ルアーの開設でよく耳にする「波動」という言葉。
実はこの説明について少し気になる点があり、個人的には誤解を招く事を考慮し「波動」と言う表現を極力使わないようにしている。
「波動」とは、釣りの世界では簡単に言えば水流の事を指していると思うのだが、それがベイトの泳ぐ波動に似ているという表現に例える事に対してどうも納得がいかない自分が居る。
そもそも人間には波動を感じる器官が無い上に、思い込みで貼りつけた理屈でしかない事が覗えるからだ。

RIMG0999

更に別の物に置き換えて考えると疑問点が浮き彫りになる。
こういう事を書くと多くのテスターや開発者の説明を否定するように聞こえるかもしれない。
しかし魚が側線などにより水の動きを感知している事は間違いないと思うので、考え方や説明の仕方1つではないかと主張しておこうと思う。
表現だけの問題で、完全否定しているのではない事だけは先にご理解頂きたい(^_^;)

では、個人の見解と例を挙げながら本題に移らせて頂きましょう。
まず自分の考えではベイトが逃げる波動をルアーで再現しようと思うと現時点ではどうやっても不可能であるという事。
なぜならベイトとなる小動物は自ら尾やヒレを使い、水を掻いて推進力を得るのに対してルアーは引っ張る事で水の抵抗を受け動くという力の作用。
この2つが決して同じ波動であるとは思えない。
分かり易く例えると、自ら水を掻いて進む生き物は例えるならエンジン付きのボート。
糸で引っ張るルアーは文字通りロープで引っ張るボートとすると、同じ速度で動かした際にボートの後ろに出来る水流が全く違う事ぐらい簡単に想像出来るはず。
自ら進む為に水を押し出すという事はそれ相応のエネルギー量(排水量)が必要となるのに対し、引っ張られて動く物は水の抵抗を受けて左右にバランスを崩したりしたとしても所詮引き波程度に過ぎない。
物体が通る事で水がよけた波というレベルでは比べ物にならない訳だ。
なので(あくまでも個人的に)どんなルアーにおいても「ベイトが出す波動と同じ」又は「似ている」という表現は商品開発に携わる者としては使いたくない表現に位置している。
強いて言うなれば、水を掻きまわす能力に長けている事で魚に気付かせる能力が高いという表現の仕方が正解だと思う。
だから説明上、強い波動を生める‥と言う表現までは良いと思う。
ルアーの動きや捕食のシステムも重力下での物理的な作用の一部である為、簡単な物理の定義を理解し冷静に分析すれば真実に近い答えが見えてくる事が有るのです。

勿論、魚の視覚の説など人間から見た配色が魚に全く同じ様に見えているかと言うと、これは流石に分からないもので‥(^▽^;)。
色の識別は出来ている様には思うものの、様々な色の光の屈折率が違ってくる水中では実は全く違う色に見えていてもおかしくないのかもしれないと思う時もある訳です(^_^;)





おまけ画像
DSC_0107
キスのルアーゲームで‥ちびヒラメ(^▽^;)