菊池 土曜日の東京で行われた京王杯スプリングCも回顧していきましょう。

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京王杯スプリングカップ回顧



京王杯スプリングCの展望トークはコチラ
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<天候・馬場について>

菊池 土曜日の東京は久々にまとまった雨が降りましたね。今年の、関東の開催日では一番なんじゃないか?というくらいの雨量だったでしょうか。

京介 最近強い雨が降るという予報自体少なかったし、今回の予報もいつも通りの感じだったから結構舐めていたなあ…。朝一番もそこまで強さはなかったから。だけど、昼過ぎからどんどん雨が強まって、久々に典型的な馬場悪化となったよね。

菊池 そんなわけで、馬場悪化も進みました。

京介 そうだね。レースが進むごとに外しか伸びなくなり、そして先行馬すらも馬場の外側を選択するようになった。スローで進んでも先行馬が止まってしまうから、直線で一気に脚を使うタイプが有利な状況だったね。同時に、単純に外枠が有利な状況に変わっていった。内枠の馬はどのレースでも力半分ぐらいも出せなかったんじゃないかな?
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<パドックについて>

菊池 雨の中のパドック。今年は13頭と少頭数でしたが、印象はいかがでしたか?

京介 物足りないと言えば、物足りなかったなあ。まず1番人気必至のサトノアラジンが、腰砕けのような歩き方をしていたし、レッドファルクスも捌きが縮こまってちょっとどうかな、と言う感じ。重馬場向きの馬に目線を下げて見直しても、どれもピンと来る感じではなかったなあ。

京介 でも傘を差しながらで、全体に暗くもなっていたし、パドックを見る状況としては難しい場面。大丈夫と思っていたサトノアラジンに物足りなさを感じてからの立て直しだったから、自分のイメージの組み立てが悪かったのかも。もうちょっとちゃんと見れば違ったのかも、という後悔もあるんだよ。

京介 でも今年8歳で脚元も悪く、皮膚も薄くなってこないクラレントを上位評価するのは、前予想でだいぶしっかり作っておかないと難しかったかもしれない。

<レース展開について>

京介 雨の日だからと言って何か変なことが起こるわけじゃないけど、今回もゲート入りは問題なし。40秒を切るのはメチャメチャ早いな。38秒ぐらいだったんじゃないかと。

菊池  バラついたスタート。9番グランシルク、8番トウショウドラフタ、2番ロサギガンティアなど、おなじみの面々が出遅れました。

京介 まあここらへんはどれも、上昇気配を感じなかったからなあ…。ただロサギガンティアはいつもパドック気配良いんだけど、レースに行くと出足のミスが起こるよね。これも問題だよなあ~。

菊池 一方、好スタートは11番トーキングドラム、そして内から1番ヒルノデイバロー。3番キャンベルジュニアもこの2頭について行けました。

京介 だけどトーキングドラムはもちろん先手を主張する気はない。内の様子を見ながらしばらく流す感じだね。

菊池 揉まれたくないという意識もあったのでしょうか、1番ヒルノデイバロー横山典騎手は手を動かして先頭へ。

京介 馬場の内はズブズブで相当悪くなっているし、馬場の外へ向かうにはこの手しかなかったのでは。

菊池 その外に11番トーキングドラム。それから3番手で3番キャンベルジュニア、その外に12番クラレントが並び、このあたりの隊列が2F目には固まっていくようなかたち。

京介 逃げ馬不在で、どの馬も折り合い重点で進む様子だね。隊列もすぐに固まってきた。

菊池 その後ろに、6番ダンツプリウス、やや出負け気味だった7番ブラヴィッシモが挽回してきて、外に13番ダッシングブレイズ。10番レッドファルクスもこのグループでした。

京介 レッドファルクスは良いポジションだよね。内と外にも対応できるような形をとっている。ピタリと折り合っているのに、先頭との距離も3馬身差ぐらいでしょ。

菊池 そして後方グループは2番ロサギガンティア、4番サトノアラジンは掛かり気味。外に9番グランシルクで、最後方に8番トウショウドラフタ。

京介 サトノアラジンはこれ明らかに掛かっていたよね?そしてそれ以上に、後方に下げていたトーセンデュークは脚でも痛いのかというぐらいガシャガシャしていたね。四位騎手は何をしていたんだろう。

