金子京介・菊池グリグリの重賞回顧トーク・武蔵野S編

菊池 土曜に東京で行われた武蔵野Sも回顧していきましょう。

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<天候・馬場について>

菊池 金曜の雨が思ったよりも降って、土曜の東京は芝・ダートともに稍重の発表でスタートしました。

京介 だけど土曜日は、結構気持ちの良い快晴・秋晴れ。かなりいい風も出ていて日差しも強い方だった。もう暑さはなくなったけれども、半袖で過ごせるぐらい。

菊池 芝は途中から良発表に変わりましたが、ダートは稍重のままでしたね。

京介 だけど、日差しが良かったから、午前中からダートの表面は乾いていた色だったんだよね。それでも気温が上がらなかったためか、稍重で湿った状態はずっと維持されていた様子。砂煙も思ったほど上がっていなかった。

京介 午前中から標準より1~1.5秒ぐらい決着時計が速く、速い上がりを記録できる馬がかなり有利な馬場だったようだね。

京介 それとこの日だけの妙な特徴だけれども、内枠の差し馬がこの日は固まって好走していたね。砂を被らずに済む、速い上がりの競馬なのにインベタロス無し通過が有利になったということなのかな。

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<パドックについて>

菊池 フルゲート16頭が揃いました。パドックはどのような印象でしたか?

京介 自分の目線では、上位人気の馬がみな良いし、人気薄の馬に見所がなかったと感じたね。1桁人気の馬が5頭横並び、6番人気が22倍と急に開いて、単勝万馬券が6頭。そのイメージ通りのパドックだったと思うよ。

京介 だけどサンライズノヴァは…。出遅れだけ相当気になるだけで、馬体は本当に良かった。昨年だってよかったんだけど、今年も目を惹く仕上がりだったね。まあ、大きく捌くタイプが内枠だったし、条件有利だったとは絶対に言えないけど…。

<レース展開について>

京介 東京ダート1600mのスタートは2コーナーの引き込み線奥、芝地点から。ファンファーレが鳴っている途中から、もう1番枠の馬は入り始めていたね。ちょっと今回はゲートを入れるテンポが若干遅かった。ナムラミラクルがちょっと手間取っていたようで。ゲートが開くまでは73秒ほど。1分を超えたし、内枠の馬はちょっと待たされたかな。

菊池 バラついたスタートでしたね。半数くらいが出遅れたでしょうか。4番サンライズノヴァあたりはいつもどおりですが。

京介 13番メイショウウタゲは前走出たのに今回は出遅れ…。15番ウェスタールンドもいつもの通り。というか、今回は出遅れるタイプの出走が結構多かったけどもね。

菊池 まずは8番ルグランフリソンが先頭、2番手に10番ナムラミラクル、内から1番マイネルオフィール、間に6番ラインシュナイダーと7番ユラノト。外から久々のダート、12番クルーガーあたりも先行していきました。

京介 ダート進入時点で6頭ぐらい横並びだったけれども、ルグランフリソンは案外スンナリ出られた方だね。ユラノトはもっと行けたけど、控えたという様子。

菊池 16番インカンテーションは7~8番手あたり、外から徐々に前に浮上していこうというところ。内に11番グレンツェント、徐々に挽回してきた13番メイショウウタゲ、15番ウェスタールンド。

京介 インカンテーションはスタート決めたのに、他にも先頭争いする馬がいて、隊列有利を取れていなかった。これは大外枠の不利だね。

京介 ウェスタールンドは、この序盤の押し上げは決して慌てたわけではない。このあとリズムを崩したりしなければ、全く問題ない追い上げだった。

菊池 中団以降は馬群が切れて、9番ストロングバローズ、3番クインズサターン、5番イーグルフェザー。そして4番サンライズノヴァ、最後方に2番パルトネルラーフ。

京介 クインズサターンは他の追い込み馬とは違い、スタートをキチンと決めてから控えたもので、ずっと馬群から離していた。ここまであまり砂を被っていない。

京介 サンライズノヴァはスタートから全くイジってない。戸崎騎手は馬の能力を信じてのものではあるけれど、少なくても前が止まってくれという思いはあるはず。

菊池 前半800m通過は46秒7、1000m通過が58秒6でした。レコードが出た16年ほどではありませんが、結構良いペースで行っていますね。

京介 そうだね。速すぎとは思わないよ。いいペースで行ってるよね。強い逃げ馬なら、これで耐えるパターンも十分あるぞ、というぐらい。そして先頭のルグランフリソンは、3コーナー過ぎから単独で後続を引き離し始める。ダート馬としては、なかなかいい形の逃げだと思うよ。

菊池 先行馬が息を入れて徐々に馬群の縦長も解消しつつ、直線へ。8番ルグランフリソンのリードは3馬身弱で、2番手の10番ナムラミラクルの手応えが余裕たっぷり。1番人気の4番サンライズノヴァは後方で大外に出していて、その直後から3番クインズサターンという態勢。

