2015年05月01日

電気系自動車所有者にとってはある意味羨望の対象であるテスラSという車があります。アメリカのベンチャーテスラ社のスポーツカーテイストの5ドアセダンでEV航続距離500k、ポルシェやフェラーリ級の走りを実現し、他には無い近未来感たっぷりの装備も満載だがお値段も1000万円級の高級車です。

夢のような車かと思いきや、実際に購入したオーナーから不満が上がっているということが記事にされています。
【悲報】電気自動車「テスラモデルS」を買った男性がバカだったと価格.comで泣く / やはりアウトランダーPHEVが最強か


別のユーザーがすかさずそれに反論もしています。

ロケットニュースさんの記事について

両方読むとなかなかに面白いです。

不満については大きく分けて
・装備
・車の大きさ
・バッテリー

の三つがあります。

その内装備と大きさについては買う前から判ってたんじゃねーの? という突っ込みはしたくなります。1000万の買い物をするのにちゃんと調べもしないで気に入らないと文句を言うというのはいただけない感じはします。
特に装備については何が必要で何が必要じゃないかは個々人で異なってしまいますので、自分が必要としてる装備がどのような形で実装されているかはきちんと調査してから購入するのが当然で、それが出来ない人間は文句を言う資格無しだと思います。

ちなみに他のレビュー等も見る限りだとナビが利用出来ないというのは僕個人では致命的で、もうそれだけで購入候補からは外れます。アップデートの予定はあるようですが、どの程度のレベルで実装されるのかは判りませんので、できるようになってから再検討ということになるでしょう。CDも聞けないという不満には今更という感じで笑えますが、逆に言うとファイル再生に特化している以上、それが良い感じに出来ないとなると不満を感じることになるでしょうね。ラジオもネット経由ですから通信できないと聞けない訳で、それはどうもなーという印象はあります。

さて、問題のバッテリーについてです。新技術のバッテリーを積んでいる訳ではありませんから、500k走行ができるということはそれだけ大容量のものが搭載されていることになります。それを国産車と同じ設備で充電しようとすればそれなりに無理が出るのは当然のことで、それを回避するためにテスラは独自規格の充電設備を用意しています。これを使えば1時間で充電できるようにしてバランスを取っています。ただし、この設備は日本には6か所しかないというお粗末極まる状況で、ご近所さんで無い限り実質使えないという状況です。

そこで自宅充電をメインに考えると…ここからが不満の始まり。空からの満充電だと24時間以上かかる。40A充電すると13時間で済むけど、40Aも充電に使うなんてあり得ないだろーってのが突っ込みポイント。それに対して、反論は、充電電流は設定可能だし、20A充電で一晩なら100k走行分充電できるんだから問題ないんじゃね? という内容。

客観的に判断してややロケット側の主張の方に理があるように感じられます。その理由は、そもそも満充電させないことが前提なら500k走行可能という宣伝文句が成立しなくなってしまいます。確実に消費した分だけ充電できれば良いんでしょうけど、それが出来ない状況になると徐々に充電量が減っていっていずれ厳しくなるなんてことになりかねません。ちなみにアウトランダーは満充電60k走行ですが、これを0にするのは簡単ですから100k分もすぐでしょう。十分な充電量を常に確保できていないと急な長距離利用も出来ないってことになります。いざとなったら急速であるいはガソリンでという逃げ道を取れない以上、満充電に拘りたいというのは理解できます。ちなみにテスラのサイトでは2016年までの専用充電設備設置計画が記載されていますが、その通りに設置されたとしても十分には程遠い台数でしかありません。

上手く使えば大丈夫と反論するよりは、ベンチャーの車を1000万で買うような経済力を持っているんだから充電用に専用の電気契約をして40A充電すればいいんじゃね?という回答の方が格好いいかな(笑) あるいは週一しか乗らないので問題ありませんとか(笑)

これはテスラに限ったことではないですが、充電時間が劇的に速まらない限り純EVはチョイノリ以上の使い方は原則出来ないと考えた方が良いと思います。EVの弱点は航続距離だと言ってる間抜けが居ますが、真面目に乗ったこと無いんでしょうね。アウトランダーと同じ60k航続距離のバッテリーを搭載しているとすると、頑張っても市内専用って感じですね、リーフだったとしても県外には出たくない感じです。航続距離が増えても考え方は原則変わることはありません。航続距離で往復が確実に出来る範囲が行動限界になります。そうでないと電欠の恐怖を避けることはできないからです。そして行動限界という概念が存在すること自体が車としては致命的な欠陥です。東京-大阪が500k位らしいですから、実走1500kを超える航続距離があって、それを数日の内に(当然日常利用しながら)自宅で満充電に戻せるという状態とかにならないと厳しいでしょう。

まぁテスラSならチョイノリでも十分楽しめるかもしれませんし、首都高グルグル回るとか、北関東や甲信越辺りに在住ならちょっと走りを楽しんで帰ってくるという使い方にも答えてくれるでしょう。見栄えもするので営業的な意味合いが強い用途でもありかもしれません。それに1000万の価値を見いだせるかは人それぞれでしょうか。

どういう目的でテスラSを購入するのかによって評価は判れると思いますが、なんらかの割り切りをしない限り純EVだと解決できない不満が出る可能性がかなり高いという気がします。で、弱者なんだから保護しろという主張を堂々とする弱者救済至上主義な連中しかも当人自身で優遇が当然だと主張するようなクズをしばしば目にします。そんな状態なんで純EV、そのオーナーというだけでいぶかしんで見る癖がついています。


(23:17)

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