菊池 土曜日に京都で行われた平安ステークスも回顧していきましょう。

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平安ステークス回顧



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<天候・馬場について>

菊池 京都は金曜午後の発表だと「芝=良」・「ダ=良」でしたが、土曜日の朝イチには「芝=稍重」・「ダ=稍重」になっていました。金曜の夜に雨が降ったんですね。

京介 そうそう。だけども、風が強かったぐらいで京都競馬場は想定ほどの雨が降らなかったようだね。京都の芝も渋るほどだったのに、ダートが稍重だなんて。

菊池 10Rのダ1200m(1600万下)が1分10秒9。良馬場でも出ない時計ではないので、雨の影響は軽微で京都ではよくある軽い馬場状態だったという程度ですかね?

京介 朝に既に湿り具合が軽かっただけでなく、昼過ぎから晴れ間が出ていたからね。ジワジワと乾燥していたと思う。土曜日の3場で一番天候が悪かったのは、あれだけ降る降る言われていた京都ではなく、実は新潟だったと。

京介 そしてこの日の京都ダートは、せいぜい標準より1秒ぐらい速い決着となり、4コーナー1列目通過の馬が多少優勢というぐらい。あまりに逃げ有利だったり、特定の枠有利など偏りが出たというほどじゃない。まあそれでも、いつもより先行馬が止まりにくいから、気持ち早めに仕掛けた方がいい馬場ではあったね。

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<パドックについて>

菊池 フルゲート16頭が埋まりましたが、人気の偏りが大きく、10番人気から単勝万馬券でした。

京介 一応評価の低い馬もデキがかなり悪かったわけではないんだよ。キッチリ仕上げてきているんだけど、どうしようもなく力の差が大きかったという所だね。全体で見ても、良い仕上がりで来ていた馬の方が多かったでしょう。

菊池 グレイトパールの仕上がりは決して悪く映るようなものではなかったですよね。

京介 腹構えのフォルムは、確かにすこーし緩く感じ取れる張りだったけれども、あれだけ背も高く胴が長い馬の550kg台なら、少々ゆったりしたラインになりがち。ほとんど問題はなかったと思うよ。気性的にちょっととぼけたタイプだし。何より今回は、蹄にエクイロックス補正がなかったわけでしょ。なので敗因は、もう少し別の所に求めた方がいいと思う。

<レース展開について>

京介 京都ダート1900mのスタートは、4コーナー寄りの直線入口すぐ。ちょっと場内がざわついていたのか、この日は珍しくゲート入りにてこずったね。虫でもいたのかな?11番プリンシアコメータが結構嫌がったし、その後の偶数枠入りもちんたらしていたな。

京介 最近のゲート入りで最後になる馬の手前で1分以上掛かったのは珍しい。ゲートが開くまで80秒ぐらいにはなったね。ゲートで待つのが苦手の馬にはかなり厳しかったんじゃないかな。

菊池 13番ナムラアラシが伸び上がるようなスタートで行き脚もつかず。最後方になってしまいました。10番クインズサターンもあまり良いスタートではなかったですね。6番グレイトパールも後方から。

京介 グレイトパールはこんなのでもいつも通りだから、マシな方。ナムラアラシはこんな妙なスタートを切るようだと、どうにも良くないね…。

菊池 スタートを決めた5番テイエムジンソクが前に行くかというところ、外から押して主張したのが9番サンライズソアでした。珍しいですよね、M.デムーロ騎手がここまで積極的に逃げていくことは。そして11番プリンシアコメータ、遅れて16番マイティティーも外から一緒に上がっていきました。

京介 デムーロ騎手が主張をしたとは言え、テイエムジンソクはアッサリ引き過ぎだよね。ここからもう一度押し上げるのかと思いきや、1コーナーで動き出すそぶりもなく。

菊池 5番テイエムジンソクはハコ内4番手に収まって1コーナー。その外に8番メイショウスミトモもいつもより前。その後ろに14番クイーンマンボ。そして内に3番クリノスターオー。

