今日で31になる。気づけばブログは9周年。結婚生活も3年9ヶ月だ。そんなこのごろ、友人を代表して結婚式でお祝いの言葉を述べる機会を得た。個人投資家として株式セミナーをするのにやっと慣れてきたところに、晴れの場のスピーチというまた違った初めての体験はやや緊張した。

結婚生活というものに思うところは尽きないが、それを簡潔な形で(ありきたりな引用ばかりでしかも長ったらしいお偉いさんたちのスピーチのようにはなりたくない!)述べるには入念に考えをめぐらせる必要があった。5分という短時間でまとめなくてはならないと肝に銘じた。

さあ、まずは冒頭だ。新郎新婦が結婚式のために多大な労力を費やしていたことを知っており、華やかな晴れの場を言祝ぐ意味で、とりあえずはこの点に言及することにした。しかし、どの名言辞典をひっくり返してみても、古代ギリシャの昔からインテリたちはどうにも結婚というものを皮肉ることで楽しむばかりで、スピーチに引用すべき言葉が意外とないのである。

そこで、私が選んだのはイギリスの首相チャーチルが「私の業績の中で最も輝かしいことは、妻を説得して私との結婚に同意させたことである。」という言葉だ。結婚はするだけでも大変な難事業なのだ。当日午前に「王様のブランチ」で、3/30本邦公開の「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」で「第90回アカデミー賞、辻一弘氏がメイクアップ賞初受賞!日本人個人は25年ぶり快挙」との報を知ったため、自然な導入になったことも幸いだった。

また、学生時代の新郎に言及する必要もあるわけだが、ここは人柄の話はもちろんのこと、サークルの名前自体が強烈なインパクトを与えることが可能であろうと、間をおいて言葉を発することにした。
すなわち、「早稲田大学少女マンガ研究会」でまずはどよめきを起こし、
「私以外は誰も少女マンガを研究していない」でさらに波紋を投げかけ、
「新郎とは主にガンダムの話で盛り上がっていた」でダメ押しする3段オチだ。

予想以上の効果をあげた模様だったが、夫婦生活をより良いものにするちょっとした2つの習慣を私からはなむけの言葉として贈るという目的がややかすんでしまったようにも見える。ちなみに、1つ目は「相手の好きなものを好きになること」、2つ目は「ウサギの写真」である。

1つ目の「相手の好きなものを好きになること」というのは、私自身の実践と実感に基づく言葉だ。「興味、関心を広げることは幸福の秘訣」というのはまさしく私の生きる指針であり、座右の銘だ。しかし、そう述べたバートランド・ラッセルは生涯で4度も結婚しているとあって、さすがに名を出すのははばかられた。したがって、好きな人の好きなことを共有できたら2倍楽しくなるはずと、穏当に付け加えた。さらにそれらしく補強するために「愛とはお互いに見つめ合うことではなく、いっしょに同じ方向を見つめることである」と「星の王子様」で有名なサン・テグジュペリも言っていると申し添えた。

もし仮に相手の好きなことで少しなじめないものがあったとしても、その場合は聞き役に徹して、相手に言葉を投げかけ、好きなことを大いにしゃべってもらいましょう。好きなことを話すのは誰でも気分がよいものです。―そうした一節を当初は盛り込むつもりだったが、これについては新郎新婦の仲睦まじいビデオを見て不要と判断し、直前に丸ごとカットした。

2つ目の「ウサギの写真」というのは、ウォール・ストリート・ジャーナルの「良好な夫婦関係、秘訣はウサギの写真かも―相手の写真とかわいい動物の写真を一緒に見ると満足度が高まる」という記事をかいつまんで紹介したものだ。

この研究は現役・退役軍人の自殺率を押し下げるための活動の一環として、米国防総省の資金で行われたガチなものだ。フロリダ州立大学、テネシー大学、ミネソタ大学の研究者が実験を行い、オンライン版サイコロジカル・サイエンス誌に掲載された。BN-TX728_BONDS0_M_20170619101205

その結論は配偶者の写真と動物の赤ちゃん、砂浜、夕日などの写真を一緒に見た被験者は、夫婦関係に関する満足度が大幅に上昇したというものである。そのからくりは私たちがモノや人を、以前そのモノや人の近くにいた時に抱いた好悪の感情と結びつける時に起きる「評価的条件づけ」によるものだ。たとえば、何かを食べた後に具合が悪くなってからその食べ物が嫌いになった経験や、特定の歌を聞いて初恋を思い出すのがその例である。

研究では、結婚3、4年の夫婦120組を対象に、配偶者に対する潜在的・生理的な感情(自分が認めたくない、あるいは自覚すらしていない可能性がある感情)を調査した。具体的には、参加者に配偶者の写真を見せた後、否定的な言葉と肯定的な言葉をかけ、それらの言葉をどれだけ速く認識できるかを計測。配偶者についてどう感じているかもたずねた。

参加者はその後、6週間にわたり3日ごとにスライドショーを見た。参加者の半分は、配偶者の写真とポジティブな画像(子イヌ、ウサギ、夕日)や言葉(信じられない、素晴らしい、驚くべき)を組み合わせたスライドを見た。残りの半分は配偶者の写真と中立的な画像(椅子、納屋、砂利)や言葉(もし〜なら、〜のような、〜した時)を組み合わせたスライドを見た。8週間にわたり2週間ごとに配偶者に対する潜在的な態度を観察し、配偶者についてどう感じているかを聞いたところ、ウサギや子イヌの画像を見た参加者は、以前より夫婦関係に満足していた。潜在的な感情も改善し、配偶者に対する感情が良くなったという。

自分の場合は、ウサギカフェでウサギにえさをやっている妻の写真を見ることにしている(そう、かわいいウサギを見たいので!)。と、冗談はさておき、会社のデスクの上の家族の写真にかわいい・美しい写真を並べておくことは、馬鹿にならない効果を秘めているのである。

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