Copy of Kama

「武道だから負けてはいけない。」、「負けることは死ぬ事を意味する。」他、勝負に対する執着心を生死の分かれ目として捉え、その真剣味や重さを表現されることが武道の世界にはある。
勿論、その発祥や歴史を辿れば、それらは実際に命をかけて行われてきた戦いの中から生み出された技術であるから当然のことであろう。

しかし、現実の問題としてはそうした言葉とは裏腹に試合場にてアッサリと負けてリングを降りる武道家の姿を見る事も少なくない。こんな時、武道の精神や生き様をどう受けとったらよいのだろう・・・。

物事には必ず陰陽の相反した対極のものが存在する。生があれば死があるし、勝ちがあれば負けがある。
これはこの世の万物に共通した存在概念である。
それは言い換えれば、勝ちの中に負けがあり、生の中に死があるということにもなるのだ(逆も含む)。

人間である以上生涯勝ち続けるなどは不可能なのだ。・・・・・・・・。いやむしろ人間としては失敗や負けを経験した方がその成長や発展を促す事になる場合も多くある。
そして、それを遂行して行くところに修行の概念がうみだされるものだ。
では、勝敗へのスタンスは・・・・・・・・・?

そう、あまり勝つことに拘りすぎると、逆に負けを恐れるがあまりに何の行動も取れなくなってしまう事にも成りかねない。これでは負けはなくても進歩が無い。

武道における生とは、自己の精神と行動をその価値観の中でまっとうし、自分が武道家としてとるべく姿勢を貫き通す事を意味している。