京介 先頭のルグランフリソンがスパートしているのに、好位勢は案外追いかけず、直線入口は隊列が斜め。インカンテーションの位置は、外を回っていた分とは言えホント中団チョイ後ろぐらい。いや、控えすぎでしょ…。離れた2番手のナムラミラクルより3~4馬身後退している。

京介 ナムラミラクルはこのポジションで手応えが絶好。

菊池 坂で徐々に差を詰めた10番ナムラミラクルのルメール騎手は外の様子を見ながら追い出して坂上で先頭。好位勢では16番インカンテーションが脱落、7番ユラノトは手応えがあるものの、大外から勢いに乗った4番サンライズノヴァが良い脚で追い込み。

京介 ユラノトは確かに手応えあるんだけど、ナムラミラクルと比べると反応がジリジリ。それと同時に、サンライズノヴァが昨年のモタつきぶりはどこへやら。4コーナーから直線も馬群で詰まらずに捌けたし、一完歩ごとにグイグイ伸びてきた。

菊池 10番ナムラミラクルもよく抵抗していましたが、大外一気の4番サンライズノヴァが残り50mで交わして先頭、2着にもさらに外を追い込んだ3番クインズサターンがゴール寸前で浮上。

京介 クインズサターンは、サンライズノヴァと同時ぐらいに3コーナー過ぎで動いて、若干直線入口で外を回った分かな。でも、最後まで良く勢いが続いたと思う。

<結果を受けて…>

181110武蔵野S結果

菊池 勝ち時計は1分34秒7。ある程度締まった馬場で良いタイムが出ましたね。

京介 馬場を見ての通り、砂煙はほぼ上がらなかったし、シャバシャバした砂質で、だいぶ脚抜きが良いことはうかがえた。これなら確かに時計は出る。だけど、追い込み馬が34秒台を切ってきたのは偉い。

京介 当日は砂を顔に受けて痛いような砂質ではないので、砂を被って怯む面がなかった。レースの流れの中で、3~4コーナーで中団の馬が差を詰めやすかったし、その分後ろの組の詰め方が一気の反応だったので、勢いに乗せやすかったという面はあるだろうね。良馬場の時よりも、外を追い上げるロスが負担にならなかったと。

京介 だからこそ、上がり35秒台なんていう強烈な決め手を使える馬が、今回の状況でハマったとは言える。だけど、性能の高さは疑いようがないよ。

菊池 では、上位馬について。

サンライズノヴァ

菊池 グリーンチャンネルカップから増減なしの534キロ。状態はいかがでしたか?

京介 常にパドックで良く見せがちなタイプだったのに、過去1年は常に期待以下のレース振りだったから、この馬に関しては点数を低く抑えようという反省があるんだけれども…。相当充実しているのかな?メリハリや腰つきがかなり良かったね。歩幅も広く、それでいて腰背中が全く歪まない。結果が出ているからには、本格化気配ありということなのかなあ。

菊池 内の枠でしたが、いつもどおりのスロースタートから大外に出して追い込み。ペースも味方しましたか。

京介 今年は昨年の反省を生かしたのか、馬群の外で競馬をした。そして馬場とペースの影響もあって、馬群がいつもよりもギュッと詰まった流れだったし、外を回る時に横に振られるシーンが全くなかった。難しい枠だったと思うんだけど、今回の流れでは不利を作らない競馬が出来ていたということだね。

菊池 次はチャンピオンズCに使うかどうか。フェブラリーSに直行という選択肢もあるし、昨年と同様に根岸S経由かも?

京介 音無厩舎だからなあ。無理してチャンピオンズCや東京大賞典を使うようなことはしなさそう。ずっと戸崎騎手だろうから、騎手確保は容易だけれども。

クインズサターン

菊池 シリウスSからという臨戦過程でした。休み明け3走目で状態は上積みが見られましたか?

京介 うーん。これは自分が悪いんだけど、あれだけ見映えのいい馬体のサンライズノヴァの目の前を歩いていたから…。印象としてボリュームも劣るし、後回しにしちゃっていたなあ。馬個体としては、腰つきが良くて後肢の捌きに癖があるタイプで東京向き、ということは認識していた。その上で順調ではあった。

京介 ウェスタールンドとインカンテーションとメイショウウタゲ、ここから2頭外せていれば、評価が追いついたんだけれども。

菊池 内枠が懸念されましたが、四位騎手は上手く捌きましたね。

京介 いいスタートを決めたのに、全く急がなかった。そしてサンライズノヴァが3コーナー過ぎで押し上げてきた時も、それほどムキになってケンカしつつ動いたりはせず。サンライズノヴァ―に先に譲って、やり過ごしつつの大外回し。リズムとしては仕掛け遅れでもないし、いい脚を今回の流れにピタッと合わせてきたね。いや、アルゼンチン共和国杯とは違っていい乗り方だった。

菊池 今回が枠以外はベスト条件だったので、またしばらく買い時が来ない?

