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こんな事件がありました。

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神奈川県横浜市神奈川区星野町の高層マンションで、最上階の部屋に侵入し現金を奪ったとして、神奈川県警神奈川署は12月28日、窃盗の疑いで30代の男を逮捕しました。

窃盗の疑いで逮捕されたのは、横浜市中区翁町に住む飲食店従業員・山品聡志容疑者(33)です。

発表によりますと山品聡志容疑者は12月21日午後3時〜22日午後7時にかけて、横浜市神奈川区星野町の38階建ての高層マンションで、最上階にある20代の男性宅に侵入し、現金3500万円と腕時計5個(約970万円相当)を盗んだ疑いが持たれています。

山品聡志容疑者は、マンションの屋上からロープを使ってベランダに降り、男性の部屋に侵入したとみられています。

神奈川署によりますと、山品聡志容疑者は被害者の男性の経営する飲食店の従業員だったということです。

警察での取り調べに対して山品聡志容疑者は「ベランダから侵入できることを知っていた」「店を出す資金が必要だった」などと供述し、容疑を認めています。

この窃盗事件に対してインターネット上では「キャッツアイかよ」「映画みたいな泥棒だな」「恐くなかったのかな?」「カッコイイ泥棒だな」などと様々な声が多数見られました。

神奈川署は窃盗の疑いとして、山品聡志容疑者から事情を聴くとともに、事件に至った経緯や犯行動機などについて詳しく捜査を進める方針です。

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ついでに、ここも読んで欲しいのですが、オートロックって、こんなに脆弱なんです。

私の本家HPでもオートロックの信頼のなさに関して書いています。
私のHPでは、悪用を避けるために肝心の部分は伏せていました。
これは、理事長経験者の「はるぶーさん」なんかも同様で、管理会社関係者や理事長経験者などの、コアなマンション関係者はみんなわかっていることですが、ネットとかで公開すると、どう悪用されるかわからないので、皆さん、あえて、この情報は伏せてました。

「本気で泥棒をやろうとする人間は、そんなこと隠したって、ちゃんと調べるだろう」っていう反対意見もありますが、私が心配しているのは、そういう「本職の泥棒」だけじゃなくて、「いたずらクソガキ」とかそういう奴が、ネットから情報を得て、それで、「犯罪」という意識もなく悪いことをする危険性でして。

そういうのを避けるために、わざわざ、「知っているけど書かない」ということをしているのに、若いフロントマンが、新しくブログ界に参入し、「俺はこんなことも知ってるんだぞう」という「自慢」みたいな感じで書いちゃうのは、どうかな?って思います。それに、彼が記載したことはすべてが真実ではないし。

でも、彼が書いているように、他の「質問コーナー」のようなサイトでは、けっこう、そういう「隠し技」が書かれちゃっているのは事実なので、いまさら、隠してもしょうがないのかもしれません。

まあ、ただ、私のスタンスとしては「犯罪に悪用される危険性のある情報を積極的に表に出すことはしないほうがいい」という考えであることだけご理解下さい。

でまあ、とにかく、オートロックは信用できないってことだけは覚えておいて下さい。

さて、本題に戻りますが。

つい先日まで放送していた、「自宅マンションで大型犬を買っていて大騒動を起こした松嶋菜々子さん」が出演していた「砂の塔」というドラマで、舞台となるタワーマンションの屋上にいとも簡単に誰でも上がることができる、という描写に驚きました。
なにしろ、主人公の菅野美穂一家は、共用部分であるマンションの屋上に、私物のクリスマス飾りを設置してしまうのですから。イルミネーションを派手に点灯させてましたから、もしかすると、「共用部電気の盗用」もやってかもしれません。

このドラマ、他の描写もとにかくめちゃくちゃで、「フィクション」にしてもひどすぎたんですが、実際のところ、マンションの屋上って、意外と簡単に上がることができたりします。


実際、私の居住するマンションでも、本来は鍵がかかっていて上がれないようになっているのに、「夏の花火大会の夜に、大勢の人が屋上に上がって、どんちゃん騒ぎをしていた」なんて出来事が起きています。

うちの管理会社で管理するマンションでも、泥棒が意外と簡単に屋上に上がってしまい、そこから、最上階の部屋のベランダに降りて空き巣した事件が昔ありました。

こんな感じで、「鍵があっても、簡単に上がれる」とか「痩せてる人だと隙間から簡単に侵入できる」とか「鳶職みたいに、高いところが平気な人なら容易に登れる」とか、「いたずら大好きなクソガキなら簡単」とか、セキィリティの弱い屋上って、けっこうたくさんあるものです。

みなさんのマンションも、ぜひ一回、管理組合として、屋上の警備体制をチェックしてみて下さい。

さて、今回の事件は、「37階、地上130mの高さでよくそんな危険なことをするなあ」という驚きの声が多く報道されてますが、たしかに「すごいなあ」と思いますが、5階の部屋だって、そこから落ちれば死にますから、必死の覚悟でやれば、5階も37階も同じようなもんです。

「37階だから大丈夫」とか思うほうがおかしいのです。「最上階は屋上からはわずかすぐ下」ってことがポイントです。


泥棒の立場になって考えてみましょう。

「高い階の部屋に住んでいる人ほど、セキュリティに関する警戒心が緩い」・・・実際、今回の被害部屋も、ベランダの窓の鍵が常に開けっ放しだった。当社で経験した空き巣被害も、「まさか最上階の部屋が狙われるなんて」と、住民が思っていて、やはり、鍵をかけていなかったそうです。

「高い階の部屋に住む人はお金持ち」・・・住宅販売価格も上の階は高いし、特にタワマンの最上階なんて、特別仕様の超豪華お金持ち用部屋だったりしますから、狙う価値はあります。

「上の階は眺望がいい。眺望がいいということは、遠くからでも、その部屋の様子が見られるということ」・・・空き巣は必ず事前に下見をしますが、上の階の部屋の場合、遠い場所から、その部屋の様子を監視することが可能です。マンションまで行って下見をすると、「怪しまれる」「面が割れる」「防犯カメラに記録が残る」といったリスクが発生するため、なるべくならマンション内には入りたくはないものです。
高層マンションの最上階であれば、どこか遠くの場所から、その部屋を監視して、「土日は毎週のように別荘に行って留守にする」なんてことをわかるわけでして、下調べがやりやすいという面があります。


また、最近ではGoogle earthで、そのマンションの屋上の構図を調べることも可能だし、ストリートビューで、いろんな情報も調べられます。

防犯カメラの普及で、「犯罪がしにくくなった」面もあるものの、その反対で、デジタル時代故に犯罪がしやすい側面もあるといえるでしょう。

とにかく、ご用心。まずは、戸締まりをちゃんとしましょう。

それと、特に注意が必要なのは、「大規模修繕工事をして、マンション外壁に足場を架設している時期」。
これは、泥棒し放題ですから、ほんと用心が必要です。

大規模修繕工事の業者やコンサルを決める際は、防犯対策の知識の差も、十分に考慮しないといけません。
特に、大きなマンションになるほど、「集まってくる業者の数が多くなり、お互いに面識がないため、部外者が混じっていてもわかりにくい」という面があります。そこにつけこんで泥棒を働く輩がいます。


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