戸建て住宅分譲の創建ホームズが民事再生手続き、負債338億円

連日の倒産ニュースを見ると日本オワタ\(^o^)/といいたくもなる。
で、経理として気になるのは、銀行がどの時点でこれを知ったのかということ。

下方修正が実際にあった広島銀行=アーバンのプレスを時系列に見ると、

7/30 広銀 1Q短信提出(下方修正なし)
8/11 広銀 1Q四半期報告書提出
8/13 アーバン 民再申立
8/14 広銀 下方修正プレス

今回の大型倒産は上場企業なので決算短信で自ら開示してますが、メイン行が
間髪入れずに貸し倒れの適宜開示を出している、しかも担保非保全額まで
計算できている=破綻を織り込んで自己査定が完了している
ことをみると、少なくともかなり前から知っている感じはする。
じゃあ四半期決算短信提出(7月末)時点では知らなかったのか?
これは建前としては知らないことになっている。なぜなら知っていたなら
それを織り込んでその時点で決算予想を下方修正しなければならないから。
では四半期報告書提出時点では?これは時間軸からみて知っていたに違いない。
じゃあ(発表が提出前だからというのはあるけど)修正後発事象なんじゃないの?
つまりは、とっくの昔に知っていた(というか知ってて融資を止めたから
倒産したわけで)のだがそれを出したくないがために8/11に無理やり
四半期報告書を出して、プレスがその後だからこれは適正ですってこと?
それは百歩譲って会社判断としても、レビューを出した監査法人ってどうなの?
そもそも四半期報告書を出して3日後に下方修正って上場会社としてどうなの?

ただ、だからといってアーバンが民再を申立する前に
アーバンが民再を申立ことがほぼ確実となりましたので下方修正します、という
プレスを広銀がするかというと、それはそれでどうなんだ、という気はします。
(一歩間違えれば風説の流布・名誉毀損になりかねません)

というわけでこれは正直どっちにころんでもどうしようもない、知ったことは
すぐに開示すべきという適宜開示と、マーケットの情報以上のことがわかってしまう
銀行という業の特性との間のジレンマではある。
やはり東証はこれを受けて、このような場合にどうするのかの指針を
出すべきではないだろうか?

それと今回目立つのは倒産会社の県外の銀行の下方修正。なんでそんな銀行が影響を
受けるの?と驚かずにはいられないものも多々あったりして、これは思うに
シンジゲートローンにあまり深く考えずに参加したものと見受けられる。
県外なら明らかに担保資産の実踏もしてないでしょ?
まあアレンジャーの情報と他行動向だけで融資判断をするとこういう目に
あうよ、ということなんでしょうな。
そういった銀行は猛反省し自らの足で取引先の情報を集め分析し融資判断をする
という本来の姿に立ち返っていただきたい。

いい加減にシローン!!(←ここは笑うところです←お前が反省しろ)