菊池 ペースは、前半600m通過が36.4秒。雨が降っている最中の重馬場。これを差し引いても速い流れではなかったですね。

京介 道中のペースも全然上がらないしなあ。

菊池 道中でポジションを上げて行ったのはブラヴィッシモくらいで、あまり動きのないまま直線へ。4コーナー出口の動きを見ても、各騎手が内を避けたいという動きに見えました。

京介 ただ、後方から内を進む馬はこの時点で内から先頭に2馬身以内まで進出していたよね。ロサギガンティアは、もう内を突くしか手がない隊列だったけれども。

菊池 逃げていた1番ヒルノデイバロー横山典騎手は徐々に馬場の外めを狙いたい動き。2番手から11番トーキングドラム、そしてさらに外から12番クラレントが並びかけます。このあたりでは、内を突いた後方待機の馬も差を詰めてきていました。

京介 でもここではまだ坂下。すでに馬群は横一線となっているけれど、この日の重馬場はみんな脚が止まるし坂上で仕掛けても変わるから、この日の東京の直線は長いよ。

菊池 坂を登りきるかどうかのあたり、13頭が横に大きく広がっていて、これは重馬場の中での上がり勝負という様相。

京介 トーキングドラムも、この状況では良い手応えに見えたんだけれども…。

菊池 坂上、一気に後方待機勢にエンジンが掛かり、中でも10番レッドファルクスの伸び脚が目を引きました。対照的に4番サトノアラジンはあまり良い進路を得られず、もがき加減。

京介 レッドファルクスはこの馬場が相当に良いんだろうね。坂の上りで全く脚を取られず、その時点でもうグンと伸びていたもの。

京介 サトノアラジンは折り合いに苦労して外に出すというイメージも持てなかったのか、直線入った時点で最後尾に。そして仕方なく進路が僅かに見える内を突いたんだけど、そのルートは当日もはや伸びないラインだったよね。

菊池 残り100mあたりでは10番レッドファルクスが完全に先頭。ジリジリ伸びた12番クラレントが2番手。そして、ようやく9番グランシルクと8番トウショウドラフタが大外から追い込んできて3着争いに参加。

京介 いや、クラレントもこの伸びなら外にやられると思ったんだけれど、粘ったよねえ。

菊池 10番レッドファルクスが上がり最速で突き抜けて快勝。2着に12番クラレントが上手く流れ込み、3着には何とか食い込んだ9番グランシルク。

京介 グランシルクはダービー卿CTの直線でも感じたようなジリっぷりだった。そのルートを通っているのなら2着を交わさないと…。

<結果を受けて…>

170513京王杯SC結果

菊池 勝ち時計は1分23秒2。重馬場らしいタイムになりましたが、これ超スローの上がり勝負、という部分が大きいですよね。

京介 その通りだね。完全に馬群が一団で進んで、内と外でそれぞれ通ったルートが伸びたかどうか、という差じゃないかと。

京介 この日は内が急に悪化した影響もあって、とにかく枠順の有利不利が大きかった。ズバッと伸びたように見えるレッドファルクスも、実は最後クラレントと1馬身差がなく、クラレントから内で沈んだロサギガンティア、トーセンデューク、サトノアラジンとは0.3秒差2馬身半ぐらいしかない。脚力を発揮した結果の着差とは思えないんだよね。今回内を通った馬の見直しは十分可能だと思う。

菊池 では、上位馬について。

レッドファルクス

菊池 高松宮記念3着以来の出走でした。状態はどのように映りましたか?

京介 芦毛の馬だけれども、張りは確かに良かった。身のこなしも柔軟だし、2kg背負うだけの馬ではあったと思うけど、やっぱり今日の馬場で58kgはどうなんだという疑念の方が大きかったね。斤量がなければ1番手となったぐらいの絶好調気配だったか?と言われると違うと思うし。

菊池 ペースが落ち着いたことや、馬場悪化・外差しが利く状況など、この馬に向いた部分は大きいですが、58キロを背負ってのものだけに、強かったと振り返ってもいいでしょうか。

京介 それは素直に考えた方がいいね。同じく外を回った馬とで比較すれば、力差は相当あると思うよ。

菊池 安田記念は使うのでしょうか。今回、結構本気度が高いローテだったと思っているので、次はそこまで評価したくない、というのが正直な感想です。

京介 今回はひと叩きして左回りの適距離だし、陣営としても計算の立つ要素が大きかったものね。まあ、メンバーが微妙なら注目してもいいんじゃないかと。

クラレント

菊池 この馬は買いにくかったですね。考えて、最後に消してしまいました。状態が良くなっていたような気配は感じられましたか?

