菊池 土曜日に阪神で行われた鳴尾記念も回顧していきましょう。

鳴尾記念回顧



展望トークはコチラ
https://regimag.jp/blog/kyo_guri/view/detail/entry/175914

<天候・馬場について>

菊池 週中には大雨もあった阪神競馬場ですが、土曜日の朝には芝・ダートともに良馬場で開催が始まりました。

京介 ダートが乾いているんだから、全く影響はないものと考えて良さそうだね。それにしても阪神ももう真夏日というぐらいに暑いようだね。

菊池 毎年そうですが、今年もこの開催の芝は絶好の馬場状態で始まりましたね。

京介 全く内ラチ沿いのほころびがなかったようで、全面的にきれいな芝だった。最近の夏競馬はちょっと芝が深い傾向もあって、道中のペースが速くて直線はそれほど究極の上がりを求められにくい競馬が多いけれど、この開催も前ばかり残るという状況ではなく、フラットな馬場状態。フラットだからこそ、条件と展開次第で
ラチ沿いを走った方がいいというぐらいだね。

<パドックについて>

菊池 格はおとなしめの11頭でしたが、状態はいかがでしたか?

京介 暑くなってきてみな肌艶や太目は大幅に改善されてきたし、黒鹿毛の馬は非常に良く見せる季節になってきた。発汗も当然出てくる。なので、健康状態や張り艶に注視するよりも、トモの厚みや歩様の伸びやかさに重点を移した方が、明確な取捨はできると思う。

京介 ただ、その意味では今回の人気馬はどれもちゃんとしていたと思うし、正直言って穴は拾えなかったね。タツゴウゲキはまだ仕上がり途上。時計の出る馬場への対応力が、どうかというところだった。


ブログランキング
↑他の競馬ブログもチェック!(ブログランキング)↑








<レース展開について>

京介 阪神内回り2000mのスタートは、直線入口チョイ過ぎぐらい。今日はそれほどの歓声もなくスタンドはまばらだったかな。ファンファーレが鳴っている最中からゲート入りは始まっていた。

京介 これだけ頭数も少ないし、嫌がる馬もなくサクサク入る。20秒ほどで残り1頭になり、36秒でスタート。最近の重賞の中でもかなり早い方。これは普通スタート決まるはず。

菊池 概ね揃ったスタートの中、9番タツゴウゲキがあまり良いスタートではなかったですね。

京介 明らかに1頭だけとぼけた反応だったね。すぐに1馬身以上の差がついてしまった。3番モンドインテロは、出遅れたというより押しても進まず反応が悪い。

菊池 まずは武豊騎手に乗り替わった6番マルターズアポジーが主張してハナへ。1番ヤマカツライデンは抵抗せず最初から2番手のつもりだったように見えますね。8番ストロングタイタンは積極的に位置を獲りに行き、1コーナー手前でラチ沿いに入れました。

京介 ヤマカツライデンは、ええ~、競り合いしないの…というガッカリ感。松山弘平騎手は宥めて2列目なら…という考えだったようだけれど、外から8枠2頭が接近してきて4番手になるのはまずいと思ったか、慌てて押して2番手に取りついたね。

菊池 テンのダッシュで敵うわけがないですから、意味なく争うようなことはしないでしょう。これは妥当だったと思いますが。

京介 ストロングタイタンは最初に急いだわけではなく、前の4頭が横並びになって離れた5番手。遮られない場面で上手く1コーナーで内に入れた。

菊池 隊列はすんなり決まって1コーナーから2コーナー。6番マルターズアポジーが先頭で、2番手に1番ヤマカツライデン。そして10番ストレンジクォーク、11番サトノノブレスの順。

京介 ストレンジクォークが積極的に動いて行ったから、その外を回りそうになったサトノノブレスの幸騎手は、ワンテンポ引いて内に入れた。

菊池 その後ろに2番トリオンフと8番ストロングタイタン。内から盛り返して9番タツゴウゲキ。並んで5番トリコロールブルー。あとは4番テイエムイナズマ、3番モンドインテロ、最後方に7番ナスノセイカン。

京介 別に急いだわけではないはずだけれど、2番トリオンフは1~2コーナーで行きたがる仕草を見せている。前に馬を置かないと難しいタイプかな?

