブランド・群言堂の新作展と木工造形作家・山本景子さんの作品展がスタートいたしました!今回も素材の良さを活かした素敵な秋冬物ウェアから服飾雑貨、群言堂セレクトの食材「島根のうまいもの」が揃いました。



gungenaki7 かねてから根強いファンの多い群言堂ですが、今回はBSプレミアムで放映されている「ねこのしっぽ」で群言堂を知り、興味を持ってこられるお客様も多くいらっしゃいます。群言堂のプロダクツはベニシアさんもお気に入り。





gungenaki8 山本景子さんの作品展は二年ぶり二回目。今年から青森から横浜市にお引っ越しされ、制作に励んでおります。今回も「巻胎(けんたい)」という独自の技法を使って制作された、花器やオブジェ、アクセサリーを出品していただきました。




gungenaki4 山本さんのユニークなペンダントアクセサリー。厚さ0.2〜0.5ミリの様々な木をコイル状に巻き成形したもので、長い時間をかけて制作されております。群言堂さんのお洋服との相性も抜群です。



 『群言堂展』と『山本景子・木の仕事展』は11月5日(土)まで【期間中無休】

kazukuti at 17:41|Permalinkイベント 

2011年10月11日

スラウェシ島から帰還しました

ご無沙汰しておりました。9月下旬からご隠居とインドネシアのスラウェシ島へ出かけ、一昨日帰国いたしました。スラウェシ島ではコーヒーのブランドとしても有名な山岳地帯のトラジャ、古くから貿易港として繁栄した都市マカッサルを巡りました。旅のお話は後日改めて書こうと思います。

今週14日(金)からは当店2Fで『群言堂展』が開催されます。島根石見銀山の人気服飾ブランド群言堂の秋冬物の新作が登場いたします。併催として木工造形作家・山本景子さんの作品展も開催!山本さんご自身も14〜16日は来場されております。是非お楽しみに♪



kazukuti at 12:03|Permalinkイベント |