京介 相変わらず皮膚が厚いし、後肢の捌きがぎこちなくてね…。ただ、この年齢になってもトモ幅が落ちず、脾腹も寂しくなっていないのは、ポジティブに考えても良い要素だったと思う。ちゃんと鍛錬していい筋肉をつけている証拠ではあるね。だけどスピード的には、若い馬にもう追い付けないでしょう。

菊池 今回は全体的に外枠からレースを進めた馬たちが上位に来ていましたから、そのあたりも良かったんでしょうね。

京介 過去に好走した条件だったから、というのもある。それに春に暖かくなってから毎年1回は激走する馬だからね。

菊池 次は好走経験もある安田記念となりそうですが。

京介 うーん、でも過去の記録からも、スピード勝負ではさすがに通用しないと思うよ。よっぽど変な不良馬場になれば…。

グランシルク

菊池 今回はかなり良い仕上りに見えたのですが、現場の京介さんとしてはいかがでしたか?

京介 自分としても中心に推してみました。身のこなしもいいし馬体に幅もあるし、苦手なマイルではないし。それだけに、あそこからもう一伸びしてくれなかったのはがっかりなところが大きい。

菊池 ただし、上がり最速をマークできなかった点には不満が残ります。このあたりが、この馬の勝ち切れない所以かと…。

京介 今回の結果を見たら、もうコーナー4回に距離を延ばした方が良さそうに思えるよ。もう短距離路線ではトップスピード持久力に壁があるんでしょう。

菊池 ただ、安田記念では、前崩れが発生するようなペースであったり、今回のような馬場状態になるならしっかり押さえたいという考えがあります。

京介 自分はどうしてもこの馬をメイン重賞では評価したくない思いがあるなあ。

その他

菊池 4着はヒルノデイバロー。今回は横山典騎手がここ一番で見せる必殺スロー逃げ(弥生賞2着時みたいな)が決まっての4着だと思っているので、あまり評価したくはないです。

京介 そうそう、馬場読みを外した騎手がいろいろ失敗したわけだし、鞍上の好判断が導いた内容だとは思う。実際の所、遅い時計で決着する1400mも良いと思うよ。

菊池 サトノアラジンは9着に大敗しました。改めて、今回の状態はいかがでしたか?

京介 確実に物足りない部分はあったよ。後肢の伸びはちゃんとしていて、歩幅もあり身のこなしも柔軟だけれど、腰がハマらないからなあ。

菊池 京介さんはこの馬の敗因をどう見ます?

京介 今日のように「止まる馬場」のスタミナ勝負になると、頑丈な馬にやられてしまう。もっと切れ味が通用する軽い芝じゃないとね。だけど道中でいろいろ戸惑って、やけに大きく負けたねえ。全く消耗はしていないんじゃないかな。今後も、こういう状況で掛かるタイプだという事は覚えておきたい。

菊池 キャンベルジュニアは先行した時点で、やられたか?とも思いましたが。せっかく道悪になったのに上がり性能の低さが露呈してしまったような部分もあったでしょうか。

京介 内外フラットな道悪ではなかったというのもあるけど、単純な総合力で劣るように思うよ。ちゃんとした重賞勝ち馬は、クラレントもそうだけど骨太でも一定以上足が速く回るもの。

<教訓まとめ>

・今回はどの馬も急な大雨で馬場に戸惑う状況。思い切り逃げる馬も最近は少なく、団子の展開で固まりがち。そうなると当日のトラックバイアスの影響が大きくなってしまう。

・レッドファルクスは良い条件で不利もなく走れたが、基本的に斤量を背負う馬は不利な条件なので、なかなか連覇がない。

・ダービー卿CTからの組(前走比斤量減)がまた穴をあけた。ハンデ戦で背負う実績上位馬は注意したい条件。

<次走巻き返し警戒馬>


<京介>
・トーセンデューク
…全く折り合いをつけられず、直線馬場が相当悪い最内を突いて、他馬と一緒の脚色。もっと軽い芝の方がいいタイプで、速い流れの方がいい。鞍上も替えてほしい。

<菊池> 
・トーキングドラム
…引き続き好調をキープしており、サマースプリントシリーズでも楽しみ。CBC賞、セントウルSなど坂有りコースでこそのタイプなので2戦で注目。

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菊池 では、今回はここまでです。今週末も2重賞、平安ステークス・オークスともに京介さんと展望していきます、よろしくお願いします。

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