プロレスリング・ノアは再興に向けて、昨年末にヘビー級のベルトを奪取した拳王選手が”日本武道館”という象徴的な言葉で方舟を先導、鼓舞している。一方で、かつてのタッグパートナーである大原はじめ選手も呼応するかのように、新技ムイビエンニーでチャンピオンの原田選手から3カウントを取るばかりだけでなく、1/27大阪のGHCJr.ヘビー級選手権に向けて、盛り上げるべくコメントを出している。

【1.27大阪でGHCジュニアに挑戦!】大原はじめインタビュー!によると、大原選手は神奈川県川崎市を拠点に草の根活動を展開している模様だ。その活動の一端を以下の通り引用してみよう。

自分は去年、高校生になったり、消防団としての活動、福祉活動など幅広くいろいろしてきたのですがその活動が行政の方の目にとまり、区の新聞、そして市の新聞と大きく取り上げていただきました。そこから武蔵小杉のプロレスラー、川崎のプロレスラーとして認知していただけるようになり、今年、新たな活動の話をたくさんいただいているんです。特に武蔵小杉のお祭り「コスギフェスタ」は年々盛り上がって、去年ついに来場者が10万人になったんです。そのフェスタでプロレスをやる案もあるみたいでして、是非ノアのプロレスをたくさんの人に観てもらえる場を実現したいと動いています。

非常に地道な印象を受けるが、しかし、それが重要だと考える。「新日本プロレスV字回復の秘密」を読んで私が最も印象的だったのは、棚橋選手の地道な営業活動である。

更に重要な指摘は、以下のとおりだ。
中原区の人口が25万人、川崎の人口が150万人。全員は現実的ではないけど1%でもプロレスを、ノアを好きになってくれる人が増やせれば後楽園を確実に満員にできるし、武道館だって川崎の人口の1%の人がきてくれたら超満員にできます。

日本武道館と言うと、かつてノアはツアーの最終戦で年に5、6回は大会を開催していたものだ。今は興行の規模を縮小し、東京では後楽園ホールをメインの会場としている。日本武道館の収容人数というと17000人だが、それを埋める具体的な発想として、こうして地域の人数からフェルミ推定のように提示してくれるとなんだか実現可能に思えてくる。

ちょうど2017年4月に川崎市の人口は150万人を超えたところで、首都圏で人口が増えている代表的な都市である。営業活動するのにうってつけと言えよう。

ここで、一ノアファンとして自分なりに付加できるアイデアは何かないかと、ターゲットにすべきエリアに考えをめぐらしてみた。そう、自分が住んでいる錦糸町だ。安直だが、実はプロレス会場にアクセスしやすい住民が潜在的に多数いるエリアなのだ。行きやすいという点はシンプルなようでいて重要だと思う。

草の根活動の展開の場は基本的には、総武線沿線の住民をターゲットにするのが有効だろう。その理由は、プロレスの聖地後楽園ホール(水道橋駅)に一本で行けるからだ。とりわけ、総武線も通っていて、かつ地下鉄半蔵門線で日本武道館(九段下駅)にも一本で行ける錦糸町駅周辺の住民はおさえておくべきであろう。

また、両国国技館はまさに錦糸町の隣の駅であり、国技館進出への橋頭堡にもなりうる。さらに、見逃しがちなのが、横須賀・総武快速線により実は錦糸町からは1時間とかからず横浜へも一本で行けるのだ。つまり、現在のビッグマッチ会場の一つである横浜文化体育会館の集客にもつながるのである。

錦糸町は北口は商業施設が充実しており、ファミリー層も多いエリアだ。夫婦、ないし親子での観戦となればチケットはまとめて2枚、3枚、4枚と同時に売れるようになる。ファミリー層のファンの獲得は、単身ファンの獲得よりも(金銭面では)価値があろう。

北口の商業施設オリナスの入口、あるいは隣接する錦糸公園ではライブイベントが行われることがある。プロレスのリングを設置して興行することもあるいは可能なのではないだろうか?先だって、アニメ「がっこうぐらし!」の声優陣(水瀬いのり・小澤亜李・M・A・O・高橋李依)のトークイベントにふらっと出かけてみたが、今をときめく若手声優の鈴を転がすかのような美声に、路行く人達も足を止めすごい人だかりだった。そうした場で、男の肉体がぶつかりあう様はさぞかし耳目を集めることだろう。特に子供の目は釘付けになること必定と言えよう。

錦糸町の南口はJRAがあり、東スポの読者層ともかぶることから、そうしたプロレスに多少の知識のある人々へのアプローチも有効であろう。また、北口の錦糸公園に加え、南口駅前はポケスポットが多数あるため、ポケモンGOの愛好家達が多数たむろしており、そもそも普通に人通りも多いことからビラ配りも有効かもしれない。

南口は特にそうだが、盛り場とあって飲み屋は多数ある。どの本で読んだかは忘れたが、かつて故・三沢光晴社長が贔屓にしていたお店も確か錦糸町だったはずだ。営業とレスラーとが協力して、錦糸町の店という店にポスターを貼らせてもらうのも一つの手だろう。かつて難波支店に勤務していた頃、道頓堀の相当数の飲食店にドラゴンゲートのポスターが貼られ、レジカウンターやテーブルにはしおり形状のチラシが置いてあったものだ。

ただの思いつきを述べてみただけだが、営業活動にあたってどこをフィールドにするかは重要に思える。スマホ・ネットの時代でもあるが、呼び寄せるのは結局は人だ。来やすい地域の人をまずはターゲットにするのがシンプルだろう。

去年の生観戦は3回にとどまり、今のところ今年は1回のみ。なんにせよ、自分が生観戦を始めたときは当たり前のように日本武道館で興行をしていたのだから、自分は少なくとも日本武道館再進出の未来を信じることができる。今年は日本武道館へ向かう道と思って、しっかりノア後楽園ホール大会に足を運びたく思う。
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