ツイッター上で反響が大きい話題なんですが、ツイッターだと詳細を説明しにくく、誤解を生みやすいため、このブログにまとめて説明をしたいと思います。

1「クロネコヤマトのメール便配達」

今までは、普通の、ヤマトの社員さん(当然、制服をきている)が配達していた「クロネコメール便」。これを、外部に委託したのか? ある日から、知的障害者?と思える人たちが配達するようになりました。
初日、5人くらいの人間がやってきて、そのうち3人が「知的障害者」っぽい人、そして2人が普通の人?のようでした。この普通のほうの2名が管理人室に来て、「これから、メール便は、この人たちが配達しますので。いろいろご迷惑をおかけするかもしれませんが、どうぞ、よろしくお願いします」と挨拶をしました。
ただ、この人は名刺を出すわけでもなく、「障害者」という言葉も出さないため、正確なところはわからないのですが、まあ、見た感じ、知的障害者の施設の職員、といったところに見えました。

その後、この3人の「知的障害者っぽい人」が、毎日、クロネコメール便を配達しています。
ただ、この人たち、3人のうち1人(リーダー役なのかな?)はボソボソとなにかしらしゃべっているようですが、他の2名は一言も言葉を発しません。「管理人に挨拶しない」「マンション住民とすれ違っても挨拶しない。(他人に対しては失礼な印象を与える)」「ヤマトさんの制服じゃなくて、私服のまま」「首から身分証明書的なものをぶらさげているようにも見えるが、いつも背中しか見せないこともあり、わかりにくい」ということもあり、事情を知らない人から見たら、「怪しいグループ」にしか見えません。
このため、住民からも、「あれ、何?」とか聞かれます。質問されたら事情を説明して理解してもらいます。ただ、質問もせずに、「なんか、怪しい人がマンション内に出入りしてるわよ。このマンションももっと警備面に力を入れなさいよ」とか理事会でいきなり言い出す人もいて、彼らが「不審者」のように見られている面もあって、ちょっと気の毒に思っていました。
というわけで、そのことを、「身内に知的障害者がいるために、その分野の政策を一生懸命やっている、民主党の三宅雪子さん」に伝えたわけです。その三宅さんがリツイートしてくれたので、けっこう大きな反響がありました。
そうしたら、ヤマトの社長が一連のタイムラインを読んでいたのかどうか知りませんが、なんと、その翌日からいきなり変化がありました。いつもの3人組の配達員さんが、腕に「黄色ですごく目立つ腕章」をつけてやってきたのです。まあ、制服が一番いいかもしれませんが、マンションの警備を担当する私としては、こで十分です。遠目にもはっきりした腕章なので、これで、不審者扱いされることもなく、仕事ができると思います。
「国会議員の力ってでかいなあ」と感嘆した次第。っていうか、こういうことが政治家の本来の仕事なんだと思います。身内内で足をひっぱりあっているのは本来の仕事じゃないはずです。

そんなわけで、少しずつでも、障害者の人たちが社会に参加して自立できるようになればいいな、と思っているところです。そして、「障害者の人ががんばっているぞ」ということを知らしめることも必要です。今回も最初から、もっと「他人がわかりやすい方策」を考えるべきだったと思います。できれば、毎日、管理人に挨拶して欲しいなあ。管理人に挨拶して、管理人がそれに呼応して、「毎日ご苦労様!」とか声を返すことによって、それを見ている住民も、「こういう人たちが配達の仕事でがんばっている」ということが理解できるし。

さて、こういう、いい話もあれば、次のような「これでいいのかな?」という話もあります。

昨年末に書いたものを再掲します。


2.「わざと知的障害者を使って、チラシを違法に撒く」

住民から、「不要なチラシが大量に投函されて迷惑」という声があり、当マンションでは現在「チラシ配布は原則全面禁止」となっています。
管理人がいる場合、良心的な配布業者(今は、いろいろなクライアントから仕事をもらって、チラシ配布だけを仕事とする業者が存在します。一人で何種類ものチラシを持ってきて配ります)は、「管理人さん、このマンションではチラシ配ってもいいですか?」と聞いてきます。
これに対して、「悪いけどね。だめなんだよ」とお断りします。彼らも仕事でやってますから、下層社会の気持ちがよくわかる私は、頭から「ダメダメ、帰れ!」なんてことはいいません。必ず、「悪いね」と付け加えます。
管理組合さんは、「管理人がきっぱり断りなさい」と命令しますが、断るのって、気持ちのいいものではないです。業務だから仕方ないとはいえ、どこか、気持ちが重いです。

さて、今は、どこのマンションも、チラシNGになってきたせいか、チラシ配布会社が困っているようで、それに対抗して、奇策を打ってきた感じがします。
それは、配達員に、身体身障者や知的障害者を採用するようになったことです。
まあ、「人件費削減」の意味も大きいと思うのですが、私が推測するに、こういった人たちを採用するのは、「管理人に訴えるため」だと思います。だってさあ、一見してわかる「障害を持った人」がやってきて、「ああああああの。チチチチ、チラシいいいいですですか?」なんて頼まれたら、むげに断れないでしょ。
私も「業務命令違反」だとわかっていながら、「俺は見てないことにするから、ささっと配っちゃいな」とか言っちゃいますもん。
それが「人間」ってもんでしょ? 民主党とか公務員とか東電の職員には理解できないと思うけど。
山田洋次の映画によく出てくる俳優の神部浩さん(最近では阿部寛&上戸彩主演「テルマエロマエ」でいい演技してた)という人がいるけど、この人が演じるような人ばかり、来るんですよ最近。

他のマンションの管理人も、「ああいう人ががんばって仕事をしているのに、ダメだって、言うのは、こっちもすごく気持ちが落ち込むよなあ。ストレスがたまる」と言ってます。

管理人はつらい仕事だなあ。
っていうか、人の弱みにつけこむなよ、チラシ配布業者。
頭いいっていえば、頭いいけどさ。

にほんブログ村 住まいブログ マンション管理へ



住まいるブログランキング 住まいの総合情報サイト