京介 本当に東京しかダメな馬だからなあ…。そしてあくまでも展開待ち、四位騎手の機嫌次第。

ナムラミラクル

菊池 増減なしで480キロ。ステップはサンライズノヴァと同じでした。

京介 スパイキュール産駒の葦毛なんてほんと珍しい。こちらは地味に見せるタイプだね。後肢の踏み込みが緩いけども、飛節や関節複数個所柔らかくて、身のこなしに長けているタイプ。順調だったよ。

菊池 ルメール騎手はソツなく乗ってきた印象ですが、追込み馬が不発に終わらなかったので、結果として3着…という感じですね。

京介 そうだね。他の先行勢は封じられているし、もっと後ろの組がサンライズノヴァを邪魔していれば…という動きに見える。この馬でこれ以上上手く…いや、サンライズノヴァをガチンコ勝負して制するように押し切るのは無理でしょ。後ろがヘマをする綾がないと。

その他

菊池 4着はユラノト。頑張っていると思いますが、ジリジリでした。

京介 気配は良かったし、馬体もいい造りだったと思う。ポテンシャルもまあまあ高いのは間違いないと思うよ。

菊池 インカンテーションには時計が速すぎましたかね?それとも状態面が足りなかった?

京介 昨年末からフェブラリーSまで、見映えの良さが抜群だった馬。それでまあまあ結果が出ていた馬だけに、「まあ…いい方かな?」ぐらいの印象だった今回は、ちょっと落ちていたと考えるべきなのかな。でもそこまで悪かったわけじゃないよ。

京介 また、前のナムラミラクルもケアしつつ、真横にウェスタールンドが接近してきて、後ろから追い上げてくるサンライズノヴァもケアしなければ…となって、凄く中途半端な位置で立ち回ろうと両取りを試みたのが間違いだったんじゃないかと思う。

京介 馬群の外で2方向を見る位置で外を回る羽目になったし、そのロスも大きいけれど、3コーナー進入寸前に、暴れたウェスタールンドにぶつけられてトモを滑らせていたね。あそこから馬群外を回るロスがあったから。やっぱりあの接触は結構影響した。だけどそれ以前に、「差しても行ける馬だけどそもそもその位置は良くないよ」というのは指摘したい。

菊池 ウェスタールンドは距離が短かったですか?オドノヒュー騎手とも手が合わなかったのか。

京介 出遅れはいつも。そして、向正面の部分で先団後ろまで押し上げたのは、全く問題ないしむしろ勝ちを狙うためにはそういう動きもアリ。

京介 だけど3コーナー進入直前で変な挙動をする。横で掛かっているメイショウウタゲに釣られたのか、この馬も前を壁にして挟まれる窮屈なポジションで気の悪さを出して、少し横に滑ってインカンテーションと接触。その後も外に出すでもなく、インカンテーションに閉じ込められて壁を交わしそびれ、一つくぐって外に出そうとすると勢い付いたサンライズノヴァに進路を取られた。

京介 不意に変な挙動をしだしてから焦って、判断がどんどん一つ一つ遅れてしまったという競馬ぶりだった。

<教訓まとめ>

・サンライズノヴァは昨年このレースで断然1番人気を受けて馬群に沈んだが、3歳秋のダート馬が古馬に交じって膝をつくことは、良くあること。ダート馬の3→4歳の成長は結構顕著なもので、苦手を克服し昨年負けたレースを勝つ、というシーンはまあまあ起こる。
・ダートの重賞路線で、直線一団のまま入線するレースではなく、大半が途中でバテる流れになるのなら、IDMなりの指数は相当信用できる。クインズサターンは今回評価を落としていたが、IDM▲で拾われていたし、力を発揮しやすい流れになればハマる。
・短期免許でやってきた外国人騎手は、芝ならともかくダートは信用しきれない。少なくとも1年は見ないと。オドノヒュー騎手はこの3週間、ダートで変な負け方をしているシーンをよく見かける。


<次走巻き返し警戒馬>

<京介>
・ウェスタールンド
…実際のところ、コーナー4つある距離で、一つ二つ紛れが発生する展開の方がいいのは確か。今回は勝ちに行って馬込みに突っ込み、シビアで窮屈な競馬をさせてしまった。ゆったり走らせた方がいいのは確かにある。調子はいいのでチャンピオンズCに出られれば注意。

<菊池> 
・クルーガー
…久々のダートだったが先行してスムーズな競馬ができた。オープンでも通用する可能性は十分にありそう。次走は注意。

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菊池 では、今回の回顧はここまでです。今週はマイルCS・東スポ杯2歳Sをどちらも京介さんと展望していきます。よろしくお願いします。