菊池 土曜日に中山で行われたフラワーCを回顧していきましょう。

フラワーカップ回顧



展望トークはコチラ
https://regimag.jp/s/blog_publisher_view/detail/blog/725/entry/159087

<天候・馬場について>

菊池 心配していた金曜日の雨は大した量でもなく、土曜日の段階で芝・ダともに良発表でしたね。

京介 いやあ変だな。結構降ったと聞いたんだけどね。確かに、強めの雨っぽかったのに競馬場は案外降られてなかったそうだね。

菊池 パンパンの良馬場ではなかったと思いますが、先週ほどではないにせよ、前有利ではありましたかね。

京介 先週はいくら頑張っても外差しが効かない状況に感じたけど、今週は単純に馬場がフラットで、内外の差で僅かに前有利だったという印象だった。展開次第では差しが決まってもおかしくない。というところかな。ちなみに8R、9Rは有力馬が僅かしかいない低レベル少頭数で前残り決着になるのは当然。

京介 今週は土曜日の午前中から昼ぐらいに、もう芝は乾燥し切っていたと考えた方が無難だね。先週は湿り気がようやくなくなってきたかな?ぐらいだったけど、今週はちゃんとした良馬場だったということ。


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<パドックについて>

菊池 重賞勝ち馬はロックディスタウンのみ。その他の2勝馬もノームコア、メサルティムのみというメンバー構成でした。

京介 妙に寂しい馬ばかりのメンバーだった、という感じだね。例年、フラワーCはパドック全体のレベルが事前予測の下を行くけれど、今年もそういう印象は否めない。

京介 グンと良くなったと感じたのはノームコア。ロックディスタウンはもろ手を挙げてOKというレベルではないけれど、腰の支えもいいし歩きも問題ない、まあ大丈夫かなと判断しました。

菊池 関西馬はどう映りましたか?

京介 どれも動きはぎこちない。輸送の影響もちょっと出ていたんじゃないかな。カンタービレは左前脚に4分の3蹄鉄を履いていて、明らかに中間何かあった感じで体つきも硬かった。インヴィジブルワンは、自分は良く見えたけどね。ノーブルカリナンはお察し。背中の線がやけに長い形だったけれど、本来こういう馬ではなかったはず。

<レース展開について>

京介 中山芝1800mはスタンドの真ん前。でもファンファーレが鳴っている途中からもうゲート入りは始まっていた。馬場にあんまり人もいなかったし、いつもより静かだったからかな。

京介 頭数も少なく暴れる馬もなし。42秒ほどで入ったのなら、まあ早い方だね。

菊池 ややバラついたスタート。人気どころでは9番トーセンブレスが出遅れて後手に回りましたね。

京介 トーセンブレスだけではなく、外枠5頭はみんな良くなかったね。カメラとゲート角度の関係だけではないはず。

京介 それと3番ノームコアは、左右から接触されて挟まれるスタートになった。

菊池 好スタートは1番メサルティム。これを外から逃げ宣言の8番モルフェオルフェが交わして先頭に立って行き、3番ノームコアが2番手で続いて行きました。気になったのは、4番ロックディスタウンがスタートするやいなや、頭を上げて口を割っていましたね。

京介 級にヨレたわけではなく軽く体がポンと当たったぐらいのものなのに、3番と接触した後からいきなり頭を上げだしたね。ここから変なスイッチが入ってしまっている様子。

菊池 前の2頭に続く3番手内に1番メサルティム。10番カンタービレは馬群に入って5番手。その後ろ6~7番手あたりに4番ロックディスタウン。向こう正面でもまだ折り合いは付かず。かなり気の悪さを見せていましたね。

京介 馬群に入れて落ち着くかな?と思いきやまた頭を上げて…で、結局半周以上ずっと口を割りっぱなしだったわけか。その外で13番カラリエーヴァも結構気の悪さを見せて掛かり通しだったけれど、ロックディスタウンはさらに酷く、力みっぱなしだったようだね。

菊池 中団やや後ろの9~10番手あたりに9番トーセンブレスがいました。5番ノーブルカリナンは最後方。

京介 中団から後方の組は、1コーナー進入時点でほぼ折合がピタリ付いている。

菊池 前半1000m通過は61.5秒。このレースはメンバーが揃わないこともあって、いつもスローですが、今年も平年並みの遅い流れになりましたね。

京介 どの馬も距離を考慮して慎重になるし、やっぱり何だかんだ、出走馬の半数以上の馬は直線でバテてしまうレース。先行した馬も落ち着いているようで案外消耗しているものだよ。スローには見えるけど、勝った馬の末脚基準でのものだからね。

