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リプレイスに関する追加篇です。

リプレイスを検討する管理組合。当然ながら、なんらかの不満を抱えているはずです。

「委託費が高い」
「管理内容が悪い」
「フロントマンの質が悪い」
「管理人が働かない」
などなど

そこで、リプレイスを検討し、地元のNPOに相談したり、リプレイスを得意とするマンション管理士に問い合わせたり、リプレイス専門で稼ぐ業者にコンサルを頼んだり・・・・
いずれにしろ、そのあとには、他の管理会社の人間と会って、見積金額を聞いたり、宣伝文句を聞いたりすることになります。

金額に関しては、リプレイスに参加してくる会社ですから、現在の管理会社よりも、みな、低い金額を提示するでしょう。
それに、営業マンは、「そんなひどい会社では、今まで大変だったでしょう」「うちだったら、こう改善しますよ」と、相手が喜ぶような言葉を次々に発してきます。でも、それは、アベノミクスの「3本の矢」と同じように、「全然効果がない矢」だったりします。

まず、皆さんに知ってもらいたいのは、「リプレイスを検討している」と言って、それに反応して出て来る社員というのは、「リプレイスの専門家」なのです。そして、その会社の中の、エリートです。

前回のブログ記事で言うと、「松の特上」ってところです。

そういう営業マンですから、相手(=管理組合理事長)に、どういうことを言えば、共感を得られるか、喜ばれるか、みんな知ってます。
だって、同業者ですから、同業者の悪いところはよく知ってます。

この人達はいずれも口がうまく、「優秀だな、この人」って思わせます。
(逆に言うと、リプレイス担当の社員が、アホなやつだったら、その会社はどうしようもない三流会社ってことです)

そんな人の話を聞いていると、「この会社に替えたら、劇的に良くなるかも〜」って思ってしまうのは当然です。
そう思わせるような営業をしているわけですから。

しか〜し。

いざ、実際に、その会社に変更し、その会社の管理が始まったら・・・

「え? 担当のフロントって、こんなアホなの?」
「え? 管理人は、この程度?」

って思うことがしばしばなのです。

そりゃそうです。リプレイス担当はエリートですが、その他のスタッフは「普通の人」ですから。
そのエリートはリプレイスでがんばってますから、フロントマンにはならないのです。
そして、リプレイスの物件というのは、今は、「安ければ安いほどいい」なんていう理由で選ばれますから、委託費は「利益なんかでないギリギリの採算ライン」の儲けの薄い物件ってことになりますから、そんなところに、人件費の高い優秀なフロントマンなんかつけるわけがないのです。


まあ、言ってみれば、「白鵬」とか「稀勢の里」がやってきて、「おたくの体育館で巡業興行しませんか? 大相撲も面白いですよ」と言われて、「やりましょう」となって、実際に興行を行ったら、その体育館に来た相撲取りは、「幕下以下しかいなかった」みたいなもんです。

マンション管理のリプレイスも、優秀な営業マンと接しているうちに、「この人がいる会社なら安心だ」とか思っちゃいますけど、実際に派遣されてくるのは、「幕下以下」ですから。白鵬をすべてのマンションに派遣するなんて、物理的に無理なんです。

ひどい会社になると。ジョニーデップ、もとい、「序二段」クラスのスタッフをあてがって、「これで行けたらいっちゃおう」「もし、文句が来たら別のにかえればいいや」って思ってるところもあります。

そして、新管理会社と契約するまでは、その営業マンが必死に対応しますが、契約が済んだら、その人はサヨウナラ。そして、「釣った魚には餌はやらない」ってことになるんです。

だから、前管理会社との引き継ぎもいい加減。

前管理会社からしたら、「もう、うちには一銭の儲けにもならない。だから、引き継ぎなんかどうでもいい」って思ってますから、新管理会社が必死になって頑張らないと、前管理会社は「管理日誌はどこに行ったかなあ。わかんないなあ」「エレベーターの点検記録? そんなの保管していないよ」「前回の大規模修繕の工事写真帳? え? 捨てちゃったんじゃないの?」なんていう態度で接してきます。
そうなったら、「事実上、何も引き継ぎ出来なかった」「過去の資料が全部消えてしまった」ってことになります。

もともと、リプレイスしないといけないような管理組合は、管理組合自身もいい加減なところがあったわけですから、そういうところは、資料の保管なんか自分たちもちゃんとやってないわけで、保管されてない、保管場所も保管ルールも知らない、なんてことが、ままあります。

このように、一瞬、「隣の芝生はものすごく青い」って思って、リプレイスしても、「隣に実際に行ってみたら、すげえ、汚ねえ芝生だった」ってことはよくあるのです。

最悪、「少し委託費は下がったけど、管理の質も下がっちゃった。替えなければよかった」ということになるかも。

みなさんもご注意あれ。

とにかく、各種資料や記録簿なんかは、現管理会社にリプレイスを悟られる前に、すべて、マンションのほうに持ってきて、管理組合で保管するシステムにしておくことです。こういう資料は一種の「人質」になりますから、大事ですよ。


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