京介 タツゴウゲキとストロングタイタンは、ルメール騎手のトリオンフと位置取りを前後するポジションで、折り合いはピタリ付いていた。

菊池 前半1000m通過が58.2秒。マルターズアポジーらしいやや速い流れで行ったと考えていいでしょうか。

京介 武豊騎手がアッサリハナを奪ったのなら、1000m1分超えもあるかな?と予想していたけれど、単騎ハナを奪えたのに意外と速めで行ったね。馬のリズムがこのラップ、ということなのかな。

菊池 4コーナーで2番トリオンフは外から進出。これについて行こうとする5番トリコロールブルー。8番ストロングタイタンは引き続き内に潜り込み、機を窺います。

京介 あとから逆算すれば、ここで自ら動いて前を捕まえに行くべき立場のトリオンフは辛かったかな。それでもこのスピード勝負で、スンナリ外を動いて行けるのはさすがのスピード性能。

京介 ストレンジクォークは3コーナーで早くも脱落、2列目内にいたサトノノブレスは、結構怪しい手応え。

菊池 直線に向いて、まだ6番マルターズアポジーが粘り込もうというところ。坂下で2番手まで浮上してきたのが2番トリオンフ。ラチ沿いを進出の8番ストロングタイタン。坂で脚色の鈍ったマルターズアポジーを両サイドから交わします。

京介 ここらでもう人気馬しか圏内におらず、地力で劣る組が後方に固まって置かれてしまう。

菊池 坂上では2頭の一騎打ちになりますが、8番ストロングタイタンが制して1着。2番トリオンフが2着で、5番トリコロールブルーがバテたマルターズアポジーを交わして3着に浮上しました。

京介 トリコロールブルーはトリオンフの真後ろから追いかけるけど、前の2頭に坂上で逆に差が開いてしまった。ちょっと現時点での力の差を感じる内容だったね。

京介 逆にストロングタイタンのデムーロ騎手は、お見事の一言。いやこの馬がこの時計で走れるなんて知らなかったし、馬群の内でも脚が溜まるタイプ、しかも狭い所を割って抜ける根性のある馬だとは露ほども思わなかったわ。新しい面を引き出しての勝利だと言えそうだね。

<結果を受けて…>

菊池 勝ち時計は1分57秒2。レコードタイムが出ました。

180602鳴尾記念結果

京介 いや本当に驚いたストロングタイタンには。以前から重賞で人気を集めがちなタイプだったので、関係者からの評判は高かったんだろうけれど、その水準に至ることはないと思っていたよ。

京介 そして改めて、鳴尾記念が行われる週の阪神芝は、馬場状態が絶好すぎるね。好走するには、自身の2000m戦の持ち時計を更新できる抜群の状態にあることが、大前提となりそう。

菊池 では、上位馬について。

ストロングタイタン

菊池 穴推奨と呼ぶには物足りない気もしますが、そういうレースだったということで。

180602鳴尾記念穴推奨

京介 いやそれでもお見事です。お互いに池江厩舎をキーポイントに挙げたけれど、今回は菊池くんが当たりを引いたね。

菊池 年末に減っていた馬体が回復した前走から2キロ減でした。数字の変化は僅かでしたが、今回は坂路で自己ベストなど、仕上がりは一変していましたね。

京介 あ、そうなんだ、あの水曜日栗東坂路はとびぬけた時計ではなかったけれども、自身の一番時計だったのね。前回は大敗したけれども生涯最高馬体重だったうえで今回の調整、そしてチークピーシズを装着してきたというのもあった。そして池江泰寿厩舎2頭の比較で、当日はサトノノブレスではなくこちらに単勝票が集中。それだけ気配の良さがあったということだね。

菊池 この後は、状態次第で宝塚記念でしょうか。今年のメンバーだと、穴人気もあり得ますが。今回がビッシリだったしデムーロ騎手の好騎乗も大きかったと思うので、次は評価しにくい印象です。