京介 クリノスターオーは幸騎手が押していたけれど、楽なテイエムジンソクに進路をふさがれてしまった。これはもう完全に現状の出脚の差。

菊池 中団やや後ろにいた6番グレイトパールは向こう正面半ばあたりで外から浮上していこうと動き出します。これに乗じて1番ミツバも動きました。これは、いつものことでもありますが、今回は遅い流れを察知して早めのマクリだったような感じがありましたかね。

京介 ミツバは1番枠スタートなのに、1コーナーでラチ沿いじゃないんだよね。出遅れたグレイトパールの動きを見ながら、1コーナー時点で既に外に持ち出している。道中の馬群の動きに対応しながらではなく、ちゃんと逆算して戦略を立てての捲りだったわけだね。

京介 そして、今回も馬群の外で自在にやれると思っていた川田騎手は、ミツバの勢いの良い捲りに面食らって何とか対応しようと、一旦待つ。

菊池 10番クインズサターンは後方、13番ナムラアラシが後方2番手。

京介 向正面の動きを見ていると、決してナムラアラシの手応えは、良くはない。実際のところ挽回で脚を使っているのかな?

菊池 マクリに動いた6番グレイトパールと一緒に浮上の1番ミツバはグレイトパールより前へ。やや6番グレイトパールがハンパな位置に押し込められたところに、後ろにいた14番クイーンマンボのルメール騎手が外から蓋をするように浮上。川田騎手としては、かなり苦しい3~4コーナーになってしまいましたね。

京介 本当は直線で差す脚が残るよう、少ない力で押し上げようとしていた所に、かなり勢い良く捲って来られたから、すぐには対応できない。そしてくぐってミツバの外から差し込もうと思ったら、「すかさず」その後ろで様子見していたルメール騎手が蓋するよう回った。この連係プレーだけれども、1倍台の人気馬を打ち負かそうとする意図で、アドリブ対応ながらうまく統一された動きだったと思うよ。

菊池 一方その頃、5番テイエムジンソクの方も身動きが取れない状態に陥りかけており、人気を分け合った赤帽の2頭がともにピンチでしたね。

京介 これは2番手にいた11番プリンシアコメータが、直線に向くまで結構耐えていたことも影響している。4コーナーになっても前2頭の隙間が空かず、直線でやっと垂れるまで突っ込む隙は本当に少なかった。

菊池 9番サンライズソアはマイペースを守り通したまま直線へ。11番プリンシアコメータは直線入り口で既に手応えがなく、替わって1番ミツバが2番手に浮上。5番テイエムジンソクがハコ内から何とか捌こうというところ。6番グレイトパールも進路はありますが、大型馬ながら2頭はともに踏み遅れ状態でしたね。

京介 もちろんロスなく回って前が開けばと願って動くんだけれども、どちらかというとテイエムジンソクは馬込みを嫌がり、砂を被ると慎重になる馬。この形を58kg背負って競り合いで抜け出す訓練自体、あまりしていなかったよね。それにラップを考えれば、菊池くんの言う踏み遅れ状態というのも正しい。

菊池 残り200mでも9番サンライズソアの逃げ足は鈍らず。一方、テイエムジンソクもグレイトパールも伸びは一息で、ミツバも止まり気味。外から14番クイーンマンボがジリジリと伸びるところに、後方待機の10番クインズサターンが外から接近。

京介 一度道中動かしているグレイトパールに対し、クイーンマンボはゆっくり運んでの立ち回り。素直に動けるかどうかの差もあったし、グレイトパールは確かに不利な競馬になってしまった。

菊池 結局、9番サンライズソアが逃げ切り、僅差になった2~3着争いは流れ込んで14番クイーンマンボ。僅かに及ばず10番クインズサターンが3着でした。

京介 仕事したクイーンマンボが2着で、道中前が崩れるのを待つだけだったクインズサターンが3着なのが物足りないけれど…。

京介 これだけ道中動きがあって難しい競馬になったのに、結局こうなるとデムーロ騎手&ルメール騎手で決まるんだよね。力を出し切る競馬をさせているから、こういう組み合わせがしょっちゅう起こるわけなんだな、と改めて感じた。

