January 16, 2006

映画 亡国のイージス

亡国のイージス」のDVDを見る機会があったので、感想を少々。
‘み’は基本的にこの手の映画が好きなんで、期待して見たんですが・・・

結論から言うと今一歩かなぁ

というか、ちょっと期待と違うお話だったってことかも。
イメージしていたのは、イージス艦の能力を全開にしたストーリーだったんですよね。しかもこれを乗っ取られる話だってことは事前に知っていましたから、かわぐちかいじの「沈黙の艦隊」や「ジパング」のような話を想像していたんですが、もうちょっと人間臭い方向に話が振られていたように思います。原作を読んだわけではないですし、原作が「小説」である以上、今考えれば当たり前のような気もしますけどね。

以下、ネタバレありの感想です。

 


まず「亡国」という描写。全編通じてここは良く描かれていたように思います。国のトップが集まっての会談?様子は非常にありそうで、首相の「なんで俺のときに・・・」とか「あっち(アメリカ)はなんて言ってるんだ?」みたいなのは変な意味でリアリティが(^_^;)。
合わせて、日本の「戦争」や「国防」に対する意識の欠如とか、その辺りは非常に良く訴えられていたように思います。まあ、この映画(小説)1本で何が変わる訳でもないでしょうが、「亡き国」を守る「無敵の盾」というアイロニーに満ちていて、この手の表現は結構好きですね。 ソフト面が亡くなっている国とその国が有する最強のハード「aegis」。そしてこれを入手して国をひっくり返そうという、ソフトはあってもハードがない某国のテロリスト・・・
この手の背反が非常にいい感じ・・・と思ったりします。

少し具体的な話では、仙石と如月のやり取りで
 「あんたは実戦を分かっていない。」
 「おまえは人間を分かっていない。」
というところでしょうか?
ここって結構テーマを孕んでいるような気がします。

如月が撃たれた直接の原因もここにありますし、ジョンヒがスクリューに巻き込まれたことで一度停船し、結果としてこれが阻止限界線を超えられなかった原因になっているのも「実戦」の中の「人間」の要素、「うみかぜ」vs「いそかぜ」の戦闘で明暗を分けたのもこれ、何より「亡国」の原因は「人間」で「イージス」は戦争の道具・・・

あ、書いていて気が付いたんですが、「亡国&某国」と「国防」って音が近いですねぇ

ただ、ちょっと期待していたものと違ったのを割り引いて考えても、どちらかというと気になった点が目に付いたんですよね。

大きなところでは人物の描写。描写なんてそんなに大それたものではないんですが、仙石(真田広之)と宮津(寺尾聡)やあたりは兎も角、ヨンファ(中井貴一)とジョンヒ(ヨンファの妹?)や如月(勝地涼)になってくるとかなり背景や動機が曖昧で、何がなにやら分からないことが多かったんですよね。ちょっと説明(描写)が少ないようなところもあって、見落としているのかも知れませんが・・・
特に???って思ったのが、如月とジョンヒのキスシーン。理由も何も全くわかりませんでしたねぇ・・・ 小説読めばこの辺が分かったりするのかもしれませんけどね。

この先は揚げ足取りに近いですが・・・

次に物語のキーになった「GUSOH(グソー)」。どうも話を聞く感じではBC兵器の一種のようですが、弾頭から取り出されたグソーは科学特捜隊なんかが使っていそうな特撮のおもちゃっぽい雰囲気が全開で、ちょっと興醒めでした。もう少し何とかならなかったかなぁと。
同じような話で、ラストの手旗信号のシーン。偵察衛星からの絵で、その効果を狙ったんでしょうが・・・幾らなんでもちょっとチープすぎ・・・これでも興醒め度アップ。
更に・・・ いそがぜ爆破のシーンも、どう見ても模型でしょ(^_^;) この3シーンってクライマックスに立て続けに出てくるんで、映画に引き込まれるどころか逆に醒めちゃったんですよねぇ

後は、いそかぜに撃沈されたうみかぜ。うみかぜって少なくともいそかぜに類するようなイージス艦だと思ってたんですが、ハープーン2発で簡単に沈みすぎじゃないかと。幾ら「専守防衛」と「先制攻撃」、「演習」と「実戦」の違いがあったとはいえ、VLSやファランクス?、(間に合わなかったけど)チャフなんかで防戦し、実際に初弾は迎撃してますし・・・ 初弾を発射された段階で法的には応射できたはずですが・・・ まあ、平和ボケの描写だといえばそれまでなんですけどね。もう少しこの辺はイージスシステムをフル活用した戦闘シーンがが欲しかったこともあって、気になるところではありましたね。

話は変わりますが、真木蔵人とか吉田栄作とか久しぶりに画面で見たような気がします。真木蔵人はかっこいい役でしたが、出番がちょっと少なかった&意外と重要な役でなかったのが残念でしたけどね。

取り止めがなくなってきましたが・・・
同じようなくくりで引き合いに出されることがありますが、映画としては「ローレライ」より全然上かと。
星2つってところでしょうかね〜



Posted by kazumitsuzuka at 13:43│Comments(2)TrackBack(13)clip!
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Comments
皆さん、TBありがとうございます。
RYOHさん、コメント(解説)ありがとうございます。

>うみかぜは通常艦で同時に2目標しか補足できない

ってことなんですか〜
てっきりうみかぜもイージスだとばっかり思ってました。
レーダー(ディスプレイ)上の表示名(艦名の前の「DD」とかのコード?)がちょっと違っていたような気がするので、ひょっとしたら・・・とは思いましたが、これで謎は解けました。
ありがとうございますm(__)m

以降、このネタ今日(1/17)のエントリでコメントします〜
Posted by 管理人‘み’ at January 17, 2006 11:42
打たれる前に撃て
それが実戦の鉄則だ!!

先制攻撃の可否
これが何度も 場面や 人を変えて問われるところが
興味ふかかったです

いそかぜ vs うみかぜ を少し説明すると

いそかぜは
イージス艦で同時に12〜20目標を攻撃 迎撃可能。

対して
うみかぜ は通常艦で同時に2目標しか補足できないのです。
つまり 対艦ミサイルを2発撃たれ それを補足迎撃中には 攻撃はできないのです。

原作では 2発づつ計4発撃って撃沈してたと思います。
うみかぜは 机上では同時2目標を迎撃できるので
2発づつ計4発というのは うみかぜに迎撃(生還)可能性を残す いそかぜの艦長 宮津の ためらいが感じられる。

Posted by RYOH at January 17, 2006 02:47