アジングというスタイルがライトソルトゲーム界に発足し、もうかなり年月が過ぎた。
それ以前にもメバリングの外道で釣れたアジを状況に応じて釣って帰るというアングラーも多く居たと思うが、昨今のライトゲーム事情ではほぼ別物としてタックルが分けられるようにまでなって来た。
アジングとメバリングのタックルセレクトの違いが世間一般で常識的認知に達した事。

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そこでようやくこういった話が出来るかと思い綴ってみたいと思う。
同じ様な環境で、捕食対象も似たメバル属(学名:Sebastes)とアジ科(学名:Caranginae)の専用タックルの違いと理由について‥。
どんな釣りでもそのカテゴリーの立ち上げに至って大きな要素となるのが魚自体の体質的特徴とゲーム性に大きく関わってくる。
追求して行けばそこはさらに細分化され専用度の高い物へとなる訳だ。
ここで触れたいのはロッドにおける調子の話ではなく、メバルとアジの捕食と言う行動を決定付ける要因についての違い。
ここ数年、時々地域によって耳にする「アジのワームは長い方が良い」や「メバルは大きめのプラグでアピールすると効果が有る」という話。

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この事についてそろそろ記述しようかと思う。
同じ様な食性を持ち、似たようなルアーで釣れるメバルとアジの意外と知られていない部分である。
個人的な見解ではあるが理由は簡単で、それぞれの進化の過程にある選択肢がメバルとアジの捕食における判断の違いを左右しているという理論だ。
メバルとアジに特化したルアー(プラグも含む)には色んな説があげられるが、要は種の存続においてどのような能力を重視したのか‥という事。
アジの場合、集団行動で遊泳力を活かした能力を進化させたアジは流れにも強く持続力に長けた体型を手に入れる為、水の抵抗を受けにくい鋭角なボディと大量の酸素を供給できる血液の多い体質へと進化したとする。
メバルの場合、岩礁帯や障害物に身を潜め、いざという時にはヒレを岩に引っかけて少々の事では引っ張り出されないようにする頑丈な骨格と瞬発力を保有する白身の肉質を有する事で身を守る体型へ。
この進化の結果が捕食に関わってきている事。
アジは泳ぐことを優先した結果、水の抵抗を受けにくい頭部形状を選択せざるを得ないが故、幅も薄くなり捕食に使う際の口の面積を大きくする為には極力薄い骨格で口径を折畳み収納する必要がでてくる。

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これが口切れの原因となるアジの口は弱いと言われる結果に繋がる。
では、メバルはどうかというとエラやヒレを強い力で動かす事の出来る身体は、その軸となる屈強な骨格を手に入れる事に繋がり当然エラの強度も増すという事は口周りも強くなる訳だ。
生き物にとって捕食行動は生きていく為の最も必要な条件の一つである。
つまり口を壊す事は致命的であるという事。

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メバルは口が頑丈である為、少々口に入らない物でもアタックしてくるがアジは口に入らない大きさのものを極端に嫌う傾向が有る。
これは昔、ルアーの直径でメバルとアジを釣り比べて調査した際にも一目瞭然だった。
アジは泳いで逃げる性質上、様々なフィッシュイーターから狙われる立場でもあり、捕食できなくなると体力が落ちてたちまち他の魚のエサになってしまうからだ。
またメバルもアジも吸い込むという捕食方法はエラが有る以上同じ事が可能だが、ストロークは頭部の長いアジの方が適しており、長いワームもフックまで一気に吸い込み易い形状だとの見方も出来る。
魚体が大きくなればなるほどその差も大きくなるのは当然だろう。
勿論、噛みつき系の捕食に至ってはメバルは可能であってもアジには口を壊し兼ねないのでやはり能力面では無理がある事が覗える。
こういった理由から、メバルは少々硬く大きな獲物でも襲えるが、アジは口の強度に合わせた細く長いものの方を好むと理解すべきだと思う。
なのでアジも細身のプラグであればプラッキングゲームは再現性があり確立するのも事実。

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更にもう一つ、アジは口に入れるかどうか捕食対象を断面で判断している傾向が強いというところから測定能力に特化した能力(恐らく優れた視力などの感覚)を有していると考えられる。
アジの視覚に関しては過去のブログ”カラーリングベリフィケーション”


でも色について検証しているのでまだ見た事の無い方は興味が有ればご一読下さいませ(^-^)
今回のお話はメバルとアジを狙う際にどのような視点で見て組み立てて行くかと、フィールドでの釣り分けに至っての1つの要素になる物なので参考になればと思う次第です。