<結果を受けて…>

180519平安S結果

菊池 勝ち時計は1分57秒3。昨年の勝ち時計1分55秒7は優秀な内容でしたが、今回はスローペース。このコースでの施行になってから最も遅い時計での決着になりましたね。

京介 やっぱり序盤の争いが手ぬるかったよね。雨が降る影響は少なからずあったのに、テイエムジンソクは何をしているんだ、と改めて言われるのがこの走破タイムあってのもの。

菊池 テイエムジンソク・グレイトパールがどちらも動きたい時に動けないポジションに封じ込められてしまった結果、複数の動きにより緩い競馬に持ち込んだ中位人気馬が逆転した、という感じでしょうか。

京介 その通りだね。また、人気の2頭とも確実に強い競馬ができる馬のはずなんだけど、一定の能力がある馬に乗って執拗に負かすように動けば、能力差があっても何とか封じ込めることは可能だと。その「騎手の工夫の余地」というものが大きく実ったレースだったと思うよ。

菊池 では、上位馬について。

サンライズソア

菊池 ブリリアントSから中1週。今回は+4キロでの出走でした。

京介 前走は若干良いかな、と思う水準で、そこから日数も少ないし、抜群に良かったわけではないね。パドックの周回の様子も、最後尾を歩いていながらずっとチャカついているし、全体に痩せ気味の体つき。今回は「うまくいった」という競馬だと思う。

菊池 さっきも言いましたがデムーロ騎手の積極策が奏功しましたね。2番手以下が良い感じに潰し合ってくれたのもラッキーでした。

京介 確かにその通り。何より、このメンバーでテン争いをすれば、テイエムジンソクを筆頭に結構厳しい動きがあるだろうと思ったものね。テイエムジンソクが黙っていてくれるのなら、確かに逃げ馬に有利に働く馬場状態ではあった。

菊池 この日の東京10Rでシンボリクリスエス産駒は通算1000勝を達成。いつの間にかたくさん勝っていましたね。

京介 これはもう、オープン馬を多数輩出している背景が素晴らしいことだよ。それにスピード持久力勝負で全く負けていない。ロベルト系にしては比較的仕上げも楽。代謝がいいんだよね。

菊池 賞金の問題はありますが、可能であれば帝王賞を目指すでしょうね。

京介 距離自体は問題ないから、通れば間違いなく有力でしょう。サンライズソア自身、大井のナイター、2000mで好走した実績があるから、陣営も意欲はあるだろうね。

クイーンマンボ

菊池 船橋のマリーンC以来、中4週でした。500キロある巨漢の牝馬ですが仕上がりはどんな印象でしたか?

京介 まだ腰が甘いあたりに未完成っぽい部分は見えるけれど、筋肉の質がいいね。後肢がスラっと伸びて、柔らかく動ける強みが大きい。ここまでダートで全て馬券圏内なんでしょう?年を重ねて硬直してしまう高齢馬が多い中なら、若いというアドバンテージは大きいだろうな、と感じさせたよ。少なくても体格では一切負けていなかった。

菊池 古馬になって牡馬とは初対戦でしたが、これまで芝以外では崩れていなかった安定株。ここでも勝負になりましたね。もちろん、流れが楽になったことが大きいとは思いますが。