京介 全く同感だね。かなり色々と噛み合い、相手関係も楽だった。1コーナーの入り方も肝だったよね。同じ格のレースに出たとしても怪しいと思うよ。

トリオンフ

菊池 1番人気でした。こちらも状態は問題なかったでしょうか。

京介 むしろ、前回の新潟大賞典の時よりもパドック気配は良かったんじゃないかと思うよ。腹構えの緊張感がしっかりしていたし、腰の支えも良かったね。

菊池 勝ち馬との差は、やはり進路ですね。人気を背負っていた分、外から競馬しないといけなかったという部分もありそうですね。

京介 これはさすがに仕掛けの綾だと思う。だけども、トリオンフが不利なく競馬できたパフォーマンスに、ストロングタイタンが敵うとは思わなかったよ。ルメール騎手目線でも、トリコロールブルーとマルターズアポジーを封じて、自身はこのレースのレコードで駆けている。内を掬われるとは意識外だったんじゃないかな。

菊池 宝塚記念に出走するとしたら、どう扱うか。メンバー的には複勝圏ならアリなのかもしれないですね。ストロングタイタンよりはコチラを評価したいですが。

京介 特に、「今年の宝塚記念のレベル」というのがあるからね。この馬でも十分に足りると見込みたい。

トリコロールブルー

菊池 前走からマイナス4キロ。引き続き一連の好調はキープできていたでしょうか。

京介 あれだけ馬体中が増えていても、まだ体つきは細いなと感じるね。もうちょっと成長してくる余地はあると思うよ。もちろん状態は良かった。飛節の折りがやけに深い馬なのに、後肢をきれいに捌けていたしね。

菊池 オープンでも引き続きやれそうですが、ひとつ壁に当たった感はありますね。このお母さんの仔は、これ以上があるか?微妙なラインという印象も…。

京介 そこは確かに悩ましい。あと個人的には、直線で内が止まって大外ばかり伸びるスタミナ馬場の方がいいタイプだと考えているから、夏のサマー2000シリーズのどこかでワンチャンスあるとは思っているんだけど。

その他

菊池 マルターズアポジーは4着でした。高速馬場は良かったと思いますが、2000mはやはり本質的には長い、という分ですかね。

京介 それともう、能力的に一杯なのかな?この距離ではマークされると確実に捕まってしまうね。もっと極端にマークが落ちた時に、何とか残せるかどうかかな。もちろん1800mだともう少し粘りは増すよ。

菊池 ふつうに人気上位で決まって、あまり振り返るところがない感じが…笑。

京介 少頭数で抵抗なく負けた馬が多かったからね。正直言って、レースぶり自体に見所はなかった。この後ひと叩きして変われるかどうかが焦点になるでしょう。

<教訓まとめ>

・8枠の2頭が最初に前を攻めたてに行き、7枠のストロングタイタンが1コーナーの入りで上手く良いポジションを奪うことができた。阪神の内回り2000~2200mは、外枠の馬の方が主導権を握れたり、序盤の位置取りで有利を取れる。今年も外枠有利のジンクスが続いた。

・池江泰寿厩舎は引き続きこの条件で信じていい。2頭出しならどちらか必ず絡む。

・過去に2000mを1分58秒台で勝ち負けした履歴ぐらいは欲しいが、今回のストロングタイタンのように、自身の記録を更新できる状態にある好調モードを示している背景は欲しい。意外とリピート好走がないレース。過去にいい記録を出した馬だからと、上がり目のないサトノノブレスを選ぶのは悪手だったか。


<次走巻き返し警戒馬>

<京介>
・トリコロールブルー
…ここまで時計の掛かる馬場の記録しかなくて、2000m戦の持ち時計がメンバー中一番遅い2分1秒8だった。今回最後の一押しが効かなかったのは、履歴や臨戦過程が悪かったとも言える。この夏のハンデ戦でいい所があると思うのだが。

<菊池> 
・なし

~~~~

菊池 では、今回の回顧はここまでです。今週はエプソムCとマーメイドSをともに京介さんと展望していきます。よろしくお願いします。