菊池 逃げた8番モルフェオルフェが先頭、3~4コーナーにかけて馬場中央に出した1番メサルティムが浮上して、4コーナーで先頭に並ぶ勢いでした。また、4番ロックディスタウンは4コーナーで既に手応えが怪しい印象で。

京介 前走同じ条件で押し勝ったメサルティムが結構強気に動いた。

菊池 直線に向いて、4頭が横並び。内の8番モルフェオルフェが抵抗するところに、並びかけて3番ノームコア。その外に1番メサルティム。さらに外に出したのが10番カンタービレ。

京介 周りは手が動きながらの追走なのに、カンタービレは手綱を抱えたまま馬群の内を回ってほぼロスがない。

京介 メサルティムは抜群の手応えでやって来れたのに、直線坂を上がると脚が続かない。完全に根負けだった。

菊池 この叩き合いを10番カンタービレが制して坂上で先頭。大外からこれに迫ったのが直線勝負に懸けた9番トーセンブレス。

京介 これ、画面で見てもかなり遠くから4角も大外を回りながら。これで追い上げてくるんだから大した脚だよ。他の馬が止まり過ぎたのもあるけどね。

菊池 坂上は2頭の攻防になりましたが、僅かにカンタービレがクビ差だけ凌いで1着。トーセンブレスは上がり最速の末脚を発揮したものの2着まで。離れた3番手は3番ノームコア。

京介 結局小柄だけど決め手のあるディープインパクト産駒のワンツーだった。まさかこんな決着になるとは…だよね。

<結果を受けて…>

180317フラワーC結果

菊池 勝ち時計は1分49秒2。メンバーの揃わないこのレースとしては、まずまずといったところでしょうか。良くも悪くもなく、普通のフラワーCという印象で。

京介 例年並みという判断で良いと思うよ。抜きんでて良い上がりでもないし。

菊池 では、上位馬について。

カンタービレ

菊池 -6キロで430キロを割ってしまいました。パドックでも評価されていなかったですね。

京介 腰が引けてトモの厚みもなく、細くて整っているタイプ。過去にはこういうディープインパクト産駒が結構負けていたし、当日は左前蹄に4分の3蹄鉄を履いていた。前走の反動出も出たのかな?と思うじゃない。いやあ、これで勝たれるとはねえ…。

菊池 展望トークで、小柄な馬は不利でディープインパクト産駒は良くない、という話をしました。僕はそれで割り引いたのですが、結果としては遅い流れを味方に一瞬のキレで勝たれてしまいました。

京介 今年は体格のいい馬が全く競馬にならなかった部分もあるし。だいぶ思惑が外れるレース展開だったように思う。だけどデムーロ騎手の道中の立ち回りの上手さには感服だわ。

菊池 桜花賞に参戦するかは微妙な印象ですが、今後の見通しとしてはいかがでしょうか。

京介 ひとまず輸送のダメージも脚元の不安も大きいし、勝てたことを糧にして一旦立て直したいよね。決してスピードが良いタイプでもなく、狙うレースがない。

京介 だけど改めて、外国人騎手で新馬戦デビューする馬の資質の高さには、正直驚かされているよ。ポテンシャルがあるから良い騎手をあてがうということよだね。

トーセンブレス

菊池  阪神JF以来の出走でしたが、仕上がりはいかがでしたか?

京介 まだ馬体を良く見せる水準ではないね。歩様は窮屈、お尻も肉が足りず角ばっている状態。それでも腰つきは安定していて良い姿勢で歩けている方。まずまずのレベルはある。

菊池 こちらは後方で溜めて上がりの脚に懸けた追い込み。上がり最速の末脚で勝ち馬に迫りました。

京介 道中は一切動いていない。決して勝ちに動いたような挙動ではなく、「脚でも測っていたのかな?」と思うぐらいの仕掛けだった。これで伸びたんだから、やっぱり能力を見直すべきだね。右回りだと本当に安定した末脚を使えている。

菊池 次は桜花賞かオークスTRか、オークスにぶっつけか。選択肢はいろいろありそうですが、地力が通用するかというと、大きな成長を見せたでもなく?

京介 ただ個人的には、この条件は決してプラスになる条件じゃあなかったはずなんだよ。自分は右回りのマイル、直線が伸びた方がさらに良いとは思うけれどね。

ノームコア

菊池 9月にアスター賞を勝って以来の休み明け。馬体重も14キロと大きく増えていました。印象はいかがでしたか?