京介 強敵相手に戦うなら、揉まれない外枠を引けたというのは大事だったかもね。

菊池 父と母父は逆ですが、サンデー系種牡馬とシンボリクリスエスの配合という意味ではサンライズソアと同じ組合せでした。

京介 シンボリクリスエスは、母父に入っても結構良い馬を出すイメージだね。後肢がいい馬が多い印象。

菊池 とは言え、この相手にこれだけやれたとなると選択肢が広がりますね。

京介 チャンピオンズカップ辺りまで十分にいい展望ができそうだものね。この後も賞金加算があれば。

クインズサターン

菊池 アンタレスSから中4週、今回はプラス6キロで生涯最高馬体重でした。

京介 この馬はまだまだ良くなる気配があるなあ。ただ、どこかで重賞勝ちを成し遂げてほしい。腹構えもどっしりしてきたし、腰が効いた機敏な歩きができるのがいいね。

菊池 これで重賞では3戦続けて2~3着。勝ち負けに加わるには至りませんが、末脚は安定していますね。

京介 あまり前脚を叩きつけるタイプではなく、回転の速い走りができるのが強みだね。一番ピタリハマるのは東京ダートマイルだと思うけど。

菊池 ただ、こういうタイプはアテにして良いことが少ないので、引き続きヒモ扱いが良いかと…。

京介 今回の内容は、正直目一杯上手く乗られたと思うよ。3~4コーナーも外ではなく馬群が割れた中を捌いての進出。これでもまだ3着なのか…と思うと歯がゆい。

その他

菊池 グレイトパールは5着でした。ついにダートでの連勝が止まってしまいましたね。

京介 捲りタイプで連勝している馬の弱点を突かれた印象だね。コーナーでの推進力が凄い馬なんだけど、自分のリズムで走れないように進路を塞ぎ、その頭を叩くように動く…。ミツバのような難敵が多い時は、無暗に仕掛けられなさそう。

菊池 自分の形でマクリ切れるかどうか?が全てなんだなと改めて感じます。評価を下げようとは思いませんが、こういう脚質なので、3~4コーナーが下り坂になっていることや、直線があまり長くないということも重要なのかな?と思います。東京や中京では負かす術がありそうですね。

京介 それと、中央ダートのG1はこれよりも短い距離にしかないのだから、「負かし方」がこれで確立されてしまったような気はするね。

菊池 テイエムジンソクが6着。こちらは全く力を出せない展開でもったいない敗戦になってしまいましたが、消耗もなさそうですね。

京介 自分もそう思う。さすがにこの馬の持ち味をほとんど殺したレース内容だったと思うし、事実上直線でだけしか踏ん張っていないような。

菊池 超大穴が来たわけではないですが、人気が集中した2頭がともに圏外に負けたことで、3連複は24480円の高配当となりました。

京介 有力馬の軸を決めて流す考え方では、絶対に取れそうにない結果だったものね。最有力差し馬と、超有力先行馬の2頭なんだから、両方とも来るかもしれないし、どちらかは生き残るでしょうという想定が完全に裏切られた。このパターンは確かに配当も高まるよ。上位入線した馬に力はあるんだけど…。

<教訓まとめ>

・アンタレスSでしのぎを削った同路線の馬が多すぎたために、前走と同じ競馬をなぞるのを良しとせず、無茶な競馬を試みても許される場面ではあった。出走馬の半数が同じ路線の馬という番組は、こういう部分で注意が必要。

・デムーロ&ルメール騎手が重賞で信用されるのは、こういう部分。モロいと思われる馬でも必ず力を出し切るように騎乗しているので、展開次第で勝ち負けとなることが多い。日本人騎手は、人気の強力馬に乗った時に「相手の動きを受けて跳ね返す」考えが強すぎるのでは?イレギュラーが起こる可能性を先に潰す競馬をして欲しい。

・スピードタイプ有利のシチュエーションになるなら、中距離ダートでも牝馬は牡馬相手に通用する場面がある。短距離ではすでに互角、古馬牝馬ダート路線は1900m以上の重賞自体が少ない。性別の垣根を超えて挑戦させる理由もある。


<次走巻き返し警戒馬>

<京介>
・ミツバ
…グレイトパールを負かしに動いて、最後まで先着した根性は素晴らしい。追い切りも抜群に動いており、レースで勝つ以上に難しい仕事を成し遂げた。グレイトパールと違うレースに出てきたのなら次走一番の注目馬。

<菊池> 
・グレイトパール
…連勝は止まってしまったが、決して力負けではなく経験も無駄にはならないはず。川田騎手が珍しく「申し訳なかった」と口にした敗戦コメントも印象的。この敗戦で得たものも大きいはず。

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菊池 では、今回の回顧はここまでです。今週はダービーと目黒記念を京介さんと、新設重賞の葵Sはオクノさんと展望していきます。よろしくお願いします。