菊池 土曜日に京都で行われた京都金杯を回顧していきましょう。

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京都金杯回顧



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<天候・馬場について>

菊池 関西も金曜日はお天気がもったようで、良馬場で開催がスタートしました。

京介 中山と同じく上空は透き通った青空だったようだね。まあ、だいぶ寒そうだったのはあちらも一緒。

菊池 ただし、昨年末のダメージの影響もあってか、例年ほどきれいな芝には見えませんでした。

京介 金曜日の馬場情報に掲載されていた京都競馬場の馬場写真も、例年よりだいぶダメージがある様子だったしね。時計が掛かるであろう推測はされていた。

京介 だけど、この日の京都金杯直前までの芝レース3鞍は、2戦が逃げ切り。ついでに言うと京都金杯の直後の最終レースも逃げ切りが決まった。全体で言うと内ラチ沿いの方がまだマシ、という馬場状態だったと思うんだよね。フラットかつコースロスなければ内有利、という程度だったかと。

京介 今回、追い込み馬が外を回って勝ち切れたのは、あまりに時計が掛かる決着で、後ろの組が十分追いつけるラップだったためでもあると思う。馬場が良くて1分32秒台決着で、先行馬が止まらないというのなら追い込み馬の出番はなかったでしょう。

<パドックについて>

菊池 13頭立て。このレースにしては少頭数となりましたが、重賞勝ち馬が6頭。過半数に重賞連対実績があり、濃いメンバーでしたね。

京介 だけどもやっぱり、ベストの状態で臨めた馬が今年はいなかったんじゃないか、というパドックだったよ。中山金杯よりもパドックの横比較で悪かったように思うなあ。1番人気となったのは結局レッドアンシェルだったし、他にも重賞勝ちのなかった馬の方が単勝は売れていた。やはり世間は、重賞勝ち馬に対して斤量不利を克服できるほどじゃないだろうと、評価が厳しかったんだと思うよ。


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<レース展開について>

京介 京都の外回り1600mは、向正面のスタート。ファンファーレが鳴っていても遠くて聞こえにくいし、待避所はだいぶ静かな場所にある。ファンファーレが鳴り始めてすぐにゲート入りが始まり、およそ45秒でスタートが切られた。13頭とは言え早い方。

菊池 出遅れも半馬身圏内で、概ね揃ったスタートになりましたね。

京介 内枠だから目立たないけれど、内の2頭マサハヤドリームとラビットランは半馬身ほど出遅れたし、その後の行き脚も劣った。でも全体には横並びのスタートだったね。その分、徐々に内枠の馬が優勢になる隊列。

菊池 外から押して押してハナを主張したのが12番ウインガニオン。内から行った3番マイネルアウラート、4番アメリカズカップも速く、なかなかハナに立ち切れませんでした。

京介 ウインガニオンは戦前から強気に主張すると脅していたのに、その内の2頭が譲らなかったんだよね。6番ダノンメジャーは2列目に控えたけれど、先頭の3頭は横並びでやり合う形になった。

菊池 3馬身離れた4番手に控えたのが6番ダノンメジャー。5番カラクレナイが内から5番手。その1馬身後ろに7番レッドアンシェルがいました。

京介 カラクレナイは本調子にないこともあるのか、いろいろ立ち回りを試している最中だそうで。レッドアンシェルはやや消極的に感じるね。前3頭の真後ろでも良かったのに。

菊池 さらに2馬身離れて13番クルーガー。その内に2番ラビットラン。また1馬身半離れて1番マサハヤドリーム、10番スズカデヴィアス。外から11番キョウヘイ。

京介 ちょうど良い中団差しタイプがおらず、追い込み馬だらけだったから、隊列がどうなるかと思ったけれどラビットランとクルーガーがそこそこの位置につけたね。

菊池 後方に8番ストーミーシーと9番ブラックムーン。

京介 ブラックムーンは武豊騎手が手綱を動かしても全然進まなかったから諦めて最後尾に控えていた。ストーミーシーは大野騎手が手に入れていると思ったけれど、道中ずっと後方で動かなかったなあ。

菊池 前半600mが34.2秒。先行争いの決着がなかなかつかなかったこともあって、速い流れになりましたね。ただし、その後の2ハロンでウインガニオンが一気に緩めたので、序盤は縦長だった馬群が、3~4コーナーで一気に縮みました。結果として、これは差し馬に美味しい流れと言えますよね。

京介 序盤にしばらく競り合っていながら、短い区間だけ急激にペースを落とすのは、先行馬としては悪手。ワンペースで走っている後続の馬が楽に差を詰めて来るし、ペースを下げた分楽が出来ているわけでもないからね。もし単騎楽逃げだったら、このラップでコントロールできるけれども。

菊池 労せず前との差を詰めた後続。中でも、流れを読み取るのが早かったのか、武豊騎手のブラックムーンは、4コーナーでは既に中団馬群に取り付いていました。

京介 この判断が素晴らしい。同じく最後尾にいたストーミーシーとオレンジ帽の2頭は後方で動かないままだったのと対照的だね。直線入口で馬群がひとかたまりになこの3頭は捌く隙を窺うタイムロスがあるけれど、こちらは勢いに乗り切ったまま直線先頭と3馬身差。

菊池 直線、早々と手応えがなくなって後退したのは12番ウインガニオン。代わって先頭に立ったのは4番アメリカズカップ。しかし、差し・追い込み馬が差のないところまで迫ってきていました。

京介 ウインガニオンは垂れたというより、京都外回りで勢いに乗せながらのコーナーワークが上手くないようだね。アメリカズカップの外、ダノンメジャーがかなり良い手応え。その外レッドアンシェルも差しに構えているんだけれど、勢いとしては先に仕掛けたブラックムーンに飲まれそうになっている。いやはや、それは仕掛け遅れでしょう。

菊池 残り200mを待たずに、早くも大外の9番ブラックムーンが先頭に立つ勢い。そしてむしろ後手に回った感のあった7番レッドアンシェルが懸命に応戦。その内には5番カラクレナイと6番ダノンメジャー。

京介 この直線の様子を見ていると、一度はカラクレナイが完璧にハマったんじゃないかと思ったよね。だけど残り200mの標識を過ぎてから、直線の5頭の脚色は外が優勢になってくる。

菊池 しかし、勢いは完全に外の9番ブラックムーン。7番レッドアンシェルを1馬身抑えた、というところに、ラスト100mでようやく進路を確保した13番クルーガーが最後にグイッとひと伸びで2着に浮上。

京介 クルーガーもこれ、直線入口からずっとダノンメジャーが邪魔で、レッドアンシェルにも少し狭くされてずっと進路がなかったんだよ。勿体ない追い出しだったのは確かだね。

<結果を受けて…>

0106京都金杯結果

菊池 勝ち時計は1分34秒3。全体時計としては過去10年でダントツに遅いタイムですよね。マイル戦なのに、中盤がガッツリ緩む中距離みたいなラップになりました。

京介 前の組は勝手にチグハグなリズムを刻み、ほんの少し仕掛けを早めた追い込み馬が流れに乗って差し切ったという決着だったね。

菊池 京都金杯で前半は最後方にいた馬が勝つというのも滅多に見られないレアケースですね。少頭数+展開のポイントもいくつかあって、珍しい競馬になったなと。

京介 それは同感だね。例年とはまた違った馬場状態となり、例年とまた違う要素もあって、武豊騎手のペース判断が完璧にハマったというレースに見える。上位人気馬が仕掛けを加減するような、外からでは分からない内部要因も多々あったのかな?と勘繰るような競馬だったよ。

菊池 では、上位馬について。

ブラックムーン

菊池 マイルCS6着の後、リゲルSでは5着。着順は地味でしたが、昨秋は状態が良かった印象があります。維持できていた、といったところでしょうか。

京介 パドックはマイルCS並みか、というぐらい緊張感があって良かったと思うよ。昨年のイレ込みが今年はなかった。それとやはり、昨年の高速馬場ではなかったことが一番プラスになったと思う。

菊池 武豊騎手のペース判断も見事だったと思いますが、リゲルSではレッドアンシェルと3キロ差あったのが、今回は1キロ差。この斤量の変化は大きかったですね。

京介 レース展開で言うと、前走はこちらが人気上位で、かつ58kgと不利な条件だったんだよね。今回はレッドアンシェルがマークされる立場となり、こちらが斤量有利というプラスもあったと。

菊池 さて、この後はまた悩ましいところ。外差しが利く状況じゃないと好走できないタイプだけに。

京介 この馬はいつでも「外差しが決まる条件が揃えば注意」というジャンルで分類しておいた方が良さそうだね。自身が絶好調かどうかというよりも、外的環境で結果が左右されるタイプ。

クルーガー

菊池 マイルCS7着以来の競馬でした。仕上がりはいかがでした?

京介 徐々に良くなっているのかな、とは思うよ。ここまでしっかりした骨太、筋肉質タイプは、バランスが崩れると途方もなく悪くなる。だけど背腰の緊張感は徐々に取り戻してきたと思ったね。四肢の捌きがどうしても滑らかにならないのは気がかりな要素。

菊池 昨秋に完全復活を印象付け、ここも力を見せてくれましたね。

京介 けど、この頭数で脚を余すように乗るというのは、表に出せないような不安要素を隠しているんじゃないか?と勘繰ってしまうね。

菊池 ジリ脚で高速決着が得意なタイプでもないので、やや時計が掛かったこともプラスに働いた印象があります。

京介 腰の支えがしっかりでパワーはあるけれど、バネ性能では物足りないタイプ。やはり多少力のいる馬場でこそ、でしょう。

レッドアンシェル

菊池 1番人気でした。引き続き状態は問題ないように見えましたが。

京介 映像で見る限り、馬体も脚捌きも全く問題ないように感じたけどもなあ。

菊池 ピンチヒッターの幸騎手、最低限の仕事は果たしてくれた印象でしたが、今回は目標にもなり他馬との斤量差も変わった分、厳しい競馬を強いられましたね。

京介 別に不利を受けての中団追走ではないと思うんだけど…。さすがにダノンメジャーの位置で競馬するべきじゃないかと。やけに消極的ではあった。

京介 この馬はパドックでホライゾネットを装着して最後尾を周回し、返し馬も馬場に先入れする。気性面でちょっと他馬をやけに怖がる微妙な気性なのかもしれないね。重賞であと一歩根性を発揮できず、オープン大将になりがちなパターンなんだよなあ。今後も重賞の勝ち運がないタイプになってしまうかも?

その他

菊池 4着はダノンメジャー。3番手に控えて好位差しの競馬ができた点は先に明るいと思います。

京介 トモの弱さが改善してきたように思うんだよね。鞍上もかなり良い手応えを得たようで、他馬を気にせず溜めを作れるようになってきたと。スピードは確かなはずだから、そろそろ違った形が見たいね。

菊池 8番ストーミーシーは惜しかったですね。結果論ですが、ちょっと溜め過ぎだったのかな。

京介 うーん、今回の流れはチャンスがあったと思うけれど…。13頭立てで4コーナー後方最内ですか。流石にそのポジションは消極的すぎませんかね…。長距離輸送が良くないかもしれない、とは考えた。

菊池 6着カラクレナイは、次に繋がる競馬ができたように思います。桜花賞前までは大味な競馬しかなかったので、今回の経験は良かったかなと。

京介 直線で一瞬は勝つかも?!という態勢に持ち込んだからね。だけどあの足捌きを見ていると、1400m以下あるいは1200mがいいかな、とは思ったなあ。

菊池 あと、細かい話ですが、ウインガニオンが厳寒期はまるでダメな馬だと言及するのを忘れていました…。シーズンが訪れた際には、また少し気にすればいい馬なのかな。

京介 肉付きは確かに良くなっていて、追いきりでも「冬場でも調子は落ちていませんよ」という気配は見せるんだけどなあ。アウトラインがビシッと決まらないように映る。やっぱりそこは、冬場にピークはやって来ない個体的な問題なんだろうと思うよ。

菊池 今年はイレギュラー回だったという感じなので、来年の今頃は、昨年は参考外って言ってそう。そんな京都金杯でしたね。

京介 なんせ、勝ったブラックムーンの目線で考えても、「昨年よりメンバー落ち」「昨年より要求される時計水準が低い」のは明らかだったから。

<教訓まとめ>

・昨年秋の4~5回京都は、重不良の極悪馬場で複数回開催があり、深刻なダメージがあった。それを受けての今回の馬場で、まだ回復し切れていない。さすがに理想的な芝で行えないのは仕方がない。例年とは時計の水準が違う開催だったと認識したい。

・デム&ルメ不在で日本人のみの開催で、元地方出身の騎手もいない構成だったが、そうなると武豊騎手が自由自在。「格上騎手を確保すること」の有利を見せつけてくれた結果だったように思う。

・どういう別定条件だったとしても、マイル以下の距離で突然58kg以上を1頭だけ背負わされるのはかなりの不利(ブラックムーンの前走リゲルSでの斤量)。他馬と斤量イーブンに戻るだけでも大幅なプラス材料となることが多く、急に巻き返す例も多い。


<次走巻き返し警戒馬>

<京介>
・ストーミーシー
…正直かなり物足りないレース内容だった。ラストはジワジワ接近しているし、脚を余した印象。直線で坂がある関東圏のレースで見直せるはず。オープンでも力は足りる。

<菊池> 
・カラクレナイ
…過去にやったことのない競馬で0.3秒差の6着に走れたことはポジティブな材料。ロゴタイプのせいで印象が薄れているが、ローエングリンは非根幹距離に強かった馬。1400m・1800mの番組で再度見直したい(京都牝馬Sか阪急杯に注目)。

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菊池 では、今回の回顧はここまでです。今週は京成杯と日経新春杯を京介さんと、愛知杯はオクノさんと展望していきます。よろしくお願いします。