京介 トモ周りの肉付きが一番良いと感じたのはこの馬だったね。歩様もちゃんと勢いがあり、四肢を伸ばして歩けていた。

菊池 2番手追走からジリジリ伸びての流れ込み。キレないですね。

京介 本来は、休み明けでフラワーCって非常に難しいんだよ。年明け最初のレースでこのタフな条件を使う自体が仕上げで出遅れた証拠だとも言えるし、なおかつバテ合いのレースを使うならやっぱり一度叩いておきたかった。

京介 だからこそ、そこまで理想のレース選択ではなかったとは思う。けど、かなり良い状態だったね。

菊池 フローラSへの見通しは良い印象を受けます。良い負け方だったと言いましょうか。

京介 スタートで挟まれたのに、克服してちゃんと先行できていたし、スピードの高さは十分感じられたね。それに一定以上の資質もあると思う。

その他

菊池 1番人気のロックディスタウンは最下位負けでした。ちょっとショックですねぇ。気の悪さがモロに出ましたね。

京介 4コーナーでもう気を抜いていたようで、レース後は喉が怪しいかも?というのもあるし、阪神JF大敗から転厩する過程で、何か悪い材料がまた生まれたのかもしれない、ということなのかもね。でも普通、腰の支えがシャキッとしていてあの形で歩けていたら、走って欲しかったなあ。痩せてガサガサというわけではないんだし。

菊池 この馬の姉たちは、タガノエリザベートもファンタジーSを最後に、その後は3着すらなし。キャットコインも3連勝が桜花賞で途切れた後は立ち直れず。ひとつ上のワンブレスアウェイもオープン昇級までは堅実な走りが持ち味だったのに、重賞に上がってからは4戦続けて掲示板に乗れず。一度気持ちが途切れてしまうと、立ち直ってくれない難しさがあるのかもしれません。

京介 あー、そういう血筋なのかも、ということか…。

京介 前走の放牧先がNF空港、今回がNF天栄だから、仕上げに間違いはないだろうと思って、見た目にもまともだと感じたけれど、結局中身は伴っていなかったと。そういうことになってしまうし。

菊池 阪神JFの仕上げと輸送で狂ってしまった、ということでしょうか。キャットコインも桜花賞で大きく体を減らしてダメになってしまったんですよね。

京介 自分はあれって、二ノ宮厩舎の中で何か致命的なミスをしてしまったものだと捉えていたけれど、似たような現象が下の仔にも続々出てくるとなるとねえ。あくまでジンクスだけれど、タフな競馬を一度経験してからダメなタイプかも…と考えてしまうね。

菊池 その他の負けた馬はさておき。ディープインパクト産駒のワンツーになったのは、例年のフラワーCと違った点でした。

京介 1番人気だけが何か問題があって自滅してしまったけれど、当日2・3・4番人気の馬がちゃんと走ったという結果ではあるんだよね。自分には目に見える悪材料が多すぎたために、勝馬にはどうしても手が出なかった。

<教訓まとめ>

・メサルティムは中2週で関東へ続けて輸送したのが、大きく響いてしまった。体つき自体は保てていたのだが…。前走中山500万勝ちは、関東馬ならこの条件でプラスになるものの、関西馬には厳しいのかも。3歳牝馬はまだまだデリケート、ちょっとした前提条件の不利でおかしくなってしまう。そういう部分まで目を配らないといけない。
・情状酌量の余地のある負けだったり、不利を受けたりで、負けても仕方ない経緯だと解釈できたとしても、勝馬から大きく離された大敗馬は過剰人気禁物。リズムを崩している可能性も無きにしも非ず。
・今年はトーセンブレスが2着に食い込んだが、そもそもフラワーCの「前走阪神JF組」は期待値が悪すぎる。過去20年遡って1~4番人気がみな消えていた不利ローテ。しかも中10週以上の休み明けは、前走1着2着馬しか走っていない。これもデリケートな牝馬のレースだという証拠でもある。大敗→休養を経てフラワーCで巻き返しを…というのは、いささか期待しすぎた。


<次走巻き返し警戒馬>

<京介>
・トーセンブレス
…巻き返しというよりは、次走大いに期待できるという馬。今回はローテーションも良くないし、適性も決して合うとは言えなかった。休み明け不利+コース不利の条件。ここで勝ち負けを演じる脚を使えたのは、次走に向けて大いにプラスになりそう。別段ダメージもないし、桜花賞に向かえるのではないか?

<菊池> 
・ノームコア
…レベルに不満があるのでもろ手では喜べないものの、フローラSに向けては凄く良い負け方。順調に出走し、好枠を引いてもらいたい。

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菊池 では、今回の回顧はここまでです。今週は高松宮記念・日経賞・マーチSを京介さんと、毎日杯はオクノさんと展望していきます。よろしくお願いします。