憲法

2006年01月02日

平和なのは憲法9条のおかげか?

 憲法9条擁護派の主張でしばしば「日本が平和なのは憲法9条のおかげだ」というのを見かける。他にも「日本国憲法は平和憲法」というような主張もある。しかし本当にそうだろうか。

 まず、日本が戦後直接的な戦争に巻き込まれなかったのは、憲法9条よりも自衛隊と日本に駐屯するアメリカ軍によるものが大きいと思う。現状では軍事力のバランスを保つ事が重要だと思う。自称平和市民たちは「戦争ではなく論争のテーブルにつくこと」といっているが、そんなものは大前提だ。大東亜戦争にいたる経緯で日本は甲案、乙案など譲渡をしたが、結局アメリカはハルノートを突きつけて開戦となってしまった。戦争という行為は避けるべきだが、戦争というのはあくまでも外交の延長で、政治の一手段とされる。今でも戦争は違法という国際法は存在しない。
 日米地位協定は少し考えなければならないだろう。先日もアメリカ兵の運転する車に子供が3人轢かれたが、この日米地位協定のせいで捕まっても釈放されることとなった。
 今中国の軍拡がすごい。それは明らかに脅威だろう。日本の戦闘機の方が性能がいいとか言ってる人もいるが、日本の戦闘機は空爆能力もなければ、あまり遠くまで飛ぶ事もできないので、性能はよくてもあまり脅威にはならないかと思う。日本の憲法だと誰かが死ななければ反撃する事はできない。誰かが死ぬまで自国を守る事はできない憲法だと思う。日本の軍事費は人件費によるものが多い。戦闘機やヘリなどは輸入する際に異常な値段になって日本に入ってくるため、軍事費は必然的に高くなってしまう。そして中国の軍拡を見ずして無防備地域宣言などという理想論を語る人たちもいる。そんな中で憲法9条を遵守するというのは危険かと思う。せめて日本を守るためにどうするかということを憲法に盛り込まなければならないと思う。それはあくまでも日本を守るためだ。完全なるアメリカ追従型では困る。
 現行憲法だと海外で紛争に巻き込まれた日本人などを日本国が助ける事はできない。全て他国に任せるしかない。日本が日本として自立するためにはやはり現行憲法が障害になっている。私は憲法改正自体には賛成だが、内容はもっと考えていかなければならないと思う。

2005年11月12日

憲法9条について

 今回の自民党新憲法草案の論点はやはり9条についてが主だったように思う。共産党や社民党は9条死守みたいなことを言っているし、一般の護憲派も「日本は戦争のできる国になってしまう」とか「戦争の教訓を忘れ、軍国主義に戻る」などといっている。しかし今の日本が憲法を変えたところで軍国主義になるなんてことはないだろう。日本人は戦後まもなく行われたGHQのウォーギルトインフォメーションプログラム(これによって今の日本人は「戦争」「軍隊」アレルギーになっていると思う)によってすっかり洗脳され、先の戦争の罪悪感をものすごく感じている。だからこそ戦後の日本は武力に訴えることはしてこなかった。それにいろいろな国に経済援助も行って国際貢献もしてきた。
 今回の新憲法草案では<第2章 戦争の放棄>から<第2章 安全保障>となり、9条一項をそのままのこし、二項の戦力不保持を改め自衛軍を持つことを明記したものだ。自衛軍を持つと言うことは世界的にも当たり前の「自然権」として思われているようだ。現行憲法だと海外での紛争に巻き込まれた日本人を助けにいけないので他国に救援を依頼するしかなかった。そんな情けない日本から脱却するためにもアメリカが作った憲法を捨てて(いいところは見習って)、日本人が作った新憲法を制定するというのは大変意義があると思う。今回の草案はあくまで草案なのでこれから手を加え変わっていくのだろう。今後の動